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2006.07.16

挑発に乗るのは愚か者

オトトイの日記、「北朝鮮にヘッドバット」に関して、賛否両論、思ったよりもたくさんのメールが来たので、今回は、そのうちの何通かを紹介しようと思う。それから、デタラメなメールアドレスやフリーのアドレスのものは、自動的にゴミ箱行きになるように設定してるっていつも言ってるのに、今回も、そういったメールがワリと届いてたみたいだ。それで、ゴミ箱の中のメールまで読んでる時間はないから、ちゃんとアドレスが書いてあって、ちゃんと届いたメールだけで言うと、賛成と反対がちょうど半々くらいだった。で、まずは反対意見のメールから。


お名前:I
E-mail:xxxxx@xxxxx.co.jp
コメント:きっこさん、暴力を振るったジダンは悪い。でも、マテラッティの挑発、言葉の暴力は悪くないのですか?それだって悪いことです。ミサイルを打った北朝鮮も悪いです。挑発した人間は悪くない、と言う風にもとれてしまう文章は少し悲しいです。


お名前:KM
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさん、何時も読まさせて頂いています。ほとんど、きっこさんのするどい観察に感心して勉強させていただいております。しかし、今日の時短・・じゃなかった、ジタンの件についてのきっこさんの御意見については、これだけは賛成できませんでした。きっこさんの御意見の前提は「言葉は暴力では無い」という気がします。本当でしょうか?人は、一言で死ぬこともあるし、また逆に素晴らしい人生を悟ることもあると思います。そして、言葉の重みは、人によってまちまちですよね。人はみな、絶対に許せない限界持っていると思います。その人の金銭・・じゃない、琴線に触れる事を言われたら・・・暴力は何があってもいけない・・・そう言うのは簡単と思うのですが、私が家族を侮辱されたらと考えると、果たして自制できるかどうか自信はありません。「言葉は暴力には絶対になりえない」・・・こう、言い切ることは果たして出来るのでしょうか?では、失礼致します。つい、思いを書き込んでしまいました。これからも頑張ってください。


お名前:NN
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:ちょくちょく楽しく読ませていただいております。人にとって、言葉はとても重要で大切なものだと思います。悪口は、ときには頭突きよりも効果的に相手を傷つける事があるでしょう。私も暴力反対で同意ですが、彼がカッとなってやったのか、どーしても許せないので公に処分が行われる何かを考えて行動したのか、俳句をたしなみ、言葉を大切に扱われると思っていたきっこさんが、悪口は暴力に比べたら全然大した問題じゃないから無視しろと言うのは意外でした。


お名前:MK
E-mail:xxxxx@xxxxx.or.jp
コメント:いままでとても楽しく読ませていただきましたが、今日の日記はちょっときっこさんの言葉とは思えませんでした。残念です。“殴られるよりも痛い言葉”ってありますよね。言葉によって人を死に追いやるということだってあります。ジダン選手の行為が正当化されることはありえないし、あってはならないと思いますが、「何を言ったかは関係ない」というようにはどうしても思えませんでした。「バカはほっとく・・・」というのは、野放しにして(結果として)許すということですか?


お名前:KS
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:いつも読ませてもらってます。ジダンのネタですが、納得できません。個人間の事を国と国とのことと絡めるのは絶対に納得できません。あきらかに、きっこさんはまちがってます。もちろん、サッカーでは暴力行為は絶対やってはいけないことです。しかし、それをこえて絶対に許せないことってあるはずです。もし、イタリア選手が言ったとされていることがほんとだとすると、よく頭突きだけですんだなと思います。人種差別や、民族差別と、国家間の外交や政略や損得と一緒にするは絶対におかしいです。それに、サッカーに興味がなくて、知らないのであれば、サッカーの事は書かないでください。


