2015.01.25

イスラム国からのメッセージ全文

日本人2人が「イスラム国」に拘束され、身代金を要求されている事件で、72時間の期限が過ぎて約1日が経った24日の23時過ぎ、ネット上に「イスラム国」からの新たなメッセージが公開された。人質の1人である後藤健二氏が小型のパネルに貼られた写真を持っている画像で、そこには、向かって右側に膝まづいている湯川遥菜氏と思われる人物の写真、左には横たわった体の上に斬首された頭部が乗せられている写真が並んでいる、とてもショッキングなものだった。


Gk2


そして、この画像とともに流れたのが、おそらく、後藤健二氏が読まされていると思われる、安倍晋三首相と自分の妻に宛てた以下の英語のメッセージだった。


"I am Kenji Goto Jogo. You have seen the photo of my cellmate Haruna slaughtered in the land of the Islamic Caliphate. You were warned. You were given a deadline and so my captives acted upon their words.

Abe, you killed Haruna. You did not take the threats of my captors seriously and you did not act within the 72 hours.


(後藤氏の妻の実名), my beloved wife, I love you, and I miss my two daughters. Please don't let Abe do the same for my case. Don't give up. You along with our family, friends, and my colleagues in the independent press must continue to pressure our government.

Their demand is easier. They are being fair. They no longer want money. So you don't need to worry about funding terrorists. They are just demanding the release of their imprisoned sister Sajida al-Rishawi. It is simple. You give them Sajida and I will be released. At the moment, it actually looks possible and our government are indeed a stone throw away. How? Our government representatives are ironically in Jordan, where their sister Sajida is held prisoner by the Jordanian regime.

Again, I would like to stress how easy it is to save my life. You bring them their sister from the Jordanian regime and I will be released immediately. Me for her. (妻の実名), these could be my last hours in this world and I may be a dead man speaking. Don't let these be my last words you ever hear. Don't let Abe also kill me."


「私は後藤健二です。今、あなた達(日本人)が見ているのは、私と同じように拘束されたハルナ(湯川遥菜氏)が「イスラム国」のカリフの大地で処刑された写真です。あなた達は(我々から)警告されました。最終期限を与えられました。そして我々は、あなた達の言葉に従って行動しました。

安倍(晋三首相)、あなたがハルナを殺したのです。あなたは人質に対する我々の警告を真剣に受け止めず、72時間以内に行動しませんでした。


(妻の実名)、私の最愛の妻よ、愛している。2人の娘にも会えなくなるのは寂しい。安倍(晋三首相)に同じことをさせないでほしい。諦めないでほしい。あなたには私の仲間や家族、友人たちが付いている。独立プレスである私の仲間たちと、政府に(交渉に応じるように)働き続けないといけない。

彼らの要求は簡単だ。彼らは公正だ。彼らはもうお金は望んでいない。だから、テロリストに資金提供するという心配をする必要はなくなった。彼らは捕えられている同胞のサジーダ(Sajida al-Rishawi)の釈放を求めている。とても単純なことだ。サジーダを釈放して彼らに引き渡せば、私は解放される。現在、この取引は可能だと思う。どうやって?皮肉なことに、日本の政府の代表者は、ちょうど今、ヨルダンにいる。そして、サジーダは、ヨルダンの政府によって収監されている。

もう一度、私の命を救うことが、どれほど簡単なことなのかを強調したい。あなたがヨルダン政府からサジーダを彼らの元に戻せば、私はすぐにでも解放される。サジーダあっての私の命だ。(妻の実名)、何もしなければ、これが私のこの世での最後の瞬間となり、私は殺されるだろう。どうか、これを私の最後の言葉にしないでほしい。そして、安倍(晋三首相)に私を殺させないでほしい。」


‥‥そんなワケで、後藤健二氏の妻の実名だけは伏せて書いたけど、あとはほとんど間違いないと思う。そして、「イスラム国」が後藤健二氏の解放の条件としているサジーダ(Sajida al-Rishawi)とは、いったいどんな女性なのだろうか?過去の報道などから分かっていることだけをピックアップすると、現在は44歳か45歳で、2005年にヨルダンの首都アンマンで発生した同時多発テロの実行犯の1人だ。当時は、まだ「イスラム国」ではなく、その前身の「イラクのアルカイダ」のメンバーだった。

この時は、政府高官や外国人旅行客などが利用する高級ホテル、「デイズ・イン・ホテル」「グランド・ハイアット・ホテル」「ラディソン・ホテル」がターゲットにされた。まず、「デイズ・イン・ホテル」の近くの警察の検問所で自動車爆弾が爆発、続いて「ラディソン・ホテル」の結婚式場で男性メンバーが自爆攻撃を行なって多くの人が犠牲になり、最後に「グランド・ハイアット・ホテル」のバーでもメンバーが自爆攻撃を行なってパレスチナ政府の高官を含む多くの人たちが犠牲になった。

