奇跡の勝ちは
もう、ケガをしてから3週間ほど経ったんだけど、まだ、松葉杖でヨロヨロと歩くのがやっとで、とてもじゃないけど二足歩行なんかできやしない。お医者さまは、「全治4週間から6週間」て言ってたんだけど、この前、病院に行った時に詳しく聞いてみたら、「全治4週間から6週間」てのは、あくまでも固定器具とかを外せるようになるまでの期間で、それからリハビリとかしなきゃなんないみたいだった。だけど、「全治」って「完全に治る」って意味じゃないの?‥‥なんてことも思いつつ、児島玲子ちゃんは、「私は中学の時に靭帯を切ったんだけど、切れるより伸びるほうがあとあと大変らしいよ。私は切れた時は半年近く松葉杖だったような‥‥。きっこちゃん、無理せずに、たまには甘えて休まないとね。それから、治ってもしばらくは、なるべく包帯やサポーターでガードしておいたほうがいいよ。私はわずらわしくてすぐに取って運動しちゃったら、靱帯が少し伸びちゃって、足の形はおかしくなるし、そのせいで冬には痛むし‥‥」なんてアドバイスしてくれた。
他にも、靭帯を切ったり伸ばしたりした経験のある何人かの人がアドバイスしてくれたんだけど、みんな口をそろえて言うのは、「3ヶ月くらい松葉杖だった」「半年近く松葉杖だった」って話で、「全治4週間から6週間」てのを聞いて「遅くても6週間したら普通に歩けるようになる」って思い込んでたあたし的には、誰も助けに来てくれないガケップチ犬みたいな気分になっちゃった。だって、1ヶ月お仕事ができないだけでも飲みすぎ‥‥じゃなくて、食べすぎ‥‥じゃなくて、ヤバスギなのに、3ヶ月も半年もお仕事ができなかったら、ヤバスギどころか、ケイン・コスギのニポン語みたく、お話にならなくなっちゃうからだ。
だけど、ここで、1つだけ、暗黒の地に差し込む一筋の光のごとく、あたしにとっての希望がある。それは、あたしのケガの名前は、「靭帯損傷」だってことだ。つまり、靭帯が切れたワケでも伸びたワケでもなく、損傷してるワケだから、切れたり伸びたりした場合なら何ヶ月も松葉杖かもしんないけど、そのどっちでもないあたしの場合は、6週間で固定器具を外して、そのあとに2~3日リハビリをすれば、すぐに欽ちゃん走りができるかもしんない‥‥っのは、自分に対する気休めであって、いくらあたしでも、「靭帯が伸びた」と「靭帯損傷」がおんなじようなことだってウスウスは気づいてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、周りの経験者たちからいろんな話を聞けば聞くほど、自分のケガが思ったよりも重症だってことを知らされて、最初は「1ヶ月だけお休みすれば」って思ってたのが、何だかだんだんシャレになんなくなって来た。もちろん、1ヶ月もお休みするってだけでも、思いっきり凹んでたんだけど、これが3ヶ月だ半年だなんてことになったら、清原と一緒に引退するしかなくなっちゃう。それで、あたしは、あらためてメッチャ凹んでたんだけど、そしたら、地元のお友達から連絡が来た。あたしがお買い物とかに行けなくて困ってるだろうと思って、「今日は1日お休みだから、車でお買い物とかに連れてってあげるよ」ってことだったんだけど、今は何とか商店街までは松葉杖で行けるようになったし、食糧はいっぱいあるし、あたしは別に困ってはなかった。
だけど、せっかく車を出してくれるって言ってるし、ここはひとつ甘えてみようと思って、「パチンコ屋さんに行きたい」って言ってみた。もう、ずっと打ってないし、3週間もお仕事をしてないし、2ヶ月前や3ヶ月前にお仕事したぶんのギャラの振り込みはあるんだけど、先のことを考えると不安で手をつけられないし、少しでも現金を稼いでおきたいからだ。だけど、何とか松葉杖で行けそうな距離の駅前のパチンコ屋さんは、すでに多くの人たちにバレちゃってるし、そんなとこに、右足を固定した松葉杖の女が現れて、「エヴァンゲリオン~奇跡の価値は~」を打ち始めて、ノーマルで大当たりするたびにケータイのセグ表でチェキしてたら、誰が見ても「きっこ」ってバレバレだから、とてもじゃないけど地元のパチンコ屋さんには行けなかった。
