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2005.07.27

きっこスーパーGP

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歴史あるホッケンハイム・サーキットに、レオタード姿の小さいきっこたちがズラリと勢ぞろいして、いよいよ、F1の第12戦、ドイツGPの決勝がスタートした。来シーズンからは、V8の2.4リッターなんて言う、まるで、あたしでも運転できそうな情けないエンジンになっちゃうF1マシンだから、V10の3リッターのオタケビが聞けるのは、今回を入れて、あと8レースだけだ。それにしても、天下のF1が、FポンやF3000よりも小さいエンジンになっちゃうとは、誰が想像しただろう。

ここ、ホッケンハイムは、バリチェロが大好きなあたしにとっては、記念すべきサーキットだ。1993年にF1デビューしたバリチェロは、7年目に憧れのフェラーリに移籍できて、その、移籍した年の2000年のドイツGPで、苦節8年目の初優勝を果たしたのだ。この時のレースは、ベンツをクビになった従業員が、ヤケクソになってコースに乱入したり、途中から雨になったり、その雨で、後藤久美子のダンナ、アレジが、スピンして大クラッシュしたりと、色んなハプニングもありつつ、18番グリッドからスタートしたバリチェロは、ミゴトに初優勝したのだった。優勝台で、子供のように泣きじゃくったバリチェロを見て、あたしは、Fカップの胸がキュンとしちゃって、この時からバリチェロを応援するようになった。ちなみに、この時までは、あたしは、ミカ・ハッキネンのファンだった。

そんな記念すべきサーキットなんだけど、実際には、バリチェロが優勝したあとに、森の中を抜ける高速ストレートなどが危険だと言うことで、大幅にコースのレイアウトを変えられちゃって、今では、たいして面白くもないサーキットになっちゃった。その上、今回は、バリチェロのマシンが最悪で、15番グリッドからのスタートはともかくとして、あまりにも期待できない条件が揃ってた。だけど、こんな時こそ、ファンとしては、がんばって応援しなくちゃならない‥‥なんて思ってる今日この頃、皆さん、まだモータースポーツには興味ありませんか?(笑)


‥‥そんなワケで、衛星放送が見られないあたしとしては、録画放送の地上波を見るしかないワケで、つまり、あたしが、いくらテレビの前で応援したところで、もうレースは終わってるワケで、すでに結果は決まってるってワケだ。でも、F1は、紳士のスポーツだから、タテジマのユニフォームの野球チームのファンたちや、赤いユニフォームのサッカーチームのサポーターたちみたいに、自分の応援してるチームが負けたからって、そこら中で大暴れしたりはしない。ゴヒイキのドライバーやチームが、勝っても負けても、楽しく観戦するだけだ。

そのためには、何が必要かって言うと、なんたって、お酒とオツマミだ。それで、お酒はサザンスターがいっぱいあるので、あたしは、オツマミを買いに行くことにした。でも、歩くのがダルかったから、車でスーパーに行くことにした。近くのスーパーは、駐車場が狭いし、夜は、地元のガキどもが駐車場にタムロっててウザイので、あたしは、ちょっと離れたとこにある、駐車場の広いほうのスーパーに行くことにした。

ちょっと離れたとこにあるほうのスーパーは、いつも行く近所のスーパーの3倍くらいの広さがある。駐車場も、20台以上は楽勝で停められるので、駐車場がいっぱいで待たされることはメッタにない。今回も、駐車場はガラガラだったので、あたしは、出口に一番近いポールポジションに停めることができた。

ここは、店内が広いから、お買い物するものは少なくても、ずっとカゴを持ってるのが疲れるから、カートを使うことが多い。それで、カートを押しながら、広い店内を進んで行くんだけど、なぜか不思議なことに、このスーパーって、店内のBGMで、F1のテーマ曲、Tスクエアの「TRUTH」が良く流れる。ホントに不思議なんだけど、3回行くと、そのうち2回は「TRUTH」が流れる。それも、ケッコー大きいボリュームで。さらに、何回も連続で。だから、あたしは、F1気分になっちゃって、ついつい早足でカートを押しちゃうし、コーナーを曲がる時なんか、ライン取りまで考えちゃう。