この時、「ラディソン・ホテル」の結婚式場で、自爆攻撃に失敗したのが、サジーダだったのだ。サジーダは、自分の夫と一緒に自爆攻撃の要員になり、大量のボールベアリングを仕込んだ爆薬を体に巻き付け、ホテルの結婚式場へと侵入した。しかし、サジーダの爆薬は引き金を引いても着火せず、夫だけが自爆攻撃を実行、サジーダは逃げ惑う人たちに紛れて逃亡した。しかし、すぐに逮捕され、体に巻き付けていた爆薬が動かぬ証拠となり、2006年9月に死刑判決を受けた。上告をしたが棄却され、現在はヨルダンの刑務所で、刑の執行を待っている。これが、サジーダだ。


‥‥そんなワケで、このサジーダという女性メンバーは、「イスラム国」の前身の「イラクのアルカイダ」時代からの古参メンバーであり、組織の内部情報にも詳しいのだろう。そして、家族や近親者には「イスラム国」の幹部が多い。このままでは、近い将来、死刑が執行されてしまうため、「イスラム国」は、今回の「命と命」という取引を持ち出したものと思われる。「イスラム国」の狙いは、最初から「サジーダの奪還」であり、法外な身代金は、日本政府の出方を見るためのアドバルーンだった可能性もある。どちらにしても、あとは、安倍政権の判断力と行動力に望みを掛けるしかないだろう。


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2015.01.20

とうとう日本もテロの標的に

イラクとシリアで勢力を拡大し続けているイスラム過激派「イスラム国」が、日本時間の19日の夜、日本の安倍晋三首宛に、身代金を支払わないと日本人の人質2人を処刑するという動画を配信した。


Isis1


現在、動画は、元のものが削除され、コピーと削除を繰り返すイタチゴッコになっているので、ここでは紹介できないが、ザックリと説明すると、まず、安倍首相が中東4カ国を歴訪している現在のニュース映像の中から、安倍首相が中東への莫大な支援金を表明している部分が流される。そして、安倍首相が、イスラム国やタリバンなどのイスラム過激派によるテロの世界的被害を強く批判している映像が紹介される。

それから、イスラム国の人質になっている日本人の湯川遥菜氏とフリージャーナリストの後藤健二氏と見られる男性2人が、例のオレンジ色の処刑服を着せられて膝まづき、真ん中に覆面姿のイスラム国の戦闘員がナイフを持って立ち、日本の安倍首相に対してメッセージを送っている画面に切り替わる。そのメッセージとは、以下のものだ。


"To the prime minister of Japan. Although you are more than 8500 kilometers away from the Islamic State, you willingly have vowed to take part in this crusade. You have proudly donated $100 million to kill our women and children,to destroy the homes of the muslims, So the life of this japanese citizen will cost you $100 million. And in attempt to stop the expansion of the Islamic State you also donated another $100 million to train the Mortadeen against the Mojahedeen. And so, the life of this Japanese citizen will cost you another $100 million. And to the Japanese public,,just as your government has made the foolish decision to pay $200 million to fight the Islamic State, you now have 72 hours to pressure your government in making a wise decision by paying the $200 million to save the lives of your citizens. Otherwise this knife will become your nightmare."


「日本の首相よ、あなたの国はこのイスラム国から8500キロ以上も離れているのに、あなたは我々イスラム国を掃討するための十字軍に進んで参加すると誓った。あなたは我々の家族である女性や子どもを殺すために、そして、我々の同胞の住居を破壊するために、世界に向かって誇らしげに1億ドルを寄付すると宣言した。あなたは、この2人の日本人の命を救うために、同額の1億ドルを我々に支払わなければならなくなった。そしてあなたは、我々イスラム国を掃討するために、我々の聖戦士に対抗する背教者どもの訓練にも、さらに1億ドルを支援した。これで、この2人の日本人を救うためには、もう1億ドルが必要になった。日本の国民たちよ、あなた達の政府は我々イスラム国と戦うために2億ドルを支出するという愚かな決断をした。あなた達は2人の日本人の命を救うために、あなた達の政府に対して、我々に2億ドルを支払うという決断をさせなければならない。タイムリミットは72時間しかない。あなた達が賢い決断をしなければ、このナイフが悪夢を現実にするだろう」


‥‥そんなワケで、今回は「いかがお過ごしですか?」は割愛して先に進むけど、しばらく前に、文化放送「くにまるジャパン」で、木曜日のコメンテーターの伊藤惇夫さんが、こんなことを言っていた。


