がんばれ!ミツユビナマケモノ
待ちに待ったブラジルGPの決勝は、現地での開催に合わせて放送されるので、深夜の1時50分からの衛星生中継だった。だから、始まるまでの時間が空いちゃって、その穴を埋めるために、「F1モデル」の特別版みたいなのを放送してたんだけど、とにかく、この次のニポンGPの宣伝ばっかりで、うっとおしい内容だった。だけど、最後に、山田優ちゃんとミツユビナマケモノが、「三年目の浮気」の替え歌を歌ったのが面白くて、少しだけツボに入った。そして、そーこーしてるうちにレースが始まったんだけど、ホントはいつものようにサラッとスターティンググリッドを流そうかとも思ったんだけど、アレって、ケッコー書くのが大変だし、がんばって書いても飛ばして読んでる人が多そうな予感がマンマンだし、速いマシンが前、遅いマシンが後ろって言ういつもと変わらない感じなので、今回はハショることにした。簡単に言えば、マクラーレンとかルノーとかが前のほうで、ミナルディとかジョーダンとかが後ろのほうで、その間にその他のマシンが散らばってるって感じだ。
‥‥なんて感じのアバウトな始まり方なので、ここはひとつアバウトついでに、先に結果を書いちゃおうと思うんだけど、優勝はモントーヤ、2位はライコネンで、水前寺清子のワンツーパンチ‥‥じゃなくて、マクラーレンのワンツーフィニッシュだった。それで、3位にアロンソが入って、アロンソは今シーズンのワールドチャンプになった。なんか、世の中では、史上最年少チャンプの誕生だとか、スペイン人初のチャンプだとか、シューマッハの6連覇を阻止しただとか、色んなことを言ってるけど、あたしから見たら、ただ単に今季はフェラーリが不調だったからタナボタで優勝できただけで、言うなれば「F1界の杉村太蔵」ってとこだろう‥‥って、いくらなんでもこの喩えはアロンソに気の毒すぎるから、「F1界の井脇ノブ子」ってことにしとくか‥‥なんて言ったら、来シーズンからルノーのマシンが下品なピンクになっちゃったりして‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?(笑)
‥‥そんなワケで、スタートした直後に、後ろのほうで何台かがヒットしたんだけど、1コーナーへの突っ込み映像を優先したスイッチングで、事故はシカトして映像は先に進んだ。そして、ライコネンがフィジケラを抜くとこを迫力あるオンボードカメラの映像で映しつつ、シューマッハ兄とフィジケラのコーナーでの意地の張り合いも映しつつ、ぶっ壊れたウィリアムズから降りるピッツォニアも映しつつ、全体の流れも映しつつ、セーフティーカーも映しつつ、スタートでのヒットをさっきとは違う後方からの映像で分かりやすくリプレイするって言う、まさに痒いところに手が届きまくっちゃう神ワザみたいな映像のスイッチングだった。これが、たった1周の出来事なのだ。見たいとこをぜんぶ映してくれちゃって、ホントにホントにワンダホーって感じだ。サスガ、ねこぢる‥‥じゃなくて、ガマン汁‥‥じゃなくて、ブラジルだ(笑)
スタートから、これほど素晴らしい映像をガンガン流しちゃったら、次のニポンGPのフジテレビの映像のヒドサが余計に引き立っちゃうだろうから、フジテレビは気を引き締めて、去年の二の舞だけは起こさないようにして欲しい。ただ、どんなにマトモな映像を放送したとしても、何よりの不安は、永井“脳みそも筋肉”大くんのトンチンカンな発言が炸裂しそうなのと、浮き足立った片山右京が、レースそっちのけで、聞かれてもいない自分の昔話に花を咲かせちゃう危険性があるってことだ。
