続・広島ドッグパーク問題
まだまだたくさんのメールが届くので、昨日に引き続き、広島ドッグパークの問題について取り上げるけど、今回の問題は、広島ドッグパークVSアークエンジェルズって言う単純なものじゃないみたいだ。たとえば、全国から集まった救援物資について、「ムーブ!」では、使っていない物資がどんどん消えて無くなってるってことを伝えてて、ボランティア団体のアークエンジェルズ側が、勝手に盗んだり売りさばいたりしてるような印象を与えるような感じだった。その上、放送の中では、物資が無くなることについて質問されたアークエンジェルズの林代表までもが、「無くなって行くんですわ。ボランティアの中には悪いやつもおるでしょ」って答えてる。だから、「ムーブ!」の放送内容だけを鵜呑みにした人たちの多くは、「誰が盗んでるのか」ってことは置いといても、とにかく、全国から送られて来た救援物資が、知らない間にどんどん消えて無くなってるってことだけは信じちゃったと思う。
だけど、最後にリンクしておくけど、広島ドッグパークで救援物資の管理を担当してるボランティアさんのブログには、「ムーブ!」の放送内容とは反対のことが書かれてる。その人によると、物資が誰かに盗まれてるような形跡は感じられないというのだ。大量の物資が持ち出されたって言うんなら、この人を始め、物資の管理を担当してるボランティアさんたちが、みんなでグルになって盗み出すしかないって言ってる。そして、もしも「誰かが盗んでる」って言うんなら、当然、自分も疑われてるってことになるから、ものすごく心外だってことを訴えてる。
それなのに、「ムーブ!」だけがそう言ってるんじゃなくて、このボランティアさんたちを統括してるアークエンジェルズの林代表までもが、「無くなって行くんですわ。ボランティアの中にも悪いやつもおるでしょ」って言ってんだから、ここから先は、あたしを含めて、現場を見に行ってない人がどんな意見を言おうと、すべて「憶測」ってことになる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、たとえば、このボランティアさんの言ってることが真実なら、「ムーブ!」は、シコミの告発者を用意してヤラセの番組を作ったってことになるし、アークエンジェルズの林代表は、現場を見てないのにテキトーなことを言ってる嘘つきオヤジってことになる。逆に、「ムーブ!」や林代表の言ってることが真実だったとしたら、このボランティアさんが嘘をついてるか、このボランティアさんの知らないところで、別の方法で不正が行なわれてたってことになる。実際、「ムーブ!」の冒頭では、番組にボランティアからの告発があったから、今回の取材を始めたってことを強調してたけど、このボランティアさんのブログでは、その点についても疑問を投げかけてる。その上、「物資が無くなってる」って言う「ムーブ!」の放送内容が間違ってることを証明するために、たくさんの物資の写真も掲載してる。
だから、林代表とボランティアとが正反対のことを言ってる部分もあるワケで、今回の問題は、最初に書いたように、広島ドッグパークVSアークエンジェルズって言う単純なものじゃなくて、アークエンジェルズの林代表とボランティアとの間にも問題が生じてるってワケだ。つまり、それぞれの言ってることが違うってことは、誰かが嘘をついてるってことで、誰が嘘つきなのか分かんない今の時点では、何を言っても「憶測」の域を出ない。だから、たくさんのメールが届いてて、どれもモットモなことが書いてあるんだけど、すべて「憶測」からスタートしてる主観的意見なので、それらを紹介しても、あんまり意味はない。
だって、AとBが争ってる時に、当事者でも関係者でもない人たちの「Aを支持する」「Bを支持する」「いやAもBもおかしいから私はCを支持する」なんてメールを順番に紹介しても、以前のジダンの頭突きの時みたくなっちゃうからだ。で、あたしとしては、当事者の1人である林代表に、コメントを求めるメールを送ったんだけど、まだ回答が無いから、その代わりに、意味のあるメールを紹介しようと思う。これは、「ムーブ!」の毎日放送とは別の、あるテレビ局の人からのメールだ。ちょっと長いけど、すごく重要なことがいろいろと書いてあるので、全文を紹介する。
お名前:F