お名前:IB
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさん、「ジダンの頭突き」についての貴方のコメントは一方的過ぎませんか。軽々しくジダンの「頭突き」をネタにして欲しくなかった。暴力は誰だってよくないことは百も承知している。ジダンの頭突きの場面だけを取り上げれば、貴方の言うとおりかもしれない。だが、ジダンが頭突きする前までの状況をみてもらいたい。マテラッツィが、ジダンにまとわりついて両手で羽交い絞めにする、ジダンのシャツをひっぱるなどして、ジダンの攻撃参加を執拗に妨害しようとしている。この状況のなかで、マテラッツイが追い討ちをかけるようにの言葉の暴力を発した。貴方はこの「きっこの日記」のなかで、社会の不正や不公正に対して貴方自身が「頭突き」をしているようなもの、違いますか?そういう貴方の勇気ある「頭突き」こそ、多くの方が共鳴しておられる、私もその一人です。今の日本社会、若者から大人から老人にいたるまで怒らない大人が多すぎる。


お名前:KS
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:いつも楽しく見ています。でも今回の発言は許せません!ジダンが頭突きをしたのは悪いと思いますが人間としてすばらしい人です。それをクソブッシュやくそくそ小泉と同じにするのはおかしいと思います。人間だれでもいわれたくないことがあったりいらいらしている時があると思うんで、ちょっとのことでジダンの人間性を否定するのをおかしいと思います。しかもジダンは日本でいう松井ではなく長嶋さんぐらいです。


お名前:T
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさん、初めてメールします。いつもうんうんと首を縦に振りながら拝見させていただいておりますが、今日のジダンの件につきましては、きっこさんの意見にはどうにも賛成しかねます。サッカーに興味のないきっこさんはご存知ないと思いますが、ジダンはアルジェリア移民の子で、幼少より苦労して育ってきました。家族の支えによってようやく一流プレイヤーになる事ができ、今はその家族に恩返しをしているのです。ジダンが家族を思う気持ちは誰よりも強く、ワールドカップ決勝戦当日は最愛の母が入院した事もあり、愛する家族を執拗に侮辱したマテラッツィに対して、思わず反応してしまったのです。このような事情を知らないきっこさんが、一方的に「暴力を振るったジダンが悪い」と決め付けるのはどうかと思います。


お名前:GF
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:ジダンの頭突きに対してきっこさんは北朝鮮の金正日と比較し、愚かな行為だと断じていますが、ジダンは移民の子で家族の支えがあってあれほどの名選手になったことを本人自身が一番感じており、自分を支えてくれた家族のことを1度ならず2度も3度も汚い言葉で罵られ、ついに我慢しきれずに頭突きといった暴力行為に及んだものと思われます。ワールドカップの決勝戦で、しかも勝敗を決するような選手が一発退場になるような行動をとったことは愚かであるという考えもありますが、しかし、なぜワールドカップという神聖な場で、相手が耐え難いような暴力的的な言葉を投げつけるような選手を出すのか、そのことのほうがよっぽど問題があります。ジダンに同情的な人たちにきっこさんは批判的な意見を述べていますが、きっこさんが大好きなタレントがもしジダンと同じようなことをしたら、果たして同じような感想をもつでしょうか。つまり、多くの人たちがジダンに同情するかというと、暴力はもちろんいけないことですが、自分のことでなく、大切な家族のことを侮辱されたことに対して怒っているジダンに対し、自分の名声よりも家族への思いを大事にするジダンに共感しているのだと思います。世界の人々からジダンが愛されているのも、家族を大事にするジダンが愛されているのだと思います。これまでサッカー界に貢献し、今回で引退を表明しているジダンに対し、家族思いのジダンが我慢できないような暴力的な言葉を3度も吐いたイタリアの選手は、その品性においてワールドカップに出るような資格はないと思います。最低限のモラルもないような選手を代表に選んだイタリアの優勝には、まったくムカつきます。


