新聞受けにプレゼント
あたしの住んでるマンションは、1階の入り口を入ったとこに、集合郵便受けがある。でも、「集合郵便受け」ってのは、今、あたしが考えた名前で、正式名称は分かんない。だから、きっと、もっとそれらしい名前がついてんだと思うけど、とにかく、ぜんぶのお部屋の郵便受けがヒトマトメになってて、配達に来た人は、それぞれのお部屋まで届けなくても済むようになってる。これは、全国のほとんどのアパート、マンション、団地など、集合住宅はどこでもおんなじだと思うけど、配達するほうにしたら便利なシステムだし、住んでるほうにしたら迷惑なシステムだ。あたしは、2階に住んでるし、毎日出かけるから、そのついでに郵便受けを覗けばいいんだけど、たとえば、エレベーターのない団地の上層階に住んでるお年寄りとかは、すごく大変だと思う。
だから、新聞配達の場合は、1階の集合郵便受けに新聞も入れるように指示されてる場合を除いて、それぞれのお部屋のドアに新聞をさす。あたしは、中学生の時に新聞配達をしてたんだけど、あたしが配達してたエリアは、集合住宅だらけだった。それで、エレベーターのあるマンションとかなら、最初にエレベーターで最上階まで上って、1番上の階から、うちの新聞をとってくれてる人のお部屋のドアにさしながら、5階、4階、3階、2階って階段で降りて来る。エレベーターのない団地とかは、それぞれの建物の階段の配置とかで、1番ムダなく配れるようなルートで回る。
それで、今なら、セキュリティーが強化されてて、外部の人間が中に入れないマンションが多いから、それぞれのお部屋まで配達するマンションよりも、1階の集合郵便受けにダダダーッと入れちゃうマンションのほうが多いと思うけど、あたしが配達してたころは、そんなマンションはメッタになくて、あたしが配達してたエリアは、ほとんどの集合住宅が、お部屋まで配達するパターンだった。だから、今、集合住宅の多いエリアで新聞配達してる人たちは、あたしの時代よりもラクになったと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、今でも、何かの用事で誰かのマンションに行ったりすると、ついつい1階の集合郵便受けのタイプを見ちゃったりして、「おっ!ここなら新聞配達がラクだな!」なんて思っちゃうほど、新聞に関しては、「読む人」じゃなくて、「配達する人」の立場で見ちゃう。そして、それほどマニアックなのに、お金がないから新聞はとってない。だって、新聞をとったって、どうせテレビ欄しか見ないんだから、200円の「テレビブロス」を月に2回買ったほうが、遥かに安上がりだからだ。だから、あたしのマンションは、それぞれのお部屋まで新聞を配達するようになってるんだけど、朝早く出かけたりすると、あたしのお部屋以外のドアには、みんな朝刊がささってるのに、あたしのお部屋のドアだけは、何もささってない。
それで、あたしは、1階の集合郵便受けは、ほぼ毎日覗くようにしてるんだけど、お部屋のドアの新聞受けは、ほとんど見ないようになってた。もちろん、ぜんぜん見ないワケじゃなくて、1ヶ月に1回くらいは見るんだけど、ここには、電気メーターとかガスメーターの伝票みたいなもんしか入ってないから、あたし的には、あんまり嬉しくないもの、あんまり見たくないものって感じだった。で、昨日、すごく久しぶりにドアの新聞受けを見てみたら、なんか入ってた。「なんか入ってた」ってのも、ものすごくアバウトな表現だけど、あたしのお部屋の玄関て、電気をつけないと昼間でも薄暗くて、ドアの新聞受けをパカッと開けても、入ってるものを確認できない。
ようするに、「どうせ電気メーターの伝票くらいしか入ってないだろう」って思ってたから、わざわざ電気なんかつけなかったんだけど、パカッと開けてみたら、文庫本2冊を並べたくらいの大きさの袋がドサッと出て来た。それで、なんだろうと思って中を見てみたら、プレステ用のゲームソフトの「犬夜叉」が入ってた。だけど、そのゲームが入ってただけで、他には手紙もメモも何も入ってないし、あたしは不気味になったんだけど、それからしばらくして、ケータイにメールが届いてるのに気がついて、ようやく、Fカップの胸をホッとなでおろした。そのメールは、タマにゲームを貸してもらったりする地元のお友達からで、「きっこの日記にドラクエのことが書いてあったから、きっこの好きな犬夜叉のRPGを貸してあげようと思って持ってったんだけど、留守だったからドアのポストに入れといたよ」って内容だった。
それで、あたしは、すぐに電話してお礼を言った。だけど、その子からは、前に「ボクと魔王」を貸してもらって、そのまま返さずに、結局、もらっちゃった前科があるからなのか、「どうせ売りに行っても1000円くらいにしかならないと思うから、あげるよ」って言われちゃった。やっぱり、借りてると思うと、「早く終わらせなくちゃ!」って思って、どうしても落ち着かなくなる。いつもは忘れてても、何かのヒョウシに、「そうだ!ゲームソフト借りたまんまだ!」って思い出して、気が気じゃなくなっちゃう。だから、最初から「あげるよ」って言ってもらえると、すごく気がラクになる。