「昨日、安倍さんの側近の1人と会ったので、「安倍さんて、何であんなに元気がいいの?」って聞いてみたら、「安倍さんの元気の素は、ゴルフと外遊ですよ」と言ってました」


この言葉の通り、安倍首相は、休みのたびにゴルフ三昧で、広島市で大規模な土砂災害が発生したという一報を受けても、それを無視して予定通りにゴルフをスタートさせたほどだ。このお正月にも2日続けてゴルフに明け暮れ、経団連などが主催する新年パーティーの挨拶では、自身のお正月のゴルフの成績を例に挙げ、「1日目よりも2日目のほうがスコアが良かった。我々に必要なのは、今日よりも明日のほうが良くなる、今年よりも来年のほうが良くなると考える楽観主義だ」とノタマッた。あたしは、この言葉を、4回目のお正月も避難先で迎えた23万6000人の被災者の前で言ってみろ!と思った。

そして、ゴルフと並ぶ安倍首相の「元気の素」である外遊だ。癒着企業の会長や社長を何十人も引き連れて、国民の税金でで海外を回り、行く先々の国に何百億円、何千億円とバラ撒き、「おもてなし」を受ける。そりゃあ気分がいいだろう。何しろ、今回の政権発足から約2年で、外遊した国の数は50カ国以上、バラ撒いた国民の血税は100兆円以上に上る。

安倍首相は、阪神淡路大震災から20年目の節目を迎える1月17日の祈念式典をスルーして、前日の16日から5日間の日程で、エジプト、ヨルダン、イスラエル、パレスチナの中東4カ国の歴訪に出発した。そして、最初のエジプトに約430億円の支援を表明、次のヨルダンには約147億円の支援を表明と、中東に総額25億ドル(約2940億円)もの支援を表明した。

ちなみに、安倍首相は、今回の外遊にも、ゼネコンや商社など46社の幹部、約100人を同行させている。ようするに、支援だのODAだのの名目で海外に大金をバラ撒き、その見返りとして日本の企業に仕事を回してもらうという自民党の伝統芸ってワケだけど、こんなことを国民の税金でやられたらたまんない。

その上、安倍首相が大金をバラ撒いたのは、すべて「反イスラム」の国々だ。いくら「中東の平和のための人道的支援」だなどと詭弁を弄しても、大金を受け取った国々が今までにやって来たこと、たとえば、エジプトの現政権による軍事的弾圧や、イスラエルによるガザ地区への執拗な殺戮行為を見れば、そのお金が何のために使われるかは一目瞭然だ。あたしたちの血税の一部が、「人道的支援」の名のもとにイスラムを弾圧する加害国へと流れ、その一部が武器や弾薬になり、また、ガザの子どもたちやシリアの女性たちを殺すことになるのだ。

今回、安倍首相は、「難民の支援であり、人道的支援だ」と言ったと報じられてるけど、実際に17日にエジプトで行なったスピーチの内容は、次のものだった。


「日本がイラク、シリアの難民を支援し、トルコ、レバノンを支援するのは、イスラム国がもたらす脅威を少しでも食い止めるためです。人材開発やインフラ整備を含め、イスラム国と戦う周辺各国に総額で2億ドルの支援をお約束します」


この内容を、イラクやシリアの難民たち、トルコやレバノンの人たちが聞けば、それこそ額面通りに「人道的支援」だと受け取るだろう。しかし、イスラム国が聞いたら、どう思うだろうか?安倍首相は、単に「テロリスト」と言ったのではなく、「イスラム国」という固有名詞を繰り返して使い、相手を名指ししたのだ。そして、ハッキリと「イスラム国と戦う周辺各国を支援する」と明言したのだ。ここまで言い切れば、たとえそれが「人道的支援」であっても、イスラム国からは「敵」と見なされるのは当然だ。そして、このスピーチが発端となり、今回の日本人の人質の殺害予告へと発展したのだ。

本当に「人道的支援」だ「難民支援」だと言うのであれば、ゼネコンや商社の幹部などをゾロゾロと引き連れて行かずに、紛争当事国に大金など渡さずに、国連の難民支援協会や国際的な赤十字などに支援金を送ればいい話だ。それなら誰からも恨みなんか買うことはない。逆に、当事国に大金を渡せば、どんなにキレイゴトを並べたって、敵対する国や勢力からは「軍事的支援」と受け取られてしまうことぐらい小学生でも分かるだろう。結局、安倍首相は、「人道的支援」という看板を使って、日本企業を売り込みたいだけで、難民の子どもたちのことなんて何も考えていないのだ。


‥‥そんなワケで、小泉純一郎は、「人道的支援」という詭弁を弄して、武装した米兵を自衛隊機でイラクの戦闘地域へ輸送するという「戦闘行為」を行ない、「テロには屈しない」という詭弁を弄して、日本人の人質を見殺しにしたが、小泉純一郎の猿マネを続けて来た安倍晋三は、「人道的支援」という詭弁と「テロには屈しない」という詭弁によって、この日本を、とうとうイスラム過激派に「敵国」として認定させてしまったのだ。アメリカの9.11も、フランス・パリの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」の襲撃事件も、もはや「対岸の火事」ではなくなってしまった。これで「集団的自衛権」などが容認されてしまえば、日本は完全に「テロの攻撃対象」になってしまう今日この頃、それでもあなたは、こんな狂った政権を支持するのですか?


