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2006.02.18

痛みの先の人間国宝

sakana
とりあえず、「坂上みきさん、ご結婚(予定)おめでとう!」ってことでスタートするけど、あたしは、ここんとこ、風邪を引いたり、忙しかったり、過労ぎみだったりと、モロモロの理由で、ずっとお酒を飲んでなかった。でも、意識して禁酒をしてたワケじゃないから、ちょっとワインをゴチソウになったり、晩ごはんの時に缶チューハイを飲んだりした時もあったので、完全に「ずっとお酒を飲んでなかった」ってワケじゃない。ただ、酔うまで飲むことはなかったってことだ。それで、体調もずいぶん良くなって来たし、坂上みきさんの結婚も決まったしってワケで、ゆうべは、久しぶりにのんびりできる時間があったので、腰を落ち着けてお酒を飲むことにした。

あたしは、焼酎やニポン酒を飲むことが多くて、メッタにウイスキーは飲まない。だから、ずいぶん前に、サントリーの「角瓶」の復刻版て言うのをいただいたんだけど、ずっとタンスの上に飾ってた。箱に書いてある説明によると、ボトルのデザインだけじゃなくて、味も昔の角瓶を再現してあるそうで、「現存する昭和20年代の角瓶レシピを参考とし、山崎蒸留所の山崎ウイスキー館に残る現物の中味をブレンダーがテイスティングして、香味を再現しました。」って書いてあった。それで、ゆうべは、ブタバラ肉と一緒にいただいた健康ブタのウインナーがあったので、それをオツマミにして、角瓶の復刻版を飲んでみることにした。

あたしは、ウインナーを炒めて、塩コショウをパラリと振って、グラスと氷とお水を用意した。あまりにも簡単だけど、ウインナーはとっても上質のものだし、お塩もちゃんとしたものだし、氷もお水もミネラルウォーターだから、なかなかのラインナップで、ナニゲに、美味しんぼの海原雄山にもホメられそうな気がする。これで、ひとりで夜中にのんびりと飲むんだから、ものすごくゼイタクなヒトトキって感じの今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、せっかくだから、坂上みきさんのお祝いも兼ねて、何か映画を観ながら飲もうと思って、「Gyao」にアクセスしてみた。そしたら、ナナナナナント! あたしの大好きな「魚と寝る女」が配信されてた! 2005年4月27日の日記でもリトル紹介したけど、この映画は、韓国のキム・ギドク監督の作品で、どこか、つげ義春の世界観にも通じるような独特の感性を持った監督だ。韓国映画って言うと、「ペ」だとか「ピ」だとかのくだらないアホ映画にばかりにスポットが当たってるけど、そう言った映画の印象だけで「韓国の映画なんてバカバカしくて観てらんない」って決めつけずに、キム・ギドク監督の作品だけは、観ておいたほうがいいと思う。

キム・ギドク監督は、「ヘタクソ!」とか「下品!」とか「猟奇的!」とか言われて、ずっとヒドイ評価をされて来た監督なんだけど、あたしは、すごい監督だと思ってる。この「魚と寝る女」は、1999年に発表された4作目の作品で、あたし的には、思いっきりツボにストライクの映画だ。色々と説明しても意味が無いので、今日の日記の最後にURLを貼っておくから、興味のある人は観てみて欲しい。3月1日までの配信なので、それまでならタダで観ることができる。一応、「R−18」の指定になってるけど、こんなこと書いていいか分かんないけど、あたしの感覚だと、中学生以上なら観ても構わないと思う。

で、あたしは、濃いめの水割りをチビチビと飲みつつ、美味しいウインナーをパクパクと食べつつ、大好きな「魚と寝る女」を観たんだけど、この映画って1時間30分くらいなので、まだ飲み足りないうちに終わっちゃった。あたしは、長い映画は苦手なんだけど、お酒のオツマミとして映画を観てる場合は、真剣に観るってよりもBGM的に観てるから、あんまり早く終わっちゃうのも困る。それで、もう1本、何か観ることにした。

‥‥そんなワケで、今度は邦画にしようと思って、「Gyao」の邦画プログラムをザッと見たら、「レッド・ハープ・ブルース」って言う映画があった。解説を読んでみたら、「夏の大阪、天王寺。陽児(鳥羽潤)は、ブルースバンドでいつか有名になろうと夢見ながら、冴えない毎日送っているフリーター。ある日、陽児は伝説のブルースハープを持つ者がいることを知り、ついに持ち主の男を探し出したが、ブルースハープは譲ってもらえず、振り回されるばかり。それでも執着する陽児にバンドメンバーも恋人も愛想をつかし、バイトもクビに。そんな時、持ち主の男が現われて…。」って書いてあって、「牡丹と薔薇」の大河内奈々子も出てるし、あたしの大好きな憂歌団の木村充揮も出てるって書いてあったから、この映画を観てみることにした。時間も1時間40分くらいなので、ちょうどいいかなって思った。

