« 沖縄タウンの嘘 | トップページ | 懲りないNHK »

2005.06.07

不思議な夢

higata3
2〜3日前から、ちょっと体調が悪くて、とにかく、腰と背中が痛くて、ベッドから体を起すことができなかった。最初は、いつもの腰痛だと思ってたんだけど、コルセットで固定しても、なかなか良くならない。それでも、何とか無理をしながら、お仕事に行ったりしてたんだけど、ついに、今日、自分でも限界だって分かるくらい、具合が悪くなった。それで、栄養のあるものを食べようと思って、ウナギを食べることにした。

イザって時のために残しておいたお米を炊いて、スーパーにウナギの蒲焼を買いに行った。スーパーまで行くのもつらかったんだけど、とにかくウナギを食べれば元気になれそうな気がしてたから、必死だった。それで、いつもなら、じっくりと選ぶんだけど、そんな余裕もなく、480円の蒲焼を買って、帰って来た。

帰って来たら、ちょうどご飯が炊けてたので、さっそく、蒲焼を電子レンジで温めて、ご飯に乗せて、うなどんを作った。「鰻丼」って漢字で書くと、なんだか中国の新聞みたいで、政府に洗脳されちゃいそうだし、「ウナドン」ってカタカナで書くと、なんだか北朝鮮のミサイルみたいで、屁みたいな威力しかなさそうだから、あたしは、「うなどん」って、世界で一番美しい文字、「ひらがな」で書いてみた。

大好きな山椒をたっぷりとかけて、パクパクと食べたら、とっても美味しかったんだけど、久しぶりの満腹感で、動けなくなった。それで、そのままソファーに横になったら、ホントに動けなくなった。しばらく横になってれば、動けるようになるかなって思ったんだけど、1時間経っても、2時間経っても、マジで動けない。そのうち、全身が熱くなって来て、呼吸が苦しくなって来た。いつもは、同じように具合が悪くなった時は、体が冷たくなって行って、しばらくすれば治るんだけど、今回は熱くなって来たので、ちょっとアセリ始めた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、モーローとする意識の中で、長いことソファーに横になってた。こう言う時って、不思議なもので、今、自分が大変な状況なのに、「明日は燃えるゴミの日だから、早めにゴミを出さなきゃ‥‥」とか、どうでもいいことばかりを考えちゃう。しまいには、ソファーの端にお洋服の山ができてて、そこに足を突っ込む体勢で寝てたんだけど、足の指に触れる生地の感覚で、「あっ、これは、あのスカートだ」とか、「これは、あのブラウスだな」とか、お洋服当てクイズみたいなことまで始める始末。でも、これは、危機感が無いんじゃなくて、意識がモーローとしてて、自分でも何を考えてるんだか分からない状態なのだ。それで、半分は無意識みたいな状態で、自分でも、目が覚めてるのか、眠って夢を見てるんだか、良く分からない。

そのうち、あたしは、完全に夢の世界へと落ちて行った。もちろん、これは、復活した今だから言えるんだけど、この時は、夢だって言う認識があったかどうかは分からない。とにかく、覚えてることだけを書くと、あたしがいた場所は、背丈くらいのアシが茂った河原で、地面はすべて湿地になってて、足を踏み出すとズブズブと沈んで行く。空はどんよりと灰色の雨雲が覆ってて、今にも雨が降り出しそうだ。アシの背丈が高いから、ホントは周りの状況を知ることができないんだけど、そこは夢の世界だから、ちょっと上空から見たような景色も折り込まれたりして、周り中、どこまでもアシ原が広がってことが分かる。

そして、ハッと気づくと、30cmくらいの幅の板が、足元から先へと敷いてあった。その上を歩いて行くと、5mくらいの長さの板がジグザグに何枚も続いてて、ずっと歩いて行くと、だんだんにアシの背丈が低くなって来て、周りの景色が見えるようになって来た。そして、多摩川くらいの幅の川が見えて来て、その板は、1軒の小さな小屋に続いていた。小屋は木造の粗末なもので、その前には、ボロボロの桟橋があって、1艘の木製の和舟がつないであった。つげ義春のマンガに出て来そうな景色だった。

あたしは、ヘトヘトになってその小屋に辿り着き、戸を開けると、手前の半分がタタキで、その先が一段高くなった畳の部屋で、そこに、火鉢にあたってるおばあちゃんがいた。それは、ずっと前に亡くなった、あたしのおばあちゃんだった。だけど、おばあちゃんは、あたしのことが分からないみたいで、「どこから来たんですか?」なんて、他人のような話し方をする。それで、あたしは、「もしかしたら、おばあちゃんにソックリな別の人なのかも知れない」って思い、「おばあちゃん」とは呼ばずに、初めて会った人に話すように会話をした。

それで、道に迷ってここまで来てしまったこと、具合が悪くて苦しいことなどを伝えると、おばあちゃんは、「少し横になって休みなさい」と言って、敷いてあったお布団を指差してくれた。それで、あたしは、そのお布団に寝かせてもらおうとしたら、掛け布団の上に1匹の猫がいた。スフィンクスみたいなカッコで、目をつぶっていたその猫は、あたしが今のマンションに来てからずっと飼っていて、病気で死んじゃった猫だった。

あたしは、猫を抱いて、お布団に横になった。すると、おばあちゃんが、「その猫は福猫だから、抱いていれば病気が治るよ」って言ってくれた。おばあちゃんの言う通り、猫を抱いて寝ていたら、だんだん体がラクになって来たんだけど、ここで、あたしは、すごく冷静になって、「死んだはずのおばあちゃんや猫がいるってことは、もしかしたら、あたしも死んだんじゃないのかな‥‥」って思った。そしたら、急に、母さんの顔が浮かび、色んなことが心配になって来て、気がついたら、あばあちゃんに向かって、「おばあちゃん!あたしはまだ死ぬわけには行かないの!」って叫んでいた。そしたら、おばあちゃんは、「大丈夫だよ、きみこ、お前は少し疲れてるだけだから、安心して眠りなさい」って言ってくれた。なんだ、おばあちゃん、やっぱり、あたしのおばあちゃんだったんだ‥‥って思ったら、すごく心が落ち着いて来た。そして、そのあとは、覚えていない。

‥‥そんなワケで、これだけ聞くと、なんか不思議なパワーが働いて、目が覚めた時には、あたしは元気マンマンになってたって感じがするだろうし、そうなってれば、日記的にも面白いんだけど、現実には、そんな非科学的なことなんかあるはずもなく、目が覚めた時のあたしは、元気マンマンどころか、ソファーで寝ちゃったもんだから、よけいに腰と背中が痛くなってて、完全に「ダメじゃん」の状態になってて、結局は、病院に行くハメになっちゃった今日この頃なのだ(笑)

|

« 沖縄タウンの嘘 | トップページ | 懲りないNHK »