有色人種たちの開幕戦
タララタラタラタラタラタラタラ~~~タララタラタラタラタラタラタラ~~~タ~~~タッタ~~~タッタ~~~クララがタッタ~~~クララがタッタ~~~♪‥‥って、これじゃあ、「ウサギのダンス」なんだか「アルプスの少女ハイジ」なんだか分かりゃしないけど、もちろん、そのどっちでもなくて、Tスクエアが電子尺八で演奏してるF1のテーマ曲、「TRUTH」だってことは真実だ(笑)‥‥なんてことも言ってみつつ、サイコーの状態で迎えたかった2007年の開幕戦、オーストラリアGPなのに、あたしは、重い風邪をひいた状態で迎えたと思ったのもトコノマ、今日、病院に行ったら、皆さんのご想像通り、鳥でもないのにインフルエンザだって断言されちゃったよ、耳毛のなびく白衣のオジサンに。
で、まずは簡単に説明するけど、オーストラリアってのは、「オース」と「ラリア」っていう2つの国からできてる‥‥ハズもなく、四国をでっかくしたみたいな国で、面積はニポンの20倍もあるのに、人口はニポンの6分の1、約2000万人だ。つまり、東京の人口に毛が生えたほどの人たちが、ニポンの20倍もの面積の国に住んでるってワケで、こりゃあ土地が余ってそうだなって思うけど、人間が少ないぶん、コアラだのカンガルーだのワニだのマーク・ウェバーだのがいっぱいいそうだから、それなりに混んでるのかもしんない。
それで、ニポンとおんなじに四季があるんだけど、ニポンと大きく違う点は、南半球にある国だから、季節がニポンとは逆になる。オーストラリアの春は、9月から11月、夏は12月から2月、秋は3月から5月、冬は6月から8月ってワケで、桑田バンドが「メリークリスマス・イン・サマー」なんていうレゲエの曲を演奏しちゃうと、コアラやカンガルーが踊り出しちゃう今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、オーストラリアGPは、シドニーに次ぐ大都市、メルボルンの郊外にある「アルバートパーク・サーキット」で行なわれる。アルバートパーク湖を周回する全長約5.3kmのコースで、普段は公道だから、路面は荒れてて滑りやすい‥‥って、たぶん、これとおんなじことを去年も書いてると思うけど、去年も、フォーメーションラップの時点から、スピンだエンストだってグダグダで、何度も何度もセーフティーカーが入ったオカゲで、せっかく温まったタイヤもすぐに冷えちゃって、ナナナナナント! 9台ものマシンがリタイアしちゃった。だから、今年も、路面温度が低かったらハレホレ状態になる可能性もあったんだけど、今年は、去年よりも10℃以上も高い39℃だったから、あたしも安心、みんなも安心、アベシンゾーも安晋会ってワケで、日興コーディアル証券に便宜を図って、またまた裏金をたんまりとフトコロに入れちゃった‥‥ってなワケで、開幕戦てことだし、まずは、スターティンググリッドから流してみるから、いつもは飛ばしちゃう人も、ルーキーもいるし、チームも変わってるから、今回だけはザッと目を通してね。
1.ライコネン(フェラーリ)
2.アロンソ(マクラーレン)
3.ハイドフェルド(BMW)
4.ハミルトン(マクラーレン)
5.クビサ(BMW)
6.フィジケラ(ルノー)
7.ウェバー(レッドブル)
8.トゥルーリ(トヨタ)
9.シューマッハ(トヨタ)
10.サトータクマ(スーパーアグリ)
11.デビッドソン(スーパーアグリ)
12.ロズベルグ(ウィリアムズ)
13.コバライネン(ルノー)
14.バトン(ホンダ)
15.ブルツ(ウィリアムズ)
16.バリチェロ(ホンダ)
17.スピード(トロロッソ)
18.クルサード(レッドブル)
19.リウッツィ(トロロッソ)
20.スーティル(スパイカー)
21.アルバース(スパイカー)
22.マッサ(フェラーリ)
ちなみに、マッサは、エンジン交換のペナルティーのワッキーで、芝刈り機のエンジンに載せ換えてブイ~ン!って最後尾になっちゃって、アルバースのほうはピットスタートを選択した。で、何よりのポイントは、やっぱ、去年の12月に発売された「Hanako」の企画、「2007年はこれに夢中!」で、あたしが2007年の注目株の第2位に選んだキミ・ライコネンが、ポールポジションてことだろう。ま、シューマッハ兄が引退して、アロンソがマクラーレンに移籍したってことで、普通に考えたら、100人が100人、ライコネンのポール・トゥ・ウィンを予想してたと思うから、あたしは別に偉くもなんともない。