‥‥だいたいの反対意見のメールはこんな感じの内容で、あたしの書いたことに反論してる人たちは、I さんみたいに、あたしが「挑発したほうは悪くない」って言ってると思ってる。また、NNさんは、あたしが「悪口は暴力に比べたら全然大した問題じゃないから無視しろ」って言ってると思い込んでるけど、これは曲解だ。暴言を吐いて相手を挑発するなんて、悪いに決まってることであって、あたしが言ってんのは、それを大前提として、そんな挑発に乗って短絡的に暴力に訴えるのはバカだって言った今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、もうひとつの反対意見のパターンは、「確かに暴力を振るったジタンは悪い」ってことを認めた上で、ジダンの生い立ちだとか、家庭の事情だとか、お国の事情とか、ジダンは素晴らしい人だとかで、「一方的にジダンだけを悪く言うのはおかしい」っていう意見だ。だけど、あたしから見たら、ジダンの家庭の事情もお国の事情も、ピッチに立ったら、まったく関係無いことだと思う。だって、こんな理屈を通しちゃったら、もしも今回、ジダンとマテラッツィの立場が正反対だったらどうなるの?ってことになっちゃう。ジダンがマテラッツィに対してしつこく暴言を吐いて、マテラッツィがキレちゃってジダンに頭突きをしてたら、今回、ジダンを擁護するような発言をしてる人たちは、移民の二世でもなく、立派な人間でもないマテラッツィのことは、擁護しないってことになる。

おんなじ試合の、おんなじ状況で、おんなじ暴言があって、おんなじ暴力行為に発展しても、ジダンの場合は擁護するけど、マテラッツィの場合なら擁護しない。移民二世として苦労して来たジダンなら擁護するけど、ふだんから素行の悪い選手や、裕福な家庭に育った選手なら擁護しない。これじゃあ、自分がヒイキにしてる選手を擁護してる人たちと同レベルで、公平な立場からの意見じゃなくなる。

あたしは、スポーツは常に公平であるべきだと思うし、試合中に相手の挑発に乗って暴力を振るい、それで退場になったら、やっぱりその選手のほうが悪いし、その選手の負けだと思う。そして、挑発した相手の言葉の内容なんか関係無いと思うし、いかなる暴言を吐かれようとも、暴力で返すことは絶対に許されないと思う。だって、挑発するほうの選手は、相手をカッとさせて手を出させる目的で暴言を吐くんだから、相手がもっともカッとするような言葉を選んで言って来るに決まってんじゃん。カッとさせたい相手がジダンなら、ジダンがもっともカッとすること、つまり、ジダン本人の悪口じゃなくて、ジダンが誰よりも愛してる家族の悪口を言うだろう。こんなことは容易に想像がつくのに、マンマとその挑発に乗って暴力を振るい、相手の思惑通りに退場になっちゃったジダンは、自分の置かれてる立場も分かってないし、プロとしての自覚も欠落してたってことだ。

今回、試合後に、イタリアチームの監督は、「イタリア優勝の立役者は、ジダンを退場させることに成功したマテラッツィだ」ってコメントして、マテラッツィがジダンに対して行なった行動や言動を評価してるけど、この監督の発言を見れば、マテラッツィの暴言が作戦だったってことは明らかだろう。だから、「どっちが悪いか」ってことを問う前に、非人道的な汚らしい暴言が日常的に飛び交ってるサッカーっていうスポーツ自体の下品さを問うべきだと思う。今回のマテラッツィの暴言だけが特別なんじゃなくて、他の選手たちもこういった暴言を連発してる事実があるワケなんだから、相手を侮辱する暴言が、「心理的作戦」として認識されちゃってる現実を問題視すべきだと思う。そして、相手に対する暴言も「心理的作戦」として容認されてる現状では、やっぱり悪いのは相手の作戦に引っ掛かって暴力行為に出たジダンだと思う。で、こんな意見もある。


お名前:TA
E-mail:xxxxx@xxxxx.com
コメント:きっこさん、「お前の姉さんは売春婦だ!」ってのは、イタリアでは日常的に言われている言葉みたいですね。日本で言うところの「お前の母ちゃんでべそ」と同じです。ただイタリア語を直訳でしか分からないジダンはぶちきれた、と。それをマスコミが偏った情報操作でジダンを善良な人物として報道するとは。まったく笑い話ですね。


