天下無敵のダイコン役者
あたしの愛読してる「テレビブロス」で、「春の新ドラマ特集」にともなって、毎年恒例の「ドラマ版ラジー賞」が発表になった。この「ラジー賞」ってのは、正式には「ゴールデン・ラズベリー賞」って言って、アカデミー賞の授賞式の前夜に発表される「逆アカデミー賞」のことだ。つまり、その1年間でもっとも酷かった映画や、最悪だった俳優を選び出すもので、それをニポンのテレビドラマを対象に行なうのが、「テレビブロス」の「ドラマ版ラジー賞」ってワケだ。で、現在発売中の「テレビブロス」を見ると、いつものように、多くの視聴者の共感が得られるような、あまりにも的を射た名前が上がってた。
【2006年ドラマ版ラジー賞】
ワースト作品賞 「演歌の女王」
ワースト男優賞 「速水もこみち」(レガッタ、東京タワー)
ワースト女優賞 「藤原紀香」(だめんず・うぉ~か~)
ワースト脚本賞 「北川悦史子」(たったひとつの恋)
う~ん、ここまで書いて気づいたんだけど、テレビドラマを見ないあたしは、どれもまったく見てないから、「演歌の女王」とか「だめんず・うぉ~か~」とか「たったひとつの恋」なんていうドラマを放送してたことすら知らなかった。たぶん、局の廊下でポスターとかは目にしてると思うけど、興味がないから記憶には残ってない。だけど、リリーフランキーの「東京タワー」だけは、ある番宣にリトル関わったので、ドラマの存在は知ってた。当然、見てないけど‥‥なんて言ってみた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、ドラマは見ないんだけど、「テレビブロス」のラジー賞だけは楽しみにしてるので、スミからスミまでシッカリと読んでたら、欄外の担当者のヒトコトコメントのとこに、次のように書いてあって、ビックル一気飲みしちゃった!
● 尾野川はる(編集者) 確定申告で年収がナントカ大臣の光熱水費の1/3ぐらいだと判明。水道水で腹を満たす日々。
● 鹿内真由子(ライター) きっこ姐さん、見てますか~!?
おおっ!「テレビブロス」の欄外から呼びかけられちゃったよ! だから、「真由子さん、見てますよ~!」ってココから返事をしつつ、今回のラジー賞、ワースト男優賞に輝いた速水もこみちは、ブッチギリの受賞だったそうだ。あまりの視聴率の低さに、途中で打ち切りになった「レガッタ」に続き、誰が主演しても高視聴率が確実だって言われてた「東京タワー」でさえも、ミゴトにコケさせてくれたサイコーの演技力によって、ダントツの1位だったようだ。記事によると、「この低視聴率王め!」「いつもいまいち」「単に演技が下手」「主演できるのは単純に事務所のホニャララ(自粛)」などなど、酷評に次ぐ酷評が吹き荒れたそうだ。実物に会ったことのあるあたし的には、ヒトコトで言うと、なんか、「サイボーグ・クロちゃん」に出て来る「ロミオ」みたいな人だと思っただけで、ドラマは一度も見てないから、どれほどのダイコンなんだか知らなかったけど、これほどボロクソに言われてるんなら、次に事務所の力でなんかのドラマに主役になった時には、ちょっとだけ見てみようと思う。
で、速水もこみちの大活躍には届かなかったけど、次点になったのが、「たったひとつの恋」の亀梨和也だ。記事によると、「足の短さといい、ワンパターンな演技といい、まさにポスト・キム○ク(笑)」だそうだ。だけど、キムタクにしろ、亀梨にしろ、本業は単なるアイドルで、俳優でも何でもないんだから、演技がヘタなのも、セリフが棒読みなのも、台本の漢字が読めないのも、態度がデカいのも、ジンジャエールっちゃジンジャエールなワケだ。そして、そんなアイドルたちをブッチギって、堂々とワースト男優賞の栄冠に輝いた速水もこみちは、本業が「俳優」なんだから、やっぱり、これこそが、天下無敵のダイコン役者ってことになるだろう。
それから、速水もこみちがブッチギリで受賞したワースト男優賞とは逆に、ワースト女優賞のほうは、去年のワースト女優の伊東美咲や、オトトシのワースト女優の長谷川京子をはじめ、内山理名、黒木瞳、小林麻央、蛯原友里など、多くのダイコン女優がノミネートされた大混戦‥‥って、ここの「ダイコン女優の大混戦」てとこが、無意識のオヤジギャグになっちゃったりしつつも、その栄冠を勝ち取ったのは、速水もこみちの「レガッタ」と同様に、視聴率の低さから途中で打ち切りになった「だめんず・うぉ~か~」の藤原紀香に決定したそうだ。ま、詳しいことは、現在発売中の「テレビブロス」を読んでもらうとして、ついでに、あまりにもワンダホーな表紙も楽しんで欲しいと思う‥‥っていうか、今のあたしの気分だと、あんまり触れたくない内容の表紙なんだけどね(笑)
