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2006.02.12

その後の往復書簡

2月8日の日記、「ある往復書簡」に、沖縄で亡くなった野口英昭さんのお姉さまとのメールのやり取りを紹介したら、ものすごい反響だった。そして、たくさんの人から、「お姉様の悲痛な訴えに、私も胸がつまりました」「ご遺族のためにも、このまま終わらせてはいけない」「ご遺族がこれほど疑問を持っているのに、なぜ捜査を打ち切ったのか」などの内容のメールが届いた。もちろん、すべては無理だけど、「きっこさんからお姉様に伝えてください」と書いてあったメールのうちのほんの一部は、差出人のアドレスなどの個人情報を消してから、野口さんのお姉さまへお送りした。そして、返事が届いた。


送信者: ●●●●
件名: RE: こんにちは
日時: 2006年02月1X日

きっこさま、ご心配ありがとうございます。
私の方は、少し落ち着いてきたのですが、ただ、母がちょっと、今の状態に耐えられなくなってしまったようで、「自殺のまま終わってしまったら、英昭が浮かばれない。かわいそうだ・・・死んだ意味が無い・・・」と言っています。弟は、本当に母思いの優しい息子でした。母にとっては頼りになる自慢の息子でしたから・・・
それから、皆様からのメールをありがとうございました。たくさんの人が、他人事ではないかのように英昭の事を重く受け止めて下さって、とてもありがたく感じました。私たちにとっては 本当に必要不可欠な存在でした。母にはもちろん、お互い家庭を持ち、独立した立場の私にさえ優しくて・・・
メールを打ちながらも涙が止まりません。みんなの事を考えてくれるひとでした。母と話しながら毎日一日に一度は泣いてしまう・・・そんな日々が続いています。
でも、沢山の人が同じように不審に思って、命の重みについて考えてくれた事を知り、泣いてばかりもいられないと思いました。真実を追究していくこと、決心も新たにまた頑張ります。
きっこさんも体調が悪いようなのに、こんなことに付き合ってくれて、本当にありがとうございます。
それから、●●子さんからのメールも今日中には届くと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。


送信者: ●●●●子
件名: 主人について
日時: 2006年02月1X日

きっこさま、はじめまして。
先月沖縄で亡くなった野口英昭の妻です。
メールが遅くなりました。主人が亡くなってから、テレビの報道や週刊誌等で情報を集め、自分が何もできないことにもどかしさを感じています。いろいろなことがあり、今、頭の中がごちゃごちゃになっています。
娘は8歳ですが、毎日パパの話をし、パパの存在の大きさ、いなくなった悲しみを感じているようです。それを見ている私もとてもつらく、”なんで、いなくなってしまったの”と叫びたい気持ちです。主人がどういう気持ちで、またなぜ沖縄にいったのか、知りたくてたまりません。
19日に沖縄に行った時は、主人が亡くなった事がショックで何も考えられず、警察の方の説明をただ聞くだけの状態でした。体をあんなに傷つけていることもショックでした。遺留品のサッカーのTシャツは血がついていたのと、主人が生前着ていたものではないので、持ってきませんでした。
でも、帰ってきて少し気持ちが落ちつくと、”本当に自殺なのだろうか?”という疑問がでてきました。まず、17日の最後の電話ですが、家宅捜索がはいったことを伝えるために会社に電話をしたのですが、その時は私から”今日は何時に帰るの?”ということを聞いたわけではなく、本人から”今日はもう帰れるから今から帰るね”と言ったのです。帰るつもりのない人が、わざわざ心配するようなことを言うでしょうか?首と手首に怖くてためらい傷しかつけられなかったのに、おなかを深さ8センチ横に7センチも刺すことができるのでしょうか?包丁を買ったのもまだ主人とは確認がとれていないということですし、まだまだ調べなければいけないことは、たくさんあるのではないでしょうか?空港であったとされる4人は?
毎日毎日こういうことばかり考えていて、心身共に限界にきていますが、2人の子供達のことを考え必死に頑張っている状況です。主人が最後に、なぜ、どういう気持ちで非常ブザーをおしたのか?
自殺だとしたら遺書もなく、家族のことをいつも大切にし、愛情をたくさんそそいでくれた人なのに!
私たちを残していかなければいけないことが、何かあったのでしょうか?誰かおしえてください…


