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2007.01.28

天下御免の二枚舌

Mori1
去年の10月18日、イーホームズの藤田社長は、自身の判決報告のための記者会見をひらき、その場で、田村水落設計が構造計算をしたアパのマンション2棟と、別の建設会社のマンション1棟についての耐震偽装を告発した。あたしは、それに合わせて、前もって藤田社長から渡されてたプレスリリース用の原稿を前日の17日付でアップした。だけど、これほどの命懸けの告発なのに、記者会見場に集まった大新聞の記者たちは、この告発内容をスルーしたばかりか、明らかに悪意のある主観的な表現で、藤田社長のことを貶めるような記事を書きまくった。

毎日新聞と読売新聞は、藤田社長が「(自分の)主張をまくしたてた」と書き、偽装を見逃したイーホームズに対して怒りを表わす住民のコメントをワザワザ掲載して、暗に、藤田社長のことを「自分が悪いのにまったく反省せず、責任逃れをしている男」という印象操作をした。もちろん、それらの記事の中には、「アパ」の「ア」の字も書かれてなかった。そして、産経新聞に至っては、「(藤田社長は)自己弁護とも取れるコメントも発表した」と書き、「偽造を見逃した藤田被告が悪いのは明らか。正義の味方のような発言をしているが、チェックがザルだったんじゃないのか」って言う住民のコメントを掲載して、エゲツナイ印象操作をしてた。こんな偏向的な記事を当たり前のように掲載しちゃう新聞だから、この住民のコメントだってホントかどうか怪しいもんだけど、当然のことながら、どこの誰に気を使ったのか、やっぱり、「アパ」の「ア」の字も書かれてなかった。

また、後日の日経新聞では、「耐震偽装事件で架空増資をしたイーホームズの藤田社長が」って、あまりにもムリがありすぎる表現をしてた。藤田社長は、架空増資事件では有罪判決を受けたけど、耐震偽装事件では起訴もされてない。裁判長だってハッキリと、「今回の架空増資事件は、耐震偽装事件とは関係ない」って明言してんのに、悪意を持ってワザとこんな書き方をしてまで、藤田社長を悪者として読者に認識させようと印象操作をするなんて、とてもマトモな新聞とは思えない。ま、マトモな新聞じゃないからこそ、日経新聞は、頭のイカレた猫殺し作家の駄文なんかを平然と掲載するんだと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、腰抜けだらけのマスコミの中で、唯一、「アパ」の名前を書いた骨のある新聞が、東京新聞だった。だけど、それでも、どっかの誰かからソッコーで圧力が掛かっちゃって、翌日には訂正記事が出た。サスガ、アベシンゾーの後援会の副会長がやってる会社は、新聞を黙らせることもできるんだね。こんなことだから、耐震偽装問題も、ライブドア問題も、すべて本当の黒幕は逮捕されずに、シタッパの何人かが捕まっただけで終わっちゃうんだよね。

でも、テレビや新聞が、特定の政治家や、その政治家と癒着してる企業のイイナリになってんのはジンジャエールだけど、そんな腐りきったマスコミの偏向報道や洗脳報道を鵜呑みにしちゃう人たちが、未だに多いことに木村カエラ‥‥じゃなくて、コムラガエリ‥‥じゃなくて、呆れ返る。まあ、ウサン臭いことでオナジミだった「あるある大事典」なんかを見て、次の日に納豆を買いに走るバカの数や、誰が見ても八百長丸出しの亀田のボクシングなんかをガチンコだと信じて疑わないバカの数を見れば、マスコミは、こんなにもユルユルな国民を騙すことなんかブレックファースト前後って思ってんだろう。

で、京都の2棟のホテルを皮切りにスタートしたアパのドミノ倒しだけど、ホテルに続いて、今度は、藤田社長がずっと指摘し続けて来た、千葉県成田市のマンション、「アパガーデンパレス成田」の強度不足が、いよいよハッキリしそうだ‥‥って言うか、この物件は、藤田社長の告発を受けて、千葉県が再審査したところ、すでに強度不足が見つかってた。それなのに、もうじき建築士の資格を剥奪されちゃう水落光男が、こともあろうに、「構造に関する考え方の違いで、強度に問題はない」ってデタラメを言い張ってたから、そのままズルズルと時間だけが過ぎていた。だけど、今回の京都のホテルの悪質な耐震偽装発覚を受けて、週明けには、日本建築防災協会から「再審査の結果が妥当」って意見書が出されることになった。つまり、週明けには、藤田社長の告発が正しかったってことが証明されるのだ。

このケースを順序立ててみると、まず、去年の2月に、イーホームズが、水落光男の作成した構造計算書の偽装を見破ったことから始まる。でも、偽装を指摘された水落光男は、謝罪して計算書を作り直すどころか、今世紀最大のアジのヒラキ直りを炸裂させちゃって、「こんな偽装の手法は、姉歯より俺が先に初めた!」って豪語した上に、「構造設計にかける時間が少ないから、建築確認を早く取るために構造計算書を改ざんしてる設計士なんて、他にもたくさんいるよ!」ってノタマッたのだ。それで、こんなトンデモ建築士なんかを野放しにしておけないから、藤田社長が国交省に告発しようとしたら、アパの取締役や責任者がソッコーでイーホームズに飛んで来て、この偽装をインペイするようにと要求したってワケだ。

