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2006.03.01

シルバーのリング

すごく気に入ってて、ずっと愛用してたシルバーのリングが、2週間くらい前に壊れた。左手の中指にしてた平打ちのリングで、ケッコー幅のあるシッカリしたデザインなんだけど、下の部分は細くなってて、そこんとこが割れちゃった。もう5〜6年くらいしてるし、デイリーユースだったので、知らず知らずのうちに内側の部分が薄くなって来てたみたいで、ミゴトにパキッて割れた。金額的にはそんなに高価なものじゃなくて、1万円台の安物のリングなんだけど、つけ忘れて出かけた日とかは、1日中ずっと左手の中指が寂しく感じるほど気に入ってたものだったので、修理できるんなら、お金が掛かっても修理することにした。

それで、知り合いがやってる自由が丘のアクセ屋さんに相談に行ったら、「お金が掛かるけど直せる」ってことだった。普通に割れただけなら、ロウ付けで簡単に直すことができるし、修理代も2000円くらいらしいんだけど、あたしのリングは、割れた部分の周辺が薄くなってるので、ロウ付けしても、また同じ部分が割れちゃうらしい。それで、割れた部分を大き目にカットして、その部分に合わせたパーツを作って、つなぎ合わせるしかないってことだった。そうすると、修理代もグッと高くなって、1万円近く掛かるそうなんだけど、「きっこさんだから半額でやってあげるよ」って言われて、あたしは、ソッコーでお願いして来た。

あたしとしては、たとえ1万円でも直してもらう気でいたから、とにかく、元通りになれば、それでいい‥‥って、今気づいたんだけど、「元通り」って、横浜の「元町通り」に似てる‥‥なんてことも言ってみつつ、何とか月末の支払いも済み、それでも今月は奇跡的に2万円近くも残ったので、今日、受け取りに行って来た。ホントは、自由が丘の近くに住んでるスタイリストのとこへ届け物があったので、そのツイデだったんだけど、自分用のファンデと化粧水もそろそろ買わなきゃならなかったし、久しぶりに電車に乗って、自由が丘に行って来た今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、やっと暖かくなって来たと思ったのもトコノマ、今日はマジで寒かった。車だとあんまり分かんないんだけど、電車で出かけると、寒さがヒシヒシと身にしみる。寒さに弱い猫科のあたしとしては、コートにブーツに帽子にマフラーって言う真冬のカッコだった。それで、自由が丘の駅を出て、まずはスタイリストのマンションに向かったんだけど、半年くらい前に一度行っただけだったから、覚えてたつもりだったのに、途中で道が分かんなくなっちゃって、同じような場所をグルグル回ったりして、なかなか辿り着けない。仕方なく電話して、マンションの近くの十字路まで出て来てもらって、やっと会うことができた。

彼女のお部屋に上がって、持って行った作品リストとパターン表を渡して、しばらく世間話をしてたら、「ランチ食べに行かない?」ってことになった。それで、せっかく自由が丘に来てるんだし、あたしは、「ジュノエスクのベーグル」をリクエストしたら、彼女もしばらく食べてなかったらしくて、一発で決まった。ジュノエスクは、彼女のマンションからは駅の反対側で、歩くと15分くらい掛かっちゃうんだけど、あたしは、もう何ヶ月も食べてなかったので、どうしても食べたかった。特に、ほうれん草のベーグルに、クランベリークリームチーズかブルーベリークリームチーズのディップをつけて食べるのが好きで、「ジュノエスクに行く」って決まった瞬間から、あたしの口は、完全に、「ほうれん草ベーグル&クランベリークリームチーズの口」になっちゃった。

コレって、あたしには良くあることで、たとえば、みんなで、「今日はどこそこにウナギを食べに行く」って決まったりすると、その瞬間から、あたしの口はウナギの口になっちゃって‥‥って言っても、ウナギの口の形になるワケじゃないんだけど、なんて言うのかな、「すでにウナギを食べる準備に入った口」って感じで、そのお店に到着するまで、ずっと「ウナギ」「ウナギ」「ウナギ」「ウナギ」ってノリになっちゃう。だから、そのお店の前に到着した時に、「臨時休業」なんてフダが出てたりすると、あたしはガクゼンとしちゃうワケだし、あたしの体内の小さいきっこたちは半狂乱になっちゃうワケだし、何よりも、あたしの「ウナギの口」がどうにもならない。あたしの「ウナギの口」は、ウナギを食べるまで直らないからだ。

だから、臨時休業のうなぎ屋さんの前で、誰かが「仕方ないから隣りのそば屋にでも入るか?」なんて言い出して、他の人が「そうだね」なんて言った日にゃあ、あたしが良くても、あたしの体内の小さいきっこたちが良くても、あたしの「ウナギの口」だけは納得できないってことになる。そして、隣りのおそば屋さんに入って、どんなに美味しいおそばを食べても、あたしの口は、「これじゃないんだよ!」って感じになっちゃうのだ。あたしは、おそばが大好きだし、おそばとウナギなら、おそばのほうが好きだ。それなのに、「ウナギの口」になってる時のあたしは、大好きなおそばを食べても、ぜんぜん納得できないのだ。

