ヨーロッパGP
F1の第5戦、ヨーロッパGPは、まるで前回のサンマリノGPの続きのようで、素晴らしいレースだった‥‥って、まずは感想から書いちゃうけど、昔の良かった時代の放送に戻ったみたいで、レース自体も素晴らしかったし、放送も楽しめた。細かい部分では、まだまだ色々と不満もあるけど、それでも、去年までの異常に過熱したタクマ祭りのバカ放送や、今季の第3戦までの過剰なジャパン連呼に脱力してたあたしとしては、前回からの落ちついた放送は、ホントに嬉しい。
特に、実況の西岡孝洋アナが良かったし、解説が片山右京から森脇基恭に代わったことも良かった。ミツユビナマケモノ(伊藤利尋アナ)も、悪くはないんだけど、F1を好きすぎちゃって、自分がコーフンして噛み噛みになっちゃったり、寝不足で実況する時はボロボロだし、波がありすぎる。それに比べて、西岡孝洋アナは、ヨケイな知識が無いぶん、ペラペラしゃべられてもウザくない。「ヨーロッパGP」のことを「ヨーロップGP」って言っちゃっても、ナニゴトも無かったかのように進めるとこも、観戦に忙しくていちいちツッコミを入れてるヒマのないあたしにとって、すごく助かった。
フジテレビの局アナが、民放イチの噛み噛み王者なのは今に始まったことじゃないし、女子アナに至っては、小学生レベルの漢字も読めないんだから、今さらフジテレビにちゃんとした放送なんか期待してないけど、画面から目を離せないF1で、実況アナが噛むたびにそこで立ち止まって引っかかってると、気になって観戦に集中できない。だから、この西岡孝洋アナみたいに、噛んでも自己スルーしてくれると、こっちは助かる。ようするに、あたしが求めてるのは、素晴らしい実況や解説じゃなくて、あたしの観戦のジャマをしない実況であり、解説なのだ‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、まずは、スターティンググリッドをダダッと書いとくので、興味の無い人は飛ばしてちゃぶだい。
1.アロンソ(ルノー)
2.シューマッハ兄(フェラーリ)
3.マッサ(フェラーリ)
4.バリチェロ(ホンダ)
5.ライコネン(マクラーレン)
6.バトン(ホンダ)
7.トゥルーリ(トヨタ)
8.モントーヤ(マクラーレン)
9.ヴィルヌーブ(ザウバー)
10.シューマッハ弟(トヨタ)
11.フィジケラ(ルノー)
12.クルサード(レッドブル)
13.ハイドフェルド(ザウバー)
14.リウッツィ(トロロッソ)
15.クリエン(レッドブル)
16.アルバース(ミッドランド)
17.スピード(トロロッソ)
18.モンテイロ(ミッドランド)
19.ウェバー(ウィリアムズ)
20.佐藤琢磨(スーパーアグリ)
21.モンタニー(スーパーアグリ)
22.ロズベルグ(ウィリアムズ)
ヴィルヌーブが、予選での走行に問題があったとして、1グリッド降格させられたり、他にも、ロズベルグの降格とか、トゥルーリのマシンの不具合とか、色々とあるんだけど、そんなことまで書いてたら、マジで恋する5000文字 by 広末涼子を超えちゃうから、その変はサクッとショートカットして、トットと決勝をスタートさせたいんだけど、その前に、今回のヨーロッパGPが行なわれたサーキット、ドイツの「ニュルブルクリンク」について、簡単に説明したいと思う。
フィジケラのことを「フィジコ」って呼ぶようなF1ファンは、このニュルブルクリンクのことを「ニュル」って呼ぶんだけど、あたしは「ニュル」なんて背中とかワキ腹とかがくすぐったくなっちゃうから、ちゃんと「ニュルブルクリンク」って呼ぶ。で、このサーキットを作ったのは、ナナナナナント! あの、ヒトラーなのだ‥‥って言うか、作ったのは一般市民なんだけど、作らせたのがヒトラーなのだ。第一次世界大戦に負けたドイツは、失業者があふれちゃって、その失業者たちに仕事を与えるために、ヒトラーが、巨大サーキットの建設を命じたってワケだ。このニュルブルクリンクには、20キロ以上もある巨大な北コースと、5キロちょっとの南コースがあるんだけど、F1は、当然、南コースで行なわれる。もうちょっと詳しく書くと、1周5.148キロのコースを60周して行なわれる。
