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2006.03.09

粗忽長屋

あたしのお仕事は、時間が不規則なので、帰って来る時間が深夜になったり、翌日の明け方になったりすることもある。それでも、前もって分かってればいいんだけど、夜の7時に終わるハズだったのが、予定通りに終わらなくて、9時や10時になったり、場合によっては深夜になることもある。それで、「明日のお仕事は深夜までかかる」って前もって分かってる時には、前の日のうちに日記を書いておいたり、朝起きてから書いたりして、出かける前にアップしてくこともできるんだけど、今日は、ちゃんと時間通りに終わった。それで、夜の8時には帰ってこれて、ゆっくりとお風呂に入ってから、コーヒーをいれて、もらってきたカツサンドを食べながら、ちょこっとネットをやって、それから、日記を書こうと思った。だけど、ちょこっとネットをやっただけで目が痛くなっちゃって、ドライアイがひどくなってるのが分かったから、まだ10時前だったので、30分くらい目を休めて、それから日記を書こうと思った。

それで、冷蔵庫から、大きいアイスノンと小さいアイスノンを持って来て、ベッドに仰向けに寝て、大きいアイスノンは首の後ろにあてて、小さいアイスノンは目に乗せて、しばらくじっとしてた。で、ハッと気づいたら、30分どころか、1時間以上も経ってて、11時近くになってた。それで、急いで日記を書こうと思って、パソコンを起こしたんだけど、日記を書き始める前に、またちょこっとネットをやったら、さっきと同じに目と頭がズキズキ痛むので、もう今日中に間に合わなくてもいいや!って気持ちになって、もう少し目を休めることにした。

それで、また、目を冷やしながら休んでたら、今度は完全に寝ちゃって、ハッと気づいたら2時間も経ってて、深夜の1時になってた。それで、今度こそ急いで日記を書こうと思って、パソコンを起こしたんだけど、日記を書き始める前に、またちょこっとネットをやったら、またさっきと同じに目と頭がズキズキ痛むので、もうこうなったら同じだから、朝起きてから日記を書こうと思って、寝ることにした。それで、朝起きてから日記を書き始めたので、こんな時間‥‥って言っても、読んでる人にはどんな時間なのか分かんないと思うけど、今、日記を書き始めた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、1+2+4=7時間ほど寝たワケで、いつもの平均睡眠時間はクリアしてるんだけど、こんな寝方じゃ疲れも取れないし、お肌にも良くない。それに、人間が「寝る」ってのは、体の疲れや目の疲れを取るだけじゃなくて、良く分かんないけど、脳みそを休ませる意味もあるんだと思う。でも、寝てる間も夢を見たりしてるんだから、脳みそは完全には休んでなくて、どこか一部は動いてるんだろうけど、それにしても、起きてる時よりは遥かに休んでるハズだ。だから、睡眠時間が足りないと、体の疲れや目の疲れだけじゃなくて、脳みその疲れも取れないワケで、脳みその疲れが取れないと、物忘れがヒドクなる。

う〜ん、向こうから歩いて来る人、顔に見覚えはあるんだけど、誰だったっけかな? いつも見てる顔なのに、なんで思い出せないんだろう? あっ! 向こうもこっちに気がついちゃったよ! あららららら‥‥こっちを見て、腹話術の人形みたいな顔して近づいて来るよ。マズイなあ‥‥誰だったかなあ‥‥もうジンジャエールだから聞いてみるか!


「えへへへへ‥‥こんちは!‥‥ところで、どちらさまでしたっけ?」

「バカ野郎! 永田! オレは前原だよ!」


‥‥なんてのは、もうお話にもなりませんが、こんなバカがホントにいたんですから、シャレにもなりません。ですから、この2人が住んでいる民主党長屋は、そりゃあもう大騒ぎで、毎日毎日ドタバタの連続でした。さて、ここにおります大バカ男、永田の寿兵衛(ひさべえ)が、朝早く、お奉行所の前を通りかかると、何やら人だかりが出来ていました。


寿兵衛 「なんだい、なんだい、何かあったのかい?」

野次馬A 「いやね、何でもイキダオレの男がいるみたいなんだが、ここからじゃ顔が見えないんだよ」

寿兵衛 「何? イキダオレだって? よし! ちょっくらオレがツラを拝んで来ようじゃねえか」

野次馬A 「こんなに人がいるのに、前のほうまで行けるのかい?」

寿兵衛 「こう言う時はな、マタグラをくぐって行けばいいんだよ。ほらほらほらほら〜! おっとっとっと〜! よっこらしょっと! へへん、ざまあみやがれってんだ! ここなら良く見えるぜ!」

野次馬B 「おいおい、妙なとこから出てきたもんだね。ところでお前さん、立派な身なりをしてるし、顔も広そうだし、このイキダオレの男に見覚えはないかね? 身元が分からなくて困ってるんだよ」

