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2006.12.11

今世紀最高のテレビドラマ

あたしが、何年間も欠かさずに見てるテレビ番組は、テレビ東京の「釣りロマンを求めて」だけなんだけど、これは魚釣りの番組だから、魚釣りに興味のない人は、たぶん、見ないと思う。でも、魚釣りには興味がなくても、児島玲子ちゃんのファンで、玲子ちゃんの出る日だけ見てるって人はいっぱいいる。土曜日の午後6時からっていうワンダホーな時間帯だから、玲子ちゃんの出演回数さえ増やせば、間違いなく視聴率は大幅にアップするだろう。あと、あたしが良く見てるテレビ番組は、同じくテレビ東京の「今夜もドル箱!!R」なんだけど、これはパチンコの番組だから、パチンコに興味のない人は、当然、見ないと思う。それで、あたしは、正直言って、今はそんなに好きじゃない。昔は、ブラザートムとデビッド伊東のコンビ、「アロハブラザーズ」が、ポンコツのアメ車で各地のパチンコ屋さんを巡り、そのお店の常連さんと対決するっていう番組で、負けて走り去ってくアメ車のシーンなんか、どこか、映画の「ブルースブラザーズ」をホーフツさせるような哀愁まで感じさせてくれた。それは、ブラザートムの「バブルガムブラザーズ」自体が、「ブルースブラザーズ」に触発されて結成したっぽいバックボーンがあるからなんだろうけど、今や、単なるラーメン屋さんのオヤジになっちゃったデビッド伊東にも、ブラザートムとの絡みから生まれる不思議な魅力があった。それに、パチンコの勝負自体も、相手が地元の腕自慢の一般の人たちだったから、ホントにパチンコのことを熟知してて、番組から勉強になることも多かった。だけど、今は、パチンコのことを何も知らない内山君がメインで、ものすごいヘタなのに「名人」とか呼ばれてるし、対戦相手もパチンコの初心者とか未経験者のタレントがほとんどだから、昔と比べると、ものすごくつまんない番組になっちゃった。タマに、シティボーイズの斉木しげるとか、ちゃんとパチンコのことを分かってるゲストも出るんだけど、基本的には内山君に何とか勝たせたいのか、それとも、内山君の希望なのか分かんないけど、窃盗アイドルのあびる優だの、名前も聞いたことのないグラビアアイドルだのを呼んで、ただ単にシロート2人がパチンコを打ってるだけで、何ひとつ得るものがなくなっちゃった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、ヒサビサにマクラの一気書きをしてみたんだけど、この「今夜もドル箱!!R」の「R」ってのは、「リターンズ」って意味だ。アロハブラザーズの「今夜もドル箱!」が終わり、内山君の「新・今夜もドル箱!」が始まり、あまりにもつまんなくなって、一気に人気がなくなっちゃったから、番組をリニューアルして、現在の「今夜もドル箱!!R」になったワケだけど、結果として、つまらなさも倍増しちゃった。「新・今夜もドル箱!」の時には、そこそこパチンコの知識のあるゲスト、パチンコの好きなゲストを呼んでたんだけど、今は、何の知識もない未経験者をゲストに呼ぶようになったから、言うなれば、シロートとシロートの対決ってワケだし、その上、内山君とゲストとで合計2万発出したらハワイ旅行をプレゼント、なんて言うスタイルになっちゃったから、対決の意味合いも希薄になった。

番組の冒頭では、アタリの美味しい飲み物とハズレの苦い飲み物が出て、内山君とゲストとで1個ずつ取り、それを飲む。それで、アタリだったほうは、2000円分だかの玉がもらえる。この番組は、各自が2万円の自腹勝負ってのを謳い文句にしてるから、2000円分の玉をもらえたほうは、それだけ有利になるってワケだ。だけど、フタを開けてみれば、「勝負」なんてのはカンバンだけで、2人の出玉の合計でプレゼントが決まっちゃう。その上、可愛いアイドルがゲストの時は、内山君はデレデレしてるだけだし、男性がゲストの時は、内山君は最初っからやる気なし‥‥って言うか、演出として、「男性がゲストだからやる気が出ない内山君」を演じてるんだとは思うけど、それが、本心からの態度に見えちゃうし、こう言った不要な演出をすること自体に、「パチンコなんかどうでもいい」「パチンコよりも女だ」って言う番組コンセプトがチラチラして来て、パチンコを見たいために深夜まで起きてる視聴者としては不愉快になる。そして、結局は、なんか、視聴者を楽しませることよりも、内山君を楽しませることを優先してるみたいな番組作りって感じがしてきちゃう。