‥‥そんなワケで、あたしは、どんなゲームなのか、真夜中にチョコっとやってみた。「犬夜叉 呪詛(じゅそ)の仮面」て言うRPGで、2004年の3月に出たゲームだった。2年半以上も前のゲームなので、ネタバレなんか関係無いかな?って思ったんだけど、発売日から1年半もしてから「ドラクエ8」のことを書いたら、「ネタバレを日記に書くな!」って言う文句のメールが来たこともある。だから、念のために言っとくけど、ここから先は、「犬夜叉 呪詛の仮面」に関するプチネタバレも含んでるので、今、このゲームをやってる人で、ネタバレされると困る人は、この先は読まないでちゃぶだい。
で、どんなゲームなのかって言うと、まず、自分が、中学生の男の子か女の子のどっちになるかを決めて、好きな名前をつける。それで、その主人公は、現代の由緒ある神社の子なんだけど、ある日、蔵の中に探し物に行ったら、床が抜けて、戦国時代にワープしちゃう。それで、戦国時代のかごめや犬夜叉と出会って、現代に戻って来るために冒険を始めるってストーリーだ。基本的には、奈落が悪者で、犬夜叉たちは奈落をやっつけるために追ってるから、原作に沿ったストーリーなんだけど、主人公を戦国時代に呼び寄せたのも奈落の仲間なので、主人公が現代に戻る方法を見つけるためにも奈落を追わなくちゃなんなくて、犬夜叉たちとの目的が一致して行動を共にするってワケだから、ストーリー上にはムリがない。
その上、主人公は、「式神(しきがみ)」って言う特殊能力が使えるから、足手まといにはならないし、時には、主人公が犬夜叉たちを助けたりもする。それで、パーティーのメンバーも、七宝ちゃんとか、弥勒(みろく)さまとか、珊瑚(さんご)ちゃんとか、どんどん増えて来るから、マンガやアニメの「犬夜叉」が好きなら、絶対に楽しめる。あたしは、「犬夜叉」に出て来るキャラの中だと、珊瑚ちゃんが一番好きなので、優先的に珊瑚ちゃんの装備を充実させたりしてる。あの、珊瑚ちゃんが背中にしょってるデカいブーメラン、「飛来骨(ひらいこつ)」も、ただ投げるだけじゃなくて、いろんな使い方があるし、「風の谷のナウシカ」のテトを凶暴にしたみたいな雲母(キララ)を呼び出して、一緒に攻撃するワザとかもあって、なかなか楽しめる。
犬夜叉も、散魂鉄爪(さんこんてっそう)、飛刃血爪(ひじんけっそう)、風の傷など、オナジミのワザの他にも、それぞれをパワーアップさせたワザとかも使えるようになってくし、一番のポイントは、メンバー同士の複合ワザが使えるようになる点だ。たとえば、主人公と犬夜叉との友好度が上がると、主人公が犬夜叉の鉄砕牙(てっさいが)に式神を宿らせて、青白く光る鉄砕牙で犬夜叉が攻撃するワザとかも使えるようになる。
で、通常の会話とかは、アニメのままの絵で、セリフもアニメのままの声優がしゃべってるから、ぜんぜん違和感がないし、行動してるとことかバトル中は、3Dポリゴンみたいな絵になるんだけど、その時のかごめが、「きまぐれオレンジロード」の鮎川まどかにソックリで、すごくカワイイ。それで、かごめには、「応援」てワザがあるんだけど、これは、「ドラクエ8」のゼシカのタンバリンとおんなじで、このワザを使われた仲間の攻撃力がアップする。だから、「ドラクエ8」の中盤以降は、ゼシカはほとんど「タンバリン係」みたくなっちゃうけど、そこまでは行かないにしても、かごめの「犬夜叉、がんばって!」って言う「応援」によって、2倍の破壊力になった風の傷が炸裂して、強敵を一撃でやっつけるのは爽快だ。
それから、あたし的に感激しちゃったのは、主人公が仲間たちと別れて1人で行動してる時に、殺生丸と遭遇して、ほんのちょっと間なんだけど、殺生丸と2人でパーティーを組む時があった。この時は、主人公のレベルも低くて、1人で妖怪たちと戦うのは苦しかったんだけど、殺生丸が仲間になったら、圧倒的なパワーで、敵を一撃で倒してくれて、ものすごいカッコ良かった。セリフもクールでカッコ良くて、「犬夜叉」を実写版でやるとしたら、他のキャラはともかくとして、殺生丸の役は、絶対にガクトしかいないと思った。
バトルシーンの他にも、珊瑚ちゃんのファンにはお約束の、弥勒さまとのやり取りもちゃんと盛り込まれてるし、あたしは女の子を選んでゲームをやってるから、弥勒さまがあたしにチョッカイを出して、それに対して珊瑚ちゃんがヤキモチを焼き、それが原因で、あたしと珊瑚ちゃんの関係がギクシャクロボになっちゃったりもする。だから、もともと「犬夜叉」を読んでる人なら、細かいとこまで楽しむことができるけど、逆に、「犬夜叉」を読んでない人だと、意味の分かんないシーンも多いと思う‥‥って言うか、「犬夜叉」のファンのために作られたゲームだと思う。
‥‥そんなワケで、これだけの説明を読んだだけでも、あたしが、最初は「真夜中にチョコっと」やってみようと思って始めたのに、結局は朝まで徹夜でやっちゃったことがバレバレだと思うけど、やらなきゃいけないことがマウンテンのこの時期に、こんなに面白いゲームをくれたお友達に「逆感謝」するっきゃない(笑)‥‥ってなワケで、プレステ2で遊べるゲームで、こんなに面白いのが、2年半も前に発売されてた上に、それが今じゃ「売りに行っても1000円くらいだから、お友達にタダであげるレベル」になってるってことは、この「犬夜叉」とおんなじくらいのゲームは、まだまだ他にもあると思う。だから、何万円もする新しいゲーム機なんか買わなくても、あたしみたいにチョコっとゲームを楽しむ程度だったら、あと10年は、プレステ2で十分だと思った今日この頃なのだ。
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