デヴィ夫人の憂鬱
オトトイの日記の内容について、毎度のことながら、たくさんのメールをいただき、感謝感激アラレちゃんって感じだ。それで、フランス語はチンプンカンプンのあたしにとって、色々と勉強になるメールもいっぱいあったので、今日は何通か紹介しようと思う。それから、読者からのメールを紹介する時には、今までは名前を黒丸で伏せてたんだけど、それじゃあなんか悪いことをした人みたいだから、今回からはイニシャルを書くことにした。
お名前:H
E-mail:xxxxx@xxxxx.info
コメント:きっこさん、おはようございます。Hです。いつもたのしく拝見しております。ちょっと調べてみました。というのも私も実際の発音を聞いてないので確証はありませんが、綴りからしますと、前半はフランス語っぽく発音しているのでは・・とおもいました。 Shiloh Nouvel のNouvel はフランス語で、この二つをフランス語っぽく発音をすると、「h エッチはアッシュと発音します」は発音しませんので、日本語の「しろ ぬぅヴぇる」と日本人の耳には聞こえると思います。で、彼女のお母さん名前をみてみるとミシェリーヌ・ベルトラン(Marcheline Bertrand) でフランス系っぽい名前で、そうだとすると自分の子供にお母さんのを入れるのもわかる気がします。多分、ロイターの記者は発音を聞いているのでは・・?と思ったしだいです。(後略)
お名前:C
E-mail:xxxxx@xxxxx.com
コメント:初めてメールします。いつも楽しく興味深く読ませていただいています。さて、A. ジョリーとB. ピットの娘の名前のことで…きっこさんは「シャイロー・ヌーベル・ジョリー・ピット」である可能性が高いと書かれていましたが(辞書を調べても「シャイロー」だったそうですね)、フランス人のダンナに読んでもらったところハッキリ「シロー」と発音しました。「シャじゃなくてシ?」と何度か確認しましたが、やっぱり「シロー」だそうです。あと、私もバリチェロのファンなのですが、たまに「バリケロ」と書かれていることがあります。ケロって…カエルじゃないんだから…と、この表記を見るととても悲しくなってきます。バリチェロにはそろそろ表彰台に上がって欲しいものですね!では、これからもきっこの日記、楽しみにしてます!
お名前:N
E-mail:xxxxx@xxxxx.co.jp
コメント:はじめまして。きっこさんの日記を毎日楽しみに読んでおります。5月30日の日記の件ですが、横浜に「横浜指路教会」があります。英文表記だと「Yokohama Shiloh Church」。横浜の人は普通に「シロ教会」と呼んでいます。(後略)
お名前:N
E-mail:xxxxx@xxxxx.jp
コメント:きっこさんはじめまして。日々の情報量、それも裏ネタの多さに驚きながら、いつも興味深く読ませてもらってます。きっこさんにメールする時は、大学・研究社会の暴露ネタと思っていたのですが、カタカナ表記でお困りのようでしたので、同様のメールがあるかと思いましたが、お節介にもメールさせてもらいました。マスコミにおけるカタカナ表記にはルールがあるらしく、共同通信社から「記者ハンドブック」という形で現在第10版が販売されています。新聞やネット上のマスコミは、これに従って記載しています。発音が正しいとかっていうよりは、マスコミルールです。例えば、一般的に用いられる「メイド喫茶」は、記者ハンドブックに従うと「メード喫茶」と表記します。なるほど、新聞も辞書も、「メード」で記載されています。外国人名や外国地名も各国ごとにルールがあり、問題の「Shiloh」というのは載ってませんが、「シャイ」の綴りは「Shy」なので、ヘボン式ローマ字の表記から「Shi=シ」「loh=ロー」と綴るようです。お忙しいところ失礼しました。
‥‥他にも、「Shiloh」の表記は、英語の発音なら「シャイロー」だけど、フランス語の発音だと「シロ」か「シロー」ではないか?ってメールがたくさん届いた。だから、アンジェリーナ・ジョリーの赤ちゃんの名前は、とりあえず、英語の発音なら「シャイロー」、フランス語の発音なら「シロ」か「シロー」ってことみたいで、最初に新聞に書いてあったのも、あたしが書いたのも、別に間違いじゃなかったみたいだ。だから、あとは、「アンジェリーナ」の専門家である佐野元春に決めてもらおうと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、久しぶりに、マクラが1000文字を大幅に超えちゃったけど、やっとこさ、アンジェリーナ・ジョリーの赤ちゃんの名前が一段落したと思ったのもトコノマ、今度は、ジャック・ヴィルヌーブの問題が発生しちゃった。
