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2005.08.30

ガソリン税は理不尽税

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今日、お仕事の帰りに、いつもの100円ショップにキャットフードを買いに寄ったら、お店が潰れてた。100円ショップって言っても、商店街にある小さなお店とかじゃなくて、幹線道路に面した巨大店で、大きなビルの1階と2階をフルスペースで使っていて、大きな駐車場もあった。いつでも駐車場に入る車が列になってて、お店の中は混雑してて、すごく人気のあった店舗だ。商品の数がハンパじゃなくて、本のコーナーだけでも、町の小さな本屋さんくらいあったし、衣料品はショーツやキャミソールまであったし、コスメコーナーも5坪くらいあって、ものすごい品揃えだった。とにかく、食品から日用品から何から何まで揃ってた上に、ひとつのものが1種類だけじゃなくて、何種類もあって、選べるようになってたのが嬉しかった。たとえば、電池だったら、同じサイズの電池が、マクセル、東芝、富士通、ソニー、無印って並んでた。単3なら、メーカー品が4本入りで、無印が8本入り、あと、アルカリ電池だと2本入りだった。あたしの場合は、「まつげくるん」を毎日使ってるので、単3のアルカリ電池は必需品だから、いつもここで買ってたのだ。結局、お店は潰れたのか、撤退したのかは分からなかったけど、とにかく店内はモヌケのカラになってて、「閉店のお知らせ」って紙が、ガラスの自動ドアに貼ってあっただけだった。

仕方ないので、あたしは、そのまま帰ろうとしたんだけど、ガソリンがあと少しになってたので、ついでにガソリンを入れてくことにした。ちょうど、この100円ショップからの帰り道に、いつものガソリンスタンドがあるからだ。大きな幹線道路なので、朝と夕方は渋滞してるから、あたしは普段は裏道しか使わない。だから、100円ショップに来たついでに、ガソリンを入れることが多い。別に、あたしは、このガソリンスタンドって決めてるワケじゃなくて、提携カードを使ってるから、同じカンバンのガソリンスタンドならどこでもいいんだけど、地元のエリアだと、ここの店員さんが一番親切だから、いつもここを使ってる‥‥って言うか、使ってた。何で「使ってた」って過去形に言い直したのかって言うと、ギャグみたいな話なんだけど、久しぶりに寄ってみたら、なんと、このガソリンスタンドまでが潰れてた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?(笑)


‥‥そんなワケで、あたしは、ガソリンはハイオクを入れてるんだけど、これには2つの理由がある。1つは、エンジンが改造されてるから、レギュラーガソリンだとノッキングを起こしちゃって、ちゃんと走らないからだ。そして、もう1つは、あたしが入れてるのは「環境ハイオク」って言うやつで、サルファーフリーになってるからだ。サルファーってのは硫黄のことで、硫黄の含有量を10ppm以下にして、環境のことを考えたのが、サルファーフリーガソリンなのだ。だけど、あたしの車は、タコ足とマフラーをステンレスのスポーツタイプに換えてて、触媒も外してたから、このハイオクだと、排気が抜けすぎててトルクが出なかった。それで、ショップのメカニックのお兄さんに相談したら、解体屋さんで、排気管の口径に合わせた他の車の触媒を探して来てくれて、加工して作ってくれた。それで、触媒をつけて、吸気のセッティングをしてくれて、環境ハイオクで走れるようにしてくれた。

よくよく考えると、ハイオクを入れてるのに2つの理由があるって言っても、もともとレギュラーガソリンだと走らないワケだから、ホントの理由は1つだけで、環境がどうたらってのは、オマケの理由だ。だけど、ニポンの環境を破壊し続けてる収賄オバサンなんかが環境大臣をやってるんだから、これからは、国民ひとりひとりが少しでも環境のことを考えてかないと、マジで恋する5秒前‥‥じゃなくて、マジでヤバイことになるだろう。だから、あたしも、触媒をつけることにしたのだ。まあ、触媒を外してストレート管で走ってた時でも、2000ccクラスのディーゼル車の半分以下しか環境を汚してなかったんだけど、それでも、ちょっとでもクリーンなほうがいいし‥‥。だから、自分の体脂肪を管理することもできずに、地球温暖化の原因のひとつになってるイノシシ社長にも、体に触媒をつけることを義務づけたらどうだろう。あいつの吐く息って、絶対に硫黄酸化物が大量に含まれてるだろうから、たぶん、旧式の大型トラックと同じくらい大気汚染をしてるはずだ。