で、4番手のハミルトンて誰?‥‥とか、スパイカーのスーティルって誰?‥‥とか、いろいろと気になることもあると思うけど、その辺はオイオイ書いてくとして、「きっこの日記」的に今年から変わったことと言えば、まずは、「佐藤琢磨」のことを「サトータクマ」って書くことにした。これは、別に深い意味はないんだけど、みんながカタカナだから、それに合わせただけだ。あと、シューマッハ兄が引退したから、去年までは「シューマッハ弟」って書いてたラルフ・シューマッハのことは、今年からは、単に「シューマッハ」って書くことにした。
あとは、F1にぜんぜん興味がない女の子のために、リトル補足しとくと、この中で1番イイ男は、文句なしにフィジケラなんだけど、ディカプリオみたいな童顔が好きなら、ロズベルグがオススメだ。あとは、あたしの推してるライコネンも、酒乱だけどなかなかイイ男だ‥‥って、こんなことばっか書いてると、カンジンのレースの内容について書けなくなっちゃうけど、ビデオを観ながら細かくレース展開を解説したって、F1に興味のある人なら、とっくに観ちゃってるだろうし、F1に興味のない人なら、そんなこと書いたとこで、どうせ読んでくれないだろう。だから、今、思いついたんだけど、長いシーズンを楽しむためにも、今回は、レース展開じゃなくて、気になるルーキーにスポットライトを当ててみることにした。
‥‥そんなワケで、まず初めに言っとくと、あたしが1番応援してんのは、ホンダのバリチェロだ。今年から、なんか、カビの生えたお餅みたいなカラーリングのマシンになっちゃったけど、バリチェロの腕には、まだカビは生えてない。だけど、オデコの生え際は、ますます寂しくなって来た。で、次に応援してるって言うか、注目してんのが、ライコネンだ。これは、ライコネンだけに注目してるんじゃなくて、「フェラーリをドライブするライコネン」に注目してるんだけど、これは、多くのF1ファンが、「マクラーレンをドライブするアロンソ」に注目してるのとおんなじで、好きとか嫌いとかってことじゃなくて、F1ファンなら、誰でもが注目してるってことだ。
で、そういった当たり前のことは置いといて、あたしが、すごく注目してるし、すごく応援してんのが、デビュー戦でイキナリ4番手のスターティンググリッドをGET MY LOVE!した、ルイス・ハミルトンだ。それで、多くのF1ファンやモータースポーツファンだけじゃなく、今まではF1なんかに興味もなかったような人たちまでもが、この、ハミルトンに注目してんだけど、それは何でかって言うと、ハミルトンが黒人だからだ。ハミルトンのデビューが濃厚になったころから、「史上初の黒人F1ドライバー」だとか、「F1界のタイガー・ウッズ」だとか、多くの報道は、ハミルトンの腕前よりも、彼が黒人だって部分を大きく取り上げて来た。
まあ、オトトシ、カーティケヤンがジョーダンのレギュラードライバーのシートを射止めた時にも、「史上初のインド人レギュラードライバー」とかって騒がれて、腕前よりも、インド人だってことのほうにスポットライトが当たったけど、今度は黒人のハミルトンなんだから、さらに人種の部分だけがクローズアップされちゃうのはジンジャエールだろう。でも、細かいことを言うと、「黒人」て定義ってアイマイだから、トリニダード・トバゴ出身のアフリカ系イギリス人の子供、ハミルトンの場合は、法律上は「黒人」にならない国もある。だから、あんまり、「黒人」「黒人」て言うのはどうかと思うんだけど、言ってるのは、あたしじゃなくて、各国のプレスたちだ。
で、騒ぎ立てる周りを尻目に、ハミルトン本人は、「ボクの肌の色のことで、いろんなメディアに取り上げられることは、いい意味で利点だと思ってる。だけど、ボクは、この肌の色のオカゲでここまで上って来たワケじゃないよ」って言ってる。そりゃそうだ。10年前、ハミルトンが12才の時に、彼のカートの才能に目をつけたマクラーレンのロン・デニス会長は、それからずっと、彼をバックアップして来た。そして、ついに、10年後の今、自らのチームのセカンドドライバーとして、彼にマクラーレンのステアリングを握らせたワケだけど、ファーストドライバーは、世界王者のアロンソだ。つまり、ハミルトンには、世界王者のパートナーとしての仕事もあるワケで、単なる客寄せパンダなんかじゃとても座れるシートじゃない。そして、ロン・デニス自身も、「彼が黒人であることは関係ない」って言って、あくまでも、ハミルトンのレーシングドライバーとしての資質と才能と技術しか評価してないことを公言してる。