で、店内に入ったら、予想通り、今回も、「タララタラタラタラタラタラタララ〜ジャジャ〜ン♪」って流れてたので、あたしは、思わず、カートを押す両手に力が入った。でも、このスーパーは、入り口を入ると、契約農家のお野菜のコーナーのシケインがあるので、そこを抜けてからが、レースの始まりになる。右手にお野菜、左手に果物が並ぶホームストレートを一気に加速して行き、突き当たりを左に曲がる第1コーナーは、右手にお漬物、左手にお豆腐コーナーがあるので、あたしは、「きぬごしコーナー」って呼んでる。

「きぬごしコーナー」への入り方は、ポールからのスタートで前がガラ空きなら、アロンソみたいにヤミクモに突っ込んで行き、力まかせにクリアする。左にお豆腐を見てるオバサンがいる場合には、右のアウト側から、ちょっとコーナーを行き過ぎるくらいの感じで、遅いブレーキングで入って行き、ふくらみ気味にクリアしてから、インにベッタリと立ち上がって行く。これは、佐藤琢磨のコーナリングだ。あたしは、タクマは嫌いだけど、タクマのコーナリングはなかなか上手いと思ってるので、そう言うとこだけはマネしちゃう。

「きぬごしコーナー」を抜けると、突き当たりまでのロングストレートで、右手は、しばらくは鮮魚、その先が干物とか塩辛とかで、その先がお肉、突き当たりが、ハムとかソーセージとかの加工肉だ。そして、左手には、等間隔に通路があって、1本目がお酒、2本目がフリカケとかノリとかの乾物、3本目がカップ麺、4本目がお菓子、5本目がコーヒー、6本目が飲み物と冷凍食品、そして、突き当たりの左手がチーズとかバターとかの乳製品だ。

いつもは、1本目の「アルコールコーナー」をタイトに攻めながら、シューマッハ兄のようにコーナリングして行くんだけど、今回はお酒は買わないから、2本目の「焼きのりコーナー」をドリフト気味にすべり込み、ギアはセカンドのままで、カンヅメの棚を見ながら抜けて行く。チョウシタのサンマの蒲焼のカンヅメが、100円以下だったら買おうと思ったんだけど、115円だったので、今日はパスする。

そして、次の「マヨネーズコーナー」をアウト・イン・アウトで右に曲がり、ギアを上げて行くと、店内に流れる「TRUTH」も、だんだんに盛り上がって来る。そのまま加速して行き、お菓子の棚のある「森永コーナー」を右に曲がろうとしたら、前に、周回遅れのミナルディのマシンがチンタラと走ってたので、あたしは、強引に外側からかぶせて行き、軽く接触しながらコーナーをクリアした。そして、100円お菓子の棚に行き、柿の種をカゴに入れた。

突き当たりは、お肉のロングストレートなので、ふくらみながら左に曲がり、あとはヒタスラに加速する。そして、「乳製品コーナー」で150円のスライスチーズをカゴに入れ、その先のオデンの棚で80円のチクワをカゴに入れ、そのまま最終コーナーへと向かう。最終コーナーは、右手がコロッケなどのお惣菜、左手が牛乳とかプリンとか、正面がサラダとかお弁当だ。この最終コーナーで、100円のアジフライを1枚カゴに入れて、いよいよゴールのレジに向かってアクセル全開だ。そして、あたしは、ミゴトにチェッカーを受けたのであった。

‥‥そんなワケで、オツマミも揃ったことだし、ドイツGPは、バリチェロの成績はふるわなかったけど、楽しく観戦することができた。レースのほうは、ポールのライコネン(マクラーレン)が、シャフトかギアボックスのトラブルでリタイアして、優勝がアロンソ(ルノー)、今シーズン6勝目のブッチギリだった。2位が最後尾のスタートからのモントーヤ(マクラーレン)、3位がバトン(BARホンダ)で、ご当地のシューマッハ兄弟は、5位と6位に仲良く入ったけど、兄は、「勝てないのはグリップの悪すぎるブリジストンタイヤのセイだ!」って文句を言ってた。そして、まだ0ポイントの佐藤琢磨は、いよいよヤバくなって来た。何しろ、BARホンダは、まったく勝てないタクマに見切りをつけ、来シーズンのドライバーとして、インディ・レーシング・リーグで大活躍してるダン・ウェルドンに、水面下でオファーを取ってる今日この頃なのだ。

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