カメムシ大臣は「失言する機械」?
もう何も言わなきゃいいのに、またまたまたまたカメムシ大臣が、呆れ返るトンデモ発言を炸裂させちゃった。お前は、「失言する機械」か?(笑)‥‥なんてことも言ってみつつ、今度のトンデモ発言はどんなのかって言うと、2月7日の予算委員会の場で、民主党の枝野幸男から、「なぜ産婦人科と外科だけ、医師の数が減っているのか?」って質問に対する回答だ。この質問に対して、厚生労働大臣であるハズのカメムシ大臣は、あまりにも的外れなことをノタマッた。
「産科の医師の減少は、出生数の減少によって医療ニーズが低減していることの反映です」
おいおいおいおいおーーーーい!
それじゃあ、女性が子供を産まなくなったことが原因で、産婦人科の医師たちは商売になんなくなって、それで仕方なく仕事を辞めたって意味じゃん! まさか、何の調査もせずに、自分の想像だけでこんな無責任なこと言ってんじゃないだろうな? 何百人の元産科医にアンケートをとったんだか、今すぐに答えてみろ!
多くの産科医たちが、労働条件の厳しさが原因で辞めてることは周知の事実だし、ここ数年、新聞でもテレビでも何度も取り上げられて来た話題だってのに、なんなんだ、このズレまくった認識は? まるで、「残業代ゼロ法案」を導入すれば、サラリーマンは残業しなくなって、そのぶん自宅で過ごす時間が増えるから、セッセと奥さんとセックスするようになって、少子化対策にも効果があるって抜かした天下の大バカ、アベシンゾーと同レベルの感覚じゃん。ハッキリ言って、女房とグルになって裏金作りをするしか能が無い守銭奴オヤジなんかに、厚生労働大臣なんて務まるワケないのに、誰なんだ? こんな不適格者を大臣に任命したのは?‥‥って、任命したのは、もっと不適格者だった(笑)‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、このカメムシ大臣の発言が、どれほどトンチンカンなのかってことを立証するために、まずは、2006年5月4日付の読売新聞の「産科医減少」の記事の中から、北海道大学が行なった産科医の勤務実態調査の部分を抜粋する。
「産科医が減っているのは、若い医師が産科を敬遠する傾向があるためだ。背景には、過酷な勤務実態がある。お産は昼夜を問わない。妊娠経過が順調でも出産時に異変が起き、緊急に帝王切開をすることも少なくない。特に、妊娠中毒症、糖尿病、高齢など、異変が起こる可能性が高い妊産婦(ハイリスク妊産婦)をみる大学や病院では、産科医の仕事は激務になる。北海道大が2004年、道内30か所の関連病院に勤務する産科医を対象に行った調査では、年間の当直回数は平均123回に上った。当直明けに休みがとれる病院はゼロ。当直日の朝から翌日夕方まで連続30時間以上の勤務を3日ごとにこなさなければならない計算だ。土日・祝日の勤務も37回あった。こうした実態は北海道に限らない。全国の関連病院の4割は常勤の産科医が1人か2人で、夜間も当直をしているか自宅で待機していて、気の休まる時がない。欧米では緊急時に対応できるよう1病院あたり平均6、7人の産科医で診療しているのに比べ、極めて貧弱な体制だ。」
これを読めば分かるように、年間に123回、3日に1回は当直勤務があり、さらに、その当直明けに休めるのはゼロ、やっと自宅に帰ることができても、いつ呼び出されるか分からない状況で、おちおち眠ることもできない。そして、30時間も連続で働いててフラフラの状態でも、絶対にミスは許されない仕事だから、常に緊張の連続だ。ま、「残業代をゼロにすれば、出生率も上がるでしょう」なんて言ってるような、世の中のことが何ひとつ分かってないノーテンキなボンボン総理大臣や、夫婦そろって金勘定ばっかしてる守銭奴厚生労働大臣には、こんな現場の激務なんて、まったくの他人事だろう。
