« アベシンゾーの秘書宅で少女が監禁、暴行された! | トップページ | おはようからおやすみまで暮らしを見つめる自衛隊 »

2007.06.10

時代はシングル

あたしは、もうずいぶん長いこと、1人暮らしをしてる。で、1人暮らしには不便なこともいっぱいあって、特に、今みたくケガで動けないと、それを実感する。だけど、1人暮らしだからこそのイイコトもあるし、1人暮らしをして初めて気づくこともある。良く聞くけど、上京して初めて1人暮らしをした男の子が、それまではお母さんにやってもらってた炊事や洗濯をぜんぶ自分でやんなきゃなんなくなって、すごく苦労して、それでやっとお母さんのアリガタイザーに気づいたって話もある。

今までは、外から帰って来て、汚れた服を洗濯機の横のカゴにポンと投げ込んどけば、知らないうちにキレイに洗濯されて、キレイにたたまれて、タンスの所定の位置に入ってたのに、1人暮らしになったら、ぜんぶ自分でやんなきゃなんない。そして、初めて、「全自動洗濯機って全自動じゃなかったんだ」ってことに気づくってワケだ。ま、こういう極端なのは、生まれた時から何ひとつ自分でやったことがないアベシンゾーみたいなオボッチャマくらいだと思うけど、子供を有名大学に入れるために、有名高校を目指して朝から晩まで勉強だけさせてるようなバカ親にかかっちゃうと、こんな「プチ・アベシンゾー」みたいな世間知らずが出来上がっちゃうんだろう。

微分積分が分かっても、洗濯機の使い方を知らないバカ。相対性理論が分かっても、ご飯の炊き方を知らないバカ。社会に出てから何の役にも立たない参考書は何冊も読んでるのに、芥川龍之介の「路上」を読んでないバカ。どんなに努力して有名高校や有名大学に入っても、このまま自民党の独裁が続けば、どうせ徴兵されて、地球の反対側のワケ分かんない国に連れてかれて、アメリカのために殺されちゃうんだから、勉強したって有名大学に入ったってぜんぶムダなのに、まったくオメデタイよね‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、ちっちゃなころから悪ガキで、15で不良と呼ばれたあたしでも‥‥じゃなくて、ちっちゃなころから母さんの手伝いをしてて、家事なら何でもできるあたしでも、家族と暮らしてた時には分かんなかったのに、1人暮らしをして初めて気づいたことがある。たとえば、トイレットペーパーだ。家族で暮らしてると、誰がいつトイレットペーパー使ったのか分かんないから、自分がおトイレに入った時に、トイレットペーパーにタップリと余裕のある時もあれば、残り少ない時もあるし、たまたま自分の時に無くなれば、新しいのをセットしなくちゃなんない。それで、用が終わってトイレットペーパーを使おうとした時に、芯しかなかったりしたら、誰か分かんない犯人に向かって、「何で新しいのをセットしとかないのよ~!」って怒鳴んなきゃなんなかったりもする。

ま、これは、2人暮らしなら犯人はすぐ分かるけど、3人以上の家族だと、自己申告がないと迷宮入りしちゃうから、頭脳は子供でもベッドでは大人、迷探偵キッコナンの登場ってことになる。だけど、ずっと一緒に暮らしてる家族なら、自分がトイレットペーパーを使い終わっても新しいのをセットしないような人はだいたい想像がつくから、自己申告がなくても、迷探偵キッコナンが登場しなくても、「どうせまたお兄ちゃんでしょ?」ってことになる。だから、あたしみたく1人暮らしの場合は、トイレットペーパーを使おうとした時に、芯だけがカラカラとカラ回りしてる状態だったら、犯人は「あたし」ってことになる‥‥って、そんな話じゃなくて、あたしが1人暮らしをして初めて気づいたことってのは、「トイレットペーパーはシングルに限る」ってことだった。