‥‥そんなワケで、あたしは、唯一、お金を払って買い続けてる雑誌が、この「テレビブロス」なんだけど、愛読者の立場として言わせてもらうと、しばらく前から気になってることがある。それは、値段の安さが魅力の1つでもあって、あたしみたく、新聞を取るお金もないような層の国民たちに支持されてる「テレビブロス」なのに、いつの間にか、200円になってるってことだ。以前は、ふだんの定価が180円で、特別号みたいな時にだけ「特別定価」として200円になったりしてたんだけど、ずいぶん前から、常に「特別定価200円」て書いてあって、180円の時がなくなった。
まあ、これほどワンダホーな内容の雑誌なんだし、あたし的には、200円でもぜんぜんOKだから、ちゃんと「値上げしました」ってことを発表して、それで、「通常の定価」として200円にするんなら理解できる。だけど、180円の時がなくなったのに、いかにも「今回だけは特別なんですよ」って感じに「特別定価200円」って書いて、それで、毎号毎号200円で売り続けてるってのは、なんか、コイズミやアベのペテンみたいな感じがしちゃう。これほど充実した内容で、読み物としても最高水準の素晴らしさなんだから、イイワケみたく「特別定価」なんて書かないで、堂々と胸を張って「定価200円」て書いて売って欲しいと思う。それでも、他のくだらない週刊誌なんかと比べたら、遥かに安いんだから。
それで、今回の「テレビブロス」をパラパラと眺めてたら、川勝正幸さんのコラムで、「遠藤賢司の10枚組ライヴBOX」っていう、聞いただけでゲップが出ちゃうようなスゴイ物を紹介してた。で、このコラムを読んで思い出しちゃったんだけど、今年の1月13日に、遠藤賢司さんの「還暦を祝う会」が行われた。渋谷の道玄坂を上ってって、ストリップの道頓堀劇場の路地を右に入ってくと、あたしが高校生のころから通ってる老舗のロック屋さん、「BYG(ビグ)」ってお店がある。地下、中2階、2階、中3階‥‥みたいな面白い造りのお店で、1人で飲む時は中2階とか、みんなで爆発したい時は2階とか、その時の気分や状況で使い分けられる。ずっと前から、大好きなBEGINのライブもやってるので、何度か観に行ったこともあるし‥‥って、そうじゃなくて、この「BYG」の地下で、遠藤賢司さんの「還暦を祝う会」が行われたのだ。それで、当日は、これまたあたしの大好きな平山みきさんが、目が覚めるようなレモンイエローの衣装で駆けつけて、遠藤賢司さんとの伝説のデュエット曲、「哀愁の東京タワー」を2人で歌ったので、速水もこみちの演技力によって大コケしちゃったドラマの「東京タワー」とは違って、集まった人たちを感動させた。
‥‥そんなワケで、これこそが、「テレビブロス」とあたしとの共鳴なのだ。「テレビブロス」の欄外で、ライターの鹿内真由子さんから「きっこ姐さん、見てますか~!?」って呼びかけられれば、ココで「真由子さん、見てますよ~!」って返事をするように、「テレビブロス」の中のある記事を読んで、あたしは、そこから何らかの出来事を思い出す。そして、その思い出した出来事の中に、今回なら「東京タワー」っていうキーワードが出て来て、それが、また、「テレビブロス」の記事へとフィードバックされる。う~ん、なかなかのコジツケだ(笑)‥‥なんてことも言ってみつつ、あたしのお気に入りの、清水ミチコさんのコラムの最後に、チョコっと、森進一のことを怒ってる作詞家のおじいさんの耳毛のことが書いてあって、そのままずっと読み進んでったら、後ろのほうのページの「大人の時間ですよ」の身の上相談コーナーに、「川内康範」からの相談で、「森進一を許すタイミングがない」ってのが載ってた。これも、ちょっと前から、ダウンタウンの松っちゃんの作った「浜田の耳毛がよ~」って歌が頭から離れないあたしとしては、この一連の流れにも、それなりに共鳴しちゃった。だから、あたしは、これからも、たとえ定価が220円になったとしても、ミミゲ‥‥じゃなくて、ナニゲに共鳴しちゃってる「テレビブロス」を愛読し続けて行こうと思う今日この頃なのだ。
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