ブルーベリーな朝
昨日、九州に住む俳句仲間が送ってくれた、摘み立てのブルーベリーが届いたんだけど、時間が無かったので、そのまま冷蔵庫に入れて出かけた。それで、今日の午前中、少し時間があったので、ジャムを作ることにした。保冷ボックスの宅配便には、ビニール袋2つに分けたブルーベリーが入ってたんだけど、2つがまったく同じ量じゃなくて、4対6くらいの感じだった。あたしは、そのまま食べるのも好きなので、4のほうはフリーザーに入れて、6のほうをジャムにすることにして、片手鍋にドバッと入れた。
で、あたしは、ブルーベリージャムの作り方を正確には知らないんだけど、朝からインターネットで調べるのもメンドクサイから、カンで作ることにした。ようするに、お砂糖を入れて煮ればいいワケだから、まず、大きなスプーンで大ザッパに潰して、細火にかけて、焦げつかないように、付きっきりでかき混ぜた。それで、混ぜてたスプーンをぺロッと舐めたら、酸っぱくて美味しいんだけど、ジャムとしては甘味が足りないから、サトウキビのお砂糖をテキトーにパラパラッと入れた。それで、またしばらくコトコトと煮込んで行って、ぺロッと味見したら、まだまだ甘味が足りなかった。
だけど、お砂糖を入れすぎたら台無しになっちゃうので、またお砂糖を少なめにパラパラッと入れて、味見をしながら煮込んで行った。そんな感じで、味見をしながら煮込んでったんだけど、冷蔵庫の上のラジオをつけて、音楽を聴きながら、スプーンでグルグルとかき回し続けてるのが、すごく楽しかった。それで、20分くらい煮込んでたら、だんだんトロトロになって来て、酸味がシッカリしてて甘味を抑えたあたし好みのジャムができた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、できたジャムを何に入れようかと思って、食器棚を物色したら、ちょうど良さそうな大きさのブレンディの空き瓶があった。あたしは、いつもは入れ替え用の袋のブレンディを買って、瓶に移し替えて使ってるんだけど、スーパーのセールの時とか、瓶のほうがお得だったりすることがある。たとえば、コーヒーを売ってるいつものコーナーには、入れ替え用の袋のが580円で売られてるのに、通路に置かれた台のとこには、瓶と入れ替え用の袋のがセットになってるヤツが680円で山積みになってたりすることがある。そうすると、こっちのセットのを買えば、いつも500円以上してる瓶が100円てワケで、ダンゼンお得になる。
お酒、タバコ、コーヒー、チョコレート‥‥これが、今のニポンで許されてる麻薬だけど、麻薬だから肉体的な依存があるワケで、この全部が好きなあたしとしては、この全部に肉体的な依存がある‥‥ってのはウソだけど、お酒はお金が無ければ飲まないし、タバコも1日に5本くらいだし、ぜんぜん吸わない日もある。去年の秋ごろ、あまりにもお腹が痛くて、死ぬ気で胃カメラをやって、初期の胃カイヨウが発見された時には、1ヶ月くらい禁酒禁煙したけど、別に何でもなかった。だから、少なくとも、お酒とタバコは、まだ、中毒にはなってないと思う。
だけど、コーヒーに関しては、1日に最低でも1杯は飲まないといられないし、場合によっては、1日に5杯くらい飲んでる日もあるので、もしかしたら、もう軽い中毒になってるのかもしんない。でも、コーヒー中毒の人に聞いたら、「中毒になると薄めのブラックを何杯も飲むようになる」って言ってたから、普通の濃さのコーヒーを飲んでるあたしは、まだ大丈夫かな? ちなみに、そのコーヒー中毒の人は、毎朝、自宅のコーヒーメイカーで大量のコーヒーをいれて、魔法瓶の水筒に入れて持ち歩いてるんだけど、夕方までには飲みきっちゃって、朝からずっとコーヒーばっか飲んでたクセに、会社の帰りにカフェに寄って、そこでまたコーヒーを飲んだりしてる。あたしが、「お金がもったいないから缶コーヒーでも飲めば?」って言ったら、「あんなもんコーヒーじゃないわよ」って言ってた。