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2015.01.12

成人の日にクルクルバビンチョ

今日、2015年1月12日は「成人の日」だったワケだけど、前にも書いたように、あたしは、これってどうもシックリ来ない。「父の日」や「母の日」みたいに、あたしが生まれた時から「何月の第何日曜日」っていう方式だったら違和感はないんだけど、あたしが生まれた時から「成人の日」はずっと1月15日で、あたしが「成人の日」のお祝いをしてもらったのも1月15日だったから、子どものころからずっと10月10日だった「体育の日」と同様に、2000年に突然、「1月の第2月曜日に変わりました」なんて言われても、ぜんぜんピンと来ない。

だけど、今日「成人の日」を迎えた人たちは、生まれた時には「成人の日」は1月15日だったけど、5歳か6歳の時に「1月の第2月曜日に変わりました」ってことになったワケで、人生の4分の3は「1月の第2月曜日に変わりました」で生きて来たワケだから、十分に馴染んでると思う。それにしても、つい5年くらい前に「もう平成生まれの子が成人式を迎えるのか」なんて驚いてたのもトコノマ、今年は平成27年だ。つまり、平成になってから6年も7年も過ぎてから生まれた子たちが成人になったってワケだ。月並みだけど、まさに「光陰矢の如し」な感じの今日この頃、新成人の皆さん、おめでとう!


‥‥そんなワケで、今日は「いかがお過ごしですか?」の代わりに「おめでとう!」で行ってみたけど、ここから「世界の国々で130カ国以上が成人年齢を18歳に定めていて、今どき20歳なんて時代遅れの国は日本を含めて7カ国しかない」って話とか、「このまま少子化が進むと2050年には人口が1億人を割り込み、新成人の数は現在の半数近くまで減少してしまう」って話とかを書き始めると、いつもと変わりばえがしないから、今日は、久しぶりにモグタンに登場してもらおうと思う。そう、「まんがはじめて物語」のモグタンだ。

で、きっこお姉さんがモグタンの呪文で連れてってもらうのは、今日「成人の日」を迎えた人たちが生まれた20年前、平成6年4月から7年3月にかけて、西暦で言えば1994年4月から1995年3月にかけての世界だ。新成人たちが生まれた時の日本はどうだったのか、何が起こったのか、ちょっと覗いてみよう‥‥ってなワケで、モグタン、頼んだわよ!


「クルクルバビンチョ、パペッピポ、ヒヤヒヤドキッチョのモ~グタン!」


‥‥なんてことを言っても、あたしと同じように2回目の「成人の日」が過ぎてる人にしか分からないと思うけど、とにかく、きっこお姉さんは、この呪文で20年前にタイムスリップしたってワケだ。で、当時の日本がどんな状況かと言うと、あたしが20年前の1994年4月に到着した直後の26日、名古屋空港に着陸しようとしてた中華航空機が墜落、炎上して、乗客乗員合わせて271人のうち、日本人154人を含む264人が死亡するという大惨事が起こった。

そして、その2日後の28日、当時の細川護熙総理大臣が佐川急便からの1億円借り入れ問題の責任をとって退任、 羽田孜が次の総理大臣になった。すると、今度は、2ヶ月後の6月27日、あの「松本サリン事件」が発生した。そして、その3日後の30日、村山富市を総理大臣にした連立政権が誕生した。

もう、世の中も政治もメチャクチャだけど、嬉しいニュースと言えば、7月8日、女性宇宙飛行士の向井千秋さんがスペースシャトル・コロンビア号で宇宙へ飛び立ち、9月4日に関西国際空港が開港し、10月13日に大江健三郎さんがノーベル文学賞を受賞し、長嶋ジャイアンツがリーグ優勝して、日本シリーズで西武も破って日本一になった。

あたしは、今はアンチだけど、当時はジャイアンツファンだったし、特に桑田真澄さんが大好きだったから、このシーズンは桑田さんのピッチングを観て何度も感動して号泣した。だけど、この翌年、ペナントリーグの序盤の阪神戦で、靭帯をやっちゃったんだよね。ここから、桑田さんの苦しい日々が続くことになる。

