2016.12.03

公営ギャンブル VS カジノ法案

あたしはギャンブルが大好きで、今は競馬しかやってないけど、以前はパチンコをよく打ってたし、もっと以前は賭け麻雀もよく打ってた。もちろん、パチンコは表向きは賭博じゃないことになってるし、賭け麻雀は法律に触れるけど、現実的には、パチンコは日本中のすべてのパチンコ屋さんで出玉を現金に換金できるんだから立派なギャンブルだし、麻雀にしても、家庭での家族麻雀ならともかく、雀荘でお金も賭けずに打ってる人なんて見たことない。最近でこそ、お金を賭けない純粋なゲームとしての「競技麻雀」とかが一部で流行してるけど、あたしが打ってた20年前は、麻雀と言えばお金を賭けて遊ぶものだった。

仲間4人と雀荘に行って打つ場合なら、その4人で賭け金のレートを自由に決めことができるけど、1人とか2人の場合は、フリーの雀荘に打ちに行き、その雀荘の規定のレートで打つことになる。麻雀の漫画雑誌とかには、いろんな雀荘の広告が掲載されてるけど、どの広告にも「風速3」とか「風速5」とか書いてあって、これがその雀荘のレートだった。「風速3」は1000点30円、「風速5」は1000点50円という意味で、賭け金のレートが堂々と広告に書いてあること自体、麻雀がギャンブルだという証拠だろう。

麻雀を知らない人に、麻雀の賭け金のシステムを解説するのは大変だから、今回は最終的な金額のことだけを書くけど、「風速5」の雀荘に1人で打ちに行き、自分以外の3人をへこませて1人勝ちすると、得点の他にプラスされる「ウマ」というボーナスも含めて、半チャン1回(1ゲーム)で5000円くらい勝つことができる。ま、そんなことはメッタになくて、たいていは半チャンごとに1000~2000円ほどのやり取りだけど、それでも徹マンで負け続ければ、けっこうな金額を取られることになる。

ちなみに、賭博罪の時効は3年なので、あたしは安心して20年も前の賭け麻雀の話を書いてるワケだけど、蛭子能収さんとかの有名人が賭け麻雀で捕まったりするたびに、いつも不思議に思うのが、パチンコやスロットでは誰も逮捕されないということだ。ま、警察庁の肝いりだから当然なんだけど、あれほど堂々とギャンブルをやってるのに法律に触れないのなら、どんなギャンブルも、その場では景品でやり取りをして、別の場所に移動してから現金に交換する方式にしたらオッケーになるのかな?‥‥なんて思った今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、麻雀はゲームとしても面白いから、お金を賭けなくてもそれなりに楽しむことができる。お金を賭けるのは、あくまでも「より面白くするため」のスパイスのようなもので、ギャンブルを目的として打つワケじゃない。でも、パチンコの場合は、ゲーム性よりもギャンブル性のほうが遥かに上だから、もしも出玉を景品に交換できないパチンコ屋さんがあったら、誰も打ちに行かなくなるだろう。あたしがパチンコを打たなくなったのも、どんどん規制が厳しくなって、連チャンしない機種ばかりになったから、つまり、ギャンブル性が低下したからだ。

昔の「ギンギラパラダイス」や初期の「大工の源さん」のような爆発台なら、確変を引けば最低でも5~6連チャン、調子が良ければ10連チャン以上は続いたから、1万円や2万円突っ込んでも楽勝だった。でも、最近は、やっと確変を引いても1セットで終わりだし、大当たり後のチャンスタイムでも引き戻さないし、確変で出た玉をぜんぶ突っ込んだ挙句に追加の千円札が次々と消えてくなんてザラだから、もうパチンコじゃ一攫千金の夢が見られなくなった。

ちなみに、あたしのパチンコの最高記録は、今から10年くらい前、二子玉川の駅前の「ゴールド」で、大好きな「湯けむり紀行」を打っててバカ当たりした時だ。当時は、まだ爆発台が残ってたから、確変の連チャンが途切れてもすぐに引き直し、なんだかんだで32回も大当たりして、何箱かは突っ込んだけど、半日かけて最終的にドル箱を28箱も積むことができた。あたしの後ろには積みきれなくて、半分くらいは係の人が離れた場所に移動して積んでくれた。トータルで5万3000玉も出て、換金したら16万円になった。でも、当時の「ゴールド」は1玉3円換金だったので、もしも1玉4円の「等価交換」のお店だったら、同じ玉数で21万円以上になってたのだ。

この16万円と21万円の差額の5万円が、ギャンブルの「テラ銭(せん)」だ。まず、ギャンブルを知らない人のために、このテラ銭を説明しとくけど、これは賭博を開帳する胴元の取り分のことだ。たとえば、あたしが胴元だとしたら、10人の参加者を集めて、1人から1000円ずつ出させて「ジャンケンの勝ち抜き戦」を開催して、最後に勝ち残った人に「9000円の賞金」を支払う。そうすると、その人は8000円儲かるけど、残りの9人は1000円ずつ損をして、銅元のあたしはジャンケンに参加せずに1000円儲かる。この1000円がテラ銭で、この場合ならテラ銭は「10%」ということになる。