トイレットペーパーって、スーパーとかに買いに行くと、必ず、ダブルとシングルがあって、どっちもおんなじ値段で並んでる。ほとんどは12ロール入りで、高いのは300円台のものから、安いのはあたしが買うような168円とか178円のものまで、何種類か並んでる。それで、あたしは、その中で一番安いものを選ぶのは当然だけど、ダブルもシングルもおんなじ値段だから、ずっとダブルのほうを買ってた。これは、別に深く考えての選択じゃなくて、おんなじ値段なら、なんとなくダブルのほうが高級そうで良さそうだと思ったからだった。それで、あたしは、この自分の選択に何の疑問も持たないまま、3年か4年か分かんないけど、ずいぶん長いことダブルのトイレットペーパーを使い続けてた。

‥‥そんなワケで、何年か前のある日のこと、あたしは、そろそろトイレットペーパーが無くなりそうだったから、メモに「トイレットペーパー」って書いて、それを車のメーターパネルのとこに貼って、お仕事に行った。こうしとけば、絶対に忘れないからだ。だから、あたしの車のメーターパネルの周りは、お買い物だけじゃなくて、いろんなメモが貼ってあって、カンジンのメーターが見えない時もある‥‥なんてことも言ってみつつ、その日は夜遅くまでお仕事が終わらなくて、自宅付近まで戻って来た時には、いつものスーパーはとっくに閉店してる時間になってた。

それで、あたしは、メッタに行かない世田谷通り沿いの深夜1時まで開いてるスーパーに寄ったんだけど、そこに並んでたのは、あたしがいつも買うのとは別のメーカーのトイレットペーパーばっかだった。でも、あたしは、安けりゃ何でもいいワケで、その中で一番安い200円以下のを抱えて、レジへと欽ちゃん走りして、トットと帰って来た。

そして、それから2~3日後に、そのトイレットペーパーを使う時になって、あたしは、初めてそれがシングルだったってことに気づいたのだ。いつものスーパーで買ういつものトイレットペーパーなら、ダブルもシングルもおんなじロゴと模様なんだけど、ダブルのほうは薄いピンクで、シングルのほうは薄いグリーンだから、いちいち確認しなくても間違えることはないんだけど、そのトイレットペーパーは初めて買った種類のだったから、ダブルを買ったつもりで、間違えてシングルを買ってたのだ。

それで、あたしは、1人暮らしを始めてから、シングルのトイレットペーパーを初体験したんだけど、シングルのトイレットペーパー自体は、いろんなとこで使ってるし、子供のころから自宅でも使ってたから、別に初体験でも何でもない。ただ、1巻きのトイレットペーパーの最初から最後までをあたし1人で使う「1人暮らしにおけるシングルのトイレットペーパー」が初体験だったってことだ。で、今、気づいたんだけど、独身のことも「シングル」って言うから、「1人暮らしにおけるシングルのトイレットペーパー」って言うよりも、「シングルのシングルによるシングルのためのシングルなトイレットペーパー」って言えば、昨日の日記のタイトルともリンクするし、ナニゲに楽しくなって来る。ついでに、この「シングルのシングルによるシングルのためのシングルなトイレットペーパー」のテーマソングは、山下久美子の懐かしい名曲、「SINGLE」にしよう!(笑)

このころの山下久美子って、たしか、ホテイとラブラブな時期で、別にそんなことはどうでもいいんだけど、出しゃばりなホテイが山下久美子の楽曲にいろいろと口出ししてて、山下久美子もそれを喜んでたみたいで、まるで山下達郎と竹内まりやみたく、共同作業的に楽曲作りをしてたから、山下久美子のステキだった歌が、みんな、ホテイのお得意の「歌謡ロック」みたいになっちゃったんだよね。それが原因で、山下久美子の曲を聴かなくなったファンもいっぱいいたと思う。あたしは、ずっと昔の山下久美子は大好きだし、今の山下久美子も好きだけど、ホテイと付き合ってた期間の楽曲は嫌いだから聴かない。でも、この「SINGLE」だけは好きなんだよね。