テレビドラマでは、「同情するならカニ送れ!」‥‥じゃなくて、「同情するならカネをくれ!」でお馴染み、安達祐実ちゃんの「家なき子」がブームになった。このドラマが放送されてたこの時には、まさか10年後に安達祐実ちゃんがお笑い芸人と「できちゃった結婚」するなんて誰も想像してなかったと思うし、その4年後に離婚するなんて想像してなかったと思う。

他には、「古畑任三郎」のシリーズが始まったのもこの年の春だ。あと、あたしが好きで必ず録画して観てたのが、和久井映見さんの「夏子の酒」だった。これは、もともと「モーニング」に連載してた原作が好きだったから挙げたけど、これは1994年の1月から3月まで放送されてたドラマだから、正確に言えば、きっこお姉さんがモグタンの呪文で20年前の4月に到着した時には終わってて、観ることはできない。

それから、この年のヒット曲は、1位がミスチルの「イノセント・ワールド」、2位が広瀬香美の「ロマンスの神様」、3位が篠原涼子の「恋しさと切なさと心強さと」‥‥って感じだった。アニメは、春からスタートしたのが「ママレード・ボーイ」や「美少女戦士セーラームーンS」、秋からスタートしたのが「魔法騎士レイアース」や「魔法陣グルグル」、他にもたくさんあるけど、あたしが観てたのはこれくらいだ。

そして、この年の「流行語大賞」は、宮沢りえさんの「すったもんだがありました」だった。タカラの「缶チューハイ」のCMのセリフだったけど、貴乃花との婚約をスピード解消したという宮沢りえさんの背景があったから、このセリフの面白さが増して流行語になった。他には、オリックスの鈴木一朗が「イチロー」の登録名で活躍したので、「イチロー効果」という言葉も大賞に輝き、さっきの安達祐実ちゃんの「同情するならカネをくれ」も大賞になった。


‥‥そんなワケで、年も明けて平成7年、1995年になると、当時の日本にとって最悪の大災害が起こった。そう、1月17日の「阪神淡路大震災」だ。そして、3月20日には、あの「地下鉄サリン事件」が起こってしまった。この年に生まれた子たちが、今日「成人の日」を迎えたというのに、もう20年も経ったというのに、この自然災害と凶悪事件は、両方とも今も深い傷跡が残ったままだ。

一方、政治のほうでは、前年の細川政権から羽田政権、そして村山連立政権へというグダグダの流れが国民の「政党への不信感」を増大させたため、有権者の中に「無党派層」が広がった。その結果として、東京では青島幸男さんが、大阪では横山ノックさんが、組織力、財力、権力の圧倒的基盤を持つ政党の推薦候補を破り、それぞれ知事に当選した。そのため、この年の「流行語大賞」は「無党派」に決まり、青島幸男さんが受賞した。

他には、野茂英雄さんがメジャーリーグのドジャースで活躍して新人賞を受賞したことから、「NOMO」も流行語大賞に輝いた。そして、神戸を本拠地にしてたオリックスの当時の仰木彬監督が、大震災の復興のために掲げたスローガン、「がんばろうKOBE」も流行語大賞になった。

ドラマは「3年B組金八先生」の第4シリーズが放送されたけど、前年からこの年にかけて、学校での「いじめ」が相次いで社会問題になってたので、「3年B組金八先生」でも「いじめ」をテーマにしたストーリーが多くなった。あとは、「金田一少年の事件簿」の実写版ドラマのシリーズがスタートした。キンキキッズの堂本剛さんが主人公の「金田一はじめ」役をやってた最初のシリーズだ。それから、豊川悦司さんと常盤貴子さんの「愛していると言ってくれ」もこの年だった。ドラマ以外だと、NHKの「ためしてガッテン」が始まったのが、この年の春だ。

この年にヒットした曲は、1位がドリカムの「LOVE LOVE LOVE」、これはドラマ「愛していると言ってくれ」の主題歌だった。2位がダウンタウンの浜ちゃんと小室哲哉さんの「WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント」、3位が福山雅治さんの「HELLO」‥‥って流れなんだけど、あたし的には、何よりもこの年の4月から、安室奈美恵ちゃんのバックダンサーだったスーパーモンキーズが日テレの「THE夜もヒッパレ」にレギュラー出演するようになり、5月には「MAX」としてデビューシングル「恋するヴェルファーレダンス」をリリースしたことが最大の出来事だった。

