« お知らせです♪ | トップページ | お知らせです♪ »

2006.07.26

きっこ式

Sakuma3
あたしが、ずっと前から不思議に思ってる‥‥って言うか、ヤタラと好奇心をくすぐられちゃう‥‥って言うか、琴線に触れまくる‥‥って言うか、うまく言えないんだけど、奇妙な言葉だと思ってるものに、「式」ってのがある。これは、結婚式とかお葬式とか入学式とか卒業式とかの「式典」のほうの「式」じゃなくて、数式とか方程式とかのほうの「式」だ。もっと分かりやすい例をあげると、避妊の方法のひとつとして、昭和中期に広まった「オギノ式」とか、アニメの「ほたるの墓」に出てきて、多くの人たちの涙を誘った「サクマ式ドロップス」とか、つげ義春の代表作の「ねじ式」とか、そういうほうの「式」だ。「ほたるの墓」の流れで行くと、ゼロ戦の正式名称の「零式艦上戦闘機」とか‥‥あっ!「正式名称」の「式」もおんなじだ!

ようするに、「○○ふう」とか、「○○の一種」って意味っぽいんだけど、もうちょっと硬い感じで、きちんと分類してる時に使う言葉なんだと思う。たとえば、「投げ釣り」のことを調べてたら、投げ釣りに使う「テンビン」っていうオモリがあって、そのオモリを釣り糸に固定する方法として、「固定式」「遊動式」「半遊動式」って書いてあった。「固定式」と「遊動式」なら、釣りをしないあたしにも想像がつくけど、「半遊動式」ってのが、イマイチ分かんない。「プチ遊動式」とか「リトル遊動式」とかなら分かるんだけど、「半遊動式」って言われても、何の「半分」なんだかが分かんない。

ま、それはいいとして、この投げ釣りのテンビンの固定方法は、何種類あるのか知らないけど、すべて、「固定式」「遊動式」「半遊動式」のどれかに入るんだと思う。だって、動かないものと、動くものと、その中間のものってふうに区分けしてあるんだから、このうちのどれにも含まれない固定方法は、アリエナイザーだろう。だから、今まで、どんな釣り人も考えたことのない新しいテンビンの固定方法を思いついたとしても、それが動かないんなら「固定式」になるし、動くんなら「遊動式」になるし、どっちでもないんなら「半遊動式」になると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、この投げ釣りのテンビンの固定方法みたいに、どんなものでも、必ずどれかに振り分けられるように、ソツなく、「A式」「B式」「C式」ってなってればいいんだけど、あたしが「ずっと前から不思議に思ってる」のは、ようするに、片手落ちのホニャララ式のことだ。避妊具の場合だったら、コンドームみたいなタイプのものを「直接的制御式」って呼んで、ピルみたいなものを「薬物方式」って呼ぶんなら、安全日を計算する方法を「オギノ式」って呼んでもいいけど、その場合には、基礎体温法も「オギノ式」に含まれることになる。だけど、現在の避妊法は、「オギノ式」以外には「式」ってついてないし、基礎体温法は基礎体温法で、「オギノ式」とは別物だ。つまり、現在の色んな避妊法を「式」で分類すると、「オギノ式」と「オギノ式以外式」ってワケで、あまりにもアバウトだし、あまりにも片手落ちだと思う。

こういう「片手落ち」って、ホントにたくさんある。電話にしても、プッシュホンに対して、昔の電話のことを「ダイアル式」って呼ぶけど、それなら、プッシュホンのことは「プッシュ式」って呼ぶべきなのに、そうは呼ばない。さらには、昔の電話を「ダイアル式」って呼ぶんなら、ケータイのことは、「携帯式プッシュ式電話」って呼ばなきゃなんないと思う。だけど、実際には「携帯電話」なワケで、「プッシュ式」なのは今どき当然だから省略するとしても、「携帯式」とも言わない。他にも、「株式会社」に対する「有限会社」ってのもヘンだ。なんで「有限式会社」って呼ばないんだろう? 逆に、「有限会社」って呼ぶんなら、「株式会社」じゃなくて「無限会社」って呼ぶべきだ。

これって、あんがい、この問題のポイントだと思う。なんでかって言うと、あたしが昔から不思議に思ってたことのひとつに、「縄文式土器」とか「弥生式土器」とかの「式」があるからだ。「縄文土器」とか「弥生土器」とかで通じるのに、なんでワザワザ「式」をつけるのか、あたしには理解できなかった。これは、「竪穴式住居」とか「高床式住居」とかもおんなじで、竪穴の住居なんだから「竪穴住居」、高床の住居なんだから「高床住居」でいいのに、なんでワザワザ「式」をつけるんだろう?