それで、このニュルブルクリンクは、ホンダにとっては特別なサーキットで、今から42年前の1964年8月2日に、ホンダのF1は、このサーキットでデビューしたのだ。あたしは生まれてるワケないし、テレビで放送したのかどうかも知らないけど、写真とかなら見たことがある。あの、チクワにタイヤをつけたみたいな、ハマキ型のF1だ。でも、この時のレースは、20キロ以上もある北コースのほうで行なわれた。だから、正確には「同じサーキット」じゃないんだけど、それにしても、40年以上を経た今も、遥かに進化したホンダのマシンが、同じニュルブルクリンクを疾走してるってことに、ホンダが嫌いなあたしでも、リトル感慨を覚える。
‥‥そんなワケで、やっとのことでスタートしたヨーロッパGPの決勝戦なんだけど、せっかく4番グリッドの好位置からスタートしたバリチェロは、ハレホレしてるうちに、ライコネン(マクラーレン)や、チームメイトのバトンにまで抜かれ、あっと言う間に順位を下げた。前回もそうだけど、ホンダのマシンの能力不足は、ケッコー痛い。バリチェロは、高性能のマシンを力でねじ伏せるようなドライブが持ち味だから、能力不足のマシンをいたわりながらのドライブには、まだ慣れてないみたいだ。
1コーナーへの突っ込みで、バリチェロをパスしたバトンとライコネンを比べると、バトンが天才的なライン取りで前に出たのに対して、ライコネンは左右にマシンを振りながら隙間を探して、左サイドから一気にインにつけるって言う、余裕のパワーを見せてた。これは、マクラーレンだからできるワザで、ホンダのマシンじゃムリな話だ。だから、バリチェロがルノーやマクラーレンに乗ってれば、少なくとも、この2台にパスされることはなかっただろう。
で、後方のダンゴ集団では、スピンしたリウッツィ(トロロッソ)にクルサード(レッドブル)が突っ込んで、仲間同士でアイタタタタ!‥‥って感じ。それで、リウッツィは、リアタイヤがパンクしたまま走ってたんだけど、ピットに戻る前に、10コーナーの真ん中でストップしちゃった。このオカゲで、セーフティーカーが入って、トップのアロンソと2番手のシューマッハ兄との差が無くなり、ラッキー!クッキー!八代亜紀!ってことになった。
最初の川井ちゃんの話だと、アロンソは軽いから14周目くらいに1回目のピットストップをする3ストップ作戦、それに対して、1秒近く遅かったフェラーリは2ストップ作戦だろう‥‥みたいなことを言ってたから、その通りだとしたら、アロンソが1回目のピットストップをしてる間に、シューマッハ兄とマッサがどこまで差を広げられるかってことが勝負の分かれ目になる。だから、このセーフティーカー導入は、スタートからがんばったアロンソの努力を水の泡にしちゃうワケで、あたし的にはワクワクでドキドキの前ぶれだった。
それなのに、ああそれなのに、それなのに‥‥って、俳句っぽく嘆いちゃうけど、14周どころか、15周しても、16周しても、アロンソはピットに入らない。何だよ、川井ちゃん! あたしは、川井ちゃんが鈴木保奈美と結婚する前も、鈴木保奈美と結婚してからも、鈴木保奈美と離婚したあとも、鈴木保奈美がとんねるずのブリジストンと再婚したあとも、ずっと川井ちゃんの言うことを信じて来たのに、こんなところで裏切られちゃった‥‥なんてことも言ってみつつ、アロンソは、思ったよりもガソリンを積んでたみたいで、17周目でようやくピットに入った。で、同時にマッサも入ったから、こりゃあマッサはマズイ状態だし、シューマッハ兄も厳しくなっちゃった。
アロンソは、ピットに入る前の一番軽い状態でも、あんまりラップが上がんなかったから、何か問題でも起こってんのかな?って思ってたんだけど、ピットでフロントウイングを調整して下げてたから、オーバーステア気味なのを腕力で押さえつけて走ってたみたいだ。これで、ますますルノーが有利になって、フェラーリが不利になった‥‥って言うか、ここまで来る前に、ウェバー(ウィリアムズ)がコースアウトしてリタイアしたり、後方でも素晴らしいバトルが展開されたりしてるんだけど、その変もすべてサクサクッとカットしつつ、レースは進む。
で、1周遅れでピットに入ったシューマッハ兄は、7秒9のまあまあのタイムでピットを出たんだけど、やっぱりアロンソに抑えられちゃって、順位に変動なしってワケで、すべては次のピットにかかって来た。ホントは、バリチェロのピット作業とかもレポしたいのに、CMが明けたら7周ぶんもカットされてて、ほとんどのマシンの1回目のピット作業を放送してくれなかったから、ジンジャエールだ。