だけど、これまた正確に言えば、今日「成人の日」を迎えたのは、1994年4月から1995年3月までに生まれた人たちだから、この年の4月以降の出来事は、来年「成人の日」を迎える人たちが生まれた時の出来事になる。だから、ちょっと日時はズレちゃうけど、この年の11月、モノレールの「ゆりかもめ」が開業した。これが何を意味するかと言えば、お台場へ行きやすくなったワケで、つまりは、フジテレビのお引越しだ。

当時、あたしはヘアメイクの事務所に所属してて、アシスタントとしてテレビ局に行くことが多かった。一番多かったのが、当時、曙橋にあったフジテレビで、そのころは「フジテレビ」とは呼ばず、「JOCX」の末尾2文字をとって「CX」と呼ぶのがギョーカイの風習だった(笑)

この年までフジテレビは曙橋にあって、当時はテレビ局の景気が良かったから、テッペン(深夜0時)を過ぎるまでダラダラと仕事をしてれば、あたしみたいな外注のアシにまでタクシー券をくれた。もちろん、同じ方向へ帰るスタッフと相乗りだけど、それでも、重たい仕事道具を担いで電車を乗り継いで帰ることを思えば、天国みたいな待遇だった。今はテッペンで照明を消されちゃうから、テレビ局詰めの外注さんたちは苦労してると思う。

そんなこんなで、今から20年前の1995年には、渋谷のセンター街に「コギャル」が出没し始め、テレビでは10月からアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」がスタートした。でも、当時のあたしは、この時はエヴァは観てなかった。何年も経ってから、パチンコのエヴァを打って、それからアニメを初めて観たって流れだ。

この年の12月、映画「男はつらいよ」の最終作、第48作目の「寅次郎紅の花」が公開された。これまた日時は「4月以降」だからズレてるけど、この作品は、阪神淡路大震災の被災地で復興に励む寅さんの姿から始まる上に、寅さんが被災地で村山首相のことを「村ちゃん!」なんて呼んでるから、20年前の時代背景が良く分かる。でも、この時の渥美清さんは、肝臓癌が肺にまで転移してて、とても演技などできる状態じゃなかったそうだ。そして、翌年1996年8月4日、寅さんは旅立ってしまった。


‥‥そんなワケで、「4月以降」で言えば、9月4日に沖縄の米兵3人が12歳の小学生の女児を拉致して暴行するという悲惨な事件が起こったり、12月8日には高速増殖炉「もんじゅ」から大量の冷却用ナトリウムが漏洩して火災が発生するという大事故が起こったり、他にもたくさんの事故や事件が起こってる。そして、「今日、成人の日を迎えた人たちが生まれた1年間の大きな出来事」と言えば、やっぱり「阪神淡路大震災」と「地下鉄サリン事件」だろう。だから、当時のことを記憶してるあたしたちの世代は当然として、震災や事件から20年後の今年、成人した人たちも、「選挙権」という幸せになるための権利を有効に使って、地震対策やテロ対策、米軍基地問題や原発問題などに、これから正しい判断を下していってほしいと思う今日この頃なのだ。


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2015.01.06

日本で最初の児童文学

「桃太郎」「金太郎」「浦島太郎」と言えば、誰でも知ってる日本の昔話だけど、これらのお話が誕生した時代は、大きく違う。「桃太郎」は岡山県が発祥の地だと言われてて、JR岡山駅の前には桃太郎の銅像があるし、売店では桃太郎にちなんだお土産がいろいろと売られてる。だけど、歴史は意外と浅くて、岡山県内で発見された桃太郎に関する文献で最も古いものは、昭和3年(1928年)、まだ100年も経ってない。

一方、「金太郎」は、一説には実在の人物がモデルだったとも言われてて、静岡県で金太郎を祭っている金時神社に保存されてる文献によると、金太郎が誕生したのは天暦10年(956年)だとされている。もちろん、この時点では、まだ、お話にはなっていない。金太郎のお話が確立したのは、歌舞伎や浄瑠璃の演目になったり、浮世絵に描かれたりした江戸時代だと言われてる。それでも、1700年代の末期からなので、少なくとも200年以上の歴史がある。「桃太郎」の約2倍だ。

そして、「浦島太郎」だけど、これはものすごく古い。何しろ、日本最古の正史である「日本書紀」に登場してるからだ。「日本書紀」が成立したのは奈良時代の養老4年(720年)なので、約1300年もの歴史があるワケで、「桃太郎」や「金太郎」なんて比べ物にならない。