‥‥そんなワケで、1980年代の終わり、アイルトン・セナとアラン・プロストの時代からF1を観るようになったあたし的には、セナとプロストの時代のマクラーレン・ホンダ、「マクラーレンMP4/4」が今でも大好きだし、当時は、今以上に、ロン・デニスを抜きにしたら語れない時代だった。テレビでF1を観てれば、必ず難しい顔をしてるロン・デニスが映し出されてたし、どこか、ソフトバンクの孫社長みたいな感じで、いっつも難しい顔をしてるのが、メカニック上がりの雰囲気をかもし出してた。あたしは、ザツで感情的なセナのドライブよりも、常に冷静なプロストのドライブのほうが好きだったけど、それが、いつの間にか、冷静なシューマッハよりも、熱いバリチェロを応援するようになっちゃったんだから、人間の嗜好も変わるもんだ‥‥なんてことも言ってみつつ、プレスには厳しいロン・デニスだけど、ドライバーとの人間関係はあんがい良好だ。
1990年、セナとの確執を抱えたままプロストはフェラーリへ移籍し、その穴を埋めるためにゲルハルト・ベルガーがマクラーレン入りした。だけど、イタズラ好きでヤンチャなベルガーの参加は、それまでのセナとプロストのピリピリムードとは正反対に、チームの雰囲気をなごやかなものにした。ベルガーのイタズラ話はいっぱいあるけど、すごく有名なのは、ベルガーがセナまで巻き込んで、ロン・デニスをワニの沼に突き落としちゃったイタズラだ。
1992年のシーズンの終わりに、ロン・デニスと奥さん、そして、セナとベルガーとで動物園へ遊びに行った時のこと、ワニがウジャウジャいるワニのエリアで、その沼にかかる橋の上から、ベルガーとセナは、こともあろうに、ロン・デニスを沼に突き落としちゃったのだ。そして、ベルガーは、死にもの狂いで這い上がろうとするロン・デニスの頭をアシゲにして、こう言ったのだ。
「来年の年俸をアップしてくれたら、助けてやるぜ!」
もちろん、この場所は、ワニのいない場所だってことを下調べしておいてのイタズラだったんだけど、落とされたロン・デニスのほうは、後ろを確認する余裕もないほどビビル大木だったから、大変だったそうだ。でも、この話だけ聞けば、ベルガーだけがトンデモナイ男みたいだけど、実は、そうでもないのだ。ベルガーが、こっそりとセナのパスポートの顔写真のとこに、男性のオチンチンのアップの写真を貼りつけておいて、セナはそれを知らずに飛行機に乗っちゃって、空港のチェックで発覚して、何時間も足止めを食らっちゃったことがあった。それで、頭に来たセナは、ベルガーに仕返しをしてやろうと、ロン・デニスに協力を頼んで、ベルガーのお財布を盗み出した。そして、何枚ものお札やクレジットカードが入ったお財布に、お札やクレジットカードごと電気ドリルで穴を開けて、その穴をボルトとナットで締めつけて、ベルガーが宿泊してたホテルのフロントに、落し物として届けたのだ。当然、カード類はすべて、再発行しないと使えない状態だ。
いい年こいた大人たちが、こんなシャレにもなんないようなイタズラを真剣にやりあってたとは、なんてワンダホーなんだろう。こんなバカげたことでリラックスして、次のレースでは、また、0.01秒に命を懸けるなんて、あまりにもカッコ良すぎる。そして、ドライバーたちと一緒に、こんなバカができるのが、ロン・デニス会長だってワケで、その会長が10年をかけて育てて来たのか、ルイス・ハミルトンだってワケだ。
‥‥そんなワケで、今回の開幕戦、オーストラリアGPについては、何も書いてないけど、ここで、結果だけをお知らせする。
1.ライコネン(フェラーリ)
2.アロンソ(マクラーレン)
3.ハミルトン(マクラーレン)
4.ハイドフェルド(BMW)
5.フィジケラ(ルノー)
6.マッサ(フェラーリ)
7.ロズベルグ(ウィリアムズ)
8.シューマッハ(トヨタ)
9.トゥルーリ(トヨタ)
