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2006.09.30

一次情報と二次情報

なんか、どこかのサイトか何かで、「きっこにメールしよう」ってことになってるんだと思うけど、ものすごくたくさんの、2種類のメールが届いてる。1つは、両親ともにNHKのプロデューサーで、立派な持ち家まであるお金持ちの夫婦が、自分の娘の心臓移植費用の1億円以上もの大金を一般から募金してる「さくらちゃんを救う会」とかってのが、「死ぬ死ぬ詐欺」の疑惑があるとかで、日記で取り上げて欲しいというメール。もう1つは、「広島ドッグパーク」ってとこで、500匹以上の犬たちが死にかけてるから、日記で取り上げて募金を呼びかけて欲しいっていうメール。「さくらちゃんを救う会」のほうは70~80通くらいで、「広島ドッグパーク」のほうは100通以上で、両方とも、この数日間に集中して届いてる。だから、きっと、どこかの掲示板とかサイトとかで、「きっこにメールして取り上げてもらおう」ってことになってるんだと思う。

だけど、あたしは、こういうのは懲りてるんだよね。ちょっと前に、八百長亀田のインチキ試合があった時に、何人もの人から、「TBSの抗議電話対応マニュアル」ってのが送られて来た。それで、あたしは、これがホントだったらトンデモナイコトだと思って、ワリときちんとした文面で書かれてた3人の人に、そのマニュアルの真偽を確認する返信をした。そしたら、そのうちの2人の人から返信があり、1人は「入手先は言えませんが絶対に間違いありません」、もう1人は、「私はTBSの人間ですから間違いありません」ていう内容だった。

それで、あたしは、これらの言葉を信じて、「TBSの抗議電話対応マニュアル」を日記にアップした。そしたら、今度は、「そのマニュアルはインターネットで出回っているニセモノですよ」っていうメールがたくさん届いた。だから、あたしは、すぐに日記を書き直して、きちんと確認しないで情報をアップしたことに対するお詫びのコメントを出した。そして、「私はTBSの人間ですから間違いありません」ていう返信をくれた人にメールしてみたんだけど、二度と返事がなかった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、こういった読者からの情報に対しては、ものすごく慎重になってる。たとえば、ずいぶん前に、横浜マリノスの選手たちが、伊豆の温泉ホテルにヤリコンツアーをした問題を書いたことがあったけど、あれにしたって、あたしは、複数の被害女性たちと何度もやりとりをした上に、きちんとした裏づけも取り、絶対に間違いないっていう確証を掴んだ上で、日記にアップしてる。このヤリコンツアーを企画したのは、間違いなく釈由美子の元カレだし、Jリーガーをエサに女子大生たちを集めたのは、イノシシ被告や村上被告の子分の「U」だし、ナンミョー中村俊輔のマネージャーが、このツアーに参加してたのも、絶対に間違いのない事実だ。

最近では、9月21日の「安倍晋三が改憲を急ぐワケ」で紹介した、西山澄夫さんのML、「週刊オルタ」に掲載されてた、安倍晋三が「ニポンと中国をいかに戦争に突入させるか」っていう会議に出席してたって情報にしたって、西山さんの書いた記事を鵜呑みにして、そのまま転載したワケじゃない。ちゃんと、別の情報源からも同様の情報を得てる上に、実際にこの会議に出席した人物から、その恐ろしい内容までを具体的に聞いている。そして、その上で、日記にアップした。

だから、あたしは、自分で言うのもなんだけど、無責任な個人の日記にしちゃあ、それなりにきちんと調べてから書いてるほうだと思うし、間違えた時には、ちゃんとお詫びや訂正をしてるほうだと思う。世の中に何百万てある個人のWEB日記やブログって、そのほとんどが、自分の書いたことを訂正したり削除したりする時に、いちいち「お知らせ」をしたり「お詫び」をしたりはしてないだろう。間違いに気づけば黙って訂正するし、前に書いたものが気に入らなくなれば、黙って削除する。これが、普通だ。

もちろん、一般の人だけじゃなく、有名人やプロスポーツ選手でも、こういう人は多い。たとえば、山本キッドが、八百長亀田のインチキ試合が終わったすぐあとに、自分のオフィシャルブログに、「自分だったらベルトを相手(ランタエダ)に渡してる」っていうような内容のことを書いてたんだけど、何時間かしてから見に行ったら、きれいサッパリと削除されてた。そして、該当記事を削除したことに対する説明などは、いっさいなかった。

それから、最近だと、プロゴルファーの中西雅樹の問題がある。中西雅樹は、8月28日に行なわれた日本オープンの最終予選会で、自分のスコアを少なく書き直すっていう信じられないようなイカサマをして、それがバレて、5年間の出場停止の処分を受けた。それで、あたしは、中西雅樹のオフィシャルブログに、8月28日のことがどんなふうに書いてあるのか見に行ってみたら、すべての過去ログが削除されてて、「大変ご迷惑をおかけし申し訳御座いません。今回の日本オープンの件につきましては時期がきましたらお話させていただきます。」って書いてあるだけだった。このコメントはいいとしても、過去ログやファンからのコメントをすべて削除したことに対する説明は、いっさいなかった。

これらは、ホンの一例で、他にも、タレントや有名人、ブロスポーツ選手などのオフィシャルブログで、何の説明もなく、過去の記事を訂正したり削除したりしてる人はいっぱいいる。そういう現状を考えたら、あたしの対応は、最善とは言えないかもしんないけど、マシなほうだと思う。ホントなら、何を書こうと、何を消そうと、あたしの自由なあたしの日記だけど、やっぱり、わざわざ読みに来てくれる人たちのことを考えたら、そんな勝手なことばっか言ってらんないから、書くことに関しては、できる範囲で調べてから書くようにしてるし、間違いを指摘されれば、できる範囲で訂正するようにしてる。そして、必要だと判断した時には、「お知らせ」や「お詫び」を書くようにしてる。