あたしは、こういう「式」って、カン違いを誘発するような気がするんだよね。だって、「縄文土器」と「縄文式土器」が並んでたとしたら、「縄文土器」こそが縄文時代に作られたオリジナルの本物で、「縄文式土器」は、あとの時代の人が、本物の「縄文土器」を見ながらマネして作ったレプリカみたいに感じちゃうからだ。「竪穴式住居」にしても、ちゃんとした竪穴の住居は「竪穴住居」であって、それをマネして作った、なんとなく雰囲気だけが竪穴住居っぽいニセモノが、「竪穴式住居」って感じがしちゃう。ようするに、これらの「式」は、「ぽい」って感じなのだ。「縄文式土器」ってのは「縄文ぽい土器」、「竪穴式住居」ってのは「竪穴っぽい住居」ってふうに、あたしはイメージしちゃう。

だから、あたしは、「サクマ式ドロップス」に関しても、このイメージがつきまとう。おんなじような缶に入ったキャンディーで、「サクマ式ドロップス」と「サクマドロップス」の2種類があるけど、あたしのイメージだと、「サクマドロップス」のほうが本家本元で、「サクマ式ドロップス」ってのは、それをマネして作った「サクマっぽいドロップス」って感じで、なんか、バッタモンみたいに思えちゃう。

だけど、ホントは、「サクマ式ドロップス」のほうが古いのだ。もともとは、戦前に、「サクマ製菓株式會社」ってとこが作ってたキャンディーが「サクマ式ドロップス」だった。それで、戦後になって、「サクマ製菓株式會社」の社長の息子と番頭さんが、それぞれ別々の「サクマ製菓株式會社」を立ち上げて「サクマ式ドロップス」を販売しようとした。でも、そうすると、おんなじ名前の会社が2つできちゃうので、裁判になり、社長の息子のほうは会社名を使う、番頭さんのほうは商品名を使うってことで決着した。結局、社長の息子のほうは、先代からの社名、「サクマ製菓株式会社」を引き継いだけど、商品名のほうを「サクマドロップス」に替えたってワケで、番頭さんのほうは、「サクマ式ドロップス」って商品名は使わせてもらえたけど、会社名は「佐久間製菓株式会社」って漢字表記に替えたってワケだ。

で、「サクマ式ドロップス」に関しては、商品名だけで判断すれば、「サクマ式ドロップス」のほうが本家本元ってことになるんだけど、こんな判断をしちゃったら、それこそが「片手落ち」になっちゃう。本家本元の「サクマ式ドロップス」ってのは、正確に言えば、「サクマ製菓株式會社から販売されてるサクマ式ドロップス」なんだから、現在の「佐久間製菓株式会社から販売されてるサクマ式ドロップス」とは、会社名が違うってことになる。逆に、会社名に重きを置いて判断すれば、先代からの流れを汲む「サクマ製菓株式会社から販売されてるサクマドロップス」のほうが、本家本元とも言える。結局のところ、両方とも本物であると同時に、両方とも戦前のものとは違うってワケで、つまりは「引き分け」ってことなんだけど、「ほたるの墓」を記念して作られた「戦前の復刻版」のキャンディーが「サクマ式ドロップス」である以上は、番頭さんが興した会社のほうに、ブがあると思う。

‥‥そんなワケで、「サクマ式ドロップス」は特殊な例だとして、やっぱり、あたしは、「式」がついてるほうが、あとからできたニセモノみたいに感じちゃう。たとえば、「ルイヴィトン・ミニリントラペーズ」と「ルイヴィトン式ミニリントラペーズ」が、2つ並んでおんなじ値段で売られてたら、誰だって「ルイヴィトン・ミニリントラペーズ」のほうを買うと思う。ま、ヴィトン程度ならいいとしても、「エルメス式バーキン」を買う人はいないと思う。

