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2005.10.30

胃の中の小さいきっこたち

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昨日、病院に検査に行って来た。あたしの美意識からはもっとも遠いとこにある内視鏡検査、通称、胃カメラだ。色んな人から、「大したことない」って言われてたけど、やっぱり恐いし、どう考えても無理としか思えない。だって、たとえば、直径が1mmの細いヒモだって、ノドを通って、食道を通って、胃の中まで垂れてったら、絶対に無理だ。さらに、そのヒモが上下に動いてノドのとこを行ったり来たりしたら、絶対に無理だ。それなのに、直径が1mmどころか、聞くところによると、タバコよりも遥かに太くて、ボールペンくらいの太さだって話だから、もう絶対に無理だ。

昔、爆風スランプの歌で、「無理だ!」ってのがあって、「うでたて〜うでたて〜無理だワニのうでたて〜ふせ」とかって歌詞だったけど、あたしの場合は、「胃カメラ〜胃カメラ〜無理だあたしは胃カメラ〜だけは」って感じだった‥‥ん?待てよ?今思いついたんだけど、2番の「ふっきん〜ふっきん〜無理だカメのふっきん〜」のほうが、「カメ」ってとこが「カメラ」に似てるから、替え歌になりやすそうだ。

で、急いで考えてみたのが、「ごっくん〜ごっくん〜無理だ胃カメラごっくん〜」って、あんまり変わんないから、結局は、「無理を承知でやってみな、ハイ!」ってことなんだけど、あたしは、無理だ無理だって言いながらも、前の日の夜9時以降は何も食べないで、当日の朝は食べ物も飲み物もとらないで、ちゃんと言われた通りにして、予約した時間に病院に行ったんだから、心のどこかでは覚悟してたワケだ。だけど、病院に着くまではナシクズシ的にイキオイだけで欽ちゃん走りしてた気持ちが、待合室で名前を呼ばれるまでに、だんだんテンションが下がって来て、いつもなら「早く呼ばれないかな〜」って思うのに、この日ばっかは「呼ばないでくれ〜呼ばないでくれ〜」って思い始めちゃった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、いつもは、たとえば9時15分に予約してて、9時ちょうどに病院について受け付けを済ませたとしても、呼ばれるのは早くても9時半とか9時40分とかだ。月曜日とか金曜日だったりするとヤタラと混んでて、10時すぎになることもある。だから、ハッキリ言って、何のための予約なのか分んないんだけど、でも、9時15分に予約してて9時15分に病院に着くように行くと、さらに15分くらい遅くなるから、やっぱり予約時間よりは早く行かなきゃならない。まったくもって理不尽なシステムだ。

だけど、こんな時に限って、予約してた時間ピッタリに名前を呼ばれちゃうんだから、偶然なのか、ワザとやってんのか、はたまたギャグなのか‥‥って感じで、あたしは心の準備をするヒマもなかった。それで、アタフタと診察室に入ってったんだけど、そこで簡単な問診をしたあと、看護婦さんに連れられて内視鏡室に移動した。内視鏡室は、手術室みたいなイヤ〜な雰囲気が漂ってて、あたしの苦手な空気感がマンマンで、早くもノドの辺りがムズムズして来た。

それで、最初に、口紅を落とすように言われて、あたしが口紅を落としてると、看護婦さんが、緊張してるあたしに気を使ってか、「胃カメラ初めてですか?」とか、「ぜんぜん苦しくないですよ」とか、「あっと言う間に終わりますよ」とか、色々と話しかけて来た。だけど、何でも疑ってかかるクセのあるあたしとしては、「こう言うことを色々と言って来るってことは、よほど苦しいんだろうな‥‥」って思って、余計に不安が大きくなった。ちっちゃいころ、お医者さまが、笑顔で「痛くないでちゅよ〜」って言ってからの注射って必ず痛かったし、「もう大丈夫だよ〜」って言われてもちっとも大丈夫じゃなかったし、こう言うことの積み重ねが、疑い深いあたしの人格を形成したのだ。

それで、まず、胃の動きを鈍くして撮影しやすくするための薬を注射された。サスガに「痛くないでちゅよ〜」とは言われなかったけど、これがまた小さい注射なのにすごく痛くて、すでに下がってたあたしのテンションは、この注射でさらに下がった。だいたい、注射をするなんてヒトコトも聞いてなかったし‥‥。それから、紙コップに入った白いシロップを飲んで、次にノドの麻酔のためのゼリーをスプーンで口に入れたんだけど、「なるべくノドのとこに留めておくように」って言われたのが大変だった。味が甘くて美味しかったから、ノドまで入れたのに飲まないようにするのがキビシかった。でも、ちゃんと麻酔が効いたみたいで、ノドの奥が変な感じになって来た。

‥‥そんなワケで、あたしは、内視鏡台に寝かされて、いよいよワニの腕立て伏せよりも、カメの腹筋よりも無理だと思う「胃カメラ」の瞬間が迫って来た。だけど、初めて見た胃カメラは、思ってたよりは細く見えて、ちょっとだけ飲めそうな気持ちもして来た。だけど、飲めそうだと思ったら思ったで、今度は、「これって、あたしの前に、色んな人の胃の中に入ってるんだよな?‥‥中には不潔なオッサンとかもいたんだろうな?‥‥ちゃんと消毒してあるのかな?」って思いはじめちゃって、太さとかの問題じゃなくて、別の意味で飲めなくなって来た。