ちなみに、「日本書紀」に書かれてる「浦島太郎」は、現在のお話とはずいぶん違う。舟を漕いで釣りに出た浦島が大きな亀を捕まえると、その亀は人間の女性に化けてしまった。浦島はその女性を妻にめとり、その妻の案内で海中にある蓬莱山(ほうらいざん)へ行き、山中を旅して仙人たちに会う‥‥っていうお話だ。この「蓬莱山」というのは、古代中国で「東の海の中にある仙人たちの住む山」と言われてるので、中国からの伝承がベースになってると思われる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、以前、織姫と彦星の「七夕伝説」について書いた時も、日本古来の「棚機(たなばた)」の伝説と、中国から伝わって来た「乞巧奠(きっこうでん)」とが合体ロボして誕生したお話だって解説してるので、興味のある人は2010年7月7日のエントリー「七夕と乞巧奠」を読んでみてほしい‥‥なんてのも織姫つつ、じゃなくて、織り込みつつ、現代のあたしたちが同列に扱ってる「桃太郎」や「金太郎」や「浦島太郎」や、その他モロモロの昔話って、昭和になってから完成して、まだ100年も経ってないものもあれば、1000年以上も前に誕生したものもあるのだ。

だけど、100年経っていなくても、1000年以上経っていても、これらの昔話には1つの共通点がある。それは、「作者不詳」という点だ。もともとは誰かが考えたんだと思うけど、口頭で伝承されて広まって行くうちに、ジョジョに奇妙に内容が変化して、場合によっては中国から伝わって来たものと合体ロボしたりして、現在に至る‥‥ってワケだ。

だから、同じようなお話でも、「ごん狐」なら新美南吉さん、「赤い蝋燭(ろうそく)と人魚」なら小川未明さん、というように、作者の名前がハッキリしていない。「桃太郎」や「金太郎」や「浦島太郎」のお話は誰でも知ってるのに、作者の名前は誰も知らないのだ。


‥‥そんなワケで、作者の名前がハッキリしてて、子どものために書かれたお話で、日本で最も古いものと言えば、明治24年(1891年)に日本で初めての児童文学として出版された巌谷小波(いわや さざなみ)さんの「こがね丸」だ。「青空文庫」に公開されてるので、こちらで読むことができる‥‥とは言っても、当時の原文のままなので、現代の小説を読むようにスラスラと読むのは難しいと思う。で、痒いとこに猫の手が届く「きっこのブログ」が、ザックリとあらすじを書いておく。

本来、最初から最後までのストーリーを説明しちゃうと、もうそのお話を読む気がなくなっちゃうと思うけど、この「こがね丸」の場合は、ザックリとしたストーリーを把握した上で読んだほうが、分かりやすいし楽しめると思う。

まず、ある山の奥に、ものすごく強くて大きな虎が住んでいた。その虎は「金眸(きんぼう)大王」と名乗り、山に住むすべての動物の上に君臨していた。で、春と言っても、まだ雪が積もっていて獲物が少ない時期に、「聴水(ちょうすい)」というズル賢い古狐が、金眸大王をそそのかした。


「大王様、もしもお腹が空いているのなら、私が獲物を進呈しましょう。この先の庄屋の家に犬がおります。私が案内しましょう」


実は聴水、この庄屋の家で飼われているニワトリを襲おうとして、番犬の「月丸(つきまる)」にシッポを噛み切られてしまったのだ。それで、その恨みを晴らすために、金眸大王をそそのかして仕返しをしようと考えたのだ。つまり、スネオがジャイアンを利用するようなパターンだ。

そして、この聴水の話に乗っかっちゃった金眸大王は、案内されるままに雪の中を庄屋の家へと向かう。庄屋の家では、狐の声を聞いた番犬の月丸が、また聴水がニワトリを狙って来たと思って飛び出した。逃げる聴水、追う月丸。そして、月丸が門を出た瞬間、待ち伏せしていた金眸大王が月丸に襲いかかった。月丸は、自分の何倍もある大きな虎に勇敢に立ち向かったが、無残にも凶器の牙と爪で体を割かれて絶命してしまった。

金眸大王は、殺した月丸の亡骸をくわえて、山奥の自分の住家へと帰って行った。真っ白な雪の上に、月丸の真っ赤な血が点々と続いて行く。この一部始終をじっと物陰に隠れて見ていたのが、月丸の妻の「花瀬(はなせ)」だった。花瀬は月丸の子を身ごもっていて、とても一緒に戦うことなどできなかったのだ。悲しみのあまり、悲痛な声で吠え続ける花瀬。その声を聞いて、何事かと庄屋が屋敷から飛び出して来た。そして、あたり一面の血の海に驚き、遠くに犬の亡骸をくわえて山へ帰って行く大きな虎の姿を見つける。


「おおっ!何ということか!わが月丸が虎に殺されてしまったのか!」


花瀬は、愛する月丸を目の前で無残にも殺されてしまったことで、悲しみに明け暮れ、餌も食べられなくなり、やせ細ってしまった。それでも、何とか子犬を産み落とした。生まれた子犬は精悍なオス犬で、背中に金色の毛が混じっていたことから、庄屋は「黄金丸(こがねまる)」と名づけた。

