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2007.04.12

世界で孤立するニポン

YOU TUBEを見てる人、利用してるって多いと思うけど、YOU TUBEの動画には、それぞれコメントがつけられるようになってる。コメント欄は、アルファベットにしか対応してないので、もちろん、ニポン語のコメントはつけられないけど、ニポン語のメッセージでも、ローマ字表記で書き込むことはできる。とは言え、そのほとんどは英語によるコメントだけど、最近、いろんな動画のコメント欄に、「Dolphin Massacre In Japan(日本におけるイルカの大虐殺)」ってタイトルの英文コメントが、無差別に貼りつけられている。以下のものだ。


Dolphin Massacre In Japan
Most people in the world don't know about it, so tell your friends &
family about it to raise public awareness for our ecosystem.
SPREAD THE WORD!
Dolphins are an ENDANGERED SPECIES.
The Japanese EAT 23,000 dolphins every year for sushi & sashimi since
400 years ago.
Dolphins are migratory mammals, therefore they belong to the world,
NOT to the Japanese alone.
The Japanese have NO right to eat them to extinction.


‥‥で、痒いとこに孫の手が届く「きっこの日記」の名物、「きっこのアバウト訳」だと、こうなる。


日本におけるイルカの大虐殺
世界の多くの人はまだ知らないかも知れませんが、この地球の環境を守るために、少しでも早くこの話をあなたの友人や家族などに伝えてください。
この話を世界中に広めてください!
イルカは絶滅の危機に瀕している種族です。
しかし、日本人は、400年も前から、毎年23000頭ものイルカを殺し続け、寿司や刺身にして食べているのです。
イルカは世界中を移動している哺乳類なのですから、世界のものであり、決して日本人だけのものではありません。
日本人がイルカを食べ続けても良いという権利など、絶対にないのです。


‥‥あたしは、お寿司やお刺身なんてメッタに食べらんないけど、それでも、タマのゼイタクとして、1年に1回か2回は回転寿司に行ったりする。だけど、食べるのは、イカ、タコ、コハダ、カッパ巻き‥‥って感じで、高い絵皿は恐くて手にすることもできない。だから、たとえ、イルカの握り寿司が回って来たとしても、絵皿に乗ってたら恐くて手を出すことができないと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、インターネットの匿名掲示板などに、あることないこと無差別に書き込んだり、同一の嫌がらせ文章を貼りつけて回ったりして、特定の人物や特定のグループ、特定の国や人種などを批難するように扇動するのって、ニポン人の中の一部の陰湿なネット舟虫くんたちのオハコなのかと思ってたら、外国人でも、おんなじようなことをする人たちがいたんだね。もしかしたら、ニポン人のシワザって可能性もあるかもしんないけど、もしも、この犯人がニポン人だとしたら、ソートーのバカだと思う。だって、どうせデマを流すんなら、もっとリアリティーのあるデマにするハズだからだ。

でも、こんなにバカバカしいデマでも、ニポン人が未だにチョンマゲをして刀を差して歩いてると思ってるような国の人たちだったら、このイルカのお寿司やお刺身の話も、鵜呑みにしちゃうかもしんない。だから、あたしたちニポン人から見たら、バカバカしいと思えるこんなメッセージでも、世界中の人たちがアクセスしてるYOU TUBEにおいては、ある程度、ニポンに対する正しい知識を持ってる外国人以外は、多くの人たちが信じちゃう可能性もあるってことだ。

普通に考えたら、こんなデタラメを鵜呑みにするようなバカはいないって信じたいんだけど、世の中には、想像を絶するようなバカも存在する。たとえば、世界地図でイラクの場所を指すこともできなかった自民党のピエロ、山本一太は、コイズミやアベにオベンチャラするために、自衛隊のイラク派遣をゴリ押ししてた。あたしは、これほどマヌケで無責任な話はないと思う。世界のどこにあるのかも知らない国に対して、そこを「安全だ」と断言できるなんて、開いた口からコーヒーとミルクが順番に出て来てカフェラテができちゃうよ(笑)

先進国であるハズのこの国の政治家が、それも、国を動かしてる政権与党の政治家が、どこにあるのかも知らない国に対して「安全だ」なんて断言しちゃうんだから、ニポンなんてどこにあるのかも知らない世界中の多くの人たちは、「東洋にあるジャパンという野蛮人の国では、かわいいイルカたちを殺してお寿司にして食べてる」って思い込んじゃうかもしんない。で、どこの誰がこんなアホなことをしてるのかって言えば、間違いなく、ニポン人のことを嫌ってる人たちだと思うし、何でこんなことをしてるのかって言えば、1人でも多くの人たちに、ニポン人に対する悪いイメージを植えつけたいからだと思う。

‥‥そんなワケで、これは、あくまでも、あたしの推測だけど、韓国や中国の一部の人たちによる反日運動は、今に始まったことじゃないし、犬や猫や猿を食べてる人たちもいる韓国や中国の感覚を考えると、もしもニポン人に対する嫌がらせのコピペをするんであれば、「イルカを食べてる」なんてデマは流さないと思う。つまり、犬や猫や猿を食べてる人たちからしたら、「イルカを食べてる」なんて、別に誰からも批難されないレベルのことだと思うハズだからだ。それに、もしも、韓国や中国などの反日の人たちが、こういった嫌がらせをやるんだとしたら、アベシンゾーの発言や石原慎太郎の発言など、ニポンには国際的に批難されちゃうようなネタがマウンテンなんだから、何もわざわざデマを流す必要なんかない。ホントのことを流すだけで、十分に批難されるからだ。