主役は鳥羽潤で、仲間とアマチュアのブルースバンドをやってて、彼女役が大河内奈々子だった。それで、観終わった感想としては、前半は、これからどうなるのか、ワリとワクワクしながら観てたんだけど、後半はダラダラで、結局、何にもならないで終わっちゃって、イマイチって感じだった。前半では、主人公がバイトしてるライブ飲み屋さんで、憂歌団の木村充揮がギターの弾き語りでブルースを歌ってて、そこに伝説のブルースハープを持ってることになってるミッキー・カーチスが飛び入りしてギグるってシーンなんかもあって、あたし的にはツボだった。だけど、中盤からは、まるでイイワケ大臣の中川昭一みたいに、四六時中、酔っぱらってるだけのストーリーで、なんだかなぁ〜って感じだった。

でも、ホンのチョコっとだったけど、木村充揮の歌ってるシーンが見れたし、「ま、いっか!」ってことにした。ニポンのブルースバンドって言えば、今は無き憂歌団がナンバーワンだし、ニポンのロックバンドって言えば、今もあるシーナ&ザ・ロケッツがナンバーワンだし、ニポンのホニャララバンドって言えば、ザ・ナンバーワンバンドがナンバーワンだし、この中の主要メンバーのひとりを見られたってことは、それだけでも国宝的な価値がある‥‥ってことは、木村充揮とか、鮎川誠とか、小林克也とかは、人間国宝なのか?

あたし的には、ぜひ、この3人を人間国宝に推薦したいけど、でも、それだったら、まずは玲奈ちゃんを人間国宝にすべきだと思うし、22日にリリースされるMAXのニューアルバム、「Jewel of Jewels」は、絶対に国宝に指定すべきだろう。特に、DVD付きのほうのアルバムは、誰が何と言ったって国宝以外のナニモノでもない‥‥なんてことも言ってみつつ、この「人間国宝」って言葉は俗称で、正式には「重要無形文化財保持者」って言うそうだ。つまり、この呼び方から考えると、その人自身を国宝に指定するんじゃなくて、その人の持ってる技術とか能力とかを国宝に指定するってことみたいだ。

だから、その人自身は、あくまでも重要無形文化財の保持者、国宝の保持者ってことで、その人自身は別に偉くない。偉いのかも知れないけど、それは、重要無形文化財に指定された技術や能力を持ってるから偉いのであって、その技術や能力が無くなったら、タダの人ってことになる。たとえば、歌舞伎役者でも陶芸家でも、歌舞伎を演じたり陶器を作ったりできてるうちは人間国宝だけど、年を取りすぎて歌舞伎や陶芸ができなくなったら、もう重要無形文化財は保持してないワケだから、人間国宝じゃなくなるってことだ。

とは言っても、一度、人間国宝に指定したら、よほどのことがない限り、取り消しにすることはないと思う。年を取って歌舞伎や陶芸ができなくなっても、後継者を指導したりして、その技術を後世へと伝えるって役割があると思うし、そのために、あたしたちの税金から人間国宝の皆さんへ支払われてるのが、年間200万円の助成金なのだ。今、全国に、何人の人間国宝がいるのか知らないけど、そのすべての人達に、毎年、200万円ずつが支払われてる。こんな書き方をすると、なんか文句を言ってるみたいだけど、そうじゃなくて、あたしとしては、思ったよりも安いなあ‥‥ってのが正直な感想だ。ノーベル賞の賞金だって1億3000万円なんだから、もうちょっと高くしてあげてもいいように思う。

あっ! そうか! ノーベル賞の賞金は1回で終わりだけど、人間国宝は「毎年200万円」だから、10年で2000万円、100年で2億円だ!‥‥って、そんなに長生きしちゃったら、別の意味で人間国宝だと思うけど、それにしても、60才で人間国宝に指定されて90才まで生きれば、30年間で6000万円ももらえるんだから、悪い話じゃない。だけど、ニポンの伝統芸能や伝統文化を後世に伝える人間国宝が年間200万円で、たった10年しか働いてない国会議員の議員年金が年間412万円、美少年好きの中曽根康弘に至っては、年間744万円ももらっていやがる。この現状を見れば、議員年金なんか廃止にして、そのぶんを人間国宝に払ったほうが何百倍もマシだろう。

‥‥そんなワケで、「魚と寝る女」のキム・ギドク監督は、「残酷なシーンほど、もっとも美しい。」って名言を吐いたけど、これは、残酷なシーンの先にある美、痛みの先にある快感って言う、SM的なレトリックを使った映像表現のことなのだ。だから、観る者に与えるのは、あくまでも「快楽」であって、本物のSMキング、コイズミの「痛みをともなった改革」のように、社会的弱者を次々と抹殺してしまう悪政とは、まったくの正反対だ。現実の世界では、史上最悪の独裁者によって、お年寄りや身体障害者などは病院へ通うことすらできなくされちゃったけど、せめて映画の世界くらい、痛みを超えたところにある快楽を味わって欲しいと思う今日この頃なのだ。


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 「魚と寝る女」

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