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさん、こんにちは。耐震偽装やライブドア問題、いや実はそれ以前から拝見させていただいておりましたが、今回はじめてメールさせていただきます。というのも、今回の「やらせ」「悪意の編集」等、「テレビ=悪」的コメントに、やっぱりきっこさんはそういうふうに見られるのか、と落胆したからです。まあ、毎度のことですが。私は東京の局で働いていますが、現地へ3回、大阪へ1回、名古屋へ(不思議に思われるでしょうが)1回、今回の件で取材をし、2回放送しました。今回のムーブの放送は正直「あーあ、先を越された」という思いなんです。現地入りし取材した立場で言わせてもらえば、これまでの数々の番組が、「なぜあーも愛護団体の言い分を丸呑みで放送ができるのか」不思議でした。おそらく朝日放送の記者さんディレクターさんも違和感を感じた口でしょう。違和感というよりももっと「あーこの人たちは危ないわ」という感じ。(その理由はいくつもあげられるのですが誹謗中傷ととられるようなことも含まれます)で、綿密に取材を積み重ねて、放送できるギリギリの部分を、テレビ的な演出でもって放送したのだろうと思います。満を持しての月火水3回放送も見事というほかありません。他番組をほめるのはこれくらいにしておいて、今回のケースをすごく乱暴に一言で言えば、地元の有力者(A)が自分の土地にずさんな計画でパークを作り、ずさんな犬管理者(B)を雇って経営破たんし、2人でもめてる所に、「金のなる木を見つけた」と悪徳団体(C)が入ってきた、という構図です。本当にすごく乱暴ですが。最初にこの構図が見えた時は、どう放送しようか迷いましたよ、本当。ボランティアさんもCを信奉してましたし。犬かわいそうのムード。いきなり「Cはおかしい」なんて放送できるわけない。結局、各局、各番組、そこまでを知ってか知らずか、ABのとこまで放送しておしまいか、あとは、知らずにCを正義の味方として奉るか、なるべく触れないでおくか、・・・という所じゃないでしょうか。結局メディアがあおったおかげでCに大量の募金が集まっており、そういう意味で、暴くべき放送、媒体は出てくるべきですし、それがムーブだったという話。私は以前、震災時にドッグレスキューに入った“アーク”(エンジェルズじゃない本家)の存在を知ってましたし(震災当時、私大阪にいたので)、そこが「無関係です」と言い切っているのにはよほどの理由があるのだろう、と思っていました。能勢の山奥まで取材に行って「やはりそうですか」と納得しましたが、他にもちょっと(Gサーチなど)検索すれば、“逮捕歴”なんぞも出てきますしw(これはムーブも知ってるはずですが、「前歴は誹謗中傷」と言われればそれまでだから放送しないと思います。しかも軽微な商標法違反ですし。一応伏字の方がいいのかな・・・)名刺もらって「大阪市認証団体」って何だ?wと思いましたもん。ただ、「募金サギ?」なんておいそれと証拠が上がるものではないし、警察でも手が出せない(めんどくさい)もの、推測だけで放送なんてできないので、放送できるものを積み重ねた結果があの放送なのだと思います。テープの存在も私は直接聞いてませんが、聞いた人を知っています。(なぜ聞いてないのかって?なぜなら私は大前社長に「●●テレビはAA(アークエンジェルズ)寄りの放送をしたので信用できない」と断られたからです。それはそうでしょう、私の放送した番組以外は、総じてAAへ右へならえ、の放送でしたから。番組ごとに取材者も担当も違うのに●●テレビとひとくくりされてしまうのは、わかっていても悲しい。特に今回これで取材が足止めくらっただけに・・・。)で、私は、毎度きっこさんの日記見て思うのですが、<あたしとしては、現場は見てないし、「ムーブ!」の放送を見ただけなので、個人的な意見は何も言えない。>と言いながらも、ヤラセとかシコミとか、タバコは悪意の編集とか言わないでほしいのです。(って、なんか前もコレに似たようなメール掲載してたなあ、デジャブ?)30分取材したもの5分にするの、あれでもしっかりたっぷり見せた方だと思いますよ。あんな悪そうなタバコの吹かせ方(現場でも所かまわず吸ってましたがw)編集してたら「いいカットだ!」って思うのは、ディレクターとしての性でしょう。私なら2、3回使いますw) 2ヶ月前に、きっこの日記で広島ドッグパークを取り上げて以来、沈黙してたのは、「あー、早くやらんかなあ」と思いながらも、きっこさんらしく潔くていいなあ、と思っていたのですが。すいません、これからも引き続き我々が驚く内容の日記を期待してますので頑張ってください。
