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2006.07.10

イーホームズ藤田社長の意見書

7月7日、イーホームズの藤田東吾社長の初公判が、東京地裁で行なわれた。これは、皆さんご存知の通り、イーホームズが架空増資をしたって言う容疑で、耐震偽装事件とはまったく関係の無い別件だ。でも、耐震偽装事件の重要な主犯たちを1人も逮捕、立件できなかった役立たずの検察は、この無関係の別件をムリヤリに耐震偽装事件と結びつけようとして、開いた口からエクトプラズムが出て来て幽体離脱しちゃうような、トンチンカンな珍説を披露した。

それは、イーホームズが架空増資をして、会社の規模を大きく見せたのに、それに見合っただけの検査員を雇わなかったから、人手不足になり、結果として、構造計算書の見落としが起こり、耐震偽装事件へと発展した‥‥って言う屁理屈だ。こんな、「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいなことを言い出すから、検察は能無しだって言われるんだよね。だって、こんなことを言うんなら、もっと根本的な問題として、検査機関を民営化させた自民党の責任はどうなるの?‥‥ってことになる。

最大手の検査機関、「日本ERI」の鈴木崇英社長だって、「国が定めた今の検査基準では見落としがあるのは当然」ってノタマッてるし、イーホームズの見落としが「人手不足によるもの」って言うんなら、国交省の天下りがウジャウジャいる日本ERIや、ムダな公務員をたくさん遊ばせてる各自治体など、人手が十分に足りてる検査機関の見落としは、何が原因だって言うの?‥‥って言うか、民間の検査機関の担当者たちは、資格を剥奪されるなどの重い処分を受けてるのに、今回、構造計算書の偽装を見落とした9都府県の29の自治体の担当者たちは、誰1人、何の処罰も受けてない今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、今回は、断片的、偏向的な報道ばかりで何も見えて来ないマスコミ報道の穴を埋めるために、7月7日の初公判で藤田社長が用意した「意見書」を全文掲載することにした。これは、イーホームズの関係者から送られて来たもので、もちろん、掲載の許可もいただいた。また、この内容に関して、あたしは、主観的なことは何も言わないので、読んだ人それぞれが判断して欲しい。


「起訴状の認否と意見表明」

平成18年7月7日  藤田東吾

1.起訴状の認否

起訴状に書かれたとおり、平成13年10月に行なった増資に関しその一部資金が一巡したことは確かにその通りであります。

この結果、公正証書不実登記記載という罪に問われたことは私の不徳の致すところであり、株主や従業員の期待を損なったことについて、深く反省し関係者各位に陳謝するしだいです。誠に申し訳ありませんでした。

2.意見表明

では、この事件についての意見を表明いたします。

私が言明したいことは、このいわゆる見せ金事件と耐震偽装事件とは全く関係がないということです。

イーホームズは、唯一の独立系機関として、個人の資質に重きを成し創業した会社です。21世紀の住環境の質の向上に貢献することを企業理念とし、これに賛同した誠実で優秀な技術者が集い、皆で協力して会社の成長を育んできました。結果的に、耐震偽装を世に公表したことで会社はこの世から消えていきますが、何のしがらみもない独立系の指定機関だからこそ耐震偽装という事件を世に公表できたこと、そして、公表した結果、建築基準法及び関係規定が抜本的に見直され、耐震偽装が生じてしまった制度上の不備が正されるに至ったことに、事件を隠蔽せずに公表を行なったイーホームズの存在価値はあったのだとやがて歴史的事実として評価認識されることを信じています。同時に、耐震偽装事件の被害者であるマンション住民の皆様に対しては、建築行政に携わった一員として、もっと早くにこの制度上の不備を指摘し解決する術に取り組み被害の拡大を防げなかったことを深く反省しております。

だからこそ、耐震偽装事件とは全く関係ない増資に掛る嫌疑によって、耐震偽装事件に関連してイーホームズが批難されるなら、または、当局が耐震偽装事件に対し無理に結び付け総括しようとするならそれは間違いであること、公の権力によって耐震偽装事件の真実を歪曲しようとすることであることを主張し、イーホームズとイーホームズに在籍したスタッフの名誉の為にも意見表明を行います。私共は、昨年10月に耐震偽装事件を国交省に通報しました。昨年の12月から行なわれた警察当局による捜査の過程で、5年前の増資に掛る嫌疑がかけられたわけですが、もしこの増資に掛る嫌疑を、次に述べるように耐震偽装事件を見過ごした理由に結び付けようとするなら明らかに関係ないことであり不当であることを主張いたします。