で、総務省が所管の宝くじのテラ銭はいくらなのか?これを知ったら宝くじなんかバカバカしくて買えなくなると思うけど、なんと約55%なのだ。1万円ぶんの宝くじを買ったら、このうちの5500円は胴元に巻き上げられ、残りの4500円だけが配当金になる。たとえば、年末ジャンボとかで「1等7億円、前後賞も合せて10億円が25本」なんて宣伝してるけど、これは全国の購入者から集めた総売上の半分以上を胴元がボロ儲けして、わずか45%をシモジモの皆さんに分配してるだけなのだ。ちなみに、宝くじの年間の売り上げは約1兆円なので、当選者に支払われる賞金総額は年間約4500億円、胴元のテラ銭が約5500億円になる。実際は、テラ銭のうち約15%が運営費や広告費になり、全体の40%ほどが胴元の儲けになるので、当選者のへの賞金総額4500億円と、ほぼ同額の4000億円をボロ儲けしていることになる。

次に酷いのが、文部科学省が所管のサッカーくじだ。これは、ちょうど半分の50%がテラ銭として胴元に巻き上げられ、残りの半分だけが当選者に配分されてる。もちろん、宝くじにしてもサッカーくじにしても、運営や広告などにもお金が掛かるから、巻き上げられたお金がすべて利益になってるわけじゃないけど、ギャンブルの胴元である所管の省庁が莫大な利益を得てることだけは間違いない。

一方、農林水産省が所管する競馬、経済産業省が所管する競輪とオートレース、国土交通省が所管するボートレースなどは、テラ銭は約25%だ。あたしは競馬しかやらないから、競輪とオートレースとボートレースのことは分からないので、競馬のことだけ説明するけど、JRA(日本中央競馬会)が運営してる中央競馬の場合は、基本的にはテラ銭は25%で、レースや馬券の種類によってタマに20%の時もある。ま、それは特例なので省略するけど、この25%のテラ銭のうち、15%がJRAの取り分で、10%が国庫納付金として農林水産省に巻き上げられている。宝くじやサッカーくじのとんでもないテラ銭と比べたら低く感じるかもしれないけど、世界の競馬のテラ銭を見てみると、フランスは15%、アメリカは21%、イギリスは23%、ドイツは24%、日本が一番高いのだ。

ちなみに、JRAの年間の売り上げは、1997年には歴代最高の4兆円を達成したこともあるけど、現在は2兆5000億円から3兆円の間だ。それでも、日本の競馬事業は世界的にも成功してて、アメリカの競馬の10倍以上もの売り上げがある。年末に開催されるG1レース「有馬記念」は特に人気があり、ふだん競馬をやらない人も、このレースだけは買うという人が多い。1996年の「有馬記念」は875億円もの売り上げがあり、競馬の1レースの最高売り上げとしてギネスブックに登録されてる。最近は不景気が続いてるからか、大きなお金を賭ける人が少なくなったため、「有馬記念」の売り上げは350億円から400億円の間くらいだけど、それでも1レースの売り上げとしては、世界トップクラスだ。

で、JRAの年間の売り上げを3兆円とすると、あたしたち馬券を買ってる競馬ファンへの配当金は2兆2500億円で、胴元のテラ銭は7500億円ということになる。このうち、4500億円がJRAの取り分で、JRAはここから競馬場の運営費や各レースの賞金などを支払ってる。そして、ホントの胴元である農林水産省は、何もせずに3000億円ものテラ銭をフトコロに入れてるのだ。


‥‥そんなワケで、宝くじから競馬まで、日本の公営ギャンブルのテラ銭は世界でも類を見ないほどの悪どさだけど、どうしてこんなに巻き上げるのか?それは、所管の省庁の天下りどもに贅沢三昧させるためなのだ。宝くじのテラ銭の年間約4000億円は、宝くじの下にぶら下がってる122もの公益法人にバラ撒かれ、何もせずに昼寝してる総務省からの天下りどもの莫大な給料やボーナスになってる。そして、こうした天下りどもは、数年おきに他の公益法人に横滑りして、そのたびに何千万円という退職金をフトコロに入れてるけど、これも当然、全国の皆さんが買い続けてる宝くじのお金なのだ。

そして、なんで122もの公益法人があるのかと言うと、どんどん天下りして来る総務省のOBの受け皿を作るために、まったく必要のない公益法人を増やし続けて来た結果だ。日本が原発をやめられないのは、原発ビジネスの下に50を超える公益法人がぶら下がってて、そこに経済産業省からの天下りどもがウジャウジャいるからだけど、公営ギャンブルもまったく同じシステムなのだ。競馬の場合も、たくさんの公益法人がぶら下がっていて、年間約3000億円のテラ銭は、その公益法人にバラ撒かれてる。サッカーくじ、競輪やオートレース、ボートレースも同様だ。