お名前:DS
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさん、いつも楽しく拝見しています。しかし今回は黙っていられないのでメールいたしました。ヨーロッパのサッカーでは試合中の悪口は日常茶飯事のようです。マテラッツイも一言だけ悪口をいったのではなくて、しつこく言っているはずです。一言いっている場面だけがTVでは流れていますが、きっこさんはマスコミの情報操作に流されていませんか?批判するべきは普段から悪口が飛び交うようなサッカー界の体質であってジダンの行為を批判すべきではないと思います。ジダンは自分の行為が悪いと確信しながら、サッカー界に警鐘を鳴らすためにあえて頭突きをしたのだと思います。何を言ったのかははっきりとはしないと思いますが、事実は頭突きです。サッカーでは非紳士的行為にはイエローカードが出ます。だから本来なら悪口を言っているような選手が退場すべきなのです。審判が聴いていないから見逃されているだけなのです。スポーツを知らない人は単純にジダンの頭突きが悪いと思うでしょうが、悪口が飛び交うような世界がおかしいのです。誰が引退試合でしかもワールドカップの決勝でわざと退場しますか?


お名前:NM
E-mail:xxxxx@xxxxx.co.jp
コメント:いつもきっこさんの、手に布を着せぬキーボード乱れ討ちを楽しみに見させて貰ってます。今回のジズー(ジダン)の豪快ヘッドバットの件ですが、普通の選手同士なら、ここまでの騒ぎにならない程、溢れかえった事なんですよね。何処にでもある行為ですよ、サッカーではね。イングランドのルーニー坊やなんざ、倒れた相手の股間踏みつけて一発レッドカード貰ってますし。あれは私も、ビックル一気飲み、まずい、もう一杯ってな感じで笑い転げましたけど。今回は、ジダンとマテラッティがやっちゃったので世間がイヤンバカンとなっております。マテラッティはピッチ上のヤクザですハイ。所属リーグのセリエA自体も荒いプレー連発するけど、彼は群を抜いてヤクザです。試合後の乱闘は当たり前、差別用語も連発。事件当日の試合も1-1でしたが、フランス唯一の得点の原因もマテラッティのファウルで、ジダンのpkゴールですし、イタリアの1点もマテラッティの豪快ヘッドで入れており、ある意味この試合のマンオブザマッチ(やったもん勝ち)です。素晴らしい仕事をしました。色んな意味で。ジダンはと言うと、世界的なプレイヤーでメンタル的にも殆どの人から愛されている人格者です。今回のワールドカップには、高齢でもあり進んで後輩に道を譲り、フランスチームの世代交代を促しました。おっさんチームでしたからね。それにより、新しい血が入りチームが若返ったのです。しかし、フランスはヨーロッパ予選で有り得ないほど苦戦していました。すると、ジダン復帰を要望する世論とチームメイトが彼を呼ぼうとなり、彼を説得しチームに返り咲き、連勝しワールドカップに出場出来たのです。そして、このワールドカップで引退を発表、決勝トーナメント進出後、これが最後の試合だ、あ、勝っちゃった。んじゃ、これが最後の試合だ、あ、勝っちゃったと。気付けば決勝まで勝ち進んでました。みんなは彼の最後を見届ける為に、応援していたとも言えます。私もその一人です。そんなこんなで豪快ヘッドバット炸裂ですわ。ヤクザの肩にぶつかって、慰謝料を請求されちゃったんですはな。ヤクザはウホウホですはな。しかし、相手が悪かった。世間が黙っていない。F1で言うと、周回遅れの壊し屋チェザリスが、現役最後のレースでトップを走っているプロストに、ちょこちょこ手を出し抜かせない状態が3周続き、怒ったプロストが強引にコーナーのinを狙ったところ、待ってましたとばかりの大破・炎上。私はどっちのドライバーも好きなんで楽しめますがね。世間は騒ぐと思います、ハイ。今回の件で同じ様なメールが送られて来てるとは思いますが、つい送りたく、メールを送りました。


