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2006.02.17

ご遺族の思い

2月8日と12日の日記に、沖縄で亡くなった野口英昭さんのお姉様と奥様のメールを紹介して、このまま「自殺」と断定して終わらせてしまうことに対して、ご遺族はまったく納得していないと言うことを伝えた。だけど、先日の某テレビ局の奥様のインタビューを見ると、「再度、沖縄に行って、防犯カメラの映像を見たり警察の説明を聞いて、自殺だったと納得した」と言うような印象を受けた。あたしは、今も、お姉様とメールのやり取りをしているので、2人とも以前と変わらずに「自殺」には疑問を持っていることや、再捜査を望んでいることを知っていたので、どうして奥様があのような発言をしたのか、お姉様に聞いてみた。


件名: こんばんは/きっこ
日時: 2006年02月1X日

●●さま、こんばんは。
奥様がテレビのインタビューで、「沖縄に行って防犯カメラの映像を見たり警察の説明を聞いて自殺だったと納得した」というような話をしているため、これで終わらせようとしている流れに拍車が掛かってしまいました。
奥様は、なぜ、あのような発言をなさったのでしょうか?
これでは、この事件をうやむやに終わらせたいと考えている人たちの思うつぼです。
(後略)


送信者: ●●●●
件名: おはようございます。ありがとうございます!
日時: 2006年02月1X日

●●子さんは、決して「納得した」とコメントしたのではなかったらしいのですが、その前後の部分をカットして、「納得した」という流れの番組にされてしまったらしいです。
朝からずっと、自宅の前を動かずにカメラを構えているマスコミにうんざりしてしまって・・・しかたなくインタビューに応じてしまったらしいです。
・・・このまま終わってしまったら・・・と考えると、「じっとしていられない!」と言うのが家族全員の今の気持ちです。
(後略)


送信者: ●●●●子
件名: 沖縄の件
日時: 2006年02月1X日

きっこさま
姉からきっこさまのメールのことを聞き、ショックをうけました。この間のインタビューは、沖縄から帰ってきたばかりで、気持ちの整理ができていないまま答えてしまいました。あのテレビを見た人達は、主人が自殺したことを私が100%納得して、もうこれでいいんだと思っていると思いますが、全く違います。もし、みんなの証言がうそで、真実を隠そうとしているのなら、できることはすべてするつもりでいます。
でも、解剖した先生の説明は、とてもわかりやすく、あと3ミリずれていたら死んでいなかったかもしれないと言われ、自分で傷つけたのかもしれないと思ったことは事実です。解剖の写真を見て、首にも片側ずつ3本と2本傷があり、ためらい傷もありました。思っていたよりも素人が見ると大きな傷でした。手首と首の傷の深さは1センチもいっていないということでしたが、写真は目に焼きついており、あんなに体を傷つけて、涙がとまりません。ホテルの証言、警察の説明が本当なら、部屋は密室ということになりますが、ホテルの証言はうそなのでしょうか?警察の防犯カメラは何か手を加えてわかりずらくしたのでしょうか?
沖縄に行って、実際カプセルホテルに行ってみて、ここは主人が決めたのではなく、誰かに指定されたんだろうと思いました。もちろん包丁も主人が買ったとは特定できていません。自殺を決意していたとしたら、なぜ東京ではなくて、沖縄だったんだろう?知りたいことは、山ほどあります。
今の正直な気持ちは、みんなの証言が本当なら、自殺なのかもしれないと思います。でも、沖縄に行ったのは、自殺するためではなく、絶対に何か別の理由があり、ホテルも誰かに指定され、最初から自殺しようと思っていたのではない、と思っています。
(後略)


件名: こんにちは/きっこ
日時: 2006年02月1X日

●●子さま、こんにちは。
テレビで●●子さまのインタビューを見た多くの人は、「奥様が自殺と認めた」「警察の説明に納得した」と思ったでしょう。前回のメールでもお伝えしましたが、テレビは長いインタビューを短く編集をするため、ものごとが正しく伝わりません。
前回の日記で、●●子さまの本当のお気持ちを訴えたところだったのに、あのインタビューによって、「きっこの日記に掲載されている奥さんやお姉さんのメールはニセモノではないか?」という呆れ果てた噂までが流れはじめてしまいました。
(後略)


送信者: ●●●●子
件名: Re: こんにちは/きっこ
日時: 2006年02月1X日

きっこさま
私の軽率な行動で、すべてをぶち壊すところであったことを深く反省しております。
テレビで報道されたインタビューは、私の伝えたいこととは全く違いました。自分で見ていて、これではインタビューを見ている人が、”私が自殺を認めて納得している”というふうに思ってしまうと、とても心配していました。
インタビューには、沖縄に行って感じた疑問や不可解なことをいろいろと話したのに、その部分はすべて編集でカットされていて、まるで私が自殺を認めたというように作られていて、とてもおかしいと思いました。
あれは、私の本心ではありません。夫の死に対しては、不可解なことが多すぎて全く納得していません。私は、夫は沖縄に行く必要があったから行った、ホテルも夫が選んだのではなく、誰かに指定されたのだと思っています。
(後略)


‥‥そう言うことで、奥様によると、テレビ局のインタビューには、現場のホテルに行ったり、警察の話を聞いた上で、あらためて疑問に思ったことや不可解に感じたことをたくさん話したそうだ。しかし、それらの部分は、なぜか、すべて編集でカットされたようだ。ここで、あたしが個人的な見解を書くと、よけいに邪推するような人たちも出て来ると思うので、今回は、メールを掲載するだけにした。当然、メールの掲載の許可もいただいているし、奥様もお姉様も、テレビを見た人たちの誤解をときたいと思っていることは事実だ。そして、最後に言っておくけど、ご遺族は今でも「まったく納得していない」のだ。


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