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2007.05.26

ワタオニよりウルオニ

ケガをしてから約1ヶ月が経とうとしてるんだけど、足を固定してるガンダムみたいなのを外すと、まだ、床に足を下ろして少しでも体重をかけると、激痛が走る。やっぱり、ヒザと足首の2ヶ所の靭帯損傷なので、もう少し長引きそうな気配がマンマンだ。だけど、お医者さまは「全治4週間から6週間」て言ったから、残りの2週間で奇跡的な回復を見せて、ピョンピョンとジャンプできるようになるかもしんないし、とにかく、お医者さまから言われたことを守って、おトイレとお風呂以外はガンダムを外さないようにして、できるだけじっとしてる。

でも、靭帯に関しては見えないから、痛みから治り具合を想像するしかないんだけど、目に見える外傷に関しては、ずいぶん良くなったのが分かる。最後まで残ってる足首の傷は、肉がえぐれたとこも大きなカサブタになったから、コンビニ袋に足を入れなくても、お風呂に入れるようになった。もちろん、バスタブに足を入れることはできないけど、少しくらいシャワーが掛かったりしても、気にしなくて良くなった。だから、それだけでも、すごくラクになった。

ただ、普通のカサブタって、皮膚よりも盛り上がってできるもんで、それが剥がれると新しい皮膚ができてるってシステムだけど、あたしの足首の傷は、皮ごと肉もえぐれてて、硬めのバニラアイスの表面をスプーンでこそぎ取ったみたいになってるから、凹んだとこにカサブタができてる。触った感じだと、カサブタ自体はすごく厚そうなんだけど、それでも、カサブタは周りの皮膚よりも凹んだ状態で、山頂のカルデラ湖みたいな感じになってる‥‥って、またまた伊藤孝先生直伝の地学的表現を使ってみた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、凹んだとこにできた凹んだカサブタが剥がれたら、さらに凹んだ新しい皮膚ができてそうな気がして、ケガが治っても、あたしの足首には雨が降ったら水溜りができそうで、そんなことにでもなったら、ホントにカルデラ湖になっちゃうから、悲しくもあり、楽しくもありってワケで、精神的に凹んでるヒマなんかない。どっちにしても、大きな傷が残ることは覚悟してるけど、クルブシとは逆の目立たない内側のほうだから、「ま、いっか!」って感じだ。そんなことよりも、カンジンなのは靭帯のほうで、外傷の目立つ足首よりも、ほとんど腫れも引いたヒザのほうが、未だに激痛が走るから、できるだけ動かさないようにして、1日も早く歩けるようにならないと、ホントに困る。

だから、あたしは、松葉杖でピョコピョコと動き回れるようにはなったけど、できるだけ動かないようにしてる。足を固定してるガンダムも、すごくうっとうしくてイヤで、ベッドの上に足を伸ばしてるだけなら、外しててもおんなじなんだけど、それでも、外さないようにしてる。それで、片足を伸ばしたままの状態で上半身を起こしてると、どうしてもムリな姿勢になるから、何よりもお尻が痛くなるし、左足のモモも痛くなるし、背中や腕も痛くなって来る。最初は「天国みたいだ」って思ったマッサージチェアも、長時間座ってるとつらくなって来るから、今は、ソファーに大きなクッションを置いて横向きに座るのと、ベッドと、マッサージチェアの3ヶ所を移動してる。

で、毎日ずっとお家にいると、自然とテレビをつけっぱなしにしちゃうワケで、「笑っていいとも!」が終われば「ごきげんよう」が始まるし、「ごきげんよう」が終われば「ウルオニ」、つまり、「麗しき鬼」が始まるワケで、ナンミョータレントが勢ぞろいの「笑っていいとも!」にも、おんなじことの繰り返しでデジャブ感が満載の「ごきげんよう」にも興味がないあたしは、「ウルオニ」だけを午後の楽しみにしてる。

それにしても、何年間もまったく進歩がない「ごきげんよう」って、ホントに、いつ観ても新鮮味のカケラもなくて、常に何年も前の再放送を観てる感じがする。今日の放送でも、ゲストの城之内ミサが、「麦茶と間違えてそうめんの汁を飲んだ」って話をしてて、他のゲストも会場のお客さんも全国のお茶の間の視聴者も、すべてが「この話のオチは『そうめんの汁』だろうな」って思ってるのに、そのオチまでをもったいつけて長々と得意満面で話してる城之内ミサに、何とも言えないトホホな気分になった。

あたしは、オリエンタルラジオって大っ嫌いなんだけど、それは、一番最初にオリエンタルラジオをテレビで見た時に、あの「武勇伝!武勇伝!」ていうのをやってて、そのネタの中に、「バス停を毎日少しずつ自分の家のほうにズラして来る」ってのがあったからだ。これって、何十年も前からいろんな人がネタにしてて、あたしが初めてラジオかなんかでこのネタを聴いたのは、中学生のころだ。それから、シロートのリスナーからのハガキから、プロのお笑い芸人に至るまで、数え切れないほどの人がこのネタを使って来たけど、今や、バス停も地面に固定されるようになり、人間が持ち上げて動かせるバス停なんて都会じゃ見なくなったし、今どき、こんな使い古されたネタなんか使うヤツなんているワケないと思ってたら、「若手の中で爆発的に人気がある」ってフレコミのオリエンタルラジオがこのネタをやったもんだから、あたしは、観てるほうが恥ずかしくなって、一気に大っ嫌いになったってワケだ。

