ネコパンチ&ネコキック
1ヶ月くらい前の日記で、いつも行く100円ショップが潰れたって書いたけど、潰れたんじゃなくて、リニューアルオープンしてた。だけど、サスガに100円のものだけ売ってても商売にならないのか、今度は、100円じゃないものも色々と並べてて、ものすごく紛らわしい。ようするに、値札のついてないものはすべて100円で、それ以外のものは、200円とか、500円とか、1000円とかって値札がついてるんだけど、同じタナに同じ種類のものがドバッと並んでて、そこに100円のものとそうじゃないものがゴッチャになってるから、今までは何も考えずにカゴにポンポンと入れてたのに、今度はいちいち商品を見て、値札がついてるかどうか確認しなくちゃならない。
たとえば、キッチン用品のコーナーで、どう見てもほとんど変わらないオタマなのに、柄の部分の材質がプラスティックのが100円で、隣りにぶら下がってる柄の部分が木のやつは300円だったりする。まあ、これくらいならそんなに変わらないけど、80cm×180cmのイグサで出来たシートは、見た目はほとんど変わらないのに、左のが100円、右のが1300円だった。これで、1300円のほうのを買う人なんかいるのかな? 仮に1300円払うとしても、右のシートを1個買うよりも、左のシートを13個買ったほうが、13倍もの面積をイグサシートで埋め尽せるし‥‥。
とにかく、明らかに品質の違いやゴージャス感の違いなどがハッキリしてるんならいいんだけど、見た目はほとんど変わらないのに、こっちのコップは100円で、あっちのコップは200円。こっちのマグカップは100円で、あっちのマグカップは300円。お買い物するのに、ものすごくエネルギーを使うようになった。せめて、1階はすべて100円で、それ以外のものは2階とか、そう言うふうにしてくれればいいのに、結局はドサクサに紛れて高いものも買わせようってコンタンなんだろう‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、カゴに100円のキャットフードを9袋と、金魚のエサを1袋入れて、レジに並んだ。レジはヤタラと混んでて、なかなか先に進まなかったんだけど、ナゼかって言うと、ほとんどの人が、100円だと思ってカゴに入れたものの中に、200円だったり500円だったりするものが混じってて、レジで計算する段階になってそれが発覚して、「やっぱりやめます」「いや、買います」「これとこれは買うけど、これはやめます」なんてやってるから、ものすごく時間が掛かってた。
結局、100円ショップでのお買い物なんて、どうしても必要なものなんか1点か2点で、それ以外は「必要はないけど100円だからついでに買ったもの」なのだ。だから、それが「100円じゃなかった」ってことになれば、その瞬間に購入意欲は著しく低下する。それも、まあまあ使うもので、100円が200円だったって言うんならまだマシだけど、ぜんぜん必要ないのに、ただ面白がってカゴに入れたもので、その上、100円だと思ってたものが500円だったりしたら、ほとんどの人は買うのをやめるだろう。だから、レジは、1人をさばく時間が通常の倍以上も掛かってて、なかなか前に進まなかった。そして、レジの下のカゴには、お客さんが買うのをやめた商品がどんどん溜まって行き、別のアルバイトが広い店内を走り回って、セッセとそれぞれのタナに戻してた。
あたしとしては、いつものキャットフードと、コスメコーナーのコットンと、まつげくるんに使う単四電池さえあればいいので、基本的には問題は無かったんだけど、せっかくリニューアルしたからあちこちを見てみたら、前は100円で売ってたのに、便乗値上げしてしてるものが色々と目についた。たとえば、工具とかは、前とまったく同じものが、300円とか500円とか、ヒドイのは1000円になってた。サンダルとかも、前と同じ商品が、300円とか500円になってて、それが100円のサンダルとゴチャマゼに山積みされてたから、間違ってカゴに入れちゃう人も多いだろう。
‥‥そんなワケで、あたしは、帰って来てから、メーカー品のキャットフードに100円のキャットフードを混ぜて、水増しキャットフードをチョー大型のタッパーに3個ぶん作って、そのうちの1個をマンションの1階の猫仲間のとこに持って行った。だけど、猫たちも「食欲の秋」なので、みんなパクパクと良く食べるので、このチョー大型のタッパーも、1日半でカラになる。マイケルと小林君は、体が大きいから、もともとたくさん食べるんだけど、最近は、マックスもジジもジジの兄弟たちも良く食べるようになって、ゴハンの量が夏場の1.5倍くらいになった。これが、1匹だけなら変わらないんだけど、何匹もだから、キープしてるキャットフードの減り方が目に見えて違って来た。
マックスは最初から丸顔なので、そんなに外見は変わらないんだけど、ジジやジジの兄弟たちは、顔は三角だったし、黒猫ってこともあって、見るからにスマートでなめらかな外見だった。それが、なんだか全体的にポッチャリとして来て、顔も丸くなって来て、座り方とかも、今までは「スッ」と座ってたのが、最近は「ドテッ」って座るようになって来た。それはそれで可愛いんだけど、「魔女の宅急便」のジジにソックリだったから名前をもらったのに、このまま太り続けてったら、「猫の恩返し」のムタになっちゃいそうだ(笑)