通常の企業においては創業期に資金繰りに窮する状況は生みの苦しみとして一般的な現象だと思います。たとえ資金繰りが厳しくても、未来の希望と努力によって困難な壁を越えて会社は成長をしていくものです。故に、創業期における資金的に厳しい状況を殊更に強調することによって、会社の心象を悪くし、耐震偽装事件を見過ごした理由に結び付けようとするなら不当であると主張いたします。

同じく、成長する企業においては人手不足の状況が生じることも一般的だと思います。人手不足の状況を改善するために、部門長が各組織員の時間配分や作業量を工夫したり、新しい人材を採用したり、または、より合理的な審査システムを構築しようとする努力を繰り返すことが重要な課題です。これも同様に、人手不足の状況を殊更に強調することで組織体制の心象を悪くして、無理な結び付けを図ろうとすることは不当であると思います。

いかなる業態の経営においても、その企業が生み出す品質と業績の両輪が相伴って健全な企業の成長に繋がるはずです。イーホームズにおいては、品質となる審査自体の正確さとスピードの両面を常に向上させることを経営方針の最重要課題として取り組むと同時に、事業計画上の業務数値との両面を達成する為にスタッフ一同で努力をしてきました。よって、当社の経営方針が業績至上主義に隔たっていたことはありません。それにも関わらず、人手不足の状況を、業務偏重の結果として生じているように、殊更に強調した調書を散見しましたが、同じく無理な結び付けであり、耐震偽装事件とは全く関係ないと断じることが出来るはずです。

増資に関してはさらに次の説明をいたします。

まず、指定確認検査機関を得る上での資本の要件には、資本金の額を一定額にするという定めがありますが、別な定めとして、損害賠償保険に加入することでも指定確認検査機関を得ることが出来ます。実際に、当初年間30万円ほどの保険料を払うことで、有限会社や資本金1000万円の株式会社でも多くの会社が指定確認検査機関として認可を得ています。資本金1000万円でも、床面積10,000?uを越える全ての建築物を対象とする指定確認検査機関が多く存在しています。つまり、実際に確認検査業務を行う上で資本金の額の多寡との関係には因果関係はありません。イーホームズにおいても平成14年11月には損害賠償保険に加入し全ての建築物を確認検査業務の対象にするように認可を得ております。

また、イーホームズでは、平成14年4月以降の増資は適正に行なわれていること。業績は順調に推移し、平成14年9月において月間のキャッシュフローが黒字化した以降月間損益は黒字の状況を継続し、平成16年3月期においては累積損失を一掃し、適正な納税を果たしていること。そして、平成13年10月に行なった増資によって生じた貸付金は既に全額を回収していることなどを付言いたします。実際に、株主に迷惑を与えたことも苦情を言われたこともありませんでした。

意見表明の結論として次のことを述べます。

確かに5年前の増資に掛る資金の流れについては、私の浅はかな考えだったと反省しています。深くお詫び申し上げます。

しかし、この見せ金事件と耐震偽装事件は全く関係ありません。耐震偽装事件は、制度上の不備によって誕生する原因が与えられ、悪意を持った建築士等の不法行為によって生み出された事件です。結果として確認検査業務で見過ごしたことを指摘されることは残念に思いますが、当社が見過ごした物件は氷山の一角であり、多くの特定行政や他の指定機関でも、いずれもが発見することは出来なかったのです。イーホームズだけに過重な処分を与えることで耐震偽装を総括する姿勢は許されない公権力の乱用です。

この事件を公表したイーホームズが指定機関の座を追われることになった結末は至極残念に思いますが、公表した結果、関係規定を含む建築基準法が抜本的に改正されるに至ったことは住宅購入者や建築業界にとって良い結果だったことは間違いありません。

私は、イーホームズを創業し、多くのスタッフと共にこの業界を切り開いていったことの誇りと自信は永遠に忘れることはありません。

以上


‥‥そんなワケで、今回の検査機関に関しての処分の違いを見てみると、26件の見落としをしたイーホームズは、検査機関としての指定を取り消され、事実上、廃業に追い込まれた上に、検査員2人が資格を取り消し、9人が業務停止、そして、藤田社長は別件逮捕されるという極めて重い処分を受けた。一方、15件を見落とした日本ERIは、検査員5人が業務停止処分を受け、会社が3ヶ月の一部業務停止を受けただけで、あとは何も無し。コレッて、2人までなら殺しても無期懲役で済むけど、3人以上殺したら死刑ってのと似てるような気がする。だけど、26件はダメだけど15件ならオッケーってのは、どうも理解できない。どっちかって言うと、国交省からの天下りがいるかいないかで、処分が決まったような気がするのは、あたしだけだろうか? だって、全員が公務員の各自治体は、同じ見落としをしてんのに、何のオトガメも無しなんだから‥‥なんて思う今日この頃なのだ。


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