他にも、すごく珍しいケースなんだと思うけど、あたしがプライベートで仲良くしてるタレントさんで、チョコレート中毒の女性がいる。高級マンションの立派な冷蔵庫の中は、チョコ、チョコ、チョコ、チョコ、すべてチョコ! それも、あたしが食べてるチロルチョコとかキットカットとか、そんなんじゃなくて、何千円もするベルアメールだのゴディバだのカフェコヴァだの、ひと粒で200円も300円もするような高級チョコが、ドバ~ッと詰め込まれてる。それで、「ひとり暮らしなんだし、何もそんなに買いだめしなくてもいいのに」って言ったことがあるんだけど、彼女が言うには、「冷蔵庫がチョコでいっぱいじゃないと不安になる」そうだ。これこそが、中毒者の証だろう。だから、1箱食べたら1箱買って来る、1箱買って来たら1箱食べるってことをエンエンと続けてる。それなのに、スタイルはいい(笑)
‥‥そんなワケで、話はクルリンパと戻って、あたしは、ブルーベリージャムを入れるのに、ちょうど良さそうな大きさのブレンディの空き瓶を見つけた。いつもなら、コーヒーの空き瓶は捨てちゃうんだけど、これは、瓶の周りのグリーンのラベルを剥がすと、瓶自体に模様が描いてるヤツだったので、可愛いからとっておいたのだ。「Blendy」って文字の他に、「Caffe Latte」とか「Mocha」とか「2004」とかって文字が、子供が書いたみたいな字で散りばめられてて、すごく可愛い。あっ! 「2004」て書いてあるってことは、2年前なのか‥‥なんてことにも気づいてみたりしつつ、さっきは「ちょうど良さそうな大きさの」って書いたけど、ホントは、入りきらないと思ってた。
だって、片手鍋には半分以上もジャムが出来てるのに、ブレンディの空き瓶は中くらいの大きさだったから、きっと全部は入らないと思ったのだ。だけど、入りきらないとしても、大幅に入りきらないんじゃなくて、ちょうど今、食べるぶんくらいが入りきらないって感じだった。だから、あたしの計算では、作ったジャムの8割か9割くらいで瓶がいっぱいになって、入りきらなかったぶんを朝ごはんにすれば、すべては丸く収まるって思ってた。
でも、実際に入れてみたら、これが不思議なことに、まるで計ったかのように、ピッタリと瓶の口までいっぱいになって、ぜんぶ入っちゃったのだ。ようするに、コーヒーの中くらいの瓶は、思ったよりもたくさん入るのか、それとも、あたしの使ってる片手鍋が、思ったよりも小さかったのか、そんなことは分かんないけど、とにかく、瓶の口までピッタリとジャムが入ったことが、すごく嬉しかった。たとえば、これが、瓶の8割くらいだったりすると、なんかガッカリしちゃう。せっかく作ったのに、なんか、食べかけのジャムみたいだからだ。やっぱり、口までいっぱいになってこそ、「新品のジャムが出来上がりました~!」って感じがする。
それで、あたしは、ここでハッと気づいたんだけど、「4」と「6」のブルーベリーのうち、「6」のほうをジャムにしたから瓶にピッタリになったワケで、もしも「4」のほうを選択してたら、瓶はいっぱいにならなかったってワケだ。う~ん、なんてワンダホーな動物的カン!‥‥なんて自画自賛しつつも、あたしは、ここでもうひとつ、ハッと気づいたことがあった。それは、せっかく瓶の口までジャムでいっぱいになったのに、今食べたら、減っちゃうってことだ。つまり、口までピッタリ入ってて、お店で買って来た新品のジャムを開ける時のワクワク感をジックリと味わうこともなく、もうジャムが減っちゃうのだ。
‥‥そんなワケで、あたし的には、最初に想像してたみたいに、「瓶には入りきらなくて、朝食べるぶんだけが余る」ってパターンが、ホントは理想だった。そうすれば、朝ごはんに作りたてのジャムを食べられた上に、次に食べる時に瓶を開けると、口までいっぱいに入ってるワクワク感も味わえたからだ。だけど、出かける時間も迫って来たし、そんなことも言ってらんないので、ナナメに切ったバケットを2枚、トーストにして、薄く無塩バターを塗ってからスライスチーズを乗せて、もう一度、トースターで焼いて、チーズがトロッとしたとこで取り出して、その上に作りたてのブルーベリージャムをたっぷりと乗せて、大好きな「ブルーベリーチーズトースト」を作った。そして、中毒になりかけてるコーヒーをいれて、少し遅い朝食にした今日この頃なのだ。
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