‥‥そんなワケで、最初に「名古屋へ(不思議に思われるでしょうが)1回」って書いてあるのは、林代表の逮捕歴の裏取りをするために、愛知の西尾署まで行って、調書の写真を確認して来たそうだ。ま、逮捕歴って言っても、今回とおんなじようなことをして逮捕されたワケじゃないから、ここには書かないけど、このFさんの場合は、取材として、ちゃんと大前氏にも林代表にも会ってるワケだから、双方がどんな感じの人間なのかも、ある程度、分かってるんだと思う。そして、その人が、「今回のケースをすごく乱暴に一言で言えば、地元の有力者(A)が自分の土地にずさんな計画でパークを作り、ずさんな犬管理者(B)を雇って経営破たんし、2人でもめてる所に、「金のなる木を見つけた」と悪徳団体(C)が入ってきた、という構図です。」って言ってんだから、きっとそうなんだと思う。念のために、Aが大前昭義、Bが武田竜夫、Cがアークエンジェルズだ。
それから、このメールを読んで、あたしが気になった点は、大前氏が、「アークエンジェルズ寄りの放送をしたテレビ局は信用できない」からと証拠のテープを聞かせなかったって点だ。これが事実なら、「ムーブ!」が、終始、大前氏寄りの放送をしたことも宇奈月温泉だし、あのムリがありすぎる番組構成も理解できる。だって、本当に何かを告発しようと思ったんなら、普通は、どんなテレビ局の取材でも受けると思うし、証拠のテープだって聞かせると思う。それなのに、大前氏の場合は、「ムーブ!」にも、そのテープを放送させなかった。これって、何か変だ。ホントに林代表のことを告発する気があるんなら、少なくとも、「ムーブ!」だけでも、そのテープを放送させるハズだろう。こうやって、自分のコマを出さないで隠してるのって、自分のほうにも突っつかれると困ることがあって、何かをたくらんでるような気がしちゃう。ちなみに、この大前氏ってのは、広島の産廃協会の前会長で、現在は産廃協会の顧問をやってて、いい意味でも悪い意味でも地元の実力者だ。
‥‥そんなワケで、この問題の原点に戻って考えれば、「たくさんの犬たちを殺したり虐待したりして来た悪者と、その犬たちを救った悪者がいる」ってことなんだから、いくら「犬を救った悪者」のことを責め立てても、「犬を殺して来た悪者」の罪は消えないと思う。さらには、何も知らずに、犬たちを救うためにがんばってるボランティアたちにまで疑惑の目を向けるなんて、ダッフンするにも保土ヶ谷バイパスって感じだ。ま、これは、あたしの感想だから、あたしとは違う考え方の人がいるのも当然だろう。だから、いろんな意見が出ることはいいと思うんだけど、ひとつだけ断言できるのは、たとえ林代表に悪意があったとしても、結果として、何百匹もの犬たちが救われたことは事実だってことだ。そして、「こんな意見もある」ってことの一例として、最後に、1通のメールを紹介してマトメたいと思う今日この頃なのだ。
お名前:M
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこさん、今晩は。広島の犬の話には、全く反吐が出ます。林も大前も、両方胡散臭い。ついでに言うと、たかが犬ころの事に涙を流し金や物資を大量に送りつける人達も胡散臭い。イラクでは広島の犬ころの何千倍もの「人間」が死んでいる。今も死んでいる。いや、殺されている。日本は、その殺戮の共犯者でもある。犬に流す涙があるなら、その内の一滴でもイラクの人に流す涙はないのだろうか?先日は徳島の「崖っぷち犬」の騒動もあった。またもや、全国から里親希望が殺到したようだ。「動物愛護」を声高に叫ぶ人達は、どこまで偽善的なんだろう。私は犬が可愛いと思う気持ちを非難しているのではない。目の前で死んでいく犬ころのために行動を起こせる人達が、海の向こうで死んでいく「人間」には傍観者で居られることに、得体の知れない不気味さを感じるだけだ。
ボランティアさんのブログ「わんダフルLIFE」
http://blog.livedoor.jp/uran_nana2003/
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