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2006.06.05

150万円のツナギ

読者からのメールがたくさん届くのは嬉しいんだけど、あまりにも多くなりすぎて、その他のメールとゴチャゴチャになっちゃうので、6月1日から、専用のフォルダーに振り分けることにした。それで、昨日、初めて、読者メールのフォルダーを見てみたら、今まで以上にたくさんのメールが届いてて、ぜんぶ目を通すのに3時間以上も掛かった。で、そのうちの半分近くが、「ヴィルヌーヴはカナダでもケベック州の出身だから、英語圏じゃなくてフランス語圏ですよ」っていうメールだった。それも、要点だけを書いてるメールは少なくて、ほとんどは、そのことに絡めて、カナダのことを詳しく書いてあったり、F1についての感想が書いてあったり、自分がケベック州に行った時のことが書いてあったりと、とってもていねいに書いてるメールだったので、あたしも1通1通きちんと読ませていただいた。メールをくださった皆さん、どうもありがとう♪

それも、そのうちの8割くらいのメールは、「たぶん、もうたくさんの人から同様のメールが届いていると思いますが~」って書いてあって、みんないい人なんだなぁ~って思った。だけど、最初の10通、20通は良かったんだけど、50通、100通、150通と読んでくうちに、なんだかデジャブーみたいな気分になって来て‥‥なんて書くと、今度は、「デジャブーじゃなくてデジャヴーですよ」とか、「デジャブーじゃなくてデジャビューですよ」とかってメールが500通くらい来ちゃったらどうしよう?(笑)

あとは、バリチェロに関しても、イタリアの発音に近づけて書くと「バッリケッロ」だとか、ポルトガルの発音に近づけて書くと「バリケーロ」だとか、色んなメールをいただいた。だけど、「バリケーロ」って、「バリケード」みたいだし、このままどんどん変化してくと、最後には青空球児好児が「ゲロゲーロ」とかって言い出しちゃいそうだから、やっぱ「バリチェロ」がいいと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、6月1日から、読者からのメールは専用のフォルダーに振り分けることにしたんだけど、世の中では、6月1日から、そこらの一般人が、駐車違反の車を取り締まれるようになったみたいだ。良く分かんないけど、これも、コイズミのバカのひとつ覚え、「民営化」の一環なんだろうか? ま、あたし的には、警察官が取り締まろうと、一般人が取り締まろうと、猫が取り締まろうと、とにかくジャンジャン取り締まって、どんどんレッカー移動してくれると助かる。なんせ、都心は、どこに行っても駐車違反の車だらけで、都心の道路の総面積の10%くらいは、無料駐車場みたいになっちゃってる状態だから、ホントに迷惑なのだ。ちなみに、この「10%くらい」ってのは、あくまでも、あたしの感じた雰囲気で書いてるだけだから、サラッと流して欲しい。

で、ちょっとニュースを見てみたら、ただ単に一般人が取り締まるようになったってだけじゃなくて、駐車違反の定義も、リトル変わったみたいだった。今までは、婦人警官とかが、最初にタイヤにチョークで線を引いて、それから何十分後かにもう一度見回りに来て、それでもその車が移動してなかったら、そこで駐車違反が成立するって感じだったんだけど、6月1日からは、駐車禁止の場所に車を停めて、運転手が車から降りた瞬間に、もう違反キップを切れることになったみたいだ。

これはワンダホーだ。これなら、それこそジャンジャン取り締まってくれそうだ。タバコを買おうと思って、タバコの自販機の前に車を停めて、車から降りた瞬間に、そこが駐車禁止の場所だったら、もう違反キップを切られちゃう。それも、制服を着て、ピストルや警棒を持った凶暴な警察官じゃなくて、そこらの丸腰の一般人にだ。この車が、真っ黒のフィルムを貼ったSクラスのベンツで、降りて来たのが恐ろしいホニャララ団のオッサンだったとしても、取り締まりをしてる一般人は、きちんと違反キップを切らなきゃならないってワケだ。だって、いくら一般人とは言え、一応は警察官の代わりに職務を遂行してんだから、マサカ、おとなしそうな人だけ違反キップを切って、恐そうな人は見逃す‥‥なんてことはしないよね?