山下久美子っていえば、一番好きな歌は、やっぱ、「恋はスクーターに乗って」かな?‥‥なんてことも言ってみつつ、ダッフンした話をクルリンパと戻すけど、あたしは、シングルのトイレットペーパーをセットして、その日から使い始めたってワケだ。だけど、それまでのダブルからシングルに変わったとはいえ、それなりの値段で売ってるそれなりのトイレットペーパーだったから、パチンコ屋さんのおトイレとかデパートのおトイレとかにあるような、硬くて薄くてお習字の半紙みたいなトイレットペーパーとは違って、使い心地には何も問題なかった。

‥‥そんなワケで、あたしは、何も考えずに、普通の感覚で使い続けてたんだけど、何日か過ぎたころに、1つのことに気がついた。それは、「トイレットペーパーがなかなか減らない」ってことだ。あたしは1人暮らしだし、このお部屋に誰かが来ることはメッタにないから、あたしのおトイレのトイレットペーパーは、ほぼ100%、あたし1人で消費してる。だから、あたしがお腹を壊したり、花粉症のシーズンに突入したりしない限り、トイレットペーパーの消費量は変わらないハズなのに、シングルになったトタンに、ナニゲに減りが遅くなったのだ。

最初の1巻き目は、なんとなく感じただけなんだけど、2巻き目、3巻き目と使い続けるうちに、あたしの、この「なんとなく」って感覚は、確信に変わって行った。どう考えても、今までダブルを使ってた時と比べると、おトイレの上のツッパリ棚の上に置いてあるトイレットペーパーの袋を背伸びして取る回数が減ったし、12ロール入りの袋がずいぶん長持ちする。

ダブルは1巻き30mで、シングルは1巻き60mだから、おんなじように両手でクルクルと使ってれば、2倍は長持ちする計算になる。だけど、シングルをダブルとおんなじ回数クルクルと取ると、厚みが薄くなっちゃうから、ダブルよりもたくさんクルクルしなくちゃなんない。だから、おんなじ厚みになるように使ってれば、2枚重ねの30mと1枚の60mは、結果的にはおんなじってことになる。だけど、実際には、2倍までは行かないけど、少なくとも、1.5倍くらいは減るのが遅くなった。

あたしは、決して、トイレットペーパーを節約しようと思って少なめに使ってたワケじゃない。それまでとまったくおんなじ感覚で使ってたのに、使用量が5割くらい減ったってワケだ。つまり、それまでダブルを使ってた時は、知らず知らずのうちに、必要以上の量をムダづかいしてたってことになる。それ以来、あたしは、ずっとシングルのトイレットペーパーを使い続けてるんだけど、シングルに替えてからは、明らかに買いに行く回数が減った。これは、1人暮らしをしてるからこそ気づいたことで、家族で暮らしてたら、ずっと気づかずにいたと思う。

だから、今、ダブルのトイレットペーパーを使ってる人は、騙されたと思って、1回だけでもシングルを使ってみて欲しい。使用量が1割や2割くらい減っても実感できないと思うけど、それまで通りの感覚で使ってても5割も減るから、確実に最初の12ロールで実感できるハズだ。そして、たくさんの人たちがダブルからシングルに替えれば、ものすごくエコっぽい感じにもなる。1ヶ月に1回、12ロール入りのダブルを買ってた家庭なら、シングルに替えれば1ヶ月半に1回買えば間に合うようになる。1年に12回買ってたものが8回になるんだから、エコとかに興味のない人でも、お金の節約にもなる上に、買い物の手間も省ける。「そんなことを言うんならウォシュレットにしろ!」ってツッコミを入れられそうだけど、おトイレに行くたびにムダな電気やお水を使うなんて、あたしには考えらんないゼイタクな話だ。