しかし、出産で最後の体力を使い果たしてしまった花瀬は、いよいよ手の施しようがないほど衰弱してしまった。花瀬は自らの運命を悟り、庄屋の家で飼われていた「牡丹(ぼたん)」という名のメス牛に、黄金丸のことを頼んだ。自分が死んだら、自分の代わりに黄金丸を立派な犬に育てて、どうか月丸の仇討ちをさせてほしいと。


‥‥そんなワケで、ザックリとあらすじを書くと言いつつ、ついつい詳しく書き過ぎちゃったけど、原作にはそれぞれのセリフが長く書かれてるので、じっくり読むと、とっても面白い。そして、ここから先が、いよいよ面白くなって行く。あたしは長々と書いて来たけど、これは全編で16章あるうちの最初の2章ぶんのあらすじで、ここからが本編みたいなもんだ。ようするに、父を殺され、母を死に追いやられた黄金丸が、金眸大王と聴水に仇討ちをするっていうお話なんだけど、いくら強くなったって、犬1匹で大きな虎やズル賢い古狐を倒すことは難しい。そこで、「ドラクエ」みたいに、旅の中で他の敵とも戦い、仲間を作り、作戦を練り、中ボスを倒し、最後にラスボスの元へたどり着く。最後の死闘など、ホントに「ドラクエ」のラスボス戦みたいで、昔の文体だからこそのドキドキ感がある。読みにくい文体を読み進めた最後の最後に、明治時代の多くの子どもたちが歓喜したであろう結末が待ってる。だから、あたしの導入部分のあらすじを読んで興味が湧いた人は、現代語訳もあるけど、できれば「青空文庫」の原文を読んでほしいと思う今日この頃なのだ。


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2015.01.01

明けましておめでとうございます。

皆さま、明けましておめでとうございます♪


Ng5


今年も「歳旦三つ物」を詠みました。


歳旦三つ物

御慶かなウールマークのタグちらり

福藁を踏む草履と肉球

春の虹西を目指して進むらん

きっこ


俳句では本来、自分の句を自分で解説することは野暮なのでNGなのですが、俳句を勉強していないと意味の分からない言葉や言い回しもありますので、簡単に説明させていただきます。

まず、最初の五七五の発句の「御慶(ぎょけい)」は、新年の挨拶をすることで、俳句では新年の季語になっています。新年の挨拶なのですから、セーターなどの普段着でも深々と頭を下げます。そのため、襟元のタグにウールマークが見えた、という「未年」にちなんだ句です。

二番目の七七の「脇」の句は、「福藁(ふくわら)」が新年の季語です。お正月に、きれいな藁を玄関先などに敷く風習のことで、あたしは今年、知り合いの農家から藁をいただいてきて輪飾りを作ったので、余った藁を玄関先に敷いてみました。お正月には草履を履いた人間だけでなく、猫たちも遊びにきたらいいのにな、と想像しての句です。

最後の五七五の「第三」は、発句と脇から大きく飛躍した春の句です。発句と脇が「訪ねてくる者」を詠っているのに対して、第三は「旅立ち」を歌っています。

「虹」は、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)を象徴する「レインボー・フラッグ」を踏まえています。「西を目指す」は「GO WEST」、もともとは19世紀のアメリカの政治家ホレス・グリーリーが、若者たちに西部開拓を呼びかけた言葉の一節ですが、後にアメリカの「ヴィレッジ・ピープル」が楽曲にして、ゲイ解放の拠点として西部のサンフランシスコを歌っていると解釈されました。イギリスの「ペット・ショップ・ボーイズ」にもカヴァーされ、リバイバル・ヒットしました。

昨年は、女優のジョディ―・フォスターが恋人の女性カメラマンと同性婚をしたり、歌手のエルトン・ジョンが長年の男性パートナーと同性婚をしたり、元「イン・シンク」のランス・バスと俳優のマイケル・ターチンが同性婚をしたり、日本でも同性婚を公表した女優やタレントがいました。こうした現状を踏まえて、あたしは、このような性的マイノリティーに限らず、いろいろなマイノリティーが社会的に認められる世の中へと進化して行くべきだと考えています。今年は、そのための第一歩となるような年になってほしい。こんな願いと希望を「第三」の句に込めました。


‥‥そんなワケで、あたしは、今年も今まで通りに、社会的マイノリティー、社会的弱者の立場と視点を大切にして、カネと利権にまみれた巨悪に向かって「ハチドリの一雫」を垂らし続けて行く所存です。皆さん、今年も一年、「きっこのブログ」をよろしくお願いいたします♪


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