で、こういった激務の他に、さらに産科医の減少に拍車をかけちゃったのが、出産時の妊婦や新生児の死亡率の低下にともなう、医療訴訟リスクの高さだ。50年前には、出産1000件に対する死亡事故の割合が45~50件もあったのに対して、現在では約3~4件と、世界一の安全性を誇るようになった。つまり、今のニポンは、安全に出産できて当たり前で、妊婦や新生児が死亡するようなケースは、極めてマレな状態になったのだ。だからこそ、出産時に何らかの問題が生じた時に、たとえ医師が最善を尽くしてて、何も悪くなくても、遺族から「医療ミスだ!」って訴えられちゃうケースが多くなった。
たとえば、有名なとこでは、通称「福島事件」て呼ばれてるケースがある。福島県立大野病院産婦人科の加藤克彦医師(39)が、2004年12月に、29才の女性の帝王切開の手術をしたんだけど、その手術中に、事前に予測することが不可能だった状況が起こり、出血性ショックで死亡してしまった。そして、1年2ヶ月後の2006年2月、警察は「業務上過失致死」の容疑で、加藤医師を逮捕、拘留した。たとえ医療ミスで患者が死亡したとしたって、その医師を逮捕、拘留するってのは考えられないことで、普通は、在宅のまま取調べをするパターンだ。それに、この事件のケースでは、1年2ヶ月も経過してて、その間、加藤医師は、ずっと勤務を続けてたのだ。それが、1年以上も経ってから、突然、逮捕された上に、牢屋に入れられたんだから、とてもマトモとは思えない。
で、この手術がどんな状況だったのかっていうと、帝王切開してみたら、子宮と胎盤が癒着してる極めて珍しい状態で、症例としては20000人に1人って言われてる、極めて難易度の高いものだった。それで、加藤医師は、癒着した胎盤の剥離を行なったんだけど、その手術中に大量の出血があったため、急いで追加の輸血を行なった。そして、輸血後に血圧の上昇を確認したので、手術を終わらせたんだけど、その後、急に心臓の動きが低下して死亡してしまった。
それで、この事件は、現在も裁判中で、加藤医師側は、最初からずっと、「癒着胎盤は手術前の予測が不可能な合併症で、加藤医師は最善を尽くした」って言ってるんだけど、検察側は、「胎盤を無理に剥離すれば大量出血することは予測可能で、加藤医師の医療ミスだ」って言ってる。そして、先月の1月26日に、福島地裁で行なわれた初公判で、加藤医師は、「自分を信頼してくれた患者を亡くしたことは非常に残念で、心からご冥福をお祈りします。ただ、切迫した状況で、冷静にできる限りのことをやったことをご理解いただきたい」と述べて、改めて起訴内容を否認した。
とにかく、裁判中の事件だから、どっちが正しいのかは、シロートのあたしには分からない。ただ、全国の医師や関係団体から、今回の逮捕は不当だとして、ものすごくたくさんの反論の声が上がってる事実や、全国の800人以上の医師が、加藤医師を支援するグループに参加したりしてる事実を見ると、何だか、検察のやり方に疑問を感じて来る。また、あるベテランの産婦人科の医師は、今回の事件について、次のような見解を述べている。
「癒着胎盤という疾患は非常に珍しく、1万から2万に1例と言われています。今回のケースは、術前の診断が非常に困難であり、誰が執刀しても母体死亡となった可能性が高かったと思います。しかし、そのような事例であるのにも関わらず、執刀した医師が全責任を負わされ、業務上過失致死で逮捕されるのであれば、今後は、複数の専門医師が常駐していて、どのような稀なケースにも対応できる設備を備えた病院でなければ、医師は恐ろしくて帝王切開を執刀することはできませんね。そして、そのような病院は、現在の我が国には数えるほどしかありません。」