‥‥そんなワケで、歩きながらスタイリストとおしゃべりしてる間も、途中でウインドウショッピングしてる間も、あたしは、「ほうれん草ベーグル&クランベリークリームチーズの口」になっちゃってることを悟られないように、細心の注意を払ってた。それなのに、嗚呼それなのに、それなのに‥‥って、久しぶりに五七五で嘆いちゃうけど、ジュノエスクに到着したあたしを待ち受けてたものは、「臨時休業」‥‥じゃなくて、マンスリーベーグルとランチメニューの総攻撃だった。

ジュノエスクには、マンスリーベーグルとマンスリーディップって言う月替わりのメニューがあるんだけど、今日は月末だから、今月のマンスリーベーグルとマンスリーディップは、今日までしか食べられない。それが、別に食べたくないものだったら関係無いんだけど、2月のマンスリーベーグルは、「小麦胚芽ショコラべーグル」で、メッチャ美味しそうだった。その上、サラダとデザートとスープが付いてるお得な日替わりのランチメニューも、あたしの一番好きな「サーモンスクランブルサンド」の日だった。だから、あたしは、「ほうれん草ベーグル&クランベリークリームチーズの口」になってたハズなのに、浮気心が起こっちゃって、結局、ランチメニューを選択したのだった。

でも、コレって、「ウナギを食べに行ったのに、おそばを食べた」のとは違って、言うなれば、「ウナギの蒲焼きを食べに行ったのに、ウナギの白焼きを食べた」って感じだから、あたしのポリシーには反してない。ポリシーって言えばルナシーに似てるけど、「元ルナシーのドラマーの真矢だと思って声を掛けたら、ロッテマリーンズのキャッチャーの里崎智也だった」ってパターンもあるし、似て非なるものなら、あたしの口は納得するみたいだ。だけど、似て非なるものって言っても、「ベーグルを食べに行ったのに、スキーのゴーグルを買った」とか、「ベーグルを食べに行ったのに、ビーグル犬に噛まれた」とか、「ベーグルを食べに行ったのに、グーグルで検索した」とか、こんなのはもちろんダメだけど、「ほうれん草ベーグルを食べに行ったのに、ベーグルのサーモンスクランブルサンドを食べた」ってパターンなら、あたしの口は大満足だった。

久しぶりに、中はモチモチで外はパリパリのジュノエスクのベーグルを食べて、大満足したあたしは、スタイリストと1時間以上もおしゃべりしたあとに、駅前で別れて、アクセ屋さんに向かった。大切なリングは、ちゃんと直ってた上に、ピカピカに磨き上げられてて、新品みたいになってた。継ぎ足して直した部分も、ぜんぜん分からなくて、ホントに新しく作ったみたいになってて、あたしは、コーヒーを飲んだばかりだってのにビックルを一気飲みした。修理代は、4500円にしてくれたんだけど、あたし的には、1万円払ってもいいって思うほど嬉しかったので、しばらく色々と商品を見せてもらって、ターコイズとシルバーのインディアンジュエリーのピアスを買った。アゲハ蝶のデザインのすごく可愛いピアスで、値段は5000円ちょっとだったのに、それも3000円にしてくれた。だから、あたしとしては、お礼の意味も込めて買ったのに、逆にこっちが良くしてもらったみたいで、何となく申し訳ない気持ちになった。

それから、秘密のコスメ屋さんに寄って‥‥って言っても、別に普通に営業してる普通のショップなんだけど、ちょっとココには書けないホニャララがあって、お肌に危険な平行モノじゃなくて、ちゃんとニポンの代理店を通した正規の商品を知り合いだけにコッソリと、ホニャララ価格で回してくれるってワケで、あたしは、いつもお世話になってる。「きっこの日記」を読んでれば、あたしの使ってるコスメはバレバレだけど、ココにメーカー名や商品名を書くとマズイことになるから、書くことはできない。だから、すごくオオマカなことだけ書くと、メーカーの定価の約40%程度で分けてもらってるってワケだ。あ、化粧水はニポンのメーカーのものなので、そこまでは安くならないんだけど、それでも、半額近くにしてくれる。

あと、ジュノエスクに行く途中でチョコっと見たジャケットが、すごく可愛かったので、もう一度見ておこうと思って、そのお店にも行ってみた。ボルドーのショート丈のひとつボタンのジャケットで、ちょっとクラシックなスタイルで、見るからに高そうなんだけど、黒のティアードスカートと組み合わせてあって、すごく可愛かった。それで、一応、値段を見てみたんだけど、やっぱり想像した通りにアッチョンプリケで、手も足も出ない代わりに、溜め息が出た。

‥‥そんなワケで、あたしは、美味しいベーグルも食べたし、可愛いピアスも買ったし、無くなりそうになってたファンデと化粧水も買ったし、たくさんお金を使っちゃったけど、色んな意味で幸せな気持ちになった。だけど、何よりも嬉しいのは、やっぱり、左手の中指に戻って来たお気に入りのリングだ。これは、初めて、やりたかったお仕事を任せてもらった時のギャラで買ったもので、あたしのお守りみたいなリングだから、たとえ同じものを売ってたとしても、新しく買ったら別のものってことになっちゃう。この2週間、左手を見るたびに寂しい思いをしてたから、戻って来たことがホントに嬉しくて、帰りの電車の中でも、何度も何度も左手を見ちゃった今日この頃なのだ。

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