寿兵衛 「ところで、イキダオレってのは、これから始まるのかい?」

野次馬B 「何言ってんだよ、お前さん。この男がイキダオレなんだよ!」

寿兵衛 「イキダオレって、この男は死んでるみたいに動かねえじゃねえかよ」

野次馬B 「だから死んでるんだよ!」

寿兵衛 「何? それじゃあイキダオレじゃなくてシニダオレじゃねえか!」

野次馬B 「バカ言ってないで、ホトケの顔を良く見てやってくれよ」

寿兵衛 「う〜ん‥‥この顔は‥‥確かに見覚えはあるんだが、どうも誰だか思い出せねえな‥‥」

野次馬B 「なんだい、お前さん、知り合いかい? それなら、早いとこ思い出してくれよ」

寿兵衛 「それがな‥‥最近どうも物忘れがひどくてな‥‥う〜ん‥‥誰だったかな、この顔は‥‥う〜ん‥‥」

野次馬B 「頼りない男だね、まったく。それなら、このホトケさんが握りしめてるその手紙のようなものを見れば、名前を思い出すんじゃないか?」

寿兵衛 「何だ? その手紙のようなものってのは?」

野次馬B 「いやね、このホトケさん、右手にしっかりと手紙のようなものを握りしめてんだよ」

寿兵衛 「おっ、ホントに何か持ったままシニダオレになってんだな」

野次馬B 「だからシニダオレじゃなくてイキダオレだよ!」

寿兵衛 「そんなこたあどうでもいいから、早くその手紙のようなものってのを取ってくれよ」

野次馬B 「分かった、分かった、ほらよ!」

寿兵衛 「ありがとよ! なになに、『八月三十日までにお代官様の次男のところへ金三千両を届けるように。越後屋』‥‥あわわわわわわわ‥‥こりゃあ大変な手紙だ〜!」

野次馬B 「なんだい、どうしたんだい?」

寿兵衛 「こりゃあ幕府がひっくり返るほどの密書だよ!‥‥そうだ! この男は、同じ長屋のクマ公だ!」

野次馬B 「思い出したのかい?」

寿兵衛 「思い出したも何も、こいつはオレと同じ長屋でオレの隣りに住んでるクマ公だよ!」

野次馬B 「おいおい、お前さん、隣りに住んでる男の顔を今まで思い出せなかったのか?」

寿兵衛 「だから、オレは最近、物忘れがひどくてな‥‥」

野次馬B 「お前さん、そこまで物忘れがひどいってのは、とてもマトモとは言えないぞ。悪いことは言わないから、早めに医者に診てもらったほうがいいんじゃないか?」

寿兵衛 「そりゃそうだが‥‥って、そんなことよりも、おい!クマ公!しっかりしろ!クマ公!クマ公!」

野次馬B 「見つけた時に何度も声をかけたんだが、ピクリともしなかったよ」

寿兵衛 「うるせい! クマ公はな、簡単にくたばるような男じゃねえんだ! おい!クマ公!しっかりしろ!クマ公!」

クマ公 「‥‥ん‥‥うるせえなあ、人が気持ち良く寝てる耳元で、でかい声を出しやがって‥‥」

寿兵衛 「おい!クマ公!」

クマ公 「おう、寿兵衛さん、どうしたんだ、こんなとこで?」

寿兵衛 「バカ野郎! てめえがイキダオレだかシニダオレだかになってるって言って、ほれ見ろ! こんなに野次馬が集まっちまってんだよ!」

クマ公 「何? 野次馬? オレは寝ぼけてんのかな? 馬じゃなくて人に見えるぞ?」

野次馬B 「おいおい‥‥お前さんたち、2人とも話にならないね、まったく‥‥」


‥‥そんなワケで、無事に長屋へ帰った2人は、クマ公の部屋で、出がらしのお茶をすすりながら、何やらコソコソと話していました。


寿兵衛 「ところで、お前の持ってた密書、これは大変なもんだな。この密書をお奉行さまに届ければ、越後屋からワイロをもらい続けてる悪代官をこらしめられるし、そうなれば、万年、長屋暮らしのこのオレは、どどんと大出世だ。クマ公、この密書をオレに譲ってくれるよな?」

クマ公 「いやいや、それだけはできねえよ‥‥」

寿兵衛 「なんでい! オレとお前の仲じゃねえか! ソデすりあうも他生の縁って言うけど、オレとお前はソデどころか、こうして何年も隣り同士で薄板1枚へだてて暮らしてるんだから、ケチくさいこと言わずに譲ってくれよ!」