そんなあたしの不安をヨソに、もしくは、そんなあたしの不安を察して、お医者さまは、「このコードの中には高価なファイバーが無数に入っていて、間違えて噛んだりすると、直すのに100万円もかかるんですよ。だから、噛まないように気をつけてくださいね」って、ニコニコ笑いながら言った。たぶん、あたしの緊張や不安をほぐすためのネタなんだと思うけど、あたしの不安は、すでに、「太いコードを飲んでノドがゲボゲボして苦しくなる」ってことから、「数え切れないほどの赤の他人が飲んだコードがあたしのノドを通る不潔感」って言うほうに移行してるから、そこでさらに「間違って噛んだら100万円」なんて言うのは、単なるプレッシャーの上乗せでしかない。

‥‥とか言いつつも、お医者さまは慣れたもんで、「はい、横になって」「はい、口を軽く開けて」「はい、ベロの力を抜いて」とかってサクサクと事務的に進めて行く。それで、心の準備もできてないうちにコードの先が口に近づいて来ちゃったから、あたしは、全身が大理石みたいに硬直して、まるで、ドラクエのリーザの塔に出て来る「石像」みたいになっちゃったんだけど、そしたら、肩をポンポンと叩いて、「そんなに緊張しないで、体の力を抜いてくださいね」って言われた。

それで、覚悟を決めて言われるままにしてたら、「もう胃の中に入りましたよ」って言われて、あたしは「え?いつの間に?」って感じだった。そして、終わってみれば何のことはない、ひとりで何日もビビリまくってたのがアホらしく思えて来るほど、大したことはなかった。だけど、そんなことよりも、胃カメラを飲むことばっかに重点を置いて来たけど、胃カメラを飲んだらゴールってワケじゃなくて、ホントは、その先こそが重要なワケで、あたしにとっての大問題は、その胃カメラに映し出されたモノなのだ。

‥‥そんなワケで、画面に映し出されたのは、ナナナナナント! グッタリとしてる小さいきっこたちだった! ヒザを抱えてうつむいたり、胃壁に片手を置いてうなだれてたり、小さいきっこたちは、みんな元気がなかった‥‥なんてジョークでもったいぶりつつ、実際のとこは、口内炎みたいな炎症ができてて、「初期の潰瘍(かいよう)」ってことだった。これが、あたしを苦しめてる腹痛の原因だった。これこそ、「井の中のカワズ大海を知らず」ならぬ「胃の中のカメラ潰瘍を知らす」ってワケで、ちょっと無理があるけど、せっかく考えたネタだから一応書いてみた。ついでだから、「胃の中の小さいきっこたち大海物語を打たず」なんてのも交えつつ先へ進むと、あたしは、その潰瘍もサルコトながら、自分の胃の内側を初めて見て、思ってたのとぜんぜん違ったので、そっちの意味でもビックルを飲んだ。だって、胃の中って、もっとシワシワになってて、もっと茶色っぽい濃い色をしてるって勝手に想像してたのに、肌色でツルンとしてて、クチビルの裏側と同じみたいだった。だから、余計に、潰瘍が口内炎みたいに見えた。

お医者さまが言うには、これならお薬だけで1ヶ月もすれば治るってことで、あたしは、Fカップの豊かな胸をなでおろしつつ、しばらく休憩した。だけど、口をすすいでもノドは気持ち悪いままだし、いつまで経っても気分が悪いので、看護婦さんにお願いして2時間ほどベッドで休ませてもらった。それで、ようやく動けるようになったので、お会計を済ませて、薬局に寄ってお薬をもらって、やっと地獄から開放された。

外に出てホッとしたら、とにかくお腹がペコペコになって来た。それで、100円マックにも飽きたので、ロッテのニポンイチのオカゲで安くなってるロッテリアに行こうかとも思ったんだけど、まだちょっとノドの感じが変で、外にいるのがイマイチ不安だったので、何か買って帰ることにした。そして、とにかく自宅の近くまで戻ることにして、いつものスーパーで、キャベツ半分(58円)と、トリのササミ3本(145円)と、ショウガ(88円)を買って帰った。

‥‥そんなワケで、小さめのキャベツ半分は全部千切りにして、一番大きなお皿に平たく敷いて、お水に少しだけお醤油を入れたお鍋にスライスしたショウガを入れて、沸騰したらササミを茹でて、冷ましてから手で細かく割いて、キャベツの上に並べた。これに、この前、在庫処分セールで半額で買って来たキューピーの「炒めたまねぎドレッシング」をかければ、特大ササミサラダをの出来上がりだ。主食は、お米もパスタも金ちゃんラーメンも無かったけど、クラッカーがあったので、クラッカーの上にサラダを乗せたりして食べたら、すごく美味しかった。全部食べたらお腹がパンパンになったんだけど、その瞬間、お医者さまに、「お腹がパンパンになるような食べ方はしないで、腹八分目を守るように」って言われたことを思い出した。自分で言うのもアレなんだけど、検査したその日からこのアリサマじゃあ、先が思いやられる今日この頃なのだ(笑)


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