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2006.09.27

コイズミ改革はイジメの構図

9月17日の日記、「有名税と暴露本」の中で、一般の人なら報道されないようなことでも、タレントや有名人になると新聞やテレビで取り上げられて、場合によっては大騒ぎされる、そして、それが、「有名税」ってもんだってことを書いた。それで、あたしは、その一例として、いしのようこの接触事故などを挙げたけど、今やほとんどの人が知らない「青い三角定規」の元メンバーの事故までを大ゲサに取り上げ、他のメンバーのところまでインタビューに行くレポーターのコッケイさや、そういったネタで大騒ぎするワイドショーを遠まわしに皮肉った。

だけど、その波はおさまらず、ワイドショーどころか、各局がこぞってニュース番組でまで取り上げ始め、中には、30年も会っていないという学生時代の同級生のところまで突撃し、マイクを突き出すレポーターまでが出て来た。まるで、最近流行りの「ブログの炎上」ってのみたいで、それまでは、そんなブログを一度も読んだことのないようなヤツラが、人づてに聞いた話だけで、ワーッと一気に押し寄せて、無責任な悪口を書き込んで嫌がらせをする「虫ケラどものストレス発散」だ。それで、あたしは、こんなことで大騒ぎする民放の醜さに、「こりゃあヒドイなぁ~」って思ってたら、その、あまりにも悪質なマスコミの攻撃によって、最悪の結果になってしまった。

原チャリで事故を起こして、各局のワイドショーやスポーツ紙に血祭りに上げられてた「青い三角定規」の元メンバー、高田真理さん(59)が、今日、9月26日の午後4時ころ、埼玉県入間市豊岡の12階建てのマンションから飛び降りて、自殺してしまったのだ。身につけていたショルダーバッグの中には、知人あての遺書があり、管轄の狭山署は「飛び降り自殺」と判断した。ようするに、高田真理さんは、マスコミの吊るし上げによって、何よりも重い「有名税」を払わされることになった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、今回の高田さんの自殺は、インターネットの匿名掲示板などで集団で嫌がらせを受けて自殺に追い込まれた人たちのケースや、中学校や高校でイジメにあって自殺に追い込まれた子供たちのケースと、おんなじように感じる。中学校や高校でのイジメによる自殺が、いつごろからあったのかは正確には分かんないけど、あたしが覚えてるのは、今から20年前、東京の中野富士見中学校の2年生の男の子が、クラスで毎日のようにイジメに遭ってた上に、先生までが参加して「葬式ごっこ」とかをやられたりして、悩み抜いた末に自殺したって事件だ。これは、あたしもおんなじ年で、当時、ホームルームでも取り上げられたから、すごく良く覚えてる。

つまり、この時に自殺した男の子が、もしもイジメを受けてなかったり、先生がちゃんと対応してくれていて、自殺しないで済んでたら、この子は、あたしとおんなじ年になってたってワケだ。今年で34才になり、結婚して子供もいたかもしんないし、親孝行をしてたかもしんない。だけど、クラスのイジメッ子たちと、とても教育者とは呼べないような先生のセイで、自殺してしまった。コレって、どう考えても、このイジメッ子たちと先生による「殺人」じゃん。だけど、この加害者たちは、人ひとりの命を奪って起きながら、きっと今も平然と生きてるんだろう。

それで、この事件よりも古いものもあるのかもしんないけど、少なくとも20年前には、イジメによる殺人が行なわれてたってワケで、当時、クラスメートを死に追いやった殺人者どもが、今は30代になり、社会人になり、人の親になり、中には、学校の先生や、警察官や、医者や、政治家になってる者もいるのかもしんない。だから、この事件よりも古い事例があるとすれば、今の世の中の40代くらいまでは、イジメ世代の人間たちってことになる。そして、もちろん全員じゃないけど、世の中でノウノウと暮らしてる人たちの何パーセントかは、クラスでイジメが行なわれてたのを見て見ぬフリをした経験があったり、仲間に加わらないと自分もイジメに遭うと思ってイジメッ子のグループに加担した経験があったり、ホンの僅かだけど、自分が中心になってイジメをしてた経験のある者もいるハズだ。