この加藤医師が勤務してた福島県立大野病院では、産婦人科医は加藤医師1人だった。そして、たった1人で、年間に約200人もの出産を担当してた。だから、現在では、産婦人科医は1人もいなくなり、出産予定の人たちは、すべて近隣の病院に振り分けられている。そして、この事件を知った、多くの医学生やインターン生たちは、もともと持っていた「産婦人科医は労働条件が厳しい上に訴訟リスクが高い」っていう認識の上に、さらに、「産婦人科医はヘタをすると逮捕される」って認識まで持つようになった。
‥‥そんなワケで、この加藤医師の場合は特例中の特例だけど、最初に挙げた北海道大学の調査結果を見れば分かるように、産婦人科医の勤務状況は極めて厳しい。だからって、それに合わせて収入もいいってことはなくて、他の科目の医師と変わらないそうだ。そのために、他の科目へと移ってしまう産婦人科医の数はとても多く、それが、産婦人科医の減少、不足へとつながっている。
産科や産婦人科を持つ病院や診療所の数は、1984年には全国に9613ヶ所もあったんだけど、2004年までの20年間で、ナナナナナント! 3500ヶ所近くも減っちゃって、わずか6000ヶ所ほどになっちゃった。これは、中には病院自体が閉鎖したものもあるけど、ほとんどが、産婦人科医の不足から、産科や産婦人科の医療科目だけを辞めたものだ。そして、これは、多くの産婦人科医たちが、激務や訴訟リスクに耐えられずに辞めて行った結果であり、現在では、全国のほとんどの地域で、「お産難民」て呼ばれてる妊婦さんたちが急増してる。つまり、近くに産婦人科が無いために、片道2時間も3時間もかけて隣りの県の病院まで通ったり、あちこちの病院をタライ回しにされてる妊婦さんたちだ。
東京に隣接する神奈川県や埼玉県でも、次々に産婦人科が閉鎖されたために、お産難民が急増してて、東京の病院がその受け皿になってるので、今度は、東京の妊婦さんたちに、そのシワ寄せが来てる状態だ。だけど、その東京だって、次々に産婦人科が閉鎖されてる。東京の板橋区にある都立豊島病院は、新生児集中治療室を6床も備えた大型の周産期センターで、年間に約900件ものお産を扱って来た。だけど、6人いた担当医師が、去年、2人にまで減ったことから、非常勤を使っても満足に対応できない状態になり、去年の9月から、お産は全面休止になった。他にも、年間に1000件前後のお産を扱ってた大型の周産期センターが、医師の不足から、次々に閉鎖や縮小の道を選択させられてる。前出のベテランの産婦人科医は、「今のまま産婦人科医が減少し続けると、15年後には、全国の妊婦の半数から3分の2がお産難民になってしまいます」って言ってる。
‥‥そんなワケで、出産する病院が無くて困ってる妊婦さんたちが数え切れないほどいて、「お産難民」なんて言葉ができちゃうほど大変な状態だってのに、仮にも少子化対策を任命されてるカメムシ大臣は、産婦人科の減少の原因が、「出生数の減少によって医療ニーズが低減していることの反映です」ってノタマッたってワケだ。つまり、「子供を産まない女性が増えたセイで、どこの産婦人科もヒマになっちゃったから、産婦人科の医師たちは仕事を辞めちゃったのだ~なのだったらなのなのだ~」って、バカボンのパパもビックル一気飲みしちゃうみたいなことを言ったってワケだ。これで、カメムシ大臣が、どれほど何も見てないのか、どれほど世の中のことを分かってないのか、どれほど厚生労働大臣として不適格かってことが、アベシンゾー以外の全世界の人たちに分かってもらえたと思う。で、何で「アベシンゾー以外」なのかって言うと、アベシンゾーは、自分自身が総理大臣として不適格だってことにすら気づかない世界一の大バカだから~って感じでマトメてみた今日この頃なのだ。
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