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2005.03.01

ペペロンチーノ

今朝、猫たちにご飯をあげに行ったら、ぺペロンチーノの様子がおかしかった。他の子たちは、みんなパクパクご飯を食べてるのに、ぺぺだけは少し離れたとこにいて、近づいて来る気配もない。それで、様子を見に行ったら、その場にペタンと腹ばいになって、何だか苦しそうな顔をした。「どうしたの?ぺぺ!」って言って、背中を撫でても、そのまま動かない。とにかく、ヒザの上に抱き上げて、体の隅々まで調べたけど、どこにも外傷はなかった。

もともと、おとなしい性格のぺぺは、あんまり大きな声では鳴かない子だけど、それでもお腹がペコペコの時とかは、あたしの脚に体をすり寄せながら、「ナオ~ン!ナオ~ン!」って鳴くし、ブラッシングすれば、気持ち良さそうに、「ゴロゴロゴロゴロ‥‥」ってノドを鳴らす。でも、今朝は、ひと声も出さないで、目をぼんやりさせて、グッタリした感じだった。

あたしは、お仕事に行く時間が迫ってたので、一緒に猫たちの世話をしてるグループのひとり、マンションの1階の奥さんに、ぺぺのことを知らせて、それからお仕事に行った。今日は、本番じゃなくて、打ち合わせだけだったので、往復の時間を入れても4~5時間くらいの短い外出だったんだけど、それでも、行きの運転中も、打ち合わせ中も、帰りの運転中も、ずっとぺぺのことが心配だった。それで、あたしは、駐車場に車を入れて、そこらをグルッと見回してから、すぐに1階の奥さんのところに、あれからどうだったかを聞きに行った。そしたら、あのあと、しばらく様子を見てたら、ムクッと起き上がって、どこかに歩いて行ったって言われた。

奥さんは、「ワリと元気そうに歩いてたから、心配いらないと思うけど‥‥」って言ってたけど、あたしはやっぱり心配で、何だかイヤな胸騒ぎがして来たので、ぺぺを探すことにした。名前を呼びながら、いつもみんなが集まってる場所や、日向ぼっこをしてる場所、爪とぎをする場所を順番に見て行った。でも、みんなが集まってる場所には誰もいなくて、日向ぼっこの場所にはハナコとマックスがいただけで、爪とぎの場所にはジジがいただけだった。それから、猫たちの通り道を探して回ったら、ブロック塀の上にマイケルがいて、最後に遊歩道の植え込みを見に行ってみたら、カルボナーラと一緒に、ぺぺがいた。

ぺぺは、やっぱりグッタリしてて、冷たい土の上に、斜めにペタンと寝ていた。カルボナーラは、元気のないぺぺのことを心配して、クンクンと匂いを嗅いだり、ペロペロと舐めたりしてた。あたしは、すぐにぺぺを抱き上げて、そのまま早足でマンションに戻った。お部屋に入り、ぺぺをバスタオルでくるんで、猫用のキャリーバッグに入れて、駐車場へ下りて、車の助手席に乗せた。

それから、1階の奥さんに、ひと声かけてから、急いで車を発進させた。あたしの信頼してる動物病院は、ちょっと離れたとこにあって、道が空いてても30分くらい掛かる。それが、夕方の渋滞の時間だったから、ヘタすると1時間くらい掛かっちゃうかも知れない。野良猫たちは、車に乗り馴れてないので、あんまり長い時間乗せてると、ものすごいストレスになる。だから、できるだけ早く着くように、渋滞してる幹線道路は避けて、裏道をクネクネと進んだ。運転しながらケータイを掛けるのは違反だけど、そんなこと言ってられないから、あたしは動物病院に電話して、状況や到着予想時間を伝えながら、必死に運転をした。ぺぺは、車の振動やエンジンの音が怖いみたいで、ずっと低い声で鳴き続けてる。その鳴き声が、あたしの不安と焦燥感を加速させる。

何とか40分ほどで病院に到着したんだけど、待合室には、犬を抱いた奥さんが順番を待っていた。そしたら、先生が出て来て、その奥さんに、あたしの事情を説明してくれて、順番を代わるように言ってくれた。その奥さんの犬は、病気じゃなくて、予防注射を受けに来てただけなので、快く代わってくれて、涙が出るほど嬉しかった。

治療台に寝かされたぺぺは、俎板の上の鯉みたいな状態で、怖い車から降りて安心したのか、動く元気もないほど具合が悪いのか、もう諦めてるのか、グッタリと横になってる。先生は、まず、お腹や背中を触って、「たぶん、尿道結石で、オシッコが溜まってるんでしょう。」と言って、レントゲンを撮った。そして、「大丈夫!すぐにラクになるからね!」ってぺぺに声を掛けながら、麻酔か何かの注射をして、オチンチンに細い針みたいな管みたいなのを入れた。そしたら、用意してた容器がいっぱいになるほど、溜まってたオシッコが出た。

先生が言うには、猫は24時間オシッコが出ないと、尿毒症になって、最悪の場合は死んじゃうこともあるらしい。それで、ぺぺの場合は、すごく重症で、あと何時間か遅かったら、危なかったって言われた。それまで、心配で心配でオロオロしてたあたしは、コトの重大さに、さらに驚いて、先生に、「もう大丈夫だから、安心してください!」って言われて、肩をポンッて叩かれ瞬間、緊張の糸がほどけて、涙が止まらなくなった。

ぺぺは、さっきまでの様子が嘘みたいに、自分の力で治療台の上に立ち上がって、自分の手をペロペロと舐めてた。お薬をもらって、先生と助手の女性に何度もお礼を言って、それから、順番を代わってくれた奥さんにもお礼を言ったら、その奥さんが、「良かったね!」って言ってくれて、その言葉に、また涙が出た。そして、持ってるお金でお会計が足りるか心配だったけど、何とかギリギリで足りて、その点でも涙が出た(笑)

・・・・そんなわけで、ちょっとバタバタしてたので、この日記のアップが遅くなっちゃった今日この頃、今、ソファーの上では、たっぷりとお水を飲んで、ご飯を食べたぺぺが、安心しきった顔をして、グッスリ眠ってる。先生は、もう外に放しても大丈夫って言ってたけど、今夜だけは、一緒にいたい。

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