なんてことも言ってみつつ、結局、いつものガソリンスタンドが潰れてて、あたしは、ガソリンを入れることができなかった。つまり、アホらしい納税をしなくて済んだ、とも言える。何しろ、ガソリンの税金ほどデタラメなものはないからだ。たった1つの商品に、5種類もの税金を掛け、原価を倍の値段にしてるのなんて、ガソリンくらいだからだ。その上、ガソリンてのは、燃料なんだから、どんなに不当な税金を掛けられても、買わなかったら車が動かない。遊びで車に乗ってる人たちはいいけど、お仕事で乗ってる人たちは、たまったもんじゃない。

原油が、ニポンにタンカーで運ばれて来ると、まず、原油関税と原油税が掛かる‥‥あっ!「ニポンにタンカー」って、ナニゲに「ニッポンレンタカー」に似てる!‥‥なんてことは置いといて、とにかく、原油を輸入した時点で、2種類の税金が掛けられる。そして、その原油からガソリンを精製すると、今度は、揮発油税と地方道路税が掛けられる。この2つを足したものが、通称、ガソリン税って言われてるニポンイチの悪税で、この中の地方道路税ってのが、日本道路公団の守銭奴ブタどもが好き放題に使いまくってるお金の一部なのだ。

ここまでの税金の合計が、ガソリン1リットル当たり、約56円だ。そして、あたしが何よりも理解できないのは、ガソリンを給油すると、ガソリン代だけじゃなくて、この約56円って言う税金にも、消費税が掛かるってことだ。東京だと、今、レギュラーガソリンは、1リットル130円くらいだ。つまり、ガソリン代が74円で、税金が56円ってことになる。消費税ってのは、「商品の値段に掛ける税金」なんだから、ガソリン代の74円だけに対して掛けるべきであって、56円の税金を足した130円に掛けたら、税金にも消費税を掛けることになる。税金に消費税を掛けるってことは、所得税や住民税を支払う時にも、消費税5%を掛けられるのと同じことで、こんな不条理なことを誰が納得できるんだろう? だけど、現実には、1989年に消費税が導入されて以来、17年間も、こんなにおかしなことが続いてるワケだ。だから、現在では、56円の税金にも5%の消費税が掛かってて、ガソリン1リットル当たりの税金は、約59円になっているのだ。

たった3円弱の差って思うかも知れないけど、10リットル入れれば30円、50リットル入れれば150円もの納得の行かない税金が、ニポン中で巻き上げ続けられてるってワケだ。ニポンの年間のガソリン消費量は、約5000万キロリットルだから、毎年、1500億円もの不当な消費税を取られてるってことになる。ただでさえ、1リットル当たり56円ものふざけた税金をむしり取られてるのに、その上、不当な税金まで上乗せされてるなんて、ふざけるのもタイガイにしろ!

さて、ここで、こんなにもニポンのガソリンが高いのはナゼなのかって言う、根本的な問題点についてチョロっと書く。もともと、ガソリン税ってのは、今の半分の1リットル当たり28円だったのだ。それが、1974年のオイルショックの時に、財源不足を補うために、政府は「2年間の暫定措置として増税する」って言って、ガソリン税を2倍にしたのだ。だけど、2年経っても、ガソリン税は元の28円には戻らなかった。それどころか、それから30年以上もずっと増税されたままで、自民党は、元に戻す気なんかサラサラない。あくまでも「2年間の暫定措置」ってセリフで国民をシブシブ納得させての増税だったのに、そのまま30年以上も増税し続けてるのって、国民を騙したってことなんだろうか?