‥‥そんなワケで、あたしは、トイレットペーパーのダブルってのは、もしかしたら、消費量を増やしたいメーカーのワナなんじゃないかって思えて来た。だって、明らかにシングルよりも作る手間が掛かるダブルなのに、おんなじ値段で売ってることが怪しいのだ。たとえば、常にダブルのほうが10円とか20円とか高かったら、多くの人がシングルのほうを買うだろう。ベンツに乗ってるクセに、ガソリンが1円値上がりしただけでギャーギャー騒ぐ人もいるように、世の中の人の金銭感覚って、ガソリンとかトイレットペーパーとかの「消えてくもの」に関してはシビアだから、ものすごい豪邸に住んでるお金持ちでも、20円の差がついてたらシングルのほうを買うかもしんない。

だけど、どこのスーパーに行っても、おんなじメーカーのおんなじシリーズのトイレットペーパーなら、絶対にダブルもシングルもおんなじ値段で並んでる。そしたら、昔のあたしみたく、「なんとなく良さそうだから」「なんとなく高級そうだから」ってイメージだけで、ついついダブルのほうを手に取っちゃう人も多いと思う。だけど、実際に両方を使ってみると、明らかに使用量が違うんだから、別にシングルしかなくてもぜんぜん困らないのに、メーカーがダブルを売り出したのは、少しでも消費量を増やしたいって作戦なんだと思う。そして、そんなメーカーの作戦に乗せられてる人たちが、地球温暖化に拍車をかけてるってワケだ。

で、この「2枚重ねのワナ」ってことに気づいたあたしは、鼻をかむ時には、箱ティッシュから2枚のティッシュを取って使ってる。ティッシュは2枚重ねだから、合計で4枚ってことになる。何で2枚取るのかっていうと、1枚だと薄すぎて手に鼻水がついちゃう気がするからだ。他にも、何かをこぼした時にパッと拭く時でも、ついつい2枚取っちゃうことがある。だけど、塗った口紅を押さえる時とかは、1枚取って、それをたたんで使ってる。つまり、対象の面積が広い場合には2枚、狭い場合には1枚って感じなんだけど、日常生活の中では、この「ついつい2枚取っちゃう」ってことが多いと思う。

‥‥そんなワケで、これも、トイレットペーパーのダブルとおんなじで、「汚いものが手につくのはイヤ」っていう人間の心理によって、多め多めに使ってるだけなのだ。1枚のティッシュは2枚重ねだから、鼻をかむ時みたく、1枚だと「薄すぎる」って感じる時には、もう1枚取って使うことになるけど、実際には、1.5枚、つまり、2枚重ねのうちの1枚を剥がして、それが3枚で足りると思う。だから、鼻をかむたびに、薄いのを1枚ずつムダづかいしてるってワケで、つまり、トイレットペーパーとおんなじに、ティッシュもダブルとシングルを選べるようになれば、シングルのほうを使うと、使用量は5割ほど減るってワケだ。こんなことを言うと、「そんなら1枚のティッシュを2つに折って使え!」って言う人もいると思うけど、あたしが言いたいのはそこじゃなくて、ようするに、「トイレットペーパーやティッシュペーパーを2枚重ねにしたのは、メーカーによる人間の心理を利用した消費量拡大作戦なのだ!」ってことだ。何しろ、国民を守ってくれてると思ってた自衛隊が、逆に、アメリカのために自国民を監視してたくらいだから、これからは、常に何でも疑ってかなきゃなんないと思う今日この頃なのだ。


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう!
★ 1日1回、応援のクリックをお願いしま~す♪
   ↓   ↓
人気blogランキング


★ それから、WEBでは読めない書き下ろし原稿もタップリの書籍版「きっこの日記」は、ほとんど在庫が無くなりました。
ご希望の人は、手に入れる最後のチャンスなので、お早めにどうぞ!
   ↓   ↓
http://www.byakuya-shobo.co.jp/kikko/

|

« アベシンゾーの秘書宅で少女が監禁、暴行された! | トップページ | おはようからおやすみまで暮らしを見つめる自衛隊 »