いよいよバーレーン!
ニポンでは、「ついに!」、 アメリカでは、「At last!」、 韓国では、「 トゥディオ!」‥‥ってなワケで、いよいよ「バーレーン」だっ! 何がって、そりゃあ、わざわざ言わなくても分かるでしょ? 当然、くだらないタマ蹴りごっこなんかじゃなくて、F1の第3戦、バーレーンGPに決まってるじゃん!(笑)
知性豊かなF1ファンは、すぐに暴れ出す野蛮なサッカーファンとは違って、バーレーンって国が、どこにあるのかをちゃんと知っている。バーレーンは、イラン、イラク、サウジアラビア、アラブ首長国連邦などに囲まれたペルシャ湾‥‥って言うか、アラビア湾‥‥って言うか、まあ、どっちでもいいんだけど、そこに浮かぶちっちゃな島だ。ひとつの湾にいくつもの国が面してるから、イランやイラクは「ペルシャ湾だ!」って主張してて、サウジアラビアやアラブ首長国連邦は「アラビア湾だ!」って主張してて、やっぱり、アラブ首長国連邦って言うくらいだから、こっちの主張が通りそうな気がしたんだけど、ナニゲに「ペルシャ湾(アラビア湾とも呼ばれる)」って言う、ジミな解決をしたみたいだ。
そう言えば、薄ら笑いのキモイ男ナンバーワンの「ぺ」が、ニポンに食わせてもらってるぶんざいで、「竹島は韓国の領土だ!」って自分のホームページで大々的に宣言して、ニポン中から大ヒンシュクを買ったけど、こんな竹島問題よりもずっと前から、「日本海」に対しても、韓国人たちはヒステリックに文句を言い続けてる。韓国側の言いぶんは、「複数の国が接してる海を一国の名前を冠して呼ぶのは不当だスミダ!そんな呼び方をするのは日本海だけだスミダ!」ってことなんだけど、そしたら、「インド洋」は?(笑)
何にでも文句を言うことだけを生きがいにしてるような、カルシウムの不足してる民族のことはほっといて、話はバーレーンに戻るけど、大きさは、ニポンの淡路島と同じくらいで、人口は、約62万人だ。あたしの住んでる世田谷区が、人口約80万人、隣りの大田区が約65万人なので、東京23区の中のひとつくらいの感じの、すごくちっちゃい国だ‥‥なんて、こんなこと知ってるワケもなく、今、調べただけな今日この頃、皆さん、少しは役に立ちましたか?(笑)
‥‥そんなワケで、バーレーンの首都、マナーマから、南へ30kmほどの町、サキールに、「バーレーン・インターナショナル・サーキット」はある。総工費1億5千万ドルと言う、石油で儲けた外貨を湯水のように使って作られたコースは、地形の高低差を利用して作られた、1周 5.417kmの高速コースで、1km以上のメインストレートを始め、7本ものストレートがある単純明快なコースだ。なぜかって言うと、このコースが作られた一昨年は、まさか、たった1シーズン後に、こんなにひどいレギュレーションに変更されてしまうとは予想もしなかったので、世界最速のF1の魅力を最大限に楽しめるようにと、飛ばせるだけ飛ばせるレイアウトに設計したからだ。
だから、初めてレースが開催された去年は、フェラーリのシューマッハ兄とバリチェロがワンツーフィニッシュ、ウイリアムズのモントーヤとシューマッハ弟が3位、4位、BARホンダの佐藤琢磨とバトンが5位、6位と言う、あまりにも分かりやすい結果だった。1位から6位まで、フェラーリ、フェラーリ、ウイリアムズ、ウイリアムズ、BARホンダ、BARホンダって、キレイに並んだ順位を見れば、特に、佐藤琢磨が5位に入った事実を見れば、ようするに、腕じゃなくて、速いマシンが勝つってことが分かるだろう。