でも、東京だったらまだマシだろうけど、大阪とかは恐いだろうね。大阪の駐車違反って、東京の比じゃなくて、交差点の曲がり角にも平然と停めてるし、歩道に乗り上げて停めてるのも当たり前だし、二重駐車なんか朝マック前‥‥じゃなくて、大阪の場合は「朝マクド前」だし、とにかく、車のマナーに関しては、完全に無法地帯みたいになってる。その上、取り締まりに来た警察官にも、食ってかかるようなタチの悪いヤツラがザクザクいるから、これを一般人なんかに取り締まりさせたら、街のあちこちでぶん殴り合いのケンカが巻き起こりそうだ。

‥‥そんなワケで、大阪は、駐車違反だけじゃなくて、走ってる車もスゴイ。2車線の道路は、右の車線を走る車と左の車線を走る車の間に、ムリヤリに割り込んで来るようなのがいっぱいいて、2車線の道路を3車線みたいになって、車と車の隙間をギリギリにして走ってる。まるで、去年のモナコGPでのゴールシーンみたいで‥‥って言っても、分かんない人が多いと思うから、リトル説明すると、去年のモナコGPは、アロンソ渋滞のオカゲで、たくさんのマシンがダンゴ状態のままフィニッシュを迎えた。それで、あんなに狭い公道でやってるモナコGPなんだから、横に2台並ぶのもギリギリなとこがいっぱいあるのに、ちょっとでも前に出てフィニッシュしようと欲を出したシューマッハ兄は、自分の前の7番手を走ってたチームメイトのバッリケッロ‥‥じゃなくて、バリケーロ‥‥じゃなくて、バリチェロに接触しそうになりながら抜いた上に、フィニッシュラインでは、シューマッハ弟の狭いイン側の、マシンとバッリケッロ‥‥じゃなくて、マシンとバリケーロ‥‥じゃなくて、マシンとバリケードの間にムリヤリにノーズを突っ込んで、接触しちゃったのだ。

これで、チームメイトのバリチェロがブチ切れちゃった上に、シューマッハの兄弟ゲンカまで始まっちゃって、ものすごくアトアジの悪いレースになっちゃった。この時、あたしは、シューマッハ兄のムチャなドライブを見て、「まるで大阪の環状線を走ってる下品なセルシオみたいな運転だな」って思った。

だけど、「冗談じゃないよ!アニキは頭がイカレてるんじゃないか?ボクのマシンとコンクリートウォールの間に、ムリヤリにマシンを突っ込んで来たんだぜ!あと1ミリでも間違えば、ボクたちのどっちかは、確実に死んでたよ!アニキの脳みそは、思考回路のスイッチがオフになってるとしか思えないね!車の運転をする時には、脳みそのスイッチをオンにしてからステアリングを握って欲しいよ、まったく!」って激怒したシューマッハ弟に対して、シューマッハ兄は、「私たちは、公園で遊んでいるんじゃない。サーキットでレースをやっているんだ。あの時は、僅か100分の1秒と言う世界で、何台ものマシンが戦っていた。あと少しで前に行けると思ったら、前に行こうとするのが本物のレーサーだよ。私は、レーサーとして当然のことをしただけで、それが、F1と言うものさ」って平然と言ってのけた。

‥‥そんなワケで、こんなワンダホーなセリフを言えちゃうのも、これがレースだからであって、これと同じような運転を一般車に公道でやられたら、周りの車はたまんないだろう‥‥なんてことも言ってみつつ、あたしは、モナコGPが好きなのに、去年に続いて今年のレースも、なんだかパッとしなかった。バトルをした結果としてリタイアするんならジンジャエールなんだけど、今年は、つまんないエンジントラブルとかでリタイアしたマシンが相次いだからだ。そしたら、6月1日付で、あたしの購読してるモータースポーツサイトのメルマガが届いたんだけど、その中の「今週の売れ筋商品」ていう広告に、変なことが書いてあった。


「モナコの活躍で人気急上昇!?ウェバー&ロズベルグキャップ」


まちゃまちゃじゃないけど、「はあ?」って感じだ。 「モナコの活躍」って、ウェバーも、ロズベルグも、2人とも表彰台を狙える位置にいたのに、ウイリアムズは2台ともリタイアしちゃったじゃん。それも、ロズベルグに至っては、あたしがせっかく注目してたのに、アクセルが戻らなくなるなんていう、まるで三菱自動車がリコール隠しをした欠陥車みたいなトラブルが起こっちゃって、コーナーで減速できずにバリアにツッコミを入れちゃって、ホントに気の毒って言うか、情けないって言うか、悲しい結末だったじゃん。

ようするに、この広告は、レースの結果が出る前に作られたもんなんだろうけど、レースの翌日くらいに届いたんなら分かるけど、4日も経ってから届いたら、「書き直す時間くらいあったんじゃないの?」って思っちゃう。唯一の救いは、「!?」の「?」だけど、それにしても、あまりにもアバウトな広告だ。たった数文字なんだから、1分もあれば、もっと気の利いたコピーに書き直せるのに‥‥。

