儒教の国の先生
ニポンの国土は、都道府県で分かれてるけど、中国は、大まかに言うと、4つの市、22の省、5つの自治区に分かれてる。そして、その22の省の中に、「甘粛省」ってのがある。ニポン語読みだと「かんしゅく」だけど、中国の読み方だと「カンスー」って読むそうだ。でも、「四川省」とか「広東省」なら、中華料理で知ってる人も多いと思うけど、「甘粛省」なんて、中国マニア以外は、初めて見る人がほとんどだろう。
そんな、ニポン人には極端にマイナーな「カンスー省」だけど、映画でオナジミの「敦煌(とんこう)」って町がある省だと言えば、ぼんやりとイメージできるかも知れない。カンスー省は、中国の北西部にあって、西の端にあるウイグル自治区とつながってる。ようするに、中国の中じゃ、そうとうなイナカってことだ。そして、面積は、約45万平方km、ニポンの面積が約38万平方kmだから、この1つの省だけで、ニポンよりも遥かに大きいってワケだ。
それにしても、ニポンよりも大きな面積の土地を1つの省にするなんて、サスガ、自分の国の人口も把握できてないような大ザッパな国は、根本的なモノゴトの考え方が違う。スケールがデカイって言うか、大陸的って言うか、ザツって言うか、バカって言うか、もうちょっと細かく分けたほうが、経済とか治安とか医療とか、色んな意味で便利になると思うんだけど、あたしにゃ関係無いから、ま、どうでもいいか(笑)
で、何でこんなマイナーな省のことを説明してるのかって言うと、このカンスー省にある小学校で、前代未聞の事件が起こったのだ。1ヶ月ほど前のニューヨークタイムズに掲載されてたんだけど、この小学校で、担任の男性教諭が、自分のクラスの女子児童を日替わりで順番にレイプして行き、結局、女子児童のほぼ全員、26人をレイプしたと言うのだ。恐るべし!中国人!‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、ニポン人に生まれて良かったですか?(笑)
‥‥そんなワケで、ニポンの新聞って、海外のニュースに関しては、ほとんど政治ガラミなことしか掲載しない。それも、思いっきり情報操作をして、ニポン政府の都合に合わせた洗脳記事ばかりだ。だから、いつも言ってるように、ニポンの新聞なんか信用できない。特に、イラクの自衛隊関連や、ODAを始めとした外交のニュースなんか、ほとんどが政府の創作だから、バカバカしくて読んでられない。
そして、そう言った洗脳記事の他は、よほどの大事件でも起こらない限り、海外のニュースは扱わないし、扱ったとしても、ものすごく小さい。たとえば、去年の暮れのスマトラ沖地震の時も、ニポンの三大新聞の扱いは、ニューヨークタイムズやワシントンポストの半分以下だったし、データなどの内容に関しては、雲泥の差だった。これほどの世界的な災害でも、こんなアリサマなんだから、それ以外のこと、たとえば、海外のカルチャーや流行などに関しては、扱うワケがない。パリの若者たちは、今、どんな音楽を聴いてるのか、とか、ミラノのヘアサロンで一番人気のあるお店はどこか、とか、そんな情報は、ニポンの新聞では絶対に得ることができないし、ニポンの新聞社って、きっと、新聞はそう言ったことを伝えるためのものじゃないと思ってるんだろう。
だけど、ニューヨークタイムズをはじめ、アメリカの新聞は、海外の様々なニュースはもちろんのこと、カルチャーや流行などに関しても、とても精力的に紹介している。たとえば、ニポンのカルチャーだったら、「マツケンサンバ」もシッカリと写真入りで紹介してるし、「秋葉原のメイド喫茶」だって紹介してる。それも、チョロっとした囲み記事なんかじゃなくて、ちゃんと取材をして、きちんと記事をまとめて、すごく大きく扱ってる。ちなみに、メイド喫茶の紹介記事では、お店に集まる「ヲタク」たちのことを「nerd(ナード)」って単語で表現してた。この「nerd」って言うのは、アメリカのスラング(俗語)で、「無能な変人」って意味だ。これは、ニューヨークタイムズに限らず、アメリカの他の新聞や雑誌でも、「ヲタク」のことは「nerd」って訳してるようだ。まあ、「言いえて妙」って言うか、「当たらずとも遠からじ」って感じだけど(笑)