「腕じゃなくて」って言うとゴヘイがあるけど、このあたりのF1のトップドライバーともなれば、一般人なんかは想像も絶するほどのドライビングテクニックを持ってるワケで、それぞれの腕の差はホントに紙一重なのだ。それよりも、何よりも、勝敗を大きく左右するのは、マシンの性能だ。だから、1年前にさかのぼり、シューマッハ兄とバリチェロをウイリアムズに乗せて、モントーヤとシューマッハ弟をフェラーリに乗せて、まったく同じ条件下でもう一度レースをやったら、モントーヤとシューマッハ弟がワンツーフィニッシュするはずだ。
だから、すべてのドライバーを全員同じフェラーリに乗せて、ワンメイクレースをしなくちゃ、ホントの意味でのトップドライバーは決められない。だけど、F1てのは、トップドライバーを決めるためのレースじゃなくて、もちろん、それも楽しみのひとつだけど、やっぱり、マシンの開発からチームの作戦までを総括して楽しむスポーツだから、基本的には、ヒイキドライバーを応援するんじゃなくて、ヒイキチームを決めて楽しむものだろう。だから、バカのひとつ覚えみたいに、「タクマ! タクマ!」って叫び続けるだけの実況は、まるでサッカーの実況みたいで、ホントにウザイ。特に、フジテレビの長谷川豊アナの絶叫ぶりには、全国のF1ファンが、いっせいにテレビの音声を消したほどだ。長谷川豊は、競馬の実況もやってるけど、あのやかましい競馬の実況と同じテンションで、それこそ、馬の名前を連呼するのと同じに、「タクマ! タクマ!」って絶叫する。その上、F1の知識はゼロだから、終始トンチンカンなことばっかり言ってて、こっちが知りたい情報など、何ひとつ伝えてくれない。去年、川井ちゃんまでもが、「長谷川アナって、何でもないことをすごく大ゲサに実況するね。」って言ってたほどだ。
‥‥そんなワケで、衛星放送が見られないあたしとしては、またまた、レースが終わって、ずっとしてから、フジテレビを見るしかないワケだ。今回のバーレーンGPは、ニポン時間の20時20分からスタートするんだけど、地上波では、23時50分からって言う、なんと、3時間半も遅れてのトンデモナイ放送時間だ。「タモリのジャポニカロゴス」や「発掘!あるある大辞典」なんか休みにして、F1を生中継しろよ! 結局、地上波でも生放送しちゃうと、わざわざ衛星放送の契約してる人たちからブーイングが出るから、ワザとズラして放送してるとしか思えない意地悪さだ。
でも、どんなに遅くても、決勝は、まだマシだ。一応は、最初から最後まで、ちゃんと放送してくれるからだ。何よりもふざけてるのは、フリー走行と予選だ。衛星放送では、4月2日のフリー走行と予選1、4月3日の予選2を5時間以上も放送するのに、地上波では、なんと、たったの30分! それも、4月2日の深夜1時45分から2時15分までって言う、視聴者をバカにしまくった時間帯だ。こんな扱いをしておいて、よくも、「今年もF1を盛り上げて行きます!」とかホザいてるよ、まったく。誰がって? 視聴者の気持ちを逆撫ですることにかけてはニポンイチの、フジテレビの渡邊プロデューサーだ。そして、もうひとり、何も分かってないバカ、船木正也スポーツ部長だ。船木は、今年のシリーズの初めに、「フジテレビのF1放送は今年で19年目。今年も『F1の世界に日本あり』を示して行きたい。」って、偉そうにノタマった。お前らなぁ~深夜の2時に30分しか放送しないで、何が「F1の世界に日本あり」だよ!