だけど、これは、法律で決められてることでもないし、個人のWEB日記やブログに間違ったことを書いたからって、謝罪しなくちゃならないなんて決まりはない。今までに何度も書いて来たように、あたしはジャーナリストでも評論家でもないし、この「きっこの日記」は、新聞などの報道媒体でもない。だからこそ、世の中のほとんどのWEB日記やブログが、何の説明もなく、何の謝罪もなく、過去の記事を訂正したり削除したりしてるワケだ。だから、あたしが、訂正や削除したことに対して「お知らせ」や「お詫び」を書いたりしてるのは、あくまでも、あたしの個人的な判断によるものであって、何の説明もなく訂正や削除をしてる人たちを否定してるワケじゃない。

‥‥そんなワケで、ちょっと違うことを書くけど、オトトイの日記、「枯れかけた花の美しさ」で、歌人の宮田美乃里のことを紹介したら、これにも、たくさんのメールをいただいた。そのほとんどは、「感動した」とか「考えさせられた」っていう内容だったんだけど、何通か、「きっこさんはガンのことが分かっていない」っていうメールがあった。それは、あたしが書いた内容から推測すれば、宮田美乃里は化学療法で治る可能性もあったし、乳房を温存する方法もあっただろう、というものだった。

だけど、あたしは、宮田美乃里が、乳房を温存するために、いくつもの専門病院を回り、何人もの専門医の診察を受け、それでも、ガンの大きさと位置と進行具合から、全摘出の他に道がなかったことを彼女の著作や新聞のインタビューなどで知っている。そして、乳房を全摘出したあとも、リンパなどに転移していて、化学療法も気休め程度にしかならなかったということも知っている。だけど、あたしが、日記に宮田美乃里のことを取り上げたのは、乳ガンに対する問題提起が目的じゃなく、「男性には理解できないであろう女性の心理」ってものを書きたかっただけだから、そういった細かいことは割愛しただけだ。

だから、乳ガンに関する部分は、舌足らずだったかもしんないけど、それは、あたしの日記を読んで、宮田美乃里に興味を持った人が、自分で調べる部分だと思う。つまり、あたしの日記を読んで、あたしの書いたことだけに単純に反応するんじゃなくて、せめて、宮田美乃里の著作を1冊か2冊読み、彼女のことをもう少し知り、その上で、反論があるなら言えばいいと思う。あたしが書いたことなんて、宮田美乃里の1%にも満たないことなのに、それだけをすべてとして、自分では何も調べず、本も読まず、あたしの書いたことだけに反応するのは、読み手として怠慢だと思う。

‥‥そんなワケで、話をクルリンパと戻すけど、「さくらちゃんを救う会」と「広島ドッグパーク」の件にしても、あたしは、「今、こういう問題が起こってるそうだ」ってことを書いただけだから、興味を持った人は、自分で調べて欲しい。あたしは、両方とも、メールに添付してあった複数のサイトを見てみたんだけど、正直に言って、そういったサイトを見ただけじゃ、あたしには判断ができなかった。たとえば、「広島ドッグパーク」のほうなら、ガリガリに痩せて目が見えなくなった犬や、共食いをして足がなくなった犬などの写真がたくさんあって、そこに書かれてることが真実なら、これほど悲惨なことはないと思えるほどの状況だった。そして、その犬たちを救い出しているボランティア団体の人のブログとかを見ても、とても嘘をついてるとは思えなかった。

だけど、「TBSの抗議電話対応マニュアル」の例もあるように、インターネット上の情報だけを鵜呑みにして日記に書いたら、あたしは、また、「お知らせ」や「お詫び」を書くハメになるかもしんない。特に、今回の場合は、「募金の呼びかけ」なんだから、あたしがきちんと調べずに日記に書いて、それを読んだ人のうちの何パーセントかが募金をしちゃったら、もしも間違った情報だった場合には、「お詫び」だけじゃ済まなくなる。

今回、「広島ドッグパーク」の問題に関しては、100通以上のメールが届いてるんだけど、そのすべてが、「インターネット上の情報を見た人」からのもので、誰ひとり、その「広島ドッグパーク」に行ってないのだ。たった1人でも、実際に現場に行って、悲惨な犬たちの現状を自分の目で見て来て、それで、あたしにメールをしてくれたり、または、このボランティア団体の人から直接メールが来たんなら、あたしの印象も違って来るとは思うんだけど、現時点では、何とも言えない。さらには、今回、同時に届いてる「さくらちゃんを救う会」のほうのメールが、人の良心につけ込んだ悪質な募金詐欺を糾弾する内容(こっちも真偽は定かじゃないけど)なので、どうしても慎重になっちゃう。だから、一番いいのは、あたしが、実際に、「広島ドッグパーク」を見に行けばいいんだけど、そんなことはムリだ。

‥‥そんなワケで、今回の「さくらちゃんを救う会」と「広島ドッグパーク」の問題に関して届いたメールは、すべてが二次情報や三次情報なので、あたしとしては判断できなかった。メールの文面や、紹介されたサイトに書かれてることから判断すると、「さくらちゃんを救う会」のほうは「ウサン臭い」、「広島ドッグパーク」のほうは「一刻も早く助けてあげたい」って思ったんだけど、これは、あたしの個人的な感覚で、それが正しいのかどうかは分かんない。だから、当事者からのメールや、実際に関わった人や現場を見に行った人からの一次情報が届いた場合に、きちんと取り上げたいと思う今日この頃なのだ。

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