‥‥で、今度は、あたしの意見に賛成寄りのメールを紹介する。


お名前:KO
E-mail:xxxxx@xxxxx.co.jp
コメント:きっこさん、ジダンの件に関してですが、全く同感です。悪いのは、暴力をふるったジダンなのです。フランスでは、アルジェリア移民のみならず移民の英雄であるジダンに対しては腫れ物に触るような対応になりがちですが、現在のフランス国内での移民とのある種の緊張状態を考えると致し方ないのかもしれません。しかし、日本人はきちんと正邪を見極めておかなくてはいけません。このことで思い出されるのが、子どものいじめの事件です。かつて、いじめた子が優等生だったりすると、いじめられる子どもにも問題がある的な言葉が聞こえてきたこともありますが、冗談じゃない。やはり単純にいじめた子が悪いに決まっているのに、などと思ったものです。


お名前:K
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:初めまして。Kといいます。いつも楽しみに日記を拝見してます。ジダン選手の頭突きは確かにやってはいけない!何か、マテラッツィ選手に「差別的、母、姉への侮辱的」な事を言われたみたいですが。サッカー界、特に欧米では、今だに「差別、人権侵害」があって、2006W杯はそれを根絶する目的もあったようです。だけど、暴力は絶対にやってはいけないこと!ジダンは以前も相手選手を踏み付けたり、殴ったりと、短気な選手ですよ。マテラッツィも危険なプレ-ヤ-で一発退場も多々あるし、口も悪いですよ。まぁどっちもどっちって事ですね(苦笑)


お名前:SJ
E-mail:xxxxx@xxxxx.com
コメント:きっこさん、いつも楽しく見させてもらってます。今回のジダンの件については完全に同感です。手を出した方が悪いにきまってますよね。挑発に軽々しくのってはいけないはずです。ちなみに、マスコミはなぜかあまり語りたがりませんが、ジダンは立派な前科者ですよ。過去に、頭突きで2回、平手打ちで1回、相手選手への踏みつけで1回、退場になってます。(頭突きは、ユベントス時代とレアル時代、平手打ちはレアル時代、相手選手への踏みつけは98W杯のフランス代表にて)ユベントス時代の頭突きは酷いものでした。チャンピオンズ・リーグという舞台でハンブルガーSVというクラブのDFのキエンという選手に行われたものなのですが、暴言など一切言われてないのに、激しいマークに逆上して、キエン選手に馬乗りのような形になって頭突きをしています。キエン選手はこれで、顔面骨折になり、ジダンは5試合の出場停止になりました。これが原因でユベントスはこの大会から敗退しました。なぜか、ジダンの暴行歴には触れないで、ジダンを聖人君主化するマスコミは不思議です。なぜ、偶像視するのか不思議です。


お名前:AM
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさん、こんにちは。ジダンとマテラッツィに対してのマスコミの取り上げ方があまりにも偏向的なのでメールしました。マスコミでは、ジダンが「善」、マテラッツィが「悪」と印象付けるような情報操作が行なわれていると感じます。何故なら、ジダンに関しては「母や姉を愛する立派な人格者」「子供達への教育に熱心な人」「幼い頃から苦労して来た移民二世」といった良い面の報道ばかりで、ジダンが過去にやってきた数々の暴力行為の前科には全く触れないからです。逆にマテラッツィに関しては、過去の暴力行為を羅列して、いかに悪い人間かということを強調しています。たしかにマテラッツィはロッカールームで相手チームの選手を殴ったりしていますが、そのことは取り上げるのに、ジダンが過去の試合中に相手選手を殴ったり踏みつけたりしたことを報道しないのはマスコミの偏向報道だと感じました。