決勝の扱いのヒドサはもちろんのこと、予選に対する認識の低さは、あまりにもお粗末だ。仮にも、ホンダやトヨタなど、自国のマシンが活躍してるって言うのに、5時間もの映像をたった30分、それも、CMを除いたら20分ちょっとに編集するなんて、「大相撲ダイジェスト」じゃないんだから、少しは考えて欲しい。深夜で構わないから、全部放送して欲しい。
‥‥そんなワケで、なんで、あたしが、こんなに予選にこだわってるのかと言うと、今回は特別だからだ。ホントなら、次の次の第5戦から走るはずだった「フェラーリ F2005」が、2レースも前倒しになって、今回のバーレーンから走ることになったのだ。これは、開幕に間に合わなかった新型エンジンが、ようやく完成して、今月の23日にはバリチェロが、24日にはシューマッハが、それぞれテスト走行を終わらせ、ともに、すごくいい感触を得られたからだ。そして、1戦と2戦と成績が悪かったことも加味して、2レース早く使うことになったのだ。
「2レースで1機のエンジン」って言う、波田陽区‥‥じゃなくて、ハタ迷惑な新レギュレーションのせいで、去年までのように、1レースごとに作戦を立てて、1レースごとに完全燃焼することができなくなり、2レースを1セットにして考えなくちゃならなくなった。つまり、オーストラリアとマレーシアを1セット、バーレーンとサンマリノを1セット、スペインとモナコを1セットってふうに作戦を立てるワケだから、まるで、マージャンのチートイツみたいな感じだ。だけど、チートイツだったら、イーピンとイーピン、パーワンとパーワン、パイパンとパイパンってふうに、同じパイ同士を揃えてくワケだから、50符イーハンであろうと、25符リャンハンであろうと、何も問題なく上がることができる。でも、オーストラリアとマレーシア、バーレーンとサンマリノって組み合わせは、コースのレイアウトから路面状態、気温や湿度など、何から何まで違うんだから、それをムリヤリ1機のエンジンで走れって言うのは、あまりにもムチャな話だ。
特に、第5戦のスペインと第6戦のモナコに至っては、あのスペインのテクニカルコースと、市街地を走るモナコの特殊なコースとでは、エンジンどころか、サスペンションからウイングから、すべてのセッティングが大幅に異なる。だから、普通なら、スペインを走ってる時に、すでにモナコ用のエンジンをセッティングしておくことが、勝つためじゃなく、安全なレースをする意味でも、最低限必要だ。でも、今年は、5月8日のスペイン決勝が終わってから、5月19日のモナコのフリー走行、予選まで、たった10日かそこらで、何をしろってんだろ? もちろん、この中には、何よりも大変な「移動」が含まれてるんだから、限られた時間の中で、メカニックたちが不眠不休でセッティングしたって、完璧なマシンなんか作れるワケがない。あたしは、モナコGPには特別な思い入れがあるから、すべてのチームのすべてのマシンが、完璧な状態で出場して欲しいのに、今年からは、スペインでボロボロになった手負いの貧馬たちが、スターティンググリッドに並ぶことになったのだ。
‥‥そんなワケで、1戦と2戦は、去年のマシン、「フェラーリ F2004」の改良型、「フェラーリ F2004M」でお茶を濁したフェラーリだけど、あのダサすぎるフロントウイングはともかくとして、2戦を終えた時点で、シューマッハ様がたったの2ポイントと言う、ちょっとアセリ気味な状況なので、今回のバーレーンからニューマシンで走ることになった。あたし的には、早くニューマシンの走りを見たい気持ちもあるんだけど、セコイことを言わせてもらうと、最初の計画通りに、第4戦までは、去年のマシンで走って欲しかった。だって、「フェラーリ F2004M」は、シューマッハとは相性が悪いけど、バリチェロはちゃんと乗れてたからだ。現在、バリチェロが8ポイントで、トゥルーリ、モントーヤ、クルサードと並んで3位につけてるので、あと2戦、旧マシンを使ってくれれば、シューマッハとバリチェロとの差はさらに広がって、あたしの念願、世界一のチーム、フェラーリのトップドライバーの座に、つまり、名実ともに世界一のドライバーの座に、バリチェロがつくことになるからだ。
だけど、「フェラーリ F2005」も、テスト走行の感触からすると、シューマッハよりもバリチェロのほうが好感触を持ってるみたいだから、まだまだ期待できる。23日のシェイクダウンを終えたバリチェロは、あの、アンタッチャブルのケツアゴ君のようなファンキーな笑顔で、「とにかく、F2005は、最高のマシンさ! エンジンはもちろんのこと、足回りも、空力も、ブレーキも、すべての面でF2004を上回ってるぜ! 特に高速コーナーでのスピードは、ビックルを一気飲みしちゃうくらいだし、ブレーキのバランスや動きもいいから、これなら、鬼に綿棒‥‥じゃなくて、鬼にうまい棒‥‥じゃなくて、鬼に金棒だぜ! ワッハッハッハッハ~!」ってコメントしてる。
