下半身だけ男性だなんて!
あたしは、食べ物の好き嫌いは少ないほうで、死んでも食べられないものは、昆虫だけだ。イナゴだの、ハチの幼虫だの、ザザムシだの、タガメだの、エスカルゴだのって、何が悲しくて昆虫なんか食べなきゃなんないのか知らないけど、手で持つこともできないものを口の中に入れて、さらには、歯で噛み潰して、その上、それを飲み込むだなんて、そんな恐ろしいこと、想像しただけでも妊娠しちゃう。特にダメなのは、アボリジニーの人とか、どっかのジャングルで暮らしてる部族の人とかが、親指よりも太くて長いイモムシを生きたまま食べるアレだ。あんなイモムシ、手で持つことも不可能なのに、それを口に入れて、歯で噛み潰して、内部の液体が口の中に飛び散るなんて、想像しただけでも妊娠‥‥って、しつこいか?(笑)
どっちにしても、昆虫を食べるなんて、そんな異常なことは、若槻千夏にしかできない芸当だ。で、あたしは、昆虫の他には、ホヤとピータンとパクチーが嫌いなんだけど、これらは純粋に味が嫌いってことで、嫌いだから自分から進んで食べることはないけど、これしか食べ物がなかったらガマンして食べる。だから、「死んでも食べられないほど嫌い」ってワケじゃなくて、「好んでは食べない」ってレベルのものだ。つまり、あたしは、昆虫みたいなゲテモノじゃなくて、ちゃんとした食べ物の中なら、死んでも食べられないってものは別にないし、ほとんどのものを美味しく楽しく感謝しながらいただいてるってワケだ。
じゃあ、逆に、好きな食べ物は何かって言うと、これは、たくさんありすぎて、1つに絞ることはできない。高級なものなら、マツタケは大好きだし、イクラとかウニとかも大好きだし、アワビやサザエも大好きだし、カツオやワカメも大好きだし、マスやタラも大好きだし、波平やフネも‥‥って、サザエさん一家かっ!‥‥なんてことも言ってみた今日この頃、いかがお過ごしですか?(笑)
‥‥そんなワケで、あたしは、食材のジャンルで言うと、お野菜とお魚が好きだ。マツタケも好きだけど、それとおんなじくらいキャベツも好きだし、タケノコも好きだし、ニンジンも好きだし、ゴボウも好きだし、サトイモも好きだし、ダイコンも好きだし、ナスも好きだし、ジャガイモも好きだし、キュウリも好きだし、長ネギも好きだし、シイタケも好きだし、トウモロコシも好きだし、春菊も好きだし、モヤシも好きだし、他にもいろんなお野菜がどれもみんな大好きだ。魚介類も、ホヤ以外はみんな大好きだ。
それで、あたしの場合は、食べ物の好き嫌いに大きく影響するのが、「味」だけじゃなくて、「歯応え」とか「食感」なのだ。たとえば、モヤシの場合は、何と言っても「シャキシャキとした食感」が好きなワケで、モヤシ炒めにしても、ゴマ和えにしても、焼きそばに入れるにしても、お味噌汁の具にするにしても、絶対にシャキシャキしてないと美味しく感じない。だから、モヤシは好きなんだけど、フニャフニャになるまで煮込まれちゃってたりすると、「あ~あ‥‥」って思っちゃう。つまり、あたしは、好きな食材でも、料理の仕方によっては、好きじゃなくなっちゃうってことだ。
食べ物に対して、その「味」だけじゃなくて、「歯応え」や「食感」に美味しさを感じるのはあたしだけじゃないと思うけど、あたしの場合は、その比率が極端に高いんだと思う。大ゲサに言えば、味よりも食感のほうを重視してるのかもしんない。たとえば、沖縄のミミガーなんて、ハッキリ言って、味なんかほとんどない。ミミガーの味は、いろんな調味料でつけてるだけで、お料理する前のミミガーを食べると、何の味もしない。だけど、あのコリコリとした独特の歯応えは、お酒のオツマミにサイコーで、コリコリ系の歯応えの中では、ハード系の「焼き鳥の軟骨」と、ソフト系の「ミミガー」が、双璧を成してるって感じがする。