それで、そのお友達もパチンコ好きだから、二つ返事で「いいわよ!」って言ってくれたので、離れたとこのパチンコ屋さんに連れてってもらうことにしたのだ。お友達は、1時間後に迎えに来てくれるって言うから、とりあえず、足を固定してるガンダムみたいなのを外して、着替えて、また足を固定してから、久しぶりにお化粧した。こんなに長いことお化粧してなかったことはないから、お肌の調子はプルプルのユデタマゴ状態で、ファンデの伸びもナジミも貼りつきもサイコーで、お化粧するのが楽しかった。それで、パチンコ屋さんに行くだけなのに、完璧なフルメークになっちゃって、やって来たお友達に、「すごい気合いだね~」って言われて大笑いされちゃった。
‥‥そんなワケで、あたしは、多摩川を渡って、川崎のパチンコ屋さんに連れてってもらったんだけど、ここは地元のお店とは違って、朝鮮総連に加盟してるお店だから、何が何でも負けるワケには行かない。だけど、等価交換のお店だから、どの機種もクギが渋くて、なかなかの強敵だ。でも、なんだかんだ言う以前に、久しぶりのパチンコ‥‥って言うか、久しぶりの「エヴァンゲリオン」で、あたしのテンションはかなり上がってた。
だけど、ここで、あまりにも悲惨な運命が待ち構えてたのだ。あたしは、お家のイスになら長い時間でも座ってられるようになってたんだけど、パチンコ屋さんのイスだと、右足が曲げられないと座れなかったのだ。右の台に誰もいなくて、そっちに足を伸ばせればいいんだけど、もしもそこに誰かが来たら、あたしは右足を戻すことができない。それで、悩みに悩んだ果てに辿り着いた解決策は、そのシマの右端の先頭台で打つって作戦だった。これなら、台のエッジに沿って、ナナメ前に右足を伸ばすような座り方ができる。ただ、この作戦には、大きな欠点がある。それは、「台が選べない」ってことだ。
このお店には、「エヴァンゲリオン」のシマが2つあったんだけど、1つは片面だけだったから、「右端の先頭台」はぜんぶで3つしかない。それで、もう十分に落ち着いて来た「軌跡の価値は」だし、平日だし、午前11時前だったから、他の新台のほうが混んでて、「エヴァンゲリオン」のシマは3分の1くらいしか埋まってなくて、「右端の先頭台」も3つのうち2つが空いてた。だから、あたしは、台を選ぶとか何とか言う前に、とにかく、近くの右端の台に座って、運まかせで打つことにした。
それで、あたしは、1万円札を入れて打ち始めたんだけど、そしたら、思ったよりは回った。ずっと前に、このお店で「セカンドインパクト」を打った時には、渋い台はチャッカーのクギが欽ちゃん走りの両手みたく曲げられてて、500円で2回とか3回とかしか回んない台もあったのに、今回は、500円で7回、1000円で16回って感じで、決して良くはないけど、等価にしちゃ回るほうだ。それで、とりあえず、久しぶりの感触を楽しみつつ回してたんだけど、4機種の「奇跡の価値は」の中で、一番予告の出ないアスカ台(SF)だったから、ワクワク感はイマイチだった。
だけど、4000円目で、70回ちょっと回したとこで、「使途、来襲」の予告が出て、そこからレイの背景っていうあんまり期待できないパターンから、初号機のマゴロクソードのリーチになって、ノーマルが揃った。ヒサビサに聴く「天使のナントカ」の歌が嬉しくて、いつもは「目を休めるチャンス」だから、ずっと目をつぶってる大当たりラウンドなんだけど、今回はちゃんと見てた。でも、セグを見たらペケだったから、もちろん単発で終わりだし、何の期待もない。だから、こんなことならセグなんか見ないで打ってたほうがワクワクできるよな‥‥なんてことも思ってみつつ、結局、時短もダメで、出た玉もぜんぶ飲まれちゃった。
