続・政府による殺人未遂事件
辺野古での政府に雇われた作業員たちによる「殺人未遂事件」は、東京新聞でも報じられた。
「普天間移設調査でトラブル 「バルブ閉めた」と反対派」(共同通信)2007年7月21日
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設予定先の同県名護市のキャンプ・シュワブ沿岸海域で21日、移設に向けた那覇防衛施設局の環境調査を委託されている業者の作業ダイバーと、移設反対派リーダーの平良夏芽(たいらなつめ)牧師(44)が海中でもみ合いになるトラブルがあった。平良牧師は「海中でボンベのバルブを閉められた。命にかかわる一線を越えた行動で、刑事告訴も検討したい」と話している。平良牧師によると、同日正午すぎ、名護市の辺野古漁港沖約1キロの海底3、4メートルで、委託業者の作業ダイバー3人が、環境調査でジュゴンなどの行動を調べるパッシブ・ソナー(音波探知機)の土台を海底に固定しようとした。平良牧師が作業を阻止しようと土台にしがみつくと、ダイバーは平良牧師を羽交い締めにした。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007072101000423.html
‥‥で、あたしのとこにも、何人もの人たちから平良牧師のことを心配したメールが届いてるので、現時点であたしが分かってることをお知らせするけど、救出された平良牧師は、一時、激しい胸の痛みを訴えて救急病院へと運ばれた。だけど、仲間たちの素早い対応が幸いして、現在は、平良牧師本人も「これ以上は酷くならないと思うので大丈夫」と言ってる。担当した医師の診察では、「軽い減圧症」とのことで、これは、高圧力の場所から普通の1気圧の場所に急に戻るとなる症状で、血液中の窒素が気泡となって血管を詰まらせたりする恐い症状だそうだ。
でも、今回、この船には、平良牧師が所属してる教会の姉妹教会の子供たちも乗っていた。つまり、一歩間違えば、教会の子供たちは、政府に雇われた作業員たちの手で平良牧師が殺されるところを目の前で見させられたのだ。そして、この日は、以前、紹介したことのある日本テレビのドキュメンタリーや、「シンさんの辺野古日記」でオナジミの冨田晋さんも別の船を操船してて、この事件の一部始終を見ていたのだ。
冨田晋さんは、辺野古を愛するオジィやオバァたちが作ってる「命を守る会」の事務局の人だ。80才、90才を超えたオジィやオバァたちが望んでる「自分の故郷を守りたい」「二度と戦争の加害者になりたくない」っていう人として極めて当たり前の、人として最低限の権利が、この国の政府によって奪われようととしてるのを見てられなくて、オジィやオバァたちの「命を守る会」のお手伝いを始めた人だ。それで、そんな冨田晋さんが、今回の「政府による殺人未遂事件」の全貌を今日付のブログに書いてるので、ここで紹介させてもらう。リトル長いけど、とても重要な証言も含まれてるので、全文を読んで欲しい。
「防衛施設局は今すぐに事前調査をやめろ!作業員に基地建設・戦争協力をさせるな!!」
酸素ボンベのバルブを海中で締めた!全国から殺人未遂の施設局へ抗議行動を!!
悪いのは作業員ではない。施設局だ!そこをはっきりさせて訴えましょう!
・辺野古沖で調査強行。
今日、辺野古では午前6時前に作業船が10隻出航しました。私達もすぐに阻止船を出航させ、阻止行動に入りました。今日、施設局は嘉陽4船団(8隻)を集中させ、辺野古リーフ内には1船団2隻が入ってきたためその1船団に3隻の阻止船で対応しました。阻止船が多く、人数もこちらが多かったため作業船は作業に何度か入ろうとするもすぐに待機状態になり、海上では膠着状態が5時間近く続きました。膠着状態が続いた正午ごろ、「お昼ご飯に入るかな?」と思っていると突然作業船が動き出しました。施設局から指示があったのでしょう。こちらも警戒態勢に入りました。
・海中での状況。
作業ダイバーが3人潜り、パッシブソナーの補修・補強作業に強行着手。こちらも4人のスキンダイビング(素潜り)と1人のダイバー(合計5人)で阻止行動に入りました。私達が入ったと同時に海中での暴行が始まりました。私に限っていっても顔面に殴る、蹴るが一度ずつあり、マスク、シュノーケルを一度引き剥がされました。その他に鉄筋の上に手を置いたら鉄のハンマーで手を殴打された。海中で足を引っ張られた。ということが報告されています。ダイバーとして潜っていた平良夏芽さんには特に激しい攻防があり、作業ダイバーが2人~3人全員で羽交い絞めにし、押さえつけに入っていました。暴行で夏芽さんのレギュレーター(呼吸口)が飛ばされたり、マスクが剥がされたりと何度か危険な状況があり、潜って助けにいくこともありました。ただ、ダイバーの方も「大丈夫?」のサインを私達に何度か出していてこちらに海中で気を遣っているのも伺えました。しかし、海中で作業ダイバーが行っていることは非常に危険であり、これ以上続けば事件・事故が起こりかねませんでした。海上にいる「作業責任者」と思われる人(名乗らないので分かりません)にこちらから「すでに暴行されており、事故・事件が起こる可能性があるので危険だ。今すぐ作業をやめさせなさい」と要求しました。しかし、まったく対応しない。再度、「あなたが取り合わないのなら施設局職員を出しなさい」と要求しましたが、これも取り合わない。
・こちらのダイバーが急浮上。