これとおんなじ感覚なのが、いくら自分の持ちネタでも、いろんな番組でおんなじ話をする芸人だ。最近だと、千原ジュニアのネタの使いまわしが、イヤでイヤで寒気がして来る。あたしは、基本的には、千原兄弟は好きなんだけど、いくら他の番組でウケたからって、ガンダムのアムロのマネをするナントカって芸人が千原兄の家に泊まりに行った時に、千原兄の奥さんがジャージの上下と間違えて、ジャージの上を2つ出したって話、あればっか繰り返してるから、だんだんにイヤになって来た。千原ジュニアは、あたしが見ただけでも、少なくとも4本の番組でこのネタを話してた。

あたしが、特にイヤなのが、他の番組で千原ジュニアがこのネタを話した時に、一緒に出演してて大笑いしてた芸人が、次の番組にも一緒に出てて、何度も聞いてるネタなのにも関わらず、まるで初めて聞くようなシラジラしい演技を続けて、最後のオチのとこで大笑いしてることだ。このシラジラしさには、全身で小さい鳥肌実が演説を始めちゃうほどガマンできないし、このシラジラしさが充満したスタジオの空気感が、あたしには耐えられない。

‥‥そんなワケで、ダッフンした話をクルリンパと戻すけど、シラジラしくて寒気がして来る「ごきげんよう」と違って、そのシラジラしさを芸術の域にまで高めたのが、あたしが最近ずっとハマって観てる「麗しき鬼」、略して「ウルオニ」だ。このフジテレビの昼の帯ドラは、今や伝説となった「真珠夫人」や「牡丹と薔薇」の中島丈博作品で、去年の「偽りの花園」がイマイチだったからか、この作品に賭ける中島丈博のダッフン具合はものすごい。観てる人には説明の必要はないし、観てない人にはとても説明できないほどの、いつもの複雑な人間関係が炸裂してるワケだけど、とにかく、主役の「洵子」役の金子さやかと、「悠子」役の遠野凪子がバツグンのキャスティングで、特に、遠野凪子はサイコーだ。顔もあたしの好みだし、役柄がネイルアーティストってとこもツボだし、シフォン系の衣装もステキだし、毒々しい演技やセリフ回しも昼ドラ感マンマンだし、あんまり好きだから、最近では、遠野凪子のブログまで読んでるほどだ(笑)

で、発見したのが、遠野凪子って、あたしとおんなじお誕生日だった。その上、「シフォン系の衣装がステキだな」って思って観てたら、ブログに「シフォン系の衣装が好き」って書いてあったから、あたしは「おおっ!」って思って、勝手に親近感を感じちゃった。だから、悠子(遠野凪子)が、「じゅんこ!」「じゅんこ!」って言いながら妹を溺愛するシーンを観てると、あたしも親友のじゅんこのことを想像しちゃって、何とも言えないジワ~ンとした気持ちになって来る。

そして、それだけでも大変なのに、今日なんか、悠子が女性同士で濃厚なプレイをしてるとこを帰宅した妹の洵子(金子さやか)に目撃されちゃう。でも悠子は、洵子に見られてることに気づかずに、相手の顔を舐めまわすように熱いキスを続ける‥‥っていう、居ても立ってもいらんないような終わり方をしちゃったもんだから、今、これを書いてたら、心臓のドキドキが復活してきちゃった。とにかく、この続きが放送される来週の月曜日は、あたしは病院に行く日だから、録画予約を忘れないようにしないと、一生後悔することになっちゃう。

‥‥そんなワケで、今や完全に「ワタオニ」を超えた「ウルオニ」だけど、今回の「ウルオニ」の姉妹愛は、「ボタバラ」の紆余曲折した果ての精神的な姉妹愛とは違って、もっと単刀直入にエロいし、美しいものを愛するがゆえに、潜伏してたビアン心が目覚めつつも、妹に対する独占欲や嫉妬心が渦巻くドロドロとした中島丈博ワールドが全開だから、最後まで目が離せない。何よりも、中島丈博のドラマは、オリエンタルラジオや千原ジュニアのネタと違って、オチがまったく分かんないから、最終回まで目が離せないのだ。「ボタバラ」で、目が見えなくなった相手とおんなじ状態になるために、自ら目を針で刺して失明したように、普通に考えたら絶対にアリエナイザーな結末が待ってるから、今回の「ウルオニ」にしたって、普通なら「洵子もビアンに目覚めて悠子と愛し合う」って結末を想像するけど、絶対にそんな安易な終わり方はしないと思う。だから、あたしは、これからも、オチがまったく分からない「ウルオニ」を姉の広い心で暖かく見守って行こうと思う今日この頃なのだ。


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