で、今、気づいたんだけど、あたしがコダワってる「歯応え」とか「食感」とかって、ご飯のおかずとしてよりも、お酒のオツマミとしてのほうが比重が大きくなるみたいだ。ご飯のおかずの場合は、「歯応え」や「食感」よりも「味」のほうが優先されるし、何よりも「白いご飯に合うかどうか」ってことが最重要になる。だけど、お酒のオツマミの場合には、もちろん味も重要だけど、それと同等か、場合によってはそれ以上に、食感が重要になって来る。たとえば、海ブドウも、ご飯のおかずとしてよりも、お酒のオツマミにしてこそ、あの食感が生きて来るんだと思う。
‥‥そんなワケで、ここまでの流れからも分かるように、あたしは、コリコリした食感やプチプチした食感が大好きで、その最高峰にあるのが、カズノコだ。塩漬けのカズノコだったら、塩を抜きすぎないように塩抜きして、白醤油漬けだったらそのままで、2cmくらいに手でちぎる。そして、それを小鉢に入れたら、全体的に一味唐辛子を振りかけて、軽くお醤油を垂らしてから、オカカを山盛りに乗せる。それで、これをかき混ぜて、オカカまみれのカズノコをコリコリと食べながら、強い泡盛をロックで飲めば、東京のマンションの一室にいても、爽やかな潮風が全身を吹き抜けるってワケだ。
そして、この、あたしの大好きなコリコリでプチプチな食感の正反対に位置するのが、「カールを奥歯で圧縮した時の食感」なのだ。前にも書いたことがあるけど、あたしは、カールの味は大好きだ。特に、カレー味が好きだし、この前も、ニンニク味ってのを買って来た。それで、カールおじさんの顔の形のカールが1つ入ってたから、嬉しくてケータイで写真を撮っちゃった。だから、あたしは、カールってお菓子は嫌いじゃないんだけど、好んでは食べない。その理由は、奥歯に詰まるからだ。
カールを2個、3個、4個って食べ続けて行くと、奥歯のすり合わせの部分に、圧縮されたカールがだんだんに層になって蓄積されてって、ものすごくイライラする。それで、最初はベロの先っちょで取ろうとするんだけど、これがまたなかなか取れなくて、結局、爪の先でほじったり、ツマヨウジで取ったりすることになる。で、自分の口の中から出て来たものだとは言え、一度、ツマヨウジで取ったものをまた食べるのなんてイヤだから、捨てることになる。そして、1袋のカールを食べ終えるまでに、この作業を何度もしなくちゃなんないし、歯と歯の隙間にも詰まるから、食べ終わったらすぐに歯磨きしないといけないし、そんなことばっか考えてると、せっかくのオヤツタイムを十分に楽しむことができなくなっちゃう。だから、あたしは、カールの味は好きだけど、奥歯で圧縮した時の食感が嫌いだから、あんまり買わないのだ。
‥‥そんなワケで、この「圧縮したカールの食感」とおんなじジャンルなのが、あたしの好きな魚介類の中にもある。それは、お魚の卵巣とか白子の中の「一部のもの」だ。たとえば、ボラの卵巣を干して作るカラスミは、あたしの大好きなオツマミの1つなんだけど、薄く切ったのをそのまま食べてると、圧縮したカールとおんなじように、だんだんに奥歯の表面に蓄積されてっちゃう。そして、それがヤタラと気になって、常にツマヨウジでほじってないと、ゆっくりとお酒を楽しめなくなっちゃう。
だから、あたしは、カズノコの食感は大好きなのに、おんなじジャンルの中に、苦手な食感のものもあるってワケだ。それで、ずいぶんと前置きが長くなっちゃったけど‥‥なんて書くと、「おいおい‥‥」って言われちゃいそうだけど、あたしの体調を心配してくれた地元のお友達が、動けないあたしの代わりに、スーパーに行ってくれるって言う。それで、あたしは、ホントはカズノコが食べたかったんだけど、お正月でもないのに、こんな高級なものなんかとても買えるワケがない。それで、思い出したのが、ニシンの塩焼きだった。
遠くのほうのスーパーに行くと、焼き魚のパックを売ってて、カレイとかサバとか何種類かあるんだけど、その中のニシンは、お腹にカズノコが入ってるのだ。これは、そのスーパーが作ってるんじゃなくて、有名な和食屋さんが作ったものをそのスーパーが仕入れて売ってるもので、ちょっと高級なお惣菜コーナーにある。それで、ニシンの場合は、30cmくらいのニシンを真ん中でナナメに切って、頭のほうと尾のほうを上下に並べて1つのパックに入ってる。だから、お腹のカズノコも真ん中から切れてて、お腹から溢れ出してるのがラップ越しに見えるもんだから、カズノコ好きのあたしには、たまんない絵ってことになる。