そのような中で夏芽さんが急浮上をしてくるのが見えたので「何事だ!?」と思い、私も潜り、肩を抱えました。続いて作業ダイバーが夏芽さんのダイビング機材を持って浮上したので機材を受け取りました。その時の夏芽さんは呼吸がおかしく「コヒュッコヒュッゲボゴホゴホ」と短い呼吸で吐き気と咳き込む様子が見られました。急浮上をしてきた時点で何かが起こったと認識して、夏芽さんの呼吸の状況から「危険な状況」と判断しました。すぐに夏芽さんに船の上に上がってもらいました。呼吸困難になったためか夏芽さんはしばらく混乱状態でした。水を飲んでもらい落ち着いてもらいました。状況を聞くと「エアー切れで急に呼吸できなくなり、急浮上した」とのことでした。それにしても「たったの10分ほどでエアーが切れるというのはおかしい。朝の時点でエアーは200入っていて、今日は(潜水が)1本目なのに。」と確認すると「たぶん海中で大変な攻防だったため大量にエアーが必要だったと思う。」と夏芽さんは話していました。最初はそういう認識で一致したのですが、再度「酸素ボンベのバルブ(酸素を排出するボンベの栓)」を確認したところ「閉めていないのに閉まっている」とのこと。残圧計(酸素の残量計)を確認すると「150」と表示。たったの「50」しか減っていませんでした。レギュレーター(呼吸口)など各所に問題はなく、オーバーホール(メンテナンス)もしっかりとされているものです。さらにバルブは4回転ほどして閉めたり、開けたりするものなので“当たった”という不可抗力では閉められないのです。このことからこれは「意識的にバルブを閉められた」と認識しました。私達はダイバーがダイバーの酸素ボンベのバルブを閉めるなど常識では考えられないこと、一線を越えている行為なので信じられず、海上で海中を撮影していた映像を確認することにしました。すると、ダイバーが確かにバルブを閉めているのが映っていました。完全な殺人未遂であり決して許されることではありません。今までも幾度か海中において暴行事件が発生してきました。しかし、これほどのことは今までで初めてです。そして今までの施設局は暴行事件を「根拠・証拠なし」と取り合いませんでした。今回ははっきりとバルブを閉める様子が映像で残っています。これは揺るぎない事実です。絶対に許してはなりません。全国から施設局、防衛省に抗議の声を上げてください!
・責任は施設局にある!!
私はバルブを閉めた作業員の考えがまったく分かりません。それをやったらどうなるのかを一番わかっていたはずです。しかし、改めて私達が言わなければならないのは全責任が施設局・政府にあるのだということです。まず一つ目に今日は土曜日。土日は那覇防衛施設局の定休日です。事業者である防衛施設局が作業に責任を持てる体制をとっていたとは思えません。そして現在の現場には施設局職員が誰一人いないということ。事業主体者である施設局が現場にはいない。「現場責任者」は必ず現場に一人はいなくてはならない。それなのにいない。現場の作業員は施設局と電話でのやりとりで判断しているのです。それでは現場でどのような状況なのかを判断できず判断が遅れ、事件・事故に繋がりかねません。つまり、今日の場合、作業責任者は“上”からの判断だけで動いていたのであり、作業を止めるという様子もありませんでした。これは重大な問題です。その結果、死亡者が出ようと関係がないというのか!施設局!!
・作業員がなぜここまで作業を強行しようとするのか。なぜ暴行を行うのか。
作業員の状況を言えば2年前のときのように作業員が「日払い・日当」という扱いではなく「出来高払い」とされているようです。「これだけ進みましたという報告書を上げなければ給料が出ない」という状況なのかもしれません。もし、そうだとしたら本当に許されないことです。今日に限っても午前6時前に海上に出ています。那覇方面から来ている作業員なら午前4時ごろには家を出ていなければなりません。労働者の権利を守っているとは到底思えません。辺野古の海上の作業員がこれだけの重労働で勤務時間も長く、海での作業のために命の危険も伴い(生命保険にも入れているのか?)、安い賃金で不安定雇用の状況、さらには「出来高払い」に叩き込まれているとしたらストレスが最悪のところまで来ていてもおかしくありません。そういう中で事故や事件が起こるのは必然です。鉄道の尼崎事故も同じような理屈で事故に繋がっていたはずです。そうやって安い労働賃金で人を雇い、「潤う」と幻想を振りまいて基地建設を強行しようとしているのが政府なのだと感じています。企業が経済や資本を最優先に動くために働く私達は真っ先に切り捨てられる。そして“戦争”に私達を巻き込み、諸外国から資源を奪い、さらなる利益を得ようとする。それは辺野古海上で出会う作業員もまた変わらない存在なのだと考えます。もし、作業員がこの文章を読んでいて、先ほど述べたことが一つでもあてはまるのならそれは変えなければいけない問題です。なぜなら職場の中で自分はもちろん同僚の安全さえも守れないと考えるからです。私達と闘っている現場は違えど職場での闘いは基地建設を阻むことと同じ重みと意味を持ちます。辺野古に来ている作業員の皆さんが今いる職場で労働条件を変えていこうとする闘いは自分達の職場をよりよくするだけではなく、最終的には基地建設への加担という仕事ではなく新たな職場を政府に要求し、勝ち取っていく、自分達で職場を作るという闘いになります。私を信じろとは言いません。しかし、皆さんにはその力と今言ったもう一つの選択肢があるということだけは言いたいのです。そして、原則を守り、闘えば必ず勝てると。
政府は事前調査に関して住民にまったくの説明をせず、「不開示」にして「自衛隊」を出して脅し、基地建設の強行をしています。このような状況に「許せない!」と立ち上がる人々がいるのは当然であ り、権利です。現場で混乱が起こりえることは大臣の発言などから見ても分かっていたはずです。ならば、今日の殺人未遂ともいえる状況を生み出した政府は責任をとり、この基地建設における不当性を認め、即刻辺野古から出て行け!!そして作業員の基地建設・戦争加担の仕事をやめさせ、確固たる保障をしろ!!それが政府に出来る最善の策ではないのか!!人が死んでからでは遅いのだ!!