まあ、お腹がいっぱいになっても、まだ欲しがる人間と違って、猫は分別をわきまえてるから、あまりにも太り過ぎるってことは無いし、それに、食欲が無いよりは安心できる。それで、今朝、ゴハンをあげに行ったら、マックスが一番に飛んで来て、それからゾロゾロとみんなが集まって来たんだけど、カンジンのジジが見当たらない。いつもなら、マックスと争って飛んで来るのに、どうしたのかな?‥‥なんて思ってたら、駐車場の隅の植え込みのとこで、レッサーパンダの風太くんにも負けない素晴らしい体勢で、2本足で立ち上がってるジジの後ろ姿を発見した。
あたしが、「ジジ〜!」って呼んでもこっちに来ないし、前足を上げたり下げたり変な動きをしてるから、みんなのゴハンを出してあげてから見に行ってみた。そしたら、ジジは、大きなカマキリと対決してた。お腹が大きいから、タマゴを産む前のメスみたいで、植え込みの枝にとまってて、果敢にもジジに対して一歩も退く様子はなく、カマを振り上げてた。逆に、ジジのほうがビビリまくってて、両耳をジェット戦闘機の翼みたいに平たくして、シッポをふくらませて、「う」に濁点をつけたみたいな変な声で唸ってて、すごくおかしかった。しばらく眺めてたら、ジジは意を決してネコパンチを繰り出したんだけど、それがビビリながらのパンチだから、カマキリに触れるか触れないかのとこで手を戻してて、まるで、焼けた鉄板に触ろうとしてるみたいな感じで、カマキリはぜんぜんダメージを受けてなかった。言うなれば、アストロンの呪文を唱えてる相手に対して、素手のパンチを繰り出してるようなもんだった。
でも、いくらダメージが無いとは言え、タマゴを産む前のカマキリだったから、かわいそうなので、テキトーなとこでジジを引き離して、ゴハンを食べさせた。ジジは、最初は不満そうだったけど、目の前にゴハンを置いたら、一瞬でカマキリのことは忘れて、気持ちはゴハンに切り替わった。それで、ジジがゴハンを食べてる間にカマキリの様子を見に行ったら、もういなくなってたので、あたしはホッとした。
‥‥そんなワケで、猫の攻撃と言えば、オナジミなのが、この「ネコパンチ」と「ネコキック」だけど、実際にはどっちもほとんど効果が無い。唯一、ヨソの縄張りの猫がやって来た時とか、恋のシーズンに1匹のメスを奪い合う時とか、そう言った「マジの勝負」の時以外は、手加減したパンチやキックを繰り出すので、ダメージはほとんど無いのだ。本気のネコパンチの場合は、シッカリとツメを出して攻撃するけど、遊び半分の場合は、手のひらにグッと力は入れるけど、ツメを出すまでは力を入れずに、中途半端なパーの形でパンチをするから、相手に当たるのは肉球の部分だ。それも、相手に当たった瞬間に引くパンチだから、効き目はほとんど無い。
でも、猫が、カマキリとかセミとかヤモリとかを相手に遊んでると、だんだんにコーフンして来て、知らないうちにツメがちょっと出て来ちゃって、軽いネコパンチを繰り出したつもりが、そのちょっとだけ出ちゃったツメに相手の体が引っ掛かり、引いた手に相手がくっついて来ることがある。そうなると、予想もしてなかった事態なので、猫はパニックになっちゃって、ツメに引っ掛かってるカマキリとかを振りほどこうと、高速で手首を振り回す。そして、相手が遠くにポーンと飛んで行くと、自分で投げたクセに、猫は相手が飛んで逃げたんだと思って、また耳を平たくして、すごく警戒して、まっすぐに相手のところに行かないで、相手を中心にしてコンパスで円を描くみたいなライン取りをして、トットットットッて横向きに欽ちゃん走りをする。それが、また、たまらなく可愛くておかしい。
だけど、小動物を相手に繰り出すのは、このネコパンチだけで、ネコキックは使わない。ネコキックの場合は、「キック」って言っても、ハイキックやローキックみたいな、いわゆる「蹴りワザ」じゃなくて、猫同士が組み合った時に、相手の体を自分から引き離すために、後ろ足で相手をビンビンと蹴るって感じで繰り出す。だから、良く磨いてあるフローリングのお部屋で、壁のとこで仰向けに寝てる猫が、壁を蹴って、背中でススーッて滑ったりするのも、ネコキックの応用と言えるだろう。
‥‥そんなワケで、ハナコやマイケルや小林君みたいに、ある程度、年を取ると、ジャレること自体も少なくなるし、あんまりお遊びのネコパンチやネコキックはやらなくなるけど、まだ若いマックスやジジは、ネコパンチの全盛期だ。特に、マックスやジジの、2本足で立ち上がっての左右の連打は、だんご3兄弟‥‥じゃなくて、マルちゃん4兄弟‥‥じゃなくて、亀田3兄弟をホーフツとさせるようなミゴトなラッシュで、ケンシロウの「あたたたた!」やジョジョの「オラオラオラオラ!」にもヒケをとらない。だから、あたしは、これからもマックスとジジのトレーニングパートナーをつとめて、最強ネコ軍団を組織して行こうと思う今日この頃なのだ(笑)
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