もちろん、あたしは、生のカズノコのほうが好きだけど、火が通ってても、あのコリコリ感もプチプチ感も、若干は劣りつつも健在だから、あたしにとっては、大好きな食べ物ってことになる。だけど、このニシンの塩焼きは、1パック390円もするから、ふだんはとても買うことはできない。だから、たまたま閉店マギワに行った時に、たまたまその日までの賞味期限のパックが残ってて、半額のシールが貼ってあった時に、たまたまお金に余裕があれば、買ったりする。それでも200円近くもするから、あたしにとってはゼイタク品で、1年間に2回くらいしか食べることはできない。だから、このニシンの塩焼きを買った時には、美味しいお酒を用意して、お気に入りのお皿に出して、電子レンジで温めて、まずは身から食べて、カズノコの部分は最後の最後に楽しみながらいただくことにしてる。
‥‥そんなワケで、あたしは、スーパーに行ってくれるっていうお友達に、そのニシンの塩焼きのことを伝えて、もしも半額のがあったら買って来て欲しいって頼んだ。だけど、そのお友達は、平日の昼間にスーパーに行くって言ってたから、半額になってる可能性は極めて低くて、良くても「50円引き」のシールがいいとこだろうって思ってた。それで、夕方になって、そのお友達が買い物したものを届けてくれたんだけど、オダギリジョー‥‥じゃなくて、シシドジョー‥‥じゃなくて、ヤブキジョー‥‥じゃなくて、ハタボウダジョー‥‥じゃなくて、アンノジョー、ニシンの塩焼きは、その日までの賞味期限のが「50円引き」だったそうだ。つまり、その日の閉店時間近くまで売れ残ってれば、きっと半額になるんだと思うけど、まだ昼間だったから、第1段階として「50円引き」にしたんだろう。
で、そのお友達は、「お見舞い」だって言って、その「50円引き」のニシンの塩焼きを買って来てくれたのだ。やっぱり、持つべきものはお友達ってワケで、あたしは、ワリと久しぶりに、大好きなカズノコの食感を楽しめることにワクワクした。何で「ワリと久しぶり」なのかって言うと、いつも「きっこの日記」を読んでくれてる人は覚えてると思うけど、1ヶ月半くらい前に、あたしは、いただきものの「太古の黒うさぎ」っていう焼酎を飲む時に、これまたいただきもののカズノコをオツマミにしてたからだ。
だけど、今回は体調が悪いから、焼酎をガブガブと飲むワケには行かないので‥‥っていうか、体調を回復するためにスーパーに食べ物を買いに行ってもらったワケだから、焼酎なんか飲んだらモトもコもなくなっちゃうし、モトもコもなくなればモト冬木の髪の毛がもっとなくなっちゃう。だから、今回は、いただきものの「無添加 蔵元の梅酒」を1杯だけ飲むことにした。これなら、養命酒を飲むみたいな感じで、体に良さそうだからだ。
それで、あたしは、いつものように、お気に入りのお皿にニシンの塩焼きを出して、電子レンジで温めて、梅酒をチビチビと飲みながら、まずは身の部分を食べた。ニシンは小骨が多いけど、そんなもんいちいち取るほど、あたしはオチョボチックな育ち方はしてないから、小骨ごとパクパクと食べる。ちなみに、「オチョボチック」っていうのは、アベシンゾーみたいに「世間知らず」って意味だ。何しろ、アベシンゾーは、自民党の会議で「最近は野菜が高い」っていう話題が出た時に、キャベツの通常の値段を知ってるか聞かれて、「1個5~600円くらいですか?」ってノタマッたそうだ(笑) これこそが、アベシンゾーのアベシンゾーたるユエンで、世の中のことを何ひとつ知らないオチョボチックなアベシンゾークオリティーだ。キャベツが1個600円だと思ってるような大バカに、国民の生活のことなんか任せておけないよね。
