野うさぎの走り
ゆうべ、突然、昔の事務所の先輩から呼び出しがあった。たまたま、隣り駅にある飲み屋さんで飲んでて、あたしに電話してみれば?ってことになったみたいだ。それで、電車を使わずに、お散歩がてら歩いて行ったんだけど、長い上り坂でヘトヘトになり、自分の体力の無さにビックルを一気飲み‥‥じゃなくて、ビールを一気飲みした。
先輩に会うのは1年ぶりくらいなんだけど、先輩と一緒に飲んでたスタイリストは、つい、この前、一緒にお仕事をした人だった。それで、2人の会話の中で、あたしの名前が出て、共通の知り合いなら呼んでみようってことになったらしい。お店は、焼酎を色々と揃えてて、2人はすでに焼酎のロックを飲んでたので、あたしも、ビールの中ビンを飲んだあと、焼酎にした。
メニューを見ると、芋焼酎、麦焼酎、米焼酎って感じに分かれてて、何県の焼酎で、度数は何度で、どんな感じの味でって、細かく説明が書いてある。全部で100種類くらいもあって、中には、飲んだことのあるものや、名前だけは聞いたことのあるものもあったけど、ほとんどは、初めて見る名前の焼酎ばかりだった。でも、それは、ただ単に、あたしが焼酎に詳しくないだけで、焼酎マニアの人だったら、オナジミの銘柄ばかりなんだと思う。
それで、2人は何を飲んでるのか聞いたら、先輩は、「何だっけ?これ‥‥」って言って、スタイリストが、「ナントカの海ってやつじゃなかった?」って言えば、先輩は、「それは、さっき飲んだやつだと思う‥‥」なんて調子で、まったくアテにならなかった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?(笑)
‥‥そんなワケで、こう言うお店に来ると、メニューの中に好きな焼酎があっても、それよりも、まだ飲んだことのないものを注文してみたくなる。それで、あたしは、芋焼酎は苦手だし、泡盛はみんな飲んだことがあったので、麦焼酎や米焼酎や黒糖焼酎の中から、何か飲んでみることにした。
まずは、「くせが無く、さっぱりとした味」とかって書いてあった、「一粒の麦」って言うのにしてみた。でも、これが、ホントにサッパリしてて、何だか、飲んでる気がしない。それで、お店の人に、麦か米で飲み応えがあるのを聞いてみたら、「野うさぎの走り」って言うのを薦められた。それで、次に、その焼酎を飲んでみたんだけど、これが美味しくて、あたしの好きな「猫また」に似た感じで、どっしりとしてるのに臭くなくて、ロックで、氷を溶かしながら飲むのにピッタリだった。
オツマミも、地鶏の塩焼きにワサビをつけて食べるのとか、長ネギを真っ黒に焦げるまで焼いて、中のトロトロのとこに特製のお味噌をつけて食べるのとか、どれも美味しくて、焼酎がクイクイと進んだ。でも、それ以上に美味しかったオツマミは、先輩の話だった。
先輩は、今、CMにも出てる某女性アイドルの専属ヘアメークもやってるんだけど、その女性アイドルは、今まではお肌がボロボロだったのに、ちょっと前に雑誌のグラビア撮りをした時には、別人みたいにお肌のコンディションが良くなってたそうだ。それで、メークのノリもすごくいいから、「カレシができたでしょ?」って聞いてみたら、「分かりますぅ〜?」って言ったので、突っ込んで聞いてみたら、相手はジャニーズの有名なグループのメンバーのMだって答えたので、先輩はブッ飛んだそうだ‥‥って、この話を聞いて、あたしもブッ飛んだけど。写真週刊誌にでもスクープされたら、長瀬智也と浜崎あでゅみがスクープされた時に匹敵するくらいの騒ぎになっちゃうこと間違い無しだ。
それから、そのアイドルが某歌番組に出た時に、大塚愛も出てて、撮りの時間が入れ違いで、少しカブッた時に、信じられないほど性格が悪くて、スタッフにずっとグダグダと文句を言ってたそうだ。あたしもスタイリストも、大塚愛の顔や声が苦手なので、その話にも飛びついた。何でも、その歌番組のMCの楽屋へ、本番前にアイサツに行くようにとマネージャーか誰かが指示したら、それが面白くなかったのか、「そんなん行かへん!」とか何とか言いながら、ブツブツと文句を言い出したらしい。
「とにかくね、ホントにワガママだし、テングだし、ガキだし、ちょっと前までの浜崎あゆみ以上のヒドサだったわよ! いつまでもいつまでも関西弁で文句ばっかり言ってるから、関係ないこっちまでイライラして来ちゃったわよ!」
先輩は、酔いも回って来て、だんだん声が大きくなって来た。芸能人の実名話だから、ナニゲに、隣りのテーブルのカップルも、あたしたちの会話に聞き耳を立ててるみたいだ。そして、先輩は、さんざん大塚愛の悪口を言ったあと、トドメにこう言った。
「あんな、藤村俊二が女装したみたいな顔しやがって、調子に乗ってんじゃないわよ!」
これには、あたしもスタイリストも吹き出した。前から、大塚愛って誰かに似てると思ってたんだけど、それが誰なのか、ぜんぜん思いつかなかった。なるほど、藤村俊二かぁ〜! これは、思わぬ死角だった。これで、テレビで、上戸彩を見るたびに水道橋博士を思い出すように、梨花を見るたびにカラテカのヤベタローを思い出すように、大塚愛を見るたびに、あたしは、藤村俊二を思い出すようになってしまった(笑)
‥‥そんなワケで、気がつけば、3人とも焼酎を10杯ずつくらい飲んでて、オマケに、あたしの飲んでた「野うさぎの走り」は、なんと42度もある強いお酒で、帰るころにはベロベーロに酔っぱらっちゃった。「帰るころにはベロベーロ」だから良かったけど、あと一歩で、「カエルころにはゲロゲーロ」になって、青空球児好児になっちゃうとこだったけど、それだけは、何とか避けられた今日この頃なのだ(笑)
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