なんで、あたしが、こんなふうに思っちゃうのかって言うと、この「サクマ式ドロップス」とかの「式」ってのが、「方式」って意味みたいだからだ。「サクマ式ドロップス」なら、「サクマが開発した製造方式で作られたドロップス」ってワケで、それを縮めて「サクマ方式のドロップス」ってワケで、さらに縮めて「サクマ式ドロップス」ってワケだからだ。だから、「サクマ製菓株式会社」が作ってなくても、おんなじ方式でおんなじものを作れば、グリコ製菓が作ろうとも、明治製菓が作ろうとも、「グリコ式」でも「明治式」でもなく、「サクマ式ドロップス」ってことになる。

「オギノ式」は、「オギノ式避妊法」の略で、これは、産婦人科医の荻野久作先生が考え出した方式ってワケで、まったくおんなじ方法を田中先生が指導しても佐藤先生が指導しても、「タナカ式避妊法」や「サトウ式避妊法」にはならない。でも、だれが指導したとしても「オギノ式」は「オギノ式」だけど、田中先生がちょっとだけオリジナリティーを加えた避妊法だったりすると、「タナカ式オギノ式避妊法」になるかもしんないし、それをさらに佐藤先生がアレンジした避妊法だったりすると、「サトウ式タナカ式オギノ式避妊法」になるかもしんない。

ま、それはともかくとして、グリコ製菓が作っても明治製菓が作っても「サクマ式ドロップス」なんだし、田中先生が指導しても佐藤先生が指導しても「オギノ式避妊法」なんだから、この、つかみどころのない「式」ってもんを確立するためには、本家本元には「式」をつけずに、それをマネしたものに「式」をつけるべきだと思う。サクマ製菓株式会社が作るキャンディーは「サクマドロップス」で、他のメーカーが似たものを作る場合に「サクマ式ドロップス」と呼ぶ。荻野久作先生が指導した場合は「オギノ避妊法」で、他の産婦人科医が指導する場合に「オギノ式避妊法」と呼ぶ。ルイヴィトンの製品は「ルイヴィトン」で、ソックリのコピー商品は「ルイヴィトン式」って呼ぶ。こうすれば、すごく分かりやすくなる。

‥‥そんなワケで、あたしは、投げ釣りのテンビンの固定方法みたいに、きちんと区分けされてる「式」ならぜんぜん問題ないんだけど、片手落ちっぽい「式」に関しては、どうしてもニセモノっぽく、ウサン臭く感じちゃう。たとえば、世の中の果物が、リンゴ、イチゴ、ミカン、カキ、バナナ、レモンの6種類しか存在しないんだとしたら、果物を「赤色式果物」「オレンジ色式果物」「黄色式果物」って区分けしてもいいと思う。リンゴとイチゴが「赤色式」、ミカンとカキが「オレンジ色式」、バナナとレモンが「黄色式」ってことで、投げ釣りのテンビンの固定方法とおんなじに、すべてきちんと区分けできるからだ。だけど、実際の世の中には、桃色のモモもあるし、ムラサキ色のブドウもあるし、完熟マンゴーみたいに、赤とオレンジの中間みたいな色の果物もある。また、リンゴでも赤くないものもある。そんな状況なのに、赤いリンゴとイチゴだけが、勝手に「赤色式果物」を宣言しちゃったみたいなのが、この、片手落ちの「式」なのだ。ようするに、偉そうに「○○式」なんて言ってても、そのうちの何割かの「式」は、ものすごくアバウトで、「宣言しちゃったもん勝ち」ってワケな今日この頃なのだ‥‥って、今日も「きっこ式」にシメてみた(笑)


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう♪
★ 次の総理大臣まで、コイズミ式をやられたらたまんないと思う人は、クリックお願いしま~す!
   ↓   ↓
人気blogランキング

|

« お知らせです♪ | トップページ | お知らせです♪ »