お名前:K
E-mail:xxxxx@xxxxx.co.jp
コメント:はじめまして、いつもフランスから楽しく拝見させて頂いています。僕は全く見ず知らずの方にメイルを差し上げるというのはよほどの事がない限りしないのですが、31日の日記を拝見して、思わずメイルを書いてしまった次第です。(よほどの事ではないので恐縮ですが…。)そう、僕の暮らしている街はパリ郊外なのですが、その名もずばりVilleneuve St Georgesなのです。なので「きっこの日記」のなかでVilleneuveを連呼されていたので思わず…というわけです。発音、表記の問題は難しいですよね。僕ははっきりいって、日本国内ではどーでもいいと思います。なぜなら、どれでも100%通じるからです。ところがどっこい、これがフランス国内になると、ヴィルヌーブ だと、笑っちゃうくらい通じません!正解はやはり ヴィルヌーヴ です!。語源は 新しい(neuve)街(ville)と聞いております。(ちなみにヴィルヌーヴゥ サン ジョルジュ と 読みます)フランス語では ブ と ヴ はまったく別物なのです。例えばジュ ボワ ~は「私は~を飲む」 ですがジュ ヴォワ ~は「私は~を見る」 となります。そう、まちがえるとえらいこっちゃになるのです!(女の子を見ている、って言いたいのが飲んでるになっちゃった日には…)というわけで、最初にも書きましたが、僕は通じてればなんでも構わないと思います。あ、それから「サリュー・ジル」の日記もとても良かったです。salut! は親しい間柄でのみ使われる挨拶で、別れ際にも使ったりします。僕はフランスから、「きっこの日記」というフィルターを通して、かなり客観的に「ニポン」を捉えています。フランスという国は人間個人の成熟度が本当に大切に、重要視されます。今、日本で起きている事件やら問題を見聞きする度に、本当にあきれ果ててしまう次第です。まあフランスも個人の自由を尊重する一方で核保有大国であり、失業率18%とかなりキテル国なのですが。(後略)
‥‥つまり、オトトイの日記で推測したように、やっぱり‥‥って言っても、別に「パリ」にかけてるワケじゃないんだけど、「ヴィルヌーヴ」って書くのが良さそうだ。だから、あたしは、これから先は、「ヴィルヌーヴ」って書くことにした。だけど、これは、あくまでも「フランス語の発音」なんだから、それじゃあ、「ジャック」のほうは?ってことになる。名字がフランス語の発音で、名前が英語の発音てのは、なんか「重箱読み」みたいで変な感じがするからだ‥‥って思ってたら、こんなメールをいただいた。
お名前:C
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさまいつも楽しく拝見しています。以前に一度メ-ルした者です。余計なお世話で一言。VilleneuveもJacquesもフランス語です。villeは町、neuveは新しいという意味の形容詞です。neuveの原形(男性形)は、neufですが、villeが女性名詞なので、それにくっつく形容詞もフランス語では女性形に変化します。jacquesは、jackのフランス語表記です。
お名前:M
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:こんにちは,いつも日記を拝見させて貰っています。早速ですがJacques Villuneuveの発音なのですが,まず「ニュー」と「ヌー」,この「eu」これは日本語には無い発音なのでニューでもヌーでも正解と言えます。たしかその発音は舌の位置は「イ」の発音で口の形が「エ」で,日本語的には「ウ」に近い感じです。「qu」ですがこれは英語でいえば「k」と考えていい綴りです。フランス語の多くは英語の「k」で書くところを「qu」とし,そのまま「k」の発音で大丈夫なのです。
お名前:N
E-mail:xxxxx@xxxxx.com
コメント:きっこさんはじめまして。ちょっとしたことですが、一応メールします。Jacquesというフランス語の名前は、「ジャーク」と読むのが正しいと、フランスから来た友人Jacquesさんが言ってました。ジャックといわれると自分がアメリカ人になってしまったようでイヤだから、ボクのことは必ずジャークと呼んでくれ給え、これパリ風。と、常々力説しておりましたので、一応申し上げておきます。では、今後とも楽しみに読ませていただきます。かしこ。