でも、これは、何の問題も無いことなのだ。それは、「租税特別措置法」って言う、自民党が国民を騙すために作られたファッキンな法律によって、約束を破ったことにはならないからだ。この「租税特別措置法」ってのは、簡単に言えば、色んな税金に対する「特例」を認めるって法律で、基本的には、国民のために制定されたような形になってる。たとえば、景気対策として「2兆円減税」とかをする場合に、「1年間の暫定措置として所得税と地方税を減税する」なんてのは、この法律を使ってるワケだ。これによって、サラリーマンたちはボーナスが増えて、車を買ったり、ローンで家を買ったりして、景気が良くなる。

そして、この法律は、こう言った「良いほうの使われ方」をした場合には、きちんと約束通りに、「1年間の暫定期間」が終れば、スパッと打ち切られる。だけど、増税と言う「悪いほうの使われ方」をした場合には、最初に決めた暫定期間が過ぎても、見直し、見直し、見直しって、2〜3年ごとに延長して行き、結局、一度引き上げた税金は永久に増税されたままなのだ。これは、ガソリン税だけじゃなく、軽油取引税しかり、自動車重量税しかり、自動車取得税しかり、すべて最初は「しばらくの間だけ暫定的に」って言って増税したのに、結局は何十年もそのままで、いつの間にか、「巻き上げて当たり前の税金」になっちゃってる。

ようするに、自民党は、一度引き上げた税金を元に戻すつもりなんかハナッからないワケだ。ただ、普通に「増税します」って言うと国民の反発もあるし、参院で否決される恐れもあるから、この「租税特別措置法」を悪用して、「今は緊急事態なので2年間だけ増税します」とか言って、国民を騙し、参院を納得させ、増税案を可決させるのだ。そして、一度可決されちゃえば、あとは約束の2年が経ったら、「まだ景気は回復していないから見直しをします」って言って、延長、延長ってやってくワケだ。これが、自民党のやり方で、こんなデタラメなやり方を正当化するために作られた悪法が、「租税特別措置法」なのだ。

そして、この「租税特別措置法」って言う、政治家にとって都合のいい悪法が、コイズミの税制改革の基盤にあるワケだ。コイズミが、バカな国民たちを騙して、自分の支持率を上げるために、「私が総理大臣の間は増税はしない!」って叫んだのは、「租税特別措置法」ありきのタワゴトだったのだ。コイズミは、この悪法を利用したからこそ、早急に財源を確保しなくちゃならない問題が山積みでも、それらの財源のための増税は、自分の辞職後に先延ばしして、ずっと涼しい顔をして来られたのだ。そして、このまま自民党の独裁が続けば、コイズミがこの4年間で作った300兆円もの借金や、ホッタラカシにしてた年金問題による莫大な財源など、気が遠くなるような天文学的な税金が、コイズミの辞職後に、国民ひとりひとりに重くのしかかって来るのだ。

‥‥そんなワケで、ガソリンの話に戻ると、原油価格は常に変動してるけど、ブッシュとコイズミのせいで高騰が続いてる最近の価格だと、8月27日付けで、1バレル約66ドルだ。1バレルは159リットルだから、1ドル120円で計算すると、1リットル当たり約50円ってことになる。つまり、50円の原価のものに、59円もの税金が掛けられてるってワケだ。50円+59円=109円ってことで、売値の130円から引くと、その差額は、たった21円。この21円の中に、精製に掛かる費用やタンクローリーでの運搬費用から、ガソリンスタンドの従業員のお給料まで、すべてが含まれてるのだ。こんなメチャクチャな現状を考えれば、ガソリンスタンドが潰れちゃうのも、うなづけるだろう。そして、今回の選挙で、独裁者コイズミを退陣させられなければ、消費税は段階的に15%以上にまで引き上げて行くってんだから、ガソリン税に掛かる不当な税金も3倍になるワケで、1リットル当たり約10円が上乗せになり、もはや、ガソリンスタンドなんて業種は成り立たなくなるだろう。タダでガソリンを入れてるコイズミには、こんな庶民の気持ちなんて、100万年経っても分かんないと思う今日この頃なのだ。

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