そして、これは、あたしの推測だけど、そういう経験を持ってるヤツラが、今、インターネットの匿名掲示板とかに、見ず知らずの他人の悪口を書き込んで悦に入ったり、まったく興味もないようなブログに押しかけて「炎上」に参加してストレス発散したりしてるんじゃないかと思う。また、それだけじゃなくて、子供のころにイジメに遭った経験のある人も、大人になり、そういったバカげたことに参加して、今度は「イジメる側」に回ってるってケースもあるかもしんない。どっちにしても、イジメなんかとは関係なく学生時代を過ごして来た人や、自分がイジメに遭ったことによって、「こんな思いを人にはさせたくない」って学習できたマトモな人は、自分が大人になっても、卑劣な集団イジメなどは参加しないと思う。ようするに、人間として何らかが欠落したまま大人になっちゃったようなヤツラが、いい年こいても、インターネットでの集団イジメに参加したりしてるんだと思う。

‥‥そんなワケで、そういうヤツラが、新聞記者や週刊誌の記者、テレビのレポーターとかになれば、中学時代のイジメやインターネットでのイジメとおんなじ感覚で、取材対象者を吊るし上げたりするんだろう。そして、今回の場合は、それが、「青い三角定規」の元メンバー、高田さんだったってワケだ。イジメに遭って自殺に追い込まれた中学生は、間違いなく「被害者」であり、「加害者」であるイジメッ子たちから殺されたと言える。つまり、高田さんは「被害者」であり、「これでもか!」「これでもか!」の執拗な取材で追い掛け回し、視聴率のために吊るし上げたマスコミによって、殺されたと言えるだろう。「青い三角定規」の元ボーカルの女性のところまで取材に行った某局のレポーター、お前も殺人者の1人なんだよ。

立場の弱い者を集団でよってたかってイジメ続けて、自殺に追い込む。これは、どう考えても「殺人」以外の何ものでもない。インターネットの匿名掲示板に、いわれのない誹謗中傷を書き立てられて、その嫌がらせに耐えられなくなって自殺してしまった人も、本当は、自殺じゃなくて殺されたのだ。そして、殺したのは、もちろん、無責任な匿名の書き込みを続けて悦に入っていたイジメッ子たち、中学時代から何ひとつ成長していない子供たちなのだ。

中学校や高校でイジメにあって自殺に追い込まれた子供たち、インターネットの匿名掲示板などで集団で嫌がらせを受けて自殺に追い込まれた人たち、そして、今回、マスコミに吊るし上げられて自殺に追い込まれた高田さん、これらを見ていると、今の時代全体が、こういった「イジメの構図」を持ってるように感じる。集団で1人をイジメる、立場が上の者が下の者をイジメる、コレって、コイズミ改革そのものじゃん。お金持ちや大企業を優遇するために、病人やお年寄り、低所得者などの社会的弱者にばかり負担を押しつけ、5年間で10万人以上もの「生活苦による自殺者」を出した戦後最悪の独裁政治、コイズミ改革こそが、現実の世界からインターネットの世界までに蔓延してるイジメの構図の温床であり、こういった風潮を作り出した元凶なのだ。

コイズミが殺した国民の数は、「関東大震災」や、第二次世界大戦の「東京大空襲」や「長崎の原爆」にも匹敵するほどの人数で、これほどの悪政は前代未聞だろう。そして、そんなコイズミの学生時代を見てみると、オヤジの名前を振りかざして、やりたい放題の傍若無人ぶり。後輩をパシリに使い、レイプの見張り役をやらせ、神奈川県警に逮捕されてもオヤジの名前を出して無罪放免なんだから、そこらのイジメッ子よりもタチが悪い。そして、こんな人格欠落者が、口先だけで権力を手に入れたんだから、たったの10万人ぽっち、国民の「0.1%」ぽっちが自殺したって、知ったこっちゃないんだろう。

‥‥そんなワケで、20年以上も前からあった「イジメの構図」だけど、そのシステムを政治に導入して、実際に多くの自殺者を出した上に、社会的弱者の排除っていう「イジメの構図」の上に成り立つ「格差社会」を確立させたのが、コイズミ改革だったってワケだ。だから、インターネットの世界からワイドショーに至るまで、日常的にイジメが横行するようになり、これほどの被害者を生み出すようになったんだろう。そして、「被害者」は死んでしまい、「加害者」ばかりがノウノウと暮らせる世の中になって来たんだと思う今日この頃なのだ。


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