‥‥つまり、「Jacques」は「Jack」のフランス語表記なので、英語と同じに「ジャック」って読んでもいいんだけど、フランス人のJacquesさんにしてみれば、「ジャック」って呼ばれるのには抵抗があって、フランス語の発音で「ジャーク」って呼んで欲しい‥‥ってことだ。だから、一番重要なのは、ヴィルヌーヴ本人が、どう思ってるかってことになる。
NさんのメールのJacquesさんは、フランスからやって来た生粋のフランス人なので、フランスの発音にこだわってるワケだけど、ヴィルヌーヴの場合は、カナダで生まれたカナダ人だし、お父さんのジルもカナダ人だ。だから、英語圏の国で生まれたワケだし、母国語は英語ってワケだから、名前の表記はフランス語でも、子供のころから「ジャック」って呼ばれてた可能性が高いし、ヴィルヌーヴ本人も、「ジャック」って呼ばれるほうが自然に感じるような気がする。
だけど、ヴィルヌーヴの正式な名前は、「Jacques Joseph Charles Villeneuve」って言うから、「ジャック・ジョセフ・シャルル・ヴィルヌーヴ」なんて読むと、「ジャック」だけが英語っぽくて、なんか違和感がある。だって、「ヴィルヌーヴ」ってだけでもフランス風味がマンマンだったのに、そこに「シャルル」なんていうフランス丸出しの言葉までが入って来ると、ジョセフ・ジョースターが波紋を出しちゃうくらいワケが分かんなくなって来る。だから、「Jacques」を「ジャック」って読むんなら、「Charles」も「シャルル」じゃなくて「チャールズ」って読まないと変な感じがしちゃう。さらには、お父さんのジルも、正式な名前は、「Joseph Gilles Henri Villeneuve(ジョゼフ・ジル・アンリ・ヴィルヌーヴ)」って言うんだけど、こうなって来ると、どれが名前でどれが名字なのかも分かんない。
ミハエル・シューマッハの場合は、母国のドイツ語の発音に近づけて書くと、「ミヒャエル・シューマッハー」ってなる。だけど、シューマッハ本人が、プレスに対して、「ボクのことは英語の読み方でマイケルって呼んで欲しい」って発言したことがある。だから、英語圏のシューマッハのファンは、ほとんどが「マイケル」って呼んでるそうだし、ニポンでも「マイケル」って呼ぶファンは多い。
‥‥そんなワケで、ヴィルヌーヴの名前の「ジャック」に関しては、イマイチ良く分かんないから、「シューマッハ兄」「シューマッハ弟」みたいに、ジルのことは「ヴィルヌーヴ父」、ジャックのことは「ヴィルヌーヴ息子」って書こうかな?‥‥なんて感じでマトメちゃったりして、最後に、こんなメールを紹介する。
お名前:O
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:いつもたのしく読ませていただいています。外国語のカタカナ表記はおもしろかったです。永六輔氏のラジオ番組に「永さんはラジオで○○さんのフアンと言っていましたが、フアンではなくファン(アが小さい)です。」とはがきが来たそうです。永さんが、「外国語をカタカナで書いたり、話したりするので難しいです、投書してくれたかたも、ラジオではなくレェィディオと書いてくださいね。テレ、ヴィジョンですから、テレビも変です。カナで書いたらもう日本語です。」と言っているのを聞いて爆笑しました。
‥‥そんなワケで、サスガ、男オバサンの永六輔は、言うことがスルドイ。「テレビ」は「television」なんだから、「ルイヴィトン」とか「ヴィルヌーヴ」とかって書くんなら、「テレビ」のことは「テレヴィ」って書かなきゃおかしいってことになる。「テレヴィ」って、なんか「デヴィ夫人」みたいだけど、表記の統一を考えるんなら、やっぱり、「テレヴィ」って書くべきだ。だから、逆に、「テレヴィ」のことを「テレビ」って書くんなら、「ルイヴィトン」のことは「ルイビトン」、「ヴィルヌーヴ」のことは「ビルヌーブ」って書くべきだし、「デヴィ夫人」のことも「デビ夫人」て書くべきだ。ようするに、永六輔の言う通り、「カナで書いたらもう日本語」だってワケで、その表記で「ヴィ」だの「ビ」だのって騒ぐこと自体がおかしいってワケで、正確に書きたいんならカタカナなんかにしないで、相手の国の文字で書けばいいってワケで、カタカナで書くんなら細かいことなんか気にしないでいいってワケなのだ! なのだったら、なのなのだ!‥‥って、ヴァカヴォンのパパも言ってる今日この頃なのだ!(笑)
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