‥‥そんなワケで、あたしは、今までは一度も見たことがなかったこのコーナーに、アクセスしてみた。そしたら、このウェバーとロズベルグのキャップは、1個4000円で売られてた。チームカラーのキャップに、それぞれのカーナンバーが入ってるんだけど、ハッキリ言って、極めてビミョ~な値段だ。たとえば、ロズベルグが優勝してたりしたら、1万円でも買う人がマウンテンだったと思うし、ロズベルグのファンじゃない人も記念に買ってたかも知れない。だけど、2台そろってリタイアじゃ、1個2000円でも、ウイリアムズのファンでも、買わないかも知れない。

で、あたしは、初めてアクセスしたから、他の商品も見てみたんだけど、ここで、ビックル一気飲みをすることになったのだ! 1個4000円のキャップを「高い」なんて思ってたあたしは、欄外の特別商品みたいなとこにあったシューマッハ兄のレーシングスーツを見て、自分の目を疑った。そこには、ナナナナナント! 「¥1575000」って書いてあったのだ! 当然、あたしは、「イチ、ジュー、ヒャク、セン、マン‥‥」て数えてったワケで、「えっ?」って思って、3回くらい数え直しちゃった。だけど、何度数え直しても、1万5750円でもなく、15万7500円でもなく、やっぱり、157万5000円だったのだ! つまり、商品が150万円で、消費税が7万5000円てことだ。

レーシングスーツって言えば聞こえはいいけど、ようするに「ツナギ」なワケで、修理工場のお兄さんが着てるようなヤツのチョー高級なバージョンてワケで、それが150万円もするなんて‥‥って思ったあたしは、詳しい説明を見てみたら、「99年の帝王ミハエルシューマッハの実使用スーツ(プレゼン、テスト、オーストラリアGPにて使用)となります。実戦においてのダメージがスーツにはあり、とても貴重な商品となっております。」って書いてあった。だけど、コレって、ホントに妥当な値段なんだろうか? 良く、サッカーの使用済みのユニフォームとかを20万円とか30万円とかで売り買いしてる人がいるけど、あたしは、「バッカじゃないの?」って思ってる。だから、嫌いなサッカーと違って、大好きなF1だとしても、使用済みのいらなくなったツナギに150万円だなんて、どうしても理解できない。

それに、44億円もの年俸をもらってるシューマッハは、インドネシアに地震と津波の被害があった時には、ポンと10億円も寄付したくらいの男なんだから、使用済みのツナギなんか、頼めばタダでくれそうな気がする。だいたい、44億円もの年俸をもらってて、自家用ジェットも持ってて、お城みたいな別荘も買っちゃうような大金持ちなんだから、150万円なんて、一般人の150円くらいの感覚だと思う。だから、これは、あたしの推測なんだけど、もともとはシューマッハが誰かにタダであげたツナギで、それをそいつが誰かに50万円くらいで売って、それをまた誰かに100万円くらいで売って‥‥って感じのものが、最終的に売りに出たんじゃないんだろうか? サッカーのユニフォームとかにしても、マサカ、選手がファンに売ったりはしないと思うから、最初は誰かにあげたものが、せこいヤツラの手から手に渡りながら値段が吊り上ってって、最終的に20万円とか30万円とかのバカみたいな値段になってるんじゃないの?

それで、あたしは、他の商品も見てみたんだけど、そしたら、セナの直筆サイン入りの本が、39万6900円で売られてた。これで、ハッキリと分かったんだけど、スポーツ選手だろうとタレントだろうと、料金をとってサインをする人なんかいないだろう。つまり、セナは、ファンが差し出した本に、当然、無料でサインをしたってワケだ。だから、この本の最初の持ち主は、本の値段しか払ってないワケで、この本がいくらなんだか知らないけど、どんなに高くたって10000円はしないと思う。つまり、この、39万6900円て値段は、そのほとんどが「無料のサイン」につけられた値段だってことだ。

だから、この方式で考えると‥‥考えると‥‥考えると‥‥カンガエルと‥‥春になったらカンガエルが出て来て「ゲロゲーロ」ってワケで、シューマッハのツナギも、シューマッハが着てないものだったら10万円とか20万円とかなのに、「シューマッハが着た」って言う「無料」の行為に対する金額が、売り値のほとんどを占めてるんだと思う。それも、そのお金は、シューマッハのところには1円も行かなくて、タダでもらったヤツとか、中間に立ってるヤツが儲かる仕組みなんだろう。これは、あまりにもバカバカしい。

‥‥そんなワケで、あたし的には、150万円もあったなら、ルブタンのクロコのピンヒールも買えるし、ボッテガ・ヴェネタのバッグも買えるし、バロックパールのロングネックレスも買えるし‥‥って、これだけ書くのにも、「ルブタン」なのか「ルヴタン」なのか、「ボッテガ」なのか「ヴォッテガ」なのか、「べネタ」なのか「ヴェネタ」なのか、「バロック」なのか「ヴァロック」なのか、神経質に、いちいちぜんぶ調べてから書いた今日この頃なのだ(笑)

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