クマ公 「そうじゃねえんだよ‥‥この密書はな、ニセモノなんだよ‥‥」

寿兵衛 「何? そりゃあホントか?」

クマ公 「いや‥‥だから‥‥ホントじゃなくて‥‥ウソなんだよ‥‥」

寿兵衛 「バカ野郎!そう言う意味じゃなくて、ニセモノだったってことはホントか?って聞いてんだよ!」

クマ公 「オレはな、バカで有名な寿兵衛さんよりもバカなんだから、そんなにややこしい言い方はしないでくれよ‥‥」

寿兵衛 「くだらないことを言ってんじゃないよ! それよりも、ニセモノってのはどう言うことなんだよ!」

クマ公 「この密書はな、ゆうべ賭場で勝った時にな、相手の浪人が持ちあわせが無いからって、銭のかわりに渡されたんだよ」

寿兵衛 「ふんふん」

クマ公 「それでな、お奉行所へ持って行けば、ほうびに十両はもらえるって言われたんだ」

寿兵衛 「ふんふん」

クマ公 「だけどな、長屋に帰って来てから、物知りの前原さまに見てもらったら、『これはニセモノだ、お前は人がいいから騙されたんだ』って言うんだよ」

寿兵衛 「ふんふん」

クマ公 「それでな、とにかく、お奉行所へ持って行って、お奉行さまに見ていただこうと思って‥‥」

寿兵衛 「ふんふん」

クマ公 「だけどな、オレは早起きは苦手だから、寝坊しないようにと、ゆうべのうちにお奉行所へ行って、門の前で寝てたってワケなんだよ」

寿兵衛 「なるほど、それで、通りがかった人たちが、お前をゆすっても声をかけても目を覚まさないから、イキダオレだかシニダオレだかにされちまったってことなのか」

クマ公 「おいおい、いくら朝寝坊のオレでも、サスガに肥をかけられたら目を覚ますよ」

寿兵衛 「バカ野郎!いいかげんにしろ!」

クマ公 「とにかく、文字の読めない町人のオレなら、この密書をお奉行所へ持って行って、もしもニセモノだと言われても、『知りませんでした』って言えばオトガメは無いと思うんだけど、文字の読める武士の寿兵衛さんだと、ニセモノだってことになったら、大変なことになるだろう。だから渡せないんだよ」

寿兵衛 「そうか‥‥じゃあ、お前が持って行くか?」

クマ公 「いや、オレもやめとくよ。変な目にあいたくないからな‥‥」

寿兵衛 「そうか、それならオレが捨てといてやるよ。お前が持っていて、誰かに見られたら大変だからな」

クマ公 「そうかい、そりゃあ助かるよ。じゃあ頼んだよ」


‥‥そんなワケで、クマ公からニセモノの密書を受け取った寿兵衛は、自分の部屋へ帰って行きました。そして、マクラモトに密書を置き、そのままトコにつきました。朝から大騒ぎに巻き込まれ、疲れていた寿兵衛は、グッスリと眠り、そして、朝が来ました。


寿兵衛 「ふぁ〜〜〜〜良く寝たなぁ〜〜〜〜‥‥あれ? 何だ、これは?‥‥なになに、『八月三十日までにお代官様の次男のところへ金三千両を届けるように。越後屋』‥‥あわわわわわわわ‥‥こりゃあ大変な手紙だ〜! これをお奉行所に届ければ、オレは大出世だ〜! あはははは〜!」


そして、誰よりも物忘れが激しく、誰よりもバカで有名な寿兵衛は、その密書に握りしめて、お奉行所へと走って行ってしまいました。


寿兵衛 「お奉行さま! お奉行さま! 大変でございます! かねてより越後屋との癒着がウワサされていた代官の武部さまの不正の証拠が、ここに、この通り!」

お奉行 「何? それは本当か? 見せてみい」

寿兵衛 「ははあ!」

お奉行 「何だこれは? この墨で消してある部分は?」

寿兵衛 「‥‥それは‥‥そのう‥‥あのう‥‥」

お奉行 「何だ! ハッキリと申してみい!」

寿兵衛 「‥‥それは、その密書を手に入れた時から、塗ってあったのでございます‥‥」

お奉行 「差出人の名も受取人の名も消されていては、証拠にならんではないか!」

寿兵衛 「‥‥いや‥‥でも‥‥その内容は‥‥」

お奉行 「バカ者! 仮にも代官を名指しで告発するのに、真偽のほども分からないこのような密書を持ち込んで来るとは、キサマは奉行所を愚弄する気か!」

寿兵衛 「‥‥も、申し訳ございません!」

お奉行 「キサマの処分は追って申し渡すので、それまで自宅で謹慎しておれ!」

寿兵衛 「‥‥‥‥」

お奉行 「返事はどうした!」

寿兵衛 「‥‥‥‥」

お奉行 「おい! 返事はどうした!」

寿兵衛 「‥‥‥‥あっ! お奉行さま! ひとつ大事なことを思い出しました!」

お奉行 「何だ?」

寿兵衛 「昨日、お奉行所の前にいた町人から、『早めに医者に診てもらったほうがいいんじゃないか?』と言われていたのです。ですから、今から医者のところへ行って、しばらく入院しますので、それまで処分を延期して欲しいのです」

お奉行 「バッカモ〜〜〜ン!!」


‥‥そんなワケで、おアトがよろしいようで‥‥テケテンテンテンテンテンテンテン‥‥なんて感じの今日この頃なのだ(笑)


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