‥‥なんだ、ジダンて、こんなに酷いこともしてたんだね。あたしは、ジダンを擁護する人たちのメールを読んで、「ジダンは本当に素晴らしい人で、今までは一度たりとも試合中に暴力を振るったことなどない人だったのに、執拗に家族を侮辱し続けたマテラッツィに対して、今回だけはガマンできなくて暴力行為をしてしまった」のかと思ってた。でも、このSJさんのメールを読むと、相手が何も言ってないのに、激しいマークにキレちゃって、相手に馬乗りになり、頭突きで顔面骨折って‥‥これ、サッカーじゃなくて、ボクシングやK1だとしたって反則負けじゃん。それから、ジダンを擁護する人たちって、ジダンの生い立ちだの家庭の事情だのについては色々と書いて来るけど、こういったジダンの悪いことについては、まったく触れないんだね。

ジダンを擁護する人たちのメールの多くには、「ジダンが暴力を振るったことは悪いことだけど、マテラッツィの言葉の暴力も許されない」とか、「言葉の暴力は、時として実際の暴力よりも人を傷つける」とかって書かれている。それで、勘違いされると困るんだけど、あたしは、言葉の暴力を肯定してるワケでもないし、ましてや、試合中の暴言を奨励してるワケでもない。あたしが言ってるのは、「サッカーの試合中の暴言は、相手の作戦なんだから、それに乗せられて手を出してしまったら相手の思うツボだ」ってことを言ってるだけだ。ようするに、ボクシングとかK1とかで、ノーガードにしてみたり、中には舌をベーッて出したりする選手がいるけど、アレとおんなじことだと思ってる。ボクシングやK1におけるノーガードってのは、「お前のヘナチョコパンチなんか当たらねえよ!」ってことで、相手に対する挑発行為だし、やられたほうはバカにされてると思うワケだ。だけど、ここでカッとして不用意に殴りかかっちゃったら、カウンターを食らっちゃう。だからこそ、舌まで出してベロベロベーッてやられたり、ニヤニヤと笑われたりしても、賢い選手は、絶対に相手の挑発には乗らないで、冷静に闘うんだと思う。

だから、あたしは、ジダンがマテラッツィにどんなに挑発されても、やっぱりガマンすべきだったと思うし、本物のプロスポーツ選手なら、その怒りをプレーに反映させて、試合に勝つことで仕返しすべきだったと思う。そして、それでもマテラッツィの暴言が許せないと思ったのなら、試合後に、FIFAだか何だかに直訴するなり、名誉毀損で訴えるなりすればいいわけで、どんなに侮辱されようとも、「カッとして暴力」ってのは、あたしはやっぱり最低だと思う。こんなことを書くと、「きっこさんは言葉の暴力がどんなに酷いものか分からないんですか?」とか言われそうだけど、あたしにも経験があるから、言葉の暴力がどれほど人の心を傷つけるのかは、身にしみて分かってるつもりだ。

あたしは、ジダンのようにたくさんの家族がいるワケじゃなくて、この世に肉親は母さんひとりしかいない。あたしにとって母さんは、自分の命をかえても守るべき存在だし、世界中の誰よりも母さんのことを愛してる。だから、あたしもジダンと同じように、自分の悪口を言われてもガマンできるけど、母さんの悪口を言われたらガマンできない。それで、半年くらい前のことなんだけど、インターネットや三流週刊誌とかで、「きっこの正体は?」ってことが話題になったことがあった。正体も何も、あたしはあたしなんだけど、世の中にはヒマなバカが多いみたいで、あたしのことをあれこれと推測して、「きっこの正体は週刊誌の記者」だとか、色んなデマを流された。中には、「左翼のテロリスト」だの「北朝鮮の工作員」だの「オウム真理教の信者」だの、あまりにもバカバカしいデマが広まってたので、その時は、ゲラゲラ笑いながら見てた。