放送日も、日曜日の深夜から、木曜日の深夜2時15分からの30分に変更になり、ますます普通の人は見られなくなっちゃったけど、ま、内容さえ面白ければ、放送の曜日や時間はどうでもいい。だけど、カンジンの内容がつまんなくなって来たから、わざわざ録画してまでは見る気がしなくなっちゃって、今は、タマタマ何かの用事で遅くまで起きてた時だけ見る番組って感じになっちゃった。とにかく、パチンコのことを何も知らないのがバレバレの内山君を「名人」て呼ぶのだけはやめないと、いくらバラエティーとは言え、あまりにもコッケイだ。「中森明菜・歌姫伝説」の時なんか、明らかに初めて打つのが丸出しで、ステージのカーテンが閉まった時の、押しても何も意味のないプッシュボタンを必死に連打してるし、絶対に発展しないリーチなのに、それが発展しなかったら大騒ぎして悔しがってた。それなのに、ゲストに対して台の講釈を垂れてたから、なんか、「えっ?」って思っちゃった。他の台の場合も、ほとんどが初めて打つ台みたいで、当日に現場に早めに行って、お店の人にレクチャーしてもらいながらチョコっと練習した程度だってことが、見てて良く分かる。それなのに「名人」だなんて、ハドソンの高橋名人に失礼だ(笑)

‥‥そんなワケで、ずいぶんキツイことを書いて来たけど、あたしは、テレビ東京が一番好きなテレビ局だし、内山君のことも嫌いじゃないし、似合わないカマロに乗ってたのも愛嬌だと思ってるし、好きな番組だからこそ、あえて、厳しい意見を言ってるワケだ。最初っから相手にもしてない番組だったら、ここまで丁寧に意見を言わない。で、アメとムチを使い分けるSMの女王様、きっことしては、ここまではムチを使って来たから、後半はアメを使って、現在、放送中のテレビ東京の番組の中で、一番大好きなものをホメまくろうと思う。それは、当然、「ライオン丸G」だ。ちなみに、「今夜もドル箱!!R」の「R」は「リターンズ」だけど、「ライオン丸G」の「G」は「ゲットー(貧民街)」の意味だ。

で、「ライオン丸G」のことは、10月1日の日記でも取り上げたけど、今現在、東京で見られるすべてのテレビドラマの中で、どこからどう見ても最高傑作で、それどころか、ここ10年のテレビドラマをすべて並べても、この「ライオン丸G」と同じくらいのレベルの傑作って言ったら、「私立探偵 濱マイク」くらいしか思い当らない。でも、「濱マイク」の場合は、1話ごとに違う監督を起用してたから、面白かった回とつまんなかった回の差が激しくて、連続した作品としてはあんまり評価できない。その点、「ライオン丸G」は、一環した完成度の高さをキープしつつも、回を重ねるごとにどんどん素晴らしくなってくから、あたしは、もう、日曜日の深夜が来るのが楽しみでしょうがない‥‥って言っても、日曜日の深夜1時半から放送してるのは関東だけで、テレビ大阪は火曜日の深夜3時10分から、テレビ愛知は月曜日の深夜1時43分から、テレビ北海道は金曜日の深夜2時から、テレビせとうちは木曜日の深夜2時から、TVQ九州放送は月曜日の深夜2時53分からと、地域によって、曜日も時間もマチマチだ。だけど、最初から見てる人たちは、それぞれの地域での放送日をすごく楽しみにしてると思う。