‥‥そんなワケで、カンジンのグレート中国人の事件だけど、これは、中国では、政府によるものすごい圧力が掛かって、この教師が逮捕されたことだけは簡単に報じられたけど、事件の詳細などは、すべて口封じされたそうだ。これは、儒教がすべての基本になってる中国では、「先生は誰よりも偉い」って考え方が未だにまかり通ってるため、教師に対する尊敬の念が薄れるような報道は、もともとタブーなんだそうだ。だから、今回みたいに、政府からの圧力が掛からなくても、どの報道機関も、積極的には報道しなかっただろう。
だから、事件が発生した中国では、ほとんど報道されず、この事件を知らない国民が何億人もいると思うけど、ニューヨークタイムズには、ものすごく詳しく掲載されている。つまり、海外メディアのほうが、この事件に注目したってワケだ。何しろ、事件のあったカンスー省の村まで記者が出かけて行き、被害児童の家族や、運良く被害を受けなかった同級生などから、当時の様子を聞いて来ているのだ。もしも、これが、ニポンの新聞だったら、海外の新聞記事をテキトーに丸写しして、小さな囲み記事にして終わりだろう。
とか言いつつ、あたしも、ニューヨークタイムズの記事をモトにして書いてるワケだけど、ゲンダイネットみたいに他人の日記やブログを無断で丸写しするんじゃなくて、あたしの場合は、ちゃんと要点を拾いつつ、自分の考えも加えつつ、分かりやすいようにマトメつつ、ギャグも折り込みつつ書いてるワケで、1円も貰わずに書いてる個人の日記にしちゃ、サービス精神がMAXって感じだ。
さて、自画自賛も済んだので、サクッと行っちゃうけど、ニューヨークタイムズによると、犯人の教師、リ・グアン容疑者は、去年の秋ごろから今年の頭にかけての約3ヶ月間に渡り、自分が受け持っていたクラスの女子児童を毎日、日替わりで、自分専用の教員室に呼び出し、そこでレイプしていたと言う。中には、リ・グアン容疑者に気に入られてしまったために、何度も何度も何度も何度もレイプされた児童もいたそうだ。リ・グアン容疑者は、女子児童に対するレイプだけでなく、男子児童に対しても、連日、殴る蹴るの暴力を振るったり、授業中に自分のタバコを買いに行かせたりと、やりたい放題の石原慎太郎状態だったと言う。
この小学校は、一番近い町からでも、車で6時間も掛かる過疎地にあり、カンスー省の中でも、特にイナカの村だった。近隣の村は、どこも貧しく、親たちは学費を払えないため、子供を小学校に行かせられる年令もバラバラになる。そのため、同じクラスに、年令の違う子供たちが通うことになる。だから、リ・グアン容疑者のクラスも、下は10才から上は14才までの子供たち50人が通っていた。
中国では、同じ小学校の教師でも、過疎地の小学校と都市部の小学校では、賃金が大きく違うそうだ。それで、優秀な教師たちは、みんな都市部の待遇のいい小学校へ行ってしまうため、過疎地の小学校は、常に教師不足の状態が続いている。だから、過疎地の小学校では、テキトーな人間をテキトーな採用試験で、すぐに教師にしてしまうそうだ。大学なんか出てなくても、過疎地での教師を希望すれば、コッソリと大学の卒業証明を発行してくれて、それで教師になれると言う。これじゃあ、次世紀ファーム研究所の堀洋八郎のインチキ博士号と同じで、タダの紙切れじゃん。
‥‥そんなワケで、このリ・グアン容疑者の場合は、イトコに教育長がいたため、そのコネを利用して、まんまと教師になったのだ。そして、暴力とレイプと言う、子供たちにとっては絶対的な恐怖政治によって、ドラマ「女王の教室」みたいに、クラスを支配して行ったのだ。こう言ったヒドイ人間がインチキで教師になると、勉強など何も教えずに、毎日、子供たちをいじめて楽しんでいるだけだ。リ・グアン容疑者は、授業中に、殴った男子児童を机の上に仰向けに寝かせ、その上に女子児童を重ねるように寝かせ、子供を使ってセックスごっこをしていたそうだ。