そして、藤田社長は、当然、そんな要求など受けつけることなどできないから、それを断わって、アパの物件の耐震偽装を国交省に告発した。だけど、国交省は、ヒューザーの時とおんなじで、なかなか動こうとしなかった。そして、そうこうしてるうちに、ナゼだか耐震偽装問題とはぜんぜん関係無い別件で、藤田社長は逮捕されちゃった。それも、会社の単なる増資問題で、ハッキリ言えば、そこらの会社が普通にやってるようなことだ。その上、普通なら、在宅逮捕が当り前の微罪なのに、藤田社長の場合は、1ヶ月も拘留されたのだ。つまり、罪状なんか何でもいいから、とにかく、藤田社長の身柄を長期間拘留することが目的だったワケで、その間に、国交省は、イーホームズの確認検査機関としての資格取り消しの準備をサクサクと進めてたってワケだ。

この流れを見れば、これ以上、イーホームズに存在されると困る人のサシガネだってことが一目瞭然だろう。そして、正義の告発をしたイーホームズは会社を潰され、偽装を発見しても見て見ぬふりをしてた日本ERIは生き残ったってワケだ。ようするに、国交省にとっては、そして、国にとっては、住民の命に関わる悪質な不正を暴くような検査機関に存在されてると、すごく困ることがあったんだろう。きっと、大事なお得意様からのリクエストでもあったんだと思うけど、それにしても、ここまでアカラサマにお金のために動くヤツラを見てると、「欧米かっ!」‥‥じゃなくて、「お前はランダエタかっ!」ってツッコミを入れたくなっちゃう(笑)

で、ダッフンした話をクルリンパと戻すけど、国交省は、3月に藤田社長からの告発を受けた上に、6月の頭には、馬淵澄夫議員が、国会で、このアパの物件の耐震偽装問題について質疑をしたのにも関わらず、この問題をずっとホッタラカシにしてたのだ。そして、10月18日に、再度、藤田社長が告発をしたら、偽装の疑いがあるからこそ、マンションの工事がストップしてるのに、アパは、同日付で、自社のホームページに、藤田社長の告発は「全くの事実無根」で「弊社の社会的信用を著しく失墜させるもの」だから、藤田社長を「名誉毀損で告訴することを検討している」っていうトンデモリリースを公開した。

だけど、表向きには、こんなに強がりのリリースを出したクセに、その裏じゃ、これまたトンデモなくコソクなことをしてたのだ。去年の10月26日の日記、「報道の自由とは?」を読んでもらえると分かるけど、アパは、この2物件の契約者たちに対して、工事停止から半年以上もホッタラカシにしてたクセに、藤田社長が告発した10月18日に、大慌てで契約者たちのとこにカタッパシから電話して、「手付け金を2倍にして返すから契約は無かったことにして欲しい」って頼んで回ってたのだ。この一連の流れは、契約者たちのナマナマしい声として記録してあるから、今日の日記を読み終わったら、ぜひ、「報道の自由とは?」も読んでみて欲しい。これを読めば、アパの二枚舌っぷりが良く分かるハズだ。

そして、もう1つ、アパの二枚舌っぷりが良く分かるのが、馬淵澄夫議員のブログだ。馬淵議員は、1月25日付の日記、「しっかり対応と言って8ヶ月」の中で、今回のアパの耐震偽装問題について書いてるんだけど、その中に、とても興味深い記述がある。


1月25日「しっかり対応と言って8ヶ月」

(前略)
アパグループの建物の耐震偽装は、既に私は昨年の6月7日に国土交通委員会で指摘している。埼玉のマンション物件にて構造設計担当の田村水落設計が、計算書の差し替えを行ったことについて、住宅局長に「適法か?、適切か?」と質したところ、局長からは「言語道断で、法律に違反するもの」との答弁を、北側大臣からも「あってはならないこと」との答弁を得ている。さらに「偽装か?」との問いには、局長は「明らかになった時点で判断すべきもの」と明言を避けたが、田村水落設計の違法行為はこの時点で国会で明らかとなった。
(中略)
アパグループについても、記者会見を見て驚いた。私が6月7日の質問を行おうとしたときに、突然、元谷会長から呼び出され6月3日にアパ本社へ向かった。1時間半にわたって語る元谷会長の言葉ははっきり覚えている。会見との食い違いは何なんだろう。またしても、国会で詰めていかねばなるまい。

「まぶちすみおの不易塾日記」
http://www.election.ne.jp/10679/archives/0005074.html


‥‥そんなワケで、「中略」以降を読んでもらえれば分かるように、馬渕議員が、去年の6月7日の国会で、アパの耐震偽装物件について質疑をしようと準備してたら、どこの誰がチクッたのか知らないけど、アパの元谷外志雄からジキジキにお呼びが掛かって、1時間半に渡り、事前にいろいろと説明だかイイワケだかを受けたってことだ。それにしても、サスガ、安晋会の副会長だね。馬淵議員クラスの国会議員に対して、自分のほうから出向かずに、電話1本で呼びつけちゃうんだもんね。それも、自民党と敵対してる民主党の議員なのに、次の国会でどんな質疑をするのかもツツヌケだなんて、なんてワンダホーな裏の力を持ってんだろう。ま、そんなことは置いといて、この馬淵議員の日記を読むと、その時に元谷外志雄が話した内容と、今回の謝罪会見での内容とが、食い違ってるってワケだ。ここまでボロが出て来ると、もはや、大親友のアベシンゾーに助けを請うしかないだろうけど、今や支持率が30%台にまで急落しちゃったアベシンゾーは、自分のことでイッパイイッパイだから、この際、去年のアノ時とおんなじに、またまた森喜朗に泣きついてみれば?‥‥なんて言ってみたりした今日この頃なのだ(笑)

アパの二枚舌っぷりが良く分かる日記、「報道の自由とは?」
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061026


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