今回、アロンソは、3位でもヨユーでワールドチャンプになれる状態だったので、前を走るマクラーレンの2台を無理に追わずに、後ろから来るシューマッハ兄だけをブロックして、3位を死守するって言う「守りのレース」をしてた。さらには、レース終盤には雨が降りそうだって情報もあったため、できる範囲でタイヤに負担をかけないような走りも余儀なくされてた。その上、これはレース後のコメントで知ったんだけど、アロンソが言うには、終盤にはマシンから異音が聞こえてたから、すごく抑えて走ってたそうだ。それなのに、永井“脳みそも筋肉”大くんは、アロンソが3位に入賞してワールドチャンプが決まった瞬間、実況のミツユビナマケモノから感想を振られると、こうノタマッてくれた
「56年に及ぶF1グランプリ、その28人目の新しい王者が、史上最年少のアロンソ、24才と言うことですから、やはりこう、守らず攻めた青きマタドール、やってくれたな〜と。F1新時代と言われて来た今シーズンなんですけども、歴史がホントに大きく動いた瞬間に立ち会えたのは、キャスターやってて良かったな〜なんて思いますね〜」
自分で用意してたコメントなのか、スタッフが用意した原稿を読んだのか知らないけど、あれほど守りに徹した走りをしてたのに、「守らず攻めた青きマタドール」って何だよ、いったい‥‥。だいたい、残り2戦、3戦のこの時季になれば、誰かしらがワールドチャンプになるのは当たり前のことで、たとえば、今年もシューマッハが優勝してたとしたら、「前人未到の6連覇」だったワケで、それこそがものすごい歴史的なことだし、シューマッハ以外が優勝したんなら、別にアロンソじゃなくても、誰でも「歴史が動いた瞬間」じゃん。今年もフェラーリが無敵で、開幕戦からシューマッハが勝ちまくってて、それでもアロンソが食らいついてって、最後の最後までポイントがもつれ込んで、それで最終戦の中国GPで逆転して優勝したとかってことだったら、「歴史が大きく動いた瞬間」って言ってもいいけど、フェラーリの不調&数々のラッキーで手に入れたタナボタチャンプなのに、大ゲサ過ぎるよ、まったく‥‥。
何の役にも立たない自民党の新人タナボタ議員どもが、どいつもこいつも「身の引き締まる思いです」ってコメントしてたと思ったら、何のことはない、事前に党から配布された「報道陣に対するコメント用マニュアル」に、良いコメントの例として「身の引き締まる思いです」って書いてあったってだけで、杉村太蔵や井脇ノブ子から佐藤ゆかりや片山さつきに至るまで、バカのひとつ覚えみたいに「身の引き締まる思いです」ってノタマッてた謎が解けたワケだけど、この永井くんの「歴史が大きく動いた瞬間」ってセリフも、自分で考えた言葉じゃなくて、誰かが用意した言葉って感じがして、ぜんぜん気持ちが伝わって来なかった。多くの人たちに何かを伝えようとする時に、自分の言葉を使わずに、他人が用意した言葉をそのまま読み上げるようなヤツラは、政治家でもタレントでも最低レベルのヤツラで、絶対に信用できないと思う。
‥‥そんなワケで、実況のミツユビナマケモノは、永井くんに続いて、今度は山田優ちゃんに感想を聞こうとしたのに、この永井くんのトンチンカンなコメントで気が動転しちゃったのか、アナウンサー失格とも言えるほどボロボロになっちゃった。テレビには、マシンから降りてオタケビを上げ、チームクルーと抱き合うアロンソの感動的なシーンが映ってるのに、そんな映像とともに繰り広げられてたミツユビナマケモノと山田優ちゃんの会話は、以下の通りだ。
伊藤アナ「優ちゃん!」
優ちゃん「はいっ!」
伊藤アナ「優ちゃんには、このモントーヤ、どう映りました?」
優ちゃん「モントーヤですか?」
伊藤アナ「あ、失礼!マクラー‥‥あの、その、アロンソ、どう映りました?」
アロンソをモントーヤって言い間違えただけでも大問題なのに、そのあとの「マクラー‥‥」って何だよ。選手名とヨソのチーム名を間違えるなんて、とてもアナウンサーとは思えないほどのお粗末さだよ。もしかしたら、「F1モデル」の替え歌で優ちゃんとデュエットした時から、優ちゃんに恋心を抱いちゃって、ほんの短い間だけでも鈴木保奈美を自分のものにできた川井ちゃんみたいに、自分にも可能性を見出しちゃったのか?