10.コバライネン(ルノー)
11.バリチェロ(ホンダ)
12.サトータクマ(スーパーアグリ)
13.ウェバー(レッドブル)
14.リウッツィ(トロロッソ)
15.バトン(ホンダ)
16.デビッドソン(スーパーアグリ)
17.スーティル(スパイカー)
【リタイア】
ブルツ(ウィリアムズ)
クルサード(レッドブル)
クビサ(BMW)
スピード(トロロッソ)
アルバース(スパイカー)
そう! 4番手からスタートしたハミルトンは、F1のデビュー戦で、ナナナナナント! 3位に入賞して、表彰台に上がったのだ! ルーキーがデビュー戦で表彰台に上がったのは、1996年のジャック・ヴィルヌーヴの2位入賞以来、11年ぶりの快挙だ。そして、今回のハミルトンのドライブを見たあたしの感想としては、とにかくセンスがバツグンで、今シーズン中に優勝しそうな感じがマンマンだった。
‥‥そんなワケで、他には、サトータクマが12位、デビッドソンが16位と、2台とも完走を果たしたスーパーアグリも、なんかサイサキがいいと思ったのもトコノマ、スパイカーのコリン・コレス代表から、インチキだって訴えられちゃった。今のF1は、それぞれのチームによってデザインされたカスタマーカーを使わないと、コンストラクターズポイントを取得できないんだけど、コリン・コレスは、「スーパーアグリSA07は、基本的には去年のホンダのマシンだ。トロロッソSTR2は、レッドブルRB3のコピーモデルだ」って指摘して、この2チームに対する裁定をスイスのスポーツ調停裁判所(CAS)に判断を仰ぐと言い出した。
分かりやすく言うと、F1には、チームに与えられるコンストラクターズポイントと、ドライバーに与えられるドライバーズポイントがあって、どのチームも、この2つのポイントを勝ち取るためにレースに参戦してる。だけど、このうちのコンストラクターズポイントを得るためには、そのチームで独自に開発したオリジナルのマシンじゃないとダメで、ヨソのチームのマシンのお下がりとかで参戦した場合には、入賞したらドラバーズポイントだけはもらえるけど、コンストラクターズポイントはもらえなくなる。それで、コリン・コレスが言ってるのは、スーパーアグリとトロロッソの2チームは、オリジナルのマシンじゃないんだから、このまま参戦するんなら、コンストラクターズポイントのほうからは除外しろってことなのだ。
で、トロロッソはともかくとして、スーパーアグリに関しては、スーパーアグリSA07をお披露目した時から、疑惑の声が上がってた。エアロ関係だけは、少しだけ変えられてたけど、基本的には去年のホンダのマシンにソックリで、ホンダから旧型車を借り受けた疑いが囁かれてた。ホンダのバトンなんか、「あれ、オレが去年ポールポジションを取ったマシンだぜ!」って、ブゼンとした表情で話してたそうだ。また、F1の興行統括団体のCEO、バーニー・エクレストンも、コリン・コレスの主張を支持してて、「この2チームのマシンは、そのチームがデザインして製造したものではない。もしこれらのチームがこのままのマシンで参戦し続けるのならば、コンストラクターズポイントを得る資格はない」ってコメントしてる。
だけど、当の鈴木亜久里は、「スーパーアグリSA07はオリジナルのマシンだ」って主張してて、「FIAがいいと言ってるんだから関係ないだろ!文句を言ってるのは負け犬の遠吠えだ!」って言ってる。なんか、相撲の八百長疑惑みたいだけど、とにかく、紳士のスポーツであるF1の世界で、亀田や朝青龍みたいな恥ずかしいマネはして欲しくないから、サッサと第三者団体の裁定を仰いで、トットと処分を決めて欲しいと思う。そうじゃないと、真剣にレースに臨んでる多くのチームが大迷惑だし、せっかくのハミルトンの大活躍にも、水を差すことになっちゃう。
‥‥そんなワケで、開幕早々、嬉しいニュースと醜いニュースが同時に飛び込んで来た今年のF1だけど、あたし的には、スーパーアグリだのサトータクマだのアベシンゾーだのは、ハナッから相手にしてないので、今年も1年、タララタラタラタラタラタラタラ~タッタ~~~♪って、「ウサギのダンス」を口ずさみながら、楽しく観戦して行こうと思う今日この頃なのだ♪
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