だけど、そんな中で、ひとつだけ、どうしても許せないデマがあった。これは、読者がメールで知らせてくれたんだけど、どっかのバカが、あたしの母さんに関するデマを流したのだ。それは、あたしの母さんが強制連行されてきた朝鮮人で、九州の炭鉱で働かされていた‥‥というもので、色々と薄汚い言葉で誹謗中傷されてたのだ。もちろん、1から10まですべてが事実無根のデタラメなんだけど、自分のことなら何を言われても笑ってられたあたしも、サスガに、誰よりも大切なたったひとりの母さんのことをボロクソに書かれたのには、悔しくて、悲しくて、涙が出た。

こんなことがあったから、あたしは、言葉の暴力がどれほど人の心を傷つけるのかは分かってるつもりだし、当然、言葉の暴力なんかは認めてない。だけど、そのことと、カッとして短絡的に暴力を振るうこととは別の次元の問題だと思う。どんなに侮辱されても、どんなに言葉の暴力を振るわれても、そこでカッとして手を出したら、やっぱり手を出したほうの負けだと思う。言葉の暴力に実際の暴力で返すということは、くだらない相手のレベルにまで自分を下げることであって、自分自身を貶める行為でしかない。何を言われても、グッとガマンして、素晴らしいプレーを見せて、試合の勝敗で決着をつけてこそ、世界中の子供たちの見本になるんじゃないの? だから、世界中の人が見てる場で暴力を振るったジタンが正しくて、挑発したほうのにマテラッツィに問題がある、なんてことにでもなったら、世界中でサッカーの試合中に頭突きをする子供たちが続出しちゃいそうだ。

‥‥そんなワケで、あたしとしては、サッカーのことなんかホントはどうでも良かった。あたしが言いたかったのは、北朝鮮のバカバカしい挑発にマンマと乗せられた上に、それを支持率稼ぎにまで利用しようとしてる「安倍晋三の愚かさ」であり、このチャンスに自民党が前々からもくろんでた「戦争のできる国への変革」を遂行しようとしてるってことなのだ。ようするに、コイズミによってメチャクチャにされたこの国が、安倍晋三によってトドメを刺されるってワケで、それで、「バカな相手の挑発に乗ってしまうことがどれほど愚かなことか」ということを説明する上で、たまたまちょうどいい例として、バカな相手の挑発に乗って痛い目にあったジダンの問題が騒ぎになってたから、それを使わせてもらったってだけなのだ。でも、あたしのとこに届いたメールの9割以上は、ジダンがどうの、マテラッツィがどうのって、サッカーに関することばかりで、自分たちの命がかかってる愚かな官房長官のイサミ足に関しては、ほとんどの人が触れてなかった。つまり、この国の多くの人たちは、自分の国が戦争を始めるかどうかよりも、海の向こうの国のサッカーのほうが重要なんだろう。ま、それはそれでオメデタイことで、たいへんケッコーだと思うけど、あたしの脳裏には、「平和ボケ」って言葉がよぎった。そんな中で、74才の人からの1通のメールが届き、「ああ、あたしの言いたかったことを分かってくれた人もいたんだな‥‥」って思った今日この頃なのだ。


お名前:KS(74才)
E-mail:xxxxx@xxxxx.co.jp
コメント:きっこさん、こんにちわ。メール送信は今回で4度目になります。ボランティアでHP「戦争を語りつぐ60年目の証言」を開設している者です。7/13付「北朝鮮にヘッドバット」その通りと共感しました。私も上記の証言ブログで「挑発に乗るな」と書き込みました。60年前と違って現在は、何らかの理由なしに他の独立国を攻撃することは許されないから、正当化する理由を相手に与えないことが大事だと思います。いま政府は振り上げた拳のやり場に困る醜態を曝しています。ヘタすると孤立するのは日本の側になるでしょう。(マスコミは知らぬ顔を決めこんでいます)とにかく政治家も国民も、60年前の敗戦の歴史から学ぶ姿勢が無さすぎます。その意味からも私どものHPに関心をお持ち下さることを願っています。

 ★戦争を語りつぐ60年目の証言★


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