きっこ活動限界テンマツ記・後編
あたしが初めてパチンコの「エヴァンゲリオン」を打った時には、このパチンコの原作がアニメだってことは知ってたけど、アニメは一度も観たことがなかったから、どんなストーリーなのかぜんぜん知らなかった。とにかく、パチンコの画面に映る情報だけがすべてだから、あたしは、碇シンジの「碇(いかり)」を「掟(おきて)」だと思い込んだり、顔立ちと泣きボクロだけで赤木リツコを好きになったりって、あまりにもトンチンカンだった。そして、あとからアニメを観てみたら、外見だけで好きになってた赤木リツコが、女のイヤな部分を「これでもかっ!」ってくらい網羅した、あたしの大っ嫌いなタイプだったってことが分かