絶叫マシンで天下り
5月5日の「こどもの日」に、大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で、絶叫マシンの1つ、ジェットコースターの「風神雷神2」が、車軸が折れて脱線事故を起こして、女性1人が死亡、19人が重軽傷を負った‥‥ってニュースは、とっくに知ってると思う。そして、その後の「エキスポランド」サイドの謝罪会見で、去年の5月に定期点検をしたって言ったのが、実は去年の2月だったっていうウソがバレた‥‥ってニュースも、とっくに知ってると思う。さらには、15年間も車軸を交換してなかったってことが分かった‥‥ってニュースも、とっくに知ってると思う。
去年の2月に行なってた定期点検を「去年の5月」ってことにしたのは、1年に1回の定期点検をキチンとしてたってウソをつくためだし、その時点で、15年間も車軸を交換してなかったってことが分かったのに、その報告をアト回しにしたのは、何とかインペイできないかって根回しをしてたからだ。賢明なる「きっこの日記」の読者諸兄は、「エキスポランド」の、この一連のヒキョーなやり方を見て、何か感じないだろうか? そう、「まるで安晋会と癒着してる悪徳企業のやり方とおんなじじゃん」てことだ。
で、この「エキスポランド」を統括してる「日本万国博覧会記念機構」は、不思議なことに、他の遊園地と違って、いろいろと税金が優遇されてる。たとえば、良く分かんない地方税の規約がゴチャゴチャと適用されてて、他の遊園地は必ず納めてる「固定資産税」も、「日本万国博覧会記念機構」だけは特別に免除されてるのだ。そして、他にも、いろんな面で税金が優遇されてる。賢明なる「きっこの日記」の読者諸兄は、「エキスポランド」の、この一連の不思議な税金の優遇状況を見て、何か感じないだろうか? そう、「まるで安晋会と癒着してる悪徳企業のやり方とおんなじじゃん」てことだ‥‥なんて、二段構えで念を押してみた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、何か大きな事件や事故が起こると、政府の飼い犬のマスコミたちは、例によって、本当の悪、本当の黒幕を守るために、末端のことしか報道しない。耐震偽装事件でも、ライブドア事件でも、表立った何人かの社長クラスがスケープゴートになっただけで、その後ろで甘い汁を吸い続けてたホントの黒幕どもは、誰ひとり逮捕されなかった。あれほど全国規模で悪質なことをしてたアパに関しても、厳罰に処すどころか、政府は「立派だ」と賞賛するコメントを発表するなど、まったくもって考えられないデタラメっぷりを炸裂させてる。これじゃあ、アベシンゾーの後援会、「安晋会」のメンバーになって、アベシンゾーに献金し続けてれば、どんなに悪どい犯罪を犯しても、政府が擁護してくれるってことになる。
で、そのインペイ体質から税金の優遇まで、あまりにもウサン臭い「エキスポランド」だけど、「日本万国博覧会記念機構」の役員名簿を見てみたら、その謎が一発で解明できた。「日本万国博覧会記念機構」には、理事長以下、理事2人、監事2人の計5人の理事がいるんだけど、ナナナナナント! そのうちの3人が、財務省や警察庁からの天下り組だったのだ。平成17年10月から2年間の任期で理事になった「藤原啓司」は、東大→大蔵省→東京税関長と、絵に描いたような「税金食いつぶし人生」を歩んできた挙句、大蔵省でも東京税関でもタップリと税金から退職金をもらってから、「日本万国博覧会記念機構」の理事に天下りした。そして、たった2年間だけ理事をつとめたら、今年の9月に、またまたタップリと退職金をもらって、他の団体の理事になるだろう。ちなみに、この2年間の理事としてのお給料は、月給78万円以上だ。