ちなみに、「濱マイク」の永瀬正敏は、もう解散しちゃったニポンのロックバンド、ナンバーガールの大ファンで、永瀬自身の熱い希望で、「私立探偵 濱マイク」の第5話「花」に、ナンバーガールが出演してる。横浜のライブハウスで演奏するシーンなんだけど、ちゃんと音を出して生演奏してるとこを撮影した。で、偶然なのか必然なのか分かんないけど、「ライオン丸G」のサブタイトルには、毎回、ナンバーガールの曲名がつけられてる。こんな部分にも注目しつつ「ライオン丸G」を見ると、室内のライティングや街でのカメラワークなんかにも、ナニゲに「濱マイク」との共通点を見出せる。

前にも書いたけど、この「ライオン丸G」の素晴らしさは、1に脚本の良さ、2に演出の良さ、3に主役の波岡一喜(なみおかかずき)の魅力だけど、全体を通して言えることは、「これでもか!」って言うほど散りばめられてる「分かる人にだけ分かる遊び心」だ。それも、誰もがリスペクトしてるであろう「傷だらけの天使」のパロディーをリスペクトした視点から折り込むんじゃなくて、突き放した視点から折り込んだりする諧謔(かいぎゃく)の精神とかにホレボレしちゃう。他にも、毎回、エンディングで、獅子丸役の波岡一喜が、ペラペラと早口で次回の予告をアドリブっぽくしゃべくる。これなんか、「探偵物語」のエンディングで、工藤ちゃんが来週の予告をするヤツのパロディーだと思うんだけど、ホントに良く練られてる。あたしみたく、「傷だらけの天使」や「探偵物語」を再放送で見てたクチでも「おっ!」って思っちゃうんだから、リアルタイムで見てた世代の人たちなんか、あたしの何倍も楽しめるだろう。

10月からスタートした「ライオン丸G」は、全13話なんだけど、今夜、11話が放送される。でも、これほどまでに優れた作品なのに、30分番組で全13話は、あまりにも悲しい。1時間番組にして、週末の午後8時や9時のゴールデンに持ってくれば、確実に20%以上はとれる内容だけに、このまま終わらせるのはホントにもったいない。せめて、おんなじキャストで、続編を作るべきだ。おんなじキャストって言っても、ホストクラブのお客の「ハリセンボン」の2人だけは、あまりにも気持ち悪いのでパスだけど、マスター役の「ひかる一平」は、絶対に続投して欲しい。松本伊代や早見優みたいに、老体にムチ打って若作りしてるアイドルの成れの果ては、見てるこっちが悲しくなって来るけど、ひかる一平の哀愁には、何とも言えない味わいがある。

‥‥そんなワケで、「今世紀最高傑作のテレビドラマ」と呼んでも過言じゃない「ライオン丸G」だけど、この番組の最大の功労者、脚本と演出を手がけるオフィスクレッシェンドの大根仁(おおねひとし)のブログを見たら、昨日9日のとこに、こんなふうに書いてあった。


「明日25:30~「ライオン丸G」11話です。ラストエピソード11~13話の3話は、前回10話で一回後ろに下がった分、ギューン!と飛ばします。チョロQ理論です。」


‥‥だから、最初っから、全13話を1話残らず目に焼きつけてるあたし的にも、チョロQ理論にのっとって、さらに、今夜からのラスト3話は絶対に見逃せないことウケアイだし、ワクワクドキドキの相対性理論がビックル一気飲みのカオス理論へと突入しちゃいそうな気がする。その上、「ライオン丸G」が見られない地域の人たち、見られる地域なのに見てなかった人たちには、獅子丸ちゃんからのワンダホーなお知らせがある今日この頃なのだ。


獅子丸ちゃんからのワンダホーなお知らせ♪(メディアプレイヤー)
http://www.starchild.co.jp/special/lion-marug/special/namioka_cmnt.asx

「ライオン丸G」オフィシャルサイト
http://www.starchild.co.jp/special/lion-marug/


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