件名: ありがとうございました/きっこ
日時: 2006年02月1X日

はじめまして、きっこです。
奥様、今回のことは、本当にお気の毒でした。ご心労お察しいたします。
野口さまのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
まず、奥様のお名前ですが、このメールのものが本名なのでしょうか? お姉さまから聞いているものと違うお名前なので、その点だけお教えください。日記に掲載する時点では、もちろんお名前は伏せますので、ご安心ください。
それから、これはとても言いにくいことなのですが、テレビの取材に対する奥様の答え方が、あまり悲しんでいないようなイメージがあり、心無い一部の人たちから、中傷のような言葉も聞かれます。そう言った誤解をとくために、何か伝えたいことがあれば、返信に記してください。
最後に、前回のメールで、奥様のお気持ちは十分に伝わると思いますが、できれば、警察の説明や現場の様子、遺留品など、もう少し具体的なことを書いていただきたいのです。
お疲れのところ申し訳ありませんが、無理のないときに返信をお願いいたします。


送信者: ●●●●子
件名: Re: ありがとうございました
日時: 2006年02月1X日

きっこさま
お返事ありがとうございました。
パソコンの名前は私の母です。パソコンは地検に押収されているので、母のを借りています。
テレビのインタビューの件ですが、少しでも気を緩めると涙がでてきてしまうので、感情を押さえて話しているために、淡々とした感じになってしまったのだと思います。テレビは私も見ましたが、あれでは私の気持ちは伝わらなかったと思います。
毎日毎日主人のことばかり考えて、主人が何を望んでいるのかを考えています。主人が亡くなってもう3週間以上たちますが、ずっと重たい気持ちのままで、とてもつらいです。きちんと捜査してもらって、納得できる答え、真実を聞きたいです。
沖縄に身元確認に行った時は、警察の方が、部屋の内鍵がかかっていたこと、3階で外からは誰もはいれないこと、部屋のロッカーが扉の前に置かれていたことなどから判断して、”多分自殺だろう”ということでした。
検死のあと病院で、検死の結果の説明と遺留品を渡されました。睡眠導入剤の箱とホテルのリストの紙、腕時計、財布、名刺入れです。包丁がはいっていたケースはありませんでした。私は、警察の方が廊下に出たとき、包丁を見せてほしいと言って、見せてもらいました。思っていたより小さくて、そこで傷の深さを聞きました。8センチだということに、とてもショックを受けました。
そこで、家から着ていったコート、スーツ、ネクタイ、靴を受け取りました。その時に、これが足元にあったんですと言ってサッカーのTシャツを見せてもらいました。それは、血がついており、主人が生前着ていたものではなかったので、持って帰りませんでした。
繰り返しになりますが、沖縄に行った時は身元確認だけで精一杯で、警察の方が”多分自殺だろう”ということだったので、何も疑わずに、ただ傷の深さにショックを受けたことしか覚えていません。でも今は疑問に思うことばかりで、どうしても自殺したとは信じられないのです。二転三転するホテル従業員の証言や警察の発表に、今は何を信じてよいのか分かりません。今はひとりでも多くの人にこのメール読んでもらい、再捜査へのきっかけになってくれればと願うだけです。


‥‥そう言うことで、現場まで行った奥さま、お姉さま、お母さまの3人は、誰ひとり自殺だと言うことを納得できず、とてもつらい日々を送っている。もしも自分の愛する人が、何の前触れもなく、遠く離れた土地で、遺書も残さずに突然亡くなり、警察から「多分自殺だろう」と言われたら、「はいそうですか」と納得できるだろうか? 野口さんの死に対して疑問を持っているのは、ご遺族だけではなく、多くの国民も同じだろう。そして、これほど不可解なことが残されたまま、「捜査打ち切り」を急いだ当局の姿勢にも、多くの国民が疑問を感じていると思う。捜査した警察自身が「多分自殺だろう」と言っていたものを「自殺と断定」へとムリヤリに変更するのであれば、ご遺族を納得させるだけの確証を提示すべきだし、この事件に関わるすべての闇を暴き、「なぜ自殺をしなければならないような状況に追い込まれたのか」と言う点を明確にしない限り、この事件は終わらないだろう。


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