それで、実況しながら優ちゃんのことばかり考えてて、同じマクラで寝てるとこでも想像してて、それで「マクラー‥‥」なんて言っちゃったのか? それなりにがんばって実況してると思うから、あんまり細かいことを言うのは気の毒なんだけど、アロンソが3位でチェッカーを受けた瞬間の、一番いいとこでも噛んでたし、何か最近のミツユビナマケモノって、集中力に欠けるって言うか、「めざまし」でも「エデン」でもいつでも眠そうにボーッとしてるし、ヤッツケ仕事が多いように思う。これも、優ちゃんに対する恋の病なのか?(笑)
‥‥そんなワケで、話は戻るけど、スタート直後のクルサード(レッドブル)とピッツォニア(ウィリアムズ)とウェバー(ウィリアムズ)のハレホレは、後方からのリプレイを見ると、あたしにはウェバーが悪いように見えた。右がピッツォニア、左がウェバーの2台のウィリアムズの間に、好スタートをしたクルサードが突っ込んでって、右のピッツォニアに張り付く形で1コーナーに向かおうとしたところに、左のウェバーがまるでクルサードのマシンに気づかなかったみたいな感じで急にマシンを寄せて来て、それでクラッシュしたように見えた。何回か巻き戻して確認したんだけど、どうしてもそう見える。だけど、リタイア後のクルサードのコメントは、「ボクは2台のウィリアムズの間にフロントを入れた形で1コーナーへと向かったんだ。そしたら右のピッツォニアが急にボクのほうにマシンを寄せて来た。だけどボクの左にはウェバーがいたから、避けることができなかったよ。」って言って、悪いのはピッツォニアだって断言した。だけど、あたしが見る限り、クルサードは嘘をついてる。どう見ても、左のウェバーのマシンが急にラインを変えたことが原因で、ピッツォニアは被害者だ。
それで、そのピッツォニアはと言うと、「ストレートをフルパワーで走ってて、まだブレーキングに入る前の状態で、突然、背後に衝撃を感じたんだよ。あとからリプレイを見て、ボクにぶつけて来たのがクルサードだったって知ったよ。大ベテランの彼があんなバカげたミスをするなんて、ビックルを一気飲みだよ。」ってコメントしてる。これは、あたしの見た通りの状況だ。
そして、ウェバーは、「ボクとピッツォニアの間に、クルサードが入り込んで来たんだけど、ボクにはギリギリまで彼が見えなかった。それで、路面の濡れてるとこを避けようとしてラインを右に変えた時、無理にポジションを上げようとしたクルサードがピッツォニアのリアにヒットして、ピッツォニアがスピンしてボクも巻き添えを食ったってワケさ。」って言ってる。そうすると、ウェバーが急に右へ寄せたのは、路面の濡れてたとこを避けるためで、その時点ではクルサードの存在に気づいてたってことになるから、あたしの見た感じの「クルサードに気づかずに右に寄ったウェバーが悪い」ってのは間違いで、ウェバーはギリギリまで寄っただけで、たまたまその時に、クルサードとピッツォニアがぶつかったってことだ。
つまりは、ピッツォニアが、自分の左後ろの死角にクルサードのノーズがあることに気づかずに左に寄せたのか、クルサードが、左に寄せてるピッツォニアに無理やりに突っ込んで行ったのかってことだけど、リプレイで見る限り、ピッツォニアは真っ直ぐ走ってて、ぶつけてるのはクルサードのほうだ。だから、やっぱり、クルサードは嘘をついてる。ま、どーでもいいことなんだけど、ウッカリ発言を連発することでオナジミの森喜朗が、ウッカリ発言を連発してる杉村太蔵を一喝したように、ベテランが自分のことをタナに上げて新人をイジメるってのは、どんな世界にもあることなんだろう。
‥‥そんなワケで、せっかくの母国でのレースを一瞬のうちにダイナシティにされちゃったピッツォニアだけど、ブラジル出身と言えば、忘れちゃならないバリチェロがいるワケで、タクマだけを映し続けて世界中からブーイングされたフジテレビとは違い、ブラジルの国際映像は、ここぞって言うポイントでちゃんとバリチェロを映してたから、いっぱい映してくれてたワリには、ぜんぜんヒイキしてなくて、全世界から絶賛されるような内容だった。バリチェロは6位でフィニッシュして、7位のバトンに実力を見せつけて、来シーズンのBARホンダミナコでのファーストドライバーだってことをアピールしつつも、ベルギーGPのあとに生まれた2人目の子供の名前を「フェルナンド」ってつけたことに対して、「別に、最年少チャンプとなったドライバー(フェルナンド・アロンソ)にあやかったワケじゃないよ。上の子の名前がエドゥアルドだから、それと似た感じの名前にしたかっただけさ。」なんてミョーな言い訳をしてて、何だか可愛いと思った今日この頃なのだ。
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