基地建設絶対に阻止するために抗議の声を!!
‥‥そんなワケで、2004年12月10日、海上の足場で作業を始めた作業員は、それを止めるためにテイネイな言葉で自然の尊さを訴えかけた女性の首をつかみ、3mも下の船の上に叩き落した。そして、鉄柱で後頭部を強打した女性は、意識を失い、激しくケイレンを始めたため、救急病院へと搬送された。だけど、この時の作業員による殺人未遂事件も、政府側は「証拠がない」の一点張りで、まったく取り合わなかった。それどころか、誰も指1本触れてない作業員たちが、大ゲサに叫び声を上げながら、自ら海へと飛び込んで行く様子を施設局の人間がビデオに撮り続けて、それを編集して、いかにも反対派の人たちが暴力をふるって作業の妨害をしてるようなヤラセ映像を捏造したのだ。
そして、この、中国のダンボール肉マンもビックル一気飲みしちゃうようなヤラセ映像によって、「原爆を落とされたのはしょうがない」でオナジミのバカタヌキ、久間元防衛大臣は、「辺野古の反対派は暴力で作業のジャマをする」ってノタマッたワケだ。他にも、完全非暴力で平和を訴え続けてる人たちは、政府に雇われた作業員たちから、殴られ、蹴られ、引きずりまわされ、車で轢かれ、それでも、「証拠はない」と言って、すべてインペイし続けて来た。
辺野古で平和を訴えている人たちは、何も特別なことをしてるワケじゃない。住民投票で、過半数を遥かに上回る住民のほとんどが、基地の移転に「反対」したのに、どうしても辺野古に基地を造りたかった政府は、その住民決議の結果を「もう10年も経ったから効力はない」と言い出して、政府の息の掛かった代表者だけでインチキ決議をして、1000人近い住民決議の結果をたった十数人だけで「無効」にしてしまったのだ。そして、環境アセスメント法も無視して、法律で定められている書類をいっさい作らずに、形だけのデタラメ調査を「基地建設ありき」で強引に始めたってワケだ。
だからこそ、多くの住民たちが反対の座り込みをしてるワケで、だからこそ、政府は座り込みを強制的には排除できないのだ。政府が正式な手続きを取ってから調査、工事をしてるんなら、その阻止をしてる住民たちは警察に逮捕されちゃう。それができないのは、政府のほうが法律を無視してるからなのだ。
‥‥そんなワケで、政府のやり方はあまりにも汚い。沖縄のマスコミが辺野古の問題を取り上げてる時には作業船を出さず、中央で大きなニュースなどがあって国民の目がそちらに向くと、その隙に一気に作業に掛かる。他にも、平和運動をしてる人たちのことをスパイのように尾行して、主要メンバーに冠婚葬祭などがあったり、船が検査に入ったりすると、その日を狙って大量の作業船を送り込んで来る。そして、住民側が指1本でも触れようものなら、大騒ぎして警察ザタにするのに、自分たちは殴る蹴るの暴力三昧で、挙句の果てには、今回のように「殺人未遂」も何とも思わない。これは、バックに政府がついてるから強気になってるんだと思うけど、こんな横暴は絶対に許されない。だから、皆さん、この国が北朝鮮みたいな国になるのがイヤだったら、絶対に選挙に行って、こんなデタラメを平然と行なう最低最悪のアベジョンイル政権に、ハッキリと「NO!」を突きつけて欲しいと思う今日この頃なのだ。
★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう♪
★ 1日1回、応援のクリックをお願いしま~す!
↓ ↓
人気blogランキング
★ それから、アマゾンで「夏の大バーゲン」を開催中なので、興味のある人は覗いてみてくださいね♪
↓ ↓
「夏の大バーゲン」
| 固定リンク