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2007.03.25

シャア少佐と玄武岩

Shaa1
何日か前のことだけど、あたしは、いつものように、TOKYO FMを聴きながら運転してた。平日の夜の7時過ぎだったから、たぶん「マジカルダッシュ」だったと思うんだけど、てことは、DJは山蔭ヒーロさんだと思うんだけど、ナントカっていう料理の本だか料理人の本だかを書いた人がゲストで、料理人についてのトークをしてた。それで、あたしは、運転しながらナニゲに聴いてただけなので、詳しい内容までは覚えてないんだけど、そのトークの中で、ヤタラと「サカイシェフ」って名前が出て来てた。あたしはラジオを聴いてただけだから、「堺シェフ」なのか「境シェフ」なのか「坂井シェフ」なのか「酒井シェフ」なのか「阪井シェフ」なのか分かんないし、もしかしたら、「魔裟斗」とか「夜露死苦」みたいなノリで、「殺袈威シェフ」なのかもしんないけど、とにかく、ニポン人の「サカイさん」て人で、職業がコックさんなんだと思う。

で、その「サカイシェフ」って名前を何度も言ってるうちに、山蔭ヒーロさんのほうが、「サカイ」の「サ」と「シェフの」「シェ」が混じっちゃって、「シャカイセフ」って言っちゃった‥‥っていうか、正確に言うと、「シャカイセ‥‥ふふん、サカイシェフは~」って、ソッコーで言い直して、ナニゴトもなかったかのように話を進めてたんだけど、あたしは、これを聞いて、言いにくい言葉でオナジミの代表選手、「シャア少佐」を思い出しちゃった。早口言葉って、「隣りの竹垣に竹立てかけたのは~」みたいに長いものが多いけど、長い文章を早口で何度も繰り返して言わされれば、何でもない文章でもカミカミになっちゃうこともある。だけど、この「サカイシェフ」や「シャア少佐」みたく、たった5音しかない単語で、それも、早口で何度も言うんじゃなくて、普通のスピードで1回言うだけでも大変な言葉もあるんだから、これこそが、ホントの意味での「言いにくい言葉」だと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、「シャア少佐」の言いにくさをレベル10だとすると、「サカイシェフ」の言いにくさはレベル6か7くらいだと思うんだけど、どっちも、「サ行」が繰り返されるとこが言いにくいワケだから、パターンとしては青‥‥じゃなくて、パターンとしては「新春シャンソンショー」とおんなじ部類になると思う。だけど、「少佐」だけを単体で言うのなら、ぜんぜん言いにくくない。「少佐」だけなら、「大佐」や「中佐」とおんなじように、普通に言うことができる。ようするに、「大佐」と大差ない‥‥なんてのも折り込みつつ、「少佐」が言いにくくなるのは、あくまでも、「シャア」とか「サカイ」とか、「サ行」の名前が組み合わさった場合だけだ。だから、たとえば、釈由美子が「少佐」だったとしたら、「釈少佐」になるワケで、これは、レベル9くらいの言いにくさになるけど、「タナカ少佐」なら、普通に言える。

で、この「少佐」とおんなじようなタイプの言葉を探してみたら、「勝訴」「少数」「詳細」と、いろいろ発見できた。これらも、「少佐」とおんなじで、「ショ・ウ・ソ」「ショ・ウ・ス・ウ」「ショ・ウ・サ・イ」って、みんな「サ行」が2つ入ってる。そして、これらの言葉だけなら別に言いにくくないけど、「シャア勝訴」とか「シャア少数」とか「シャア詳細」ってすると、トタンに言いにくくなる。だから、「シャア少佐」と合体させて、「シャア少佐勝訴」とか「シャア少佐少数」とか「シャア少佐詳細」なんてしたら、さらに言いにくくなることウケアイだ。試しに、実際に声に出して言ってみたら、あたしの場合は、「シャア少佐勝訴」が「シャーショーシャショーショ」ってなっちゃった(笑)

それで、レベル10の言いにくさの「シャア少佐」と、レベル6の言いにくさの「サカイシェフ」の肩書きを交換して、「シャアシェフ」と「サカイ少佐」にしてみると、今度は、どっちもレベル8くらいの言いにくさになった。これを「きっこ高校講座・化学」では、「言葉の酸化と還元」て呼ぶ‥‥なんてことも言ってみつつ、これは、NHKの「高校講座・化学」で、「酸化と還元」の回を見てて思いついたことだ。

番組内の実験で、妻木貴雄先生が、銅線をコイル状に巻いたものをガスバーナーで加熱したら、銅は黒くなったんだけど、これは、加熱したことによって、銅が空気中の酸素とがくっついて、つまり、「酸化」して、酸化銅になったってことだ。そして、その黒くなった銅線のコイルを熱いうちに、炭素ガスを入れた試験管の中に入れると、アッと言う間に、モトのピカピカの色に戻った。これは、炭素によって、酸化銅の酸素が奪われて、モトの銅に「還元」したってことだ。ようするに、「銅+酸素=酸化銅」ってのが「酸化」ってことで、「酸化銅-酸素=銅」ってのが「還元」ってことだ。

だから、あたしは、この実験を見て、「汚い10円玉をガスの火で熱してから、水素ガスを噴きかけたらピカピカになるのかな?」って思ったんだけど、水素ガスなんてどこに売ってんだか分かんないし、それ以前に、マンションのガス代を滞納してるあたしが、水素ガスなんか買いに行ったら、東京ガスの人から怒られそうだから、10円玉を光らせるのは、タバスコを垂らして磨けばいいってことで、お茶を濁してみた。