そして、平成18年6月から「日本万国博覧会記念機構」の理事になった「今川日出夫」は、前職が大阪府知事公室長だ。税金のムダづかいでオナジミの大阪で、これまたタップリと税金から退職金をもらい、そして、「日本万国博覧会記念機構」の理事へと天下りした。そして、毎月78万円以上のお給料をもらい、今年の9月に、タップリと退職金をもらって、これまた他の団体の理事へと横すべりするだろう。
また、もう1人の天下り、「田中正広」は、平成18年7月に「日本万国博覧会記念機構」の監事になったんだけど、その経歴は、鳥取県警本部→近畿管区警察学校長→警視庁刑事局指紋鑑識官と、これまた、税金から、何度にも渡ってタップリと退職金をもらってる。そして、今年の9月に「日本万国博覧会記念機構」の監事の任期が終われば、たった1年しか在籍してないのに、信じられないような退職金をもらえるのだ。ちなみに、監事のお給料も、月に70万円以上だ。
‥‥そんなワケで、これは、あくまでも、今現在の話であって、この3人が天下りして来る前にも、別の官僚どもが天下ってたワケだし、この3人の任期が切れたら、次の官僚どもが天下って来るってワケだ。そして、こういった理事たちの任期が、1年とか2年とか短いのは、天下りしたい官僚どもが後ろにつかえてるってことと、短い任期で数箇所を回って、そのぶんだけ退職金を荒稼ぎするってシステムだからだ。
もちろん、それでも、こういった理事たちが、ちゃんと仕事をしてくれてるのならいいんだけど、ハッキリ言って、何もしてない。経費で会食したり、経費でゴルフに行ったり、人のお金で遊んでるだけだ。そして、それだけでも莫大なムダづかいなのに、その他に毎月70万円以上のお給料をもらい、たった1年か2年で、億単位の退職金までもらえるんだから、庶民は開いた口がふさがらないだろう。
現在の「日本万国博覧会記念機構」の5人の理事のうち、この天下り組の3人は、旧大蔵省、警察庁、大阪府からの天下りだから、遊園地に関してはドシロートだ。経営に関しても、遊具や施設に関しても、まったく知識がない。じゃあ、残りの2人は専門家なのかって言うと、理事長の「中井昭夫」は元NTT、監事の「村上仁志」は元銀行員と、こっちも遊園地に関してはドシロートだ。つまり、遊園地のことを何も知らないドシロートを5人集めて、何ひとつ仕事なんかしてないのに、毎月400万円ものお給料を払い続けてるってワケだ。そして、その結果が、今回の大事故なのだ。
「エキスポランド」の社長、山田三郎は、「楽しみの施設を悲しみの施設にしてしまい申し訳ない。35周年という節目の年に、心の緩みからこういうことになったとも思う。最高責任者としておわびのしようがない」って謝罪した。だけど、カンジンの事故原因に関して説明した施設営業部長の建部淳は、「風神雷神2」の設置以来、15年間、ただの一度も車軸の交換や金属疲労の検査をしてなかったって伝えた上で、「メーカーからは『絶対に車軸を交換してください』とは言われてなかった」と、まるで、「事故の責任はメーカーだ」と言わんばかりの責任転嫁発言が飛び出した。だから、あたしは、エレベーターのシンドラー社の無責任極まりないトンデモ会見がデジャブっちゃった。
‥‥そんなワケで、とにかく、今回の大事故のホントの原因を解明したいんなら、末端の現場の人間だけを吊るし上げるんじゃなくて、簡単な点検をする予算すら削らなきゃなんないほど、寄生虫どもに利益を吸い取られてた組織自体を見直す必要がある。また、毎月70万円も80万円ものお給料をもらいながら、現場のことは何ひとつ知らずに、毎日遊び呆けてた理事たちこそが、今回の大事故の全責任を取るべきだと思う。そして、国民の血税を一部の者たちだけが山分けにするための「天下り」ってシステムを無くさなければ、いつの世も、あたしたち庶民が、バカを見続けると思う今日この頃なのだ。
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