‥‥そんなワケで、色んなこともありつつ、バリチェロがどこで何をやってんのかも分からないまま、レースは中盤に入り、ハッと気づいたら、ピットロードの出口の先で、バトンのマシンが止まってる。そして、すぐあとに、今度はスーパーアグリの井出らっきょに代わったモンタニーのマシンが止まって、燃え出した。このあと、タクマもリタイアしちゃったから、ホンダのエンジンを積んだ4台のマシンのうち、3台がオッペケペーになっちゃって、完走できたのはバリチェロだけってことだ。う~ん、ホンダっていったい‥‥。
そーこーしてるうちに、トップのアロンソが、残り22周で2回目のピットストップをしたんだけど、これが、8秒8もかかっちゃった。それで、コースに戻ったアロンソは、必死で飛ばした。2番手のシューマッハ兄も、32秒台前半のファステストラップを叩き出して、久しぶりに観る王者の走りだ。この辺で、あたしのコーフンは、ジョジョの奇妙な‥‥って、これはもういいか! とにかく、ジョジョに熱くなって来て、手に持ってた「のどごし生」の缶が、知らないうちにへこんでた。シューマッハ兄の目の前にアロンソはいないし、アロンソのミラーにはシューマッハ兄が映ってないんだけど、お互いが見えない両者のバトルに、あたしのF1カップの胸は熱くなった。
そして、この新旧王者対決の勝敗を決定づけるのは、シューマッハ兄の2回目のピットストップのタイムだ。8秒以内で作業できれば、シューマッハ兄はアロンソの前に出られる。それで、残り19周でピットに飛び込んだフェラーリは、まるで芸術のようなピット作業によって、ナナナナナント! 6秒8でピットを出た。やった~!あたしは、あまりにもコーフンしちゃって、「のどごし生」の缶を持ってたほうの手でガッツポーズをしちゃって、中身が飛び散ったんだけど、そんことは気にしてらんない。そして、最終コーナーを立ち上がるアロンソを尻目に、真っ赤なフェラーリが、大きく差をつけてコースへと飛び出した。
ああ~! このコーフン! これぞモータースポーツのダイゴミだ! ゴダイゴだ! ガンダーラだ! モンキーマジックだ! タケカワユキヒデだ!ミッキー吉野だ!あとは分かんない!(笑)‥‥ってことで、あたしは、シューマッハ兄は好きじゃないけど、前回と今回の走りは、あまりにもシビレちゃった。前回のサンマリノGPでのポール・トゥ・ウィンも素晴らしかったけど、今回は、フロントローからスタートして、アロンソを抑えての優勝だから、こんなに素晴らしいことはない。あたしの場合は、好きなドライバーはホンダのバリチェロだけど、ホンダのマシンはヘボイし、ホンダチームはだらしなさすぎるから嫌いで、マシンとしてもチームとしても一番好きなのはフェラーリだ。あとは、マシンのカラーリングだけだと、マクラーレンのガンメタ×赤ってのが好きだけど、メルセデスやBMWは好きじゃない。
だから、阪神ファンが、阪神だけを応援して、阪神に関することはすべて肯定するってのとは違って、あたしの場合は、バリチェロを応援しつつも、フェラーリも応援してるし、マクラーレンも応援してるし、ルノーだって応援してる。ようするに、みんながんばって、素晴らしいレースを繰り広げてもらいたいってことだから、たとえ嫌いなトヨタだって、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれれば、「すごい!」って思ってコーフンしちゃう。
‥‥そんなワケで、優勝はシューマッハ兄(フェラーリ)、2位はアロンソ(ルノー)、3位は初表彰台のマッサ(フェラーリ)、4位はライコネン(マクラーレン)、5位はバリチェロ(ホンダ)、6位はフィジケラ(ルノー)、7位は最後尾からスタートしたルーキーのロズベルグ(ウィリアムズ)、8位はヴィルヌーブ(ザウバー)で、ここまでがポイントを獲得。あとは、トゥルーリ(トヨタ)、ハイドフェルド(ザウバー)、スピード(トロロッソ)、モンテイロ(ミッドランド)、アルバース(ミッドランド)までの13台が完走して、残りの9台はリタイアっていうサバイバルレースだった。素晴らしいパフォーマンスを魅せ、母国ドイツで今季2勝目をあげ、両手の人差し指を天に突き上げたシューマッハ兄は、サイコーにカッコ良かった。そして、マシンを降りて、シューマッハ兄と固い握手をして、お互いの健闘を讃え合ったアロンソも、ホントにカッコ良かった。どっかのチンピラボクサーと違って、試合中はどんなに熱くバトルしても、試合が終わったらライバル同士がリスペクトしあう、これこそがスポーツマンシップなんだって、改めて感動した今日この頃なのだ。
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