だけど、理数系がお手上げのあたしとしては、ここまで理解するのが精一杯で、ここから先の、実験担当の吉田哲也先生が行なった、酸化鉄とアルミニウムの粉末を混ぜて、それに火をつけて小爆発させて、そこから鉄を取り出す実験あたりからは、あたしの思考は迷宮入りしちゃった。この実験では、鉄のカタマリが出来たんだけど、それは、酸化鉄から酸素を取ってモトの鉄へと還元させたワケだ。そこまでは分かるんだけど、それなら、アルミニウムはどこへ行っちゃったの? 酸化鉄から取り出した酸素はどこへ行っちゃったの?‥‥ってことが、あたしの思考をストップさせた。

実験担当の吉田哲也先生は、「サンダーバード」に出て来る博士、ブレインズに似てるから、行なう実験も国際救助隊レベルで、高校の化学どころか、小学校の理科の実験もチンプンカンプンだったあたしとしては、あまりにも難しい。だから、吉田哲也先生は、釣りが趣味だそうだけど、児島玲子ちゃんの「釣りロマンを求めて」をちゃんと見たのかな?‥‥なんてことも思いつつ、あたしは、真剣に見てたんだけど、鉄が出来たことはともかくとして、どっかに消えちゃったアルミニウムのことが気になって、そのあとの妻木貴雄先生の説明についてけなくなった。

だって、「酸化鉄-酸素=鉄」っていう「還元」の実験をするために、その媒体としてアルミニウムを使ったんだから、実験後には、鉄の他に酸化アルミニウムとかができなきゃおかしいのに、そんなの、どこにもなかった。アルミニウムは、空中か水中に消えちゃったのだ。これは、「化学」じゃなくて「手品」だ。だから、友田安紀ちゃんは納得してたけど、あたしは納得できなかったのだ。

‥‥そんなワケで、「高校講座・化学」は、サスガに、今のあたしにはレベルが高すぎるけど、毎回きちんと見てれば、そのうち理解できるようになるかもしんない。だけど、ほぼ理解しながら進んで来た「高校講座・地学」のほうは、レザーパンツの似合うナイスガイ、伊藤孝先生は、今回の「多様な火山活動」でおしまいで、次回の「岩石をつくる鉱物」からは、ヒグマみたいにワイルドな久田健一郎先生に代わる。あたし的には、せっかく伊藤先生のビミョ~な味わいが理解できるようになって来たとこだったので、リトル残念だ。

今回の「地学」のミドコロは、何と言ってもの阿蘇山のロケだったけど、溶岩トンネルの中を歩く伊藤先生を見て、あたしは、「背の高い伊藤先生でも、かがまないで歩けるなんて、なんて大きな溶岩トンネルなんだろう!」ってことにビックル一気飲みだった。だけど、そんなことよりも、やっぱ、溶岩には固いものと柔らかいものがあって、阿蘇山のように固い溶岩が流れた場合には、空気に触れてる外側は早く固まるけど、熱い内側はそのまま流れ続けて、それによって、こんな溶岩トンネルが出来るんだってことに、自然のスゴサ、地球のスゴサを感じた。ああ、化学は難しいけど、地学なんて分かりやすいんだろう(笑)

で、今回の阿蘇山のロケは、最初からずっと伊藤先生が1人で説明してたのに、途中からは、平野麻樹子ちゃんが1人でミュージアムとかの紹介をしたりして、2人がバラバラに映ってた。そして、最後の最後のとこの高千穂峡で、ほんのちょっとだけ、伊藤先生と麻樹子ちゃんが2人で映り、マトメの会話をしてた。「天外魔境3」をプレイ中のあたしとしては、主人公のナミダが出発した高千穂が、ここなのか~っていう感慨とともに、いつもは2人で行動するロケなのに、今回はずっとバラバラで、最後のとこだけ一緒に映った謎について、視聴者の多くが、柱状節理よりも不思議に思ったと思う。だから、痒いとこに手が届く「きっこの日記」としては、柱状節理についてよりも、こっちの、編集の謎について説明をしとこうと思う。

これは、ホントは、いつものように、最初から最後まで、伊藤先生と麻樹子ちゃんが一緒に阿蘇山を巡る予定だったのだ。だけど、ロケの予定日に台風が来ちゃって、急きょ、予定を変更することになった。そしたら、2人のスケジュールが合わなくなっちゃって、ひと足先に阿蘇に到着した伊藤先生が前半を撮り、遅れて到着した麻樹子ちゃんと半日だけ高千穂峡とかを回り、伊藤先生がひと足先に帰ったあとに、麻樹子ちゃんが1人で回った‥‥ってワケなのだ。だから、ホントなら、タップリと2週間は放送できるほどのロケ内容だったのに、それをあれだけの短さにマトメたってワケで、編集では、数え切れないほどの美味しいシーンを泣く泣くカットしたことだと思う。

‥‥そんなワケで、あたしは、「高校講座・地学」を見るようになってから、今までは、漠然としか感じてなかった「ニポンは火山の多い国」「ニポンは地震の多い国」ってことが、もっともっとリアルに感じられるようになって来た。ニポンは、複数のプレートが組み合わさって出来てる世界でもマレな危険な国で、ハッキリ言って、大型プレートの真ん中に乗ってるようなヨソの国と比べたら、大地震で命を落とす確率は何万倍も高いのだ。それなのに、この国の建築業界の守銭奴たちや、国交省のお役人たちは、私利私欲のために、耐震強度を偽装したマンションやホテルを建て続けてる。ホントなら、どこの国よりも、地震に対して考えなきゃなんないハズの国なのに、国民の命を何とも思わないような悪質極まりない売国企業を国が擁護してるなんて、開いた口から二酸化ケイ素の少ない溶岩が流れ出て来て、玄武岩になっちゃいそうな今日この頃なのだ。


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