それにしても、アスカ台って、大した予告もなく、アッケなく揃っちゃうことが多いよね。前に、別のお店でアスカ台を打った時も、5分のミッションモードに入ったら、何の前ぶれもなく1周目でミッション完遂しちゃったり、何の予告も絡まないシンクロリーチが、ぜんぜん期待してないのに普通に揃っちゃったり、そんなことが何度もあった。
‥‥そんなワケで、せっかく当たったマゴロクソードだったけど、出た玉が無くなるころには、朝鮮総連に加盟してるお店の得意ワザ、「今まで回ってたのに急に台のバランスが変わってチャッカーに入らなくなる作戦」がスタートしちゃったから、あたしは、打ち続ける気がなくなっちゃった。それで、他の台に移動しようと思ったんだけど、もう、右端の先頭台は2つとも座られてた。それで、どうしようか悩みつつ、狭いイスとイスの間を松葉杖で進んでたら、真ん中の柱みたいなとこの左側なら、足を伸ばせることに気づいた。
その台は、チャッカーのクギも見た目はマトモだったし、17回だけ回して止めてた台だったから、まさか1500円とか2000円とかで17回ってワケはなく、たぶん1000円で17回だと思って、そこで打つことにした‥‥って言うか、さっきの台の他には、右足を伸ばして座れるのはここしかなかったから、ここで打つしかなかった。それで、6000円残ってるカードを入れて打ち始めたんだけど、たった4回だけ回して21回転になったとこで、ピービービーって警報が鳴って、ミッションモードになっちゃった。それで、あたしは、「あ~あ‥‥」って思うヒマもなく、背中に棒みたいなのが何本も刺さってるみたいな変な使徒が出て来て、「えっ?」って思ったら、夢にまで見たJA(ジェットアローン)だったのだぁ~♪
今まで、数え切れないほどミッションモードになったのに、一度もJAを見たことがなかったから、あたしはコーフンしちゃって、とにかく1分しかないから、大アワテでバッグからケータイを取り出して、必死に写真を撮った。それで、何とか3枚の写真を撮ることができて、最初の1枚は失敗しちゃったけど、あとの2枚は、JAのアップと、シンジのアップを撮ることに成功した。
それで、このJAの大当たりはノーマルで、昇格もしなくて、時短もダメだったんだけど、時短後の9回転目で、これまた初体験が待ち受けてた。タイトル予告とおんなじな黒地に白い文字で、大きく「激熱」ってのが出た。そして、そのあとにシンジの横向きの背景がカットインして、パチンコだけのオリジナルアニメの3機でシャムナントカを攻撃するリーチに発展して、鉄板で大当たりした。これも、揃ったのはノーマルだったけど、ラウンド前の再抽選で確変に昇格した。そして、ラウンドが終わって0回転で「5」「1」「3」の暴走モードに突入して、あとはサクサクと続いてった。
‥‥そんなワケで、途中で1箱飲まれたけど、暴走モードを入れると16回の大当たりで、実質はドル箱10箱、15800発出た。等価交換のお店だったから、地元だと5万円以下なのに、ここだと6万3000円になった。でも、久しぶりのパチンコで、勝てたことも嬉しかったけど、やっぱり、何よりも嬉しかったのは、初めてJAが見られたことだ。これで、あとは、初号機の格納庫の背景と、教室にカヲル君が座ってるのと、赤ペンペンと、ステップアップ予告のキューブが横向きに回転するのと、マグマダイバーが見られれば、プレミアは、ひと通り見たことになる‥‥って、これじゃまだまだ先は長いけど、まだ見てないプレミアがいっぱいあるってことは、まだまだ楽しめるってことだ。で、お友達はと言えば、「必殺仕事人」で8箱積んでて、2人揃って北朝鮮に経済制裁を発動することができたんだけど、渋い等価のお店で2人とも勝つことができたなんて、「奇跡の価値は」ってよりも、「奇跡の勝ちは」って感じだと思う今日この頃なのだ。
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