一方、海外のカジノのテラ銭は、ゲームの種類によって多少の差があるけど、だいたい5~10%ほどだ。日本には現在は公営のカジノはないけど、暴力団がやってる「闇カジノ」や「野球賭博」も、ほとんどが一律10%だ。つまり、国が運営してる公営ギャンブルのほうが、暴力団の何倍もテラ銭を巻き上げる悪質な賭場ってることになる。表向きはギャンブルじゃないパチンコにしても、最近はテラ銭がゼロの「等価交換」のお店も多いし、賭け麻雀も4人で賭け金のやり取りをするから、雀荘には1時間350円とか450円とかの場代を支払うけど、テラ銭はゼロだ。


‥‥そんなワケで、第二次安倍政権の発足以来、安倍晋三は自分のやりたい法案ばかり最優先して強行採決してきたワケだけど、そんな安倍独裁政権の最大の功労者である菅義偉に、安倍晋三が冬の特別ボーナスをプレゼントした。それが、菅義偉の数年来の悲願だった「カジノ法案」だ。それも、「TPP法案」と「年金法案」を強行採決し、これらを可決・成立させるために臨時国会の会期延長を決めた直後に、突然、ぶっ込んで来たのだ。

11月30日と12月1日のわずか6時間の「形だけの審議」から、翌2日には採決という乱暴なやり方で、6日には強引に可決させようとしてる「カジノ法案」だけど、ギャンブル好きのあたしとしては、この法案を頭ごなしには批判してない。もちろん、こうした安倍政権の独裁的なやり方は絶対に許せないけど、「カジノ法案」自体は、きちんと時間を掛けて審議を尽くして、きちんとした手順を踏んで成立させるのであれば、安倍政権が強行採決して来た数々の悪法よりは、よっぽどマシな法案だと思ってる。

でも、テラ銭の低い新たなギャンブルが解禁されると、一番困るのは、あたしみたいなギャンブル依存症の人たちを食い物にしてる公営ギャンブル関係の皆さんだ。たとえば、「カジノ法案」が可決されて施行されると、カジノの中に海外競馬の馬券が買えるコーナーを作るという案があった。だけど、そんなことされたら、JRAを所管する農林水産省はたまったもんじゃない。そこで、今年の頭に「安倍政権は今年の秋の臨時国会か来年初頭の通常国会でカジノ法案を強行採決する」という情報を得た農林水産省は、大慌てで根回しに走り、アッと言う間にJRAで海外馬券が買えるようにしたのだ。さすがは競馬を所管するだけあって、先行逃げ切りタイプだね(笑)

この例からも分かるように、「カジノ法案」に反対してるのは、とんでもないテラ銭を巻き上げ続けて、たくさんの天下りどもにバラ撒いてる公営ギャンブル関係の皆さんなのだ。ま、それでも、宝くじを買い続けてる人で他のギャンブルまでする人は少ないし、1人で競馬も競輪もボートレースもする人も少ないし、たいていの人は「宝くじだけ買う」とか「競馬だけ楽しんでる」ってのが定番だから、カジノが出来たからって、他の公営ギャンブルのファンがカジノへ殺到するとも思えない。試しに1回くらい行ってみようと思う人は多いだろうけど、パチンコやスロットみたいに、毎日行こうなんて思う人はいるワケない。だから、公営ギャンブル関係の皆さんも、海外馬券のように自分たちのテリトリーを侵されない限りは、ワリとユルユルと反対してるのが実情だろう。

第一、今どきカジノなんて流行らないし、統合リゾートなんか作っても海外からの観光客なんか増えるワケがない。海外の統合リゾートなんて、ほとんどが最初だけで、何年かすると売り上げが大幅に激減して、潰れちゃったとこもたくさんある。だから、いくら鳴り物入りで時代遅れの統合リゾートなんか作っても、土建屋が儲かるだけで、成功する確率は限りなくゼロに近い。どうせカネに目がくらんだ守銭奴どもが大損こくだけだから、あたしは別に「カジノ法案」なんかどうでもいいと思ってる。


‥‥そんなワケで、これは何年も前に書いたことがあるけど、日本でカジノ事業を成功させるためのアイデアが1つだけある。それは、カジノなんていう外国の猿マネなんかじゃなくて、日本の伝統的な「賭場」を開帳するのだ。純和風の畳敷きの室内に、サイコロの「丁半博打」や「ちんちろりん」、花札の「こいこい」や「おいちょかぶ」、「手本引き」などのコーナーを作り、片肌を脱いだ和服の美女が壺を振る。従業員もすべて和服で、男性は着物の裾をたくし上げて時代劇のチンピラのようなスタイルに統一する。併設するレストランも、もちろん純和風で、メインホールでは1日に2回、花魁道中が行なわれる。これこそが「クールジャパン」であり、これなら海外からの観光客を呼ぶことができると思う今日この頃なのだ♪


※今回は、ギャンブル好きのあたしのギャンブル感に基づいた内容でしたが、今回の「カジノ法案」にはいろいろな問題点もあるので、その辺への厳しいツッコミや真面目な議論は、コラボメルマガ『ゆっこ&きっこの言いたい放題MAX!』のほうで徹底的に書かせてもらいます。たぶん第6号か第7号に掲載しますので、メルマガのほうもよろしくお願いします!購読のお申し込みは以下のバナーからどうぞ♪


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