だから、あたしは、このデタラメなメッセージを読んで、犯人は、どうしても「反日感情を持ってる英語圏の人たち」って印象を受けた。そして、あたしのこの推測や感覚が当たってたとしたら、今までは、アカラサマに反日の姿勢を示してたのは「韓国や中国の一部の人たち」だけだったのに、知らないうちに、反日感情が「英語圏の人たち」にまで広がり始めたってことになる。もしも、そうだとすると、その原因として考えられるのは、どうしても、右翼カブレのお坊ちゃま、アベシンゾーの「従軍慰安婦が強制だったという証拠はない」って発言とか、「沖縄の集団自決に軍の強制はなかった」とする教科書の改ざん問題とかが、アメリカやイギリス、フランスやオーストラリアを始めとした多くの国で、厳しく批判されてる現状が考えられる。

海外メディアは、始めは、このアベシンゾーの「従軍慰安婦発言」や、文科省による「教科書改ざん問題」のみを直接的に批判するだけだった。だけど、それじゃ飽き足りないのか、これらの問題とはまったく関係無いことでも、ニポンに対する批判がエスカレートして来た。たとえば、4月1日付の「ニューヨークタイムズ」では、「Japan’s Whaling Obsession(日本の捕鯨の強迫観念)」ってタイトルの社説で、ニポンの捕鯨問題について、とても厳しい見解を示してる。捕鯨に関する問題は、文化の違いもあるワケで、欧米の価値観や考え方を一方的に押しつけられても、ニポン人としては「欧米かっ!」としか言えない部分がある。それなのに、その社説では、「世界中のほとんどの国がクジラ絶滅の危機を認識して保護の姿勢をとっているのに、日本だけは平然と開き直り、『捕鯨は日本の伝統であり調査捕鯨は必要だ』と言い、かけがえのない哺乳類であるクジラの虐殺をやめようとしない」って、酷い書き方をしてる。

この社説の中には、他にも、「捕鯨をしているのは世界中で2~3の国だが、特に酷いのが日本である」とか、「世界中の科学者が、日本は嘘をついていると言っている」なんて言葉も出て来る。これらを見ると、ヤタラと気になるのが、「世界中で日本だけが」っていう表現が多様されてる点だ。これは、ただ単に、ニポンの捕鯨問題のみに対しての言及というよりも、他のことも含めての、ニポンに対する強烈なバッシングであり、ニポンを孤立化させようとする扇動意識を感じた。文中の表現のニュアンスとかが、ニポンに対して「世界の流れに逆行する時代遅れで野蛮な国」ってイメージを広めようとしていると感じた。そして、この「ニューヨークタイムズ」の社説は、動物愛護に対して国民意識が高い国、フランスの「ヘラルド・トリビューン」紙にも配信された。この辺の流れを見ると、明らかに、ニポンに対するバッシングを拡大させようとしてる意図を感じる。

だって、ニポンの捕鯨問題なんて、別に今に始まったワケじゃない。18年も前から言われてることで、それなのに、アベシンゾーの問題を連日さんざん大きく取り上げて叩きまくって来て、そのあとに、こんなタイミングで、こんな社説まで掲載するなんて、なんか、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」みたいなノリを感じた。もちろん、欧米の反日感情のキッカケを作ったのは、他でもない、無知なアベシンゾーの大バカ発言が原因だけど、だからって、ぜんぜん関係無いことまで引っぱり出して来て、「世界中で日本だけが悪いことをしてる」って連呼するのは、なんだかなぁ~って感じがする。国民の命と引き換えにしてまで、お前んとこの狂牛肉を買ってやってんのに‥‥って思っちゃう。

つーか、年間に3500万頭もの牛を殺して食べてるアメリカが、ベトナムに枯葉剤を撒いたアメリカが、ニポンに原爆を落としたアメリカが、イラクで一般市民や子供たちを殺し続けてるアメリカが、人殺しのための武器を世界中に売りつけて大儲けしてるアメリカが、年間400頭程度の調査捕鯨をしてるニポンに対して、何で文句が言えるの? 牛はおろか、人間の命よりも、クジラのほうが大切だって言うの? ニポンの調査捕鯨に対して文句を言いたいんなら、まずは、お前らが牛肉を食べるのをやめろよ。戦争するのをやめろよ。そして、殺人兵器を作って世界中に売りつけるのをやめろよ。それから文句を言えよ。一方じゃ人殺しのための武器産業で大儲けしてるクセに、一方じゃクジラの保護を訴えて世論を煽るなんて、偽善どころの騒ぎじゃないよ、まったく。

‥‥そんなワケで、あたしは、この「ニューヨークタイムズ」の社説が、最初に紹介した「イルカのお寿司」のデマメッセージに、信憑性を与えちゃうんじゃないかって心配してる。あたしたちニポン人にしてみたら、「クジラは食べるけどイルカは食べない」ってのが普通の感覚だと思うけど、もともとクジラを食べない民族から見れば、「クジラを殺して食べるような野蛮なヤツラは、当然、イルカも殺して食べてるに違いない」って思っちゃいそうだからだ。ま、世界中に反日感情が拡大してるのは、アベシンゾーが国際世論を甘く見て、未だにノラリクラリと意味不明のイイワケを続けてるからで、自業自得っちゃ自業自得なんだけど、この「自業自得」って言葉を使うたびに、小田急線の「豪徳寺」を連想しちゃうあたしとしては、アベシンゾーの顔をした招き猫が、世界中からのバッシングを招き続けてるような気がしちゃう。そして、間違った指導者のもと、世界中から孤立する道を突き進むニポンは、このまま行くと数年後には、完全に北朝鮮になっちゃうと思う今日この頃なのだ。


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