また、教員室に呼び出した女子児童をレイプする時には、「恐がることはないよ。これは、君のお父さんとお母さんもやってることなんだから。」って言って、恐怖に震える自分の生徒たちを来る日も来る日も強姦し続けていたのだ。さらに、ひとりひとりに執拗に口止めをしていたため、被害を受けた児童たちは、もしも口外したら、どんな恐ろしい目に遭わされるのだろうかと悩み続け、家に帰っても、親には決して話すことができなかった。
だけど、この信じられないような児童虐待が始まってから3ヶ月が経ったころ、被害者のひとりの14才の女の子が、親に、学校に行きたくないと打ち明けた。そして、この子の親は、自分の耳を疑うような恐ろしい出来事を子供の口から聞かされたのだ。この子の口からは、たくさんの同級生の名前が出て来て、この話は、アッと言う間にクラスメートの父兄たちへと広がって行った。
そして、極悪非道な性犯罪者、「中国の山崎拓」こと、リ・グアンは、ついに逮捕された。だけど、ここから先に、さらに信じられないような事実があるのだ。現地の新聞には、逮捕されたリ・グアン容疑者のことだけしか書かれていなかったのに、地元の警察や小学校を調べてみた記者は、驚くべき事実を知ることになる。それは、逮捕されたのは、リ・グアン容疑者ひとりなんだけど、この時、この小学校の校長を始め、9人もの教師が、一緒に解雇されているのだ。そして、この教師の中には、リ・グアン容疑者を教師にしたイトコもふくまれているのだ。
校長だけが、責任をとって解雇されるってのは不自然じゃないけど、まったく関係の無い教師が9人も解雇されるなんて、どう考えてもおかしな話だ。オマケに、教師の数が足りなくて困ってる小学校なのに、絶対におかしい。その上、記者が、これらの教師たちがなぜ解雇されたのかと聞いて回っても、小学校も、村人たちも、警察も、新聞社も、みんなそろって口を閉ざし、ヒトコトの説明も無いそうだ。だから、「今回、たまたま逮捕されたのが、リ・グアン容疑者ひとりだったと言うだけで、本当は、学校中で当たり前のようにレイプや虐待が行なわれてたんじゃないだろうか?」って言うニュアンスを匂わせるような文体で、この記事は終わっている。
そして、こんなにヒドイ話は前代未聞だと思っていたのに、実際には、中国の過疎地の小学校では、教師による生徒へのレイプ事件が、ヒンパンに起きていたのだ。中国の2003年度の教育白書には、教師が生徒をレイプした事件が、10件も記録されている。もちろん、これは、事件が表ザタになり、ちゃんと立件された事例だけであって、親が子供の将来のことを考えて、泣き寝入りしているケースだってあるはずだし、未だにバレてないケースだってあるだろう。そして、立件された中で、特にヒドイのは、なんと、15年間にも渡って、自分の教え子を次々に58人もレイプし続けていた変態教師だ。こいつは、2年前に死刑が執行されてるけど、たくさんの傷ついた子供たち、家族たちの気持ちを思ったら、殺したくらいじゃぜんぜん足りないだろう。
‥‥そんなワケで、中国は、今、人民元が切り上げになったとか切り下げになったとか騒いでるけど、中国政府は、そんなどうでもいいことなんかアト回しにして、それよりも前に、過疎地の小学校をぜんぶ見回りして、こんな虫ケラにも劣る人間のクズどもの首を切り落とすほうが先なんじゃないだろうか?‥‥って言うか、毎日、あちこちの小学校で、何の罪も無い子供たちが教師にレイプされ続けてるって言うのに、よその国の教科書なんかに文句言ってる場合かよ?‥‥って思っちゃう今日この頃なのだ。
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