陽気なバリチェロに比べて、いつもクールなシューマッハは、あのクリントン元大統領のような長い顔で、「テスト走行を終えて、F2005が、今までのマシンよりも進歩してるってことを実感したよ。」って控えめな発言をした。それよりも、あたしが気になったのは、「初めてニューマシンに乗る時は、いつでも感動するもんだけど、先週、マレーシアであんなことがあったから、今日のテスト走行は特に感動したよ。」って、メンタルな部分での弱さをチラ見させたことだ。
つまり、ぶっ飛びマシン、「フェラーリ F2005」を手に入れた2人が、高速コースのバーレーンで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのかって言えば、バリチェロは、アトサキのことなんか考えずにガンガン攻めまくり、シューマッハは、フェラーリのお膝元である次のサンマリノに照準を合わせ、テスト走行の延長線のような堅実な走りを見せてくれるはずだ。もちろん、バリチェロがいくら飛ばしたくても、チームの作戦上、色んな制約が科せられると思うけど、ドライバーズポイントでシューマッハに優ってるバリチェロは、作戦上でも優位に立てるはずだ。
さらに、今回は、バリチェロとポイントで並んでるマクラーレンのモントーヤが、テニスをやってて、コケて右肩の骨にヒビが入ったから、今回は走れない。つまり、高速コースでのぶっ飛びマシンや、ライバルが1人脱落したことなど、バリチェロにとっては、横並びの3位から一歩抜け出して、独走するルノー勢に迫るには、持って来いの条件が揃ったワケだ。これは、チームにとっても大きなチャンスで、シューマッハのマシンは、次のサンマリノのために温存した走りをさせて、バリチェロには思いっきり走らせるって公算が大ってことだ。
ちなみに、モントーヤの代わりは、本来だったら、リザーブドライバーの筆頭のアレクサンドル・ブルツが乗るのがスジなのに、気の毒なことに、今年からコックピットが小型化したマクラーレンのニューマシン、「MP4-20」には、190cm近い大男のブルツは、狭くて体が入らない。だから、仕方なく、その次のドライバー、ペドロ・デ・ラ・ロサを起用するって言う、あまりにもお粗末なマクラーレンチーム。これで、今年のマクラーレンは終わった(笑)
それにしても、サードドライバーの体が入らないようなニューマシンを開発するなんで、どれほど、正式ドライバーとリザーブドライバーとの扱いに差があるのかが垣間見られた出来事だ。やっとのことで、自分にチャンスが回って来たと思ったら、狭くてコックピットに座れず、レースに出られないブルツ。そして、そのおかげで、千載一遇のチャンスが回って来たペドロ。人生って、何があるのか分からないもんだ。
‥‥そんなワケで、次のサンマリノGPのイモラサーキットは、何と言っても、1994年に、アイルトン・セナが亡くなってしまったことで有名なコースだ。F1に興味のない人でも、セナの名前や、セナがレース中の事故で亡くなったことくらいは知ってると思う。でも、セナの死ばかりがクローズアップされてるけど、この、今から11年前のサンマリノGPは、悪魔に取り憑かれたレースだったのだ。
まず、4月29日の金曜日に、当時はジョーダンに乗っていたバリチェロが、大クラッシュして、一時は意識不明の重体になった。この時、チームは違うけど、バリチェロと同じブラジル出身のセナは、意識の戻らないバリチェロを心配して、ずっとそばについていた。そして、翌日の30日の土曜日には、シムテックのローランド・ラッツェンバーガーがコンクリートブロックに激突して、亡くなってしまった。このショッキングな2つの事故の余韻も冷めやらぬまま、5月1日の日曜日、サンマリノGPの決勝はスタートした。
レースが始まってすぐに、後方集団にアクシデントが発生して、セーフティーカーがコースに入った。セーフティーカーの後ろには、ポールポジションのセナを先頭に、各マシンがそのままの順位で並んで走っている。そして、何周かして、アクシデントの処理が終わり、コースの安全が確認されて、セーフティーカーがピットに入った。そのとたんに、溜まってたパワーを全開にするように、加速して行くセナ。そして、わずか1周半を走ったところで、セナのウィリアムズは、まるで吸い込まれて行くように、タンブレロのコンクリートブロックに一直線に激突し、マシンがバラバラに吹き飛んで行った。その横をシューマッハのベネトンと、ベルガーのフェラーリが、スローモーションのようにすり抜けて行く。そして、セナは、帰らぬ人となった‥‥。
‥‥そんなワケで、セナが亡くなる2日前に、そのセナがずっと付き添っていたバリチェロと、セナの死の瞬間を走り抜けたシューマッハの2人が、11年を経た今、世界最速の「フェラーリ F2005」のステアリングを握って、同じイモラサーキットを走る。その前哨戦とも言えるのが、今回のバーレーンGPなのだ‥‥ってことで、F1に興味の無かった人も、この話を読んで、サッカーばかりじゃなく、ちょっとはモータースポーツにも興味を持ってくれたら嬉しいなって思う今日この頃なのだ。
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