‥‥そんなワケで、ダッフンした話をクルリンパと戻すけど、ニシンの身を食べ終わったあたしの目の前には、カズノコと、ロックグラスに半分ほどの梅酒が残った。つまり、これからがいよいよ佳境だってとこなんだけど、あたしには、一抹の不安‥‥っていうか、ちょっとした疑問があった。それは、真ん中から切られてたニシンの、頭のついてるほうの上半身から出て来たカズノコと、尾のほうの下半身から出て来たカズノコとが、ぜんぜん一致しないのだ。ニシン自体は、上半身と下半身で1匹になる感じなのに、そこから出て来たカズノコは、上半身と下半身、つまり、前の半分と後ろの半分とがつながらないのだ。
上半身から出て来たカズノコは、すごく立派で、幅も厚みも十分なのに、下半身から出て来たカズノコは、半分以下の厚みしかないし、それ以前に、カズノコ特有のブツブツがなくて、なんだかツルンとしてる。それで、あたしは、とりあえず、下半身のほうのをヒトクチ食べてみた。そしたら、これが、ぜんぜんコリコリもプチプチもしてなくて、ネットリした例のカラスミ系の食感なのだ。アセッたあたしは、今度は上半身のほうのを食べてみたんだけど、こっちは、マギレもないカズノコで、コリコリしててプチプチしててものすごく美味しかった。それで、あたしは、両方をちょっとずつ食べながら考えたんだけど、これは、上半身のがカズノコ、つまり、卵巣で、下半身のが白子だって結論に達した。ようするに、上半身はメスなのに、下半身はオスだったってことだ。
だけど、こんなことがあるんだろうか? 今まで、たしか4回くらいは食べてるけど、いつも必ず、前から出て来たのも後ろから出て来たのもカズノコはカズノコで、だから、あたしは、1匹のニシンを2つに切ってパックに入れてるんだと思ってた。それに、1パックが390円もするのも、「カズノコがタップリと入ったニシンの塩焼き」ってものに対する値段設定なんだと思ってた。それなのに、今回のは、いつもとおんなじお店の名前のシールが貼ってあるし、いつもとおんなじパックなのに、下半身はオスで、大好きな食感のカズノコの代わりに、苦手な食感の白子が入ってるなんて、まるで、「増税しない」って言っときながら、低所得者の住民税を3倍にも4倍にもした自民党やナンミョー党みたいな詐欺行為だ。
あたしは、言うなれば、ニシンの身なんかどうでも良くて、カズノコが食べたいからこのパックを買ってるワケだ。お魚の身だけなら、ニシンなんかよりも、アジとかサンマとかのほうが遥かに美味しいし、あの、さかなクンだって、中途半端にリアルなアジの直筆イラストを見せながら、「アジっていうのは、味がいいからアジって名前になったんですね~!漢字で魚ヘンに参るって書くのは、美味しくて美味しくて参っちゃうほど美味しいからなんですね~!ギョギョウマなんですね~!」って言ってた。それにしても、さかなクンて、テンションの上げすぎで、いつか頭の血管が切れて、水芸みたいにピュ~って鮮血を噴き出しそうだと思ってるんだけど、もしかしたら、すでに何度も頭の血管が切れてて、あのハコフグの帽子の内側は、血で真っ赤に染まってたりして(笑)
‥‥そんなワケで、あたしは、久しぶりに大好きなカズノコをタンノーしつつも、ネットリした食感が苦手な白子も食べさせられちゃったワケで、これは、たとえば、ご飯の全面をウニが埋め尽くしてると思って「特選ウニ丼」を注文したのに、運ばれて来たウニ丼のフタをワクワクしながら開けてみたら、ウニはご飯の半分だけにしか乗ってなくて、残りの半分は、ガリとか大葉とか海苔とかでゴマかされてた‥‥ってのとおんなじみたいなもんだ。それどころか、楽しみにしてたカズノコの半分は、「大好き」どころか「苦手」なものだったワケだから、ウニ丼の半分にホヤが乗ってたみたいなもんだ。だけど、ニポンのどこかには、あたしのパックに入ってた下半身と離れ離れになった、ニシンのオスの上半身が入ってるパックを騙されて買わされた人もいるハズだから、量の多い上半身のほうはメスだったあたしは、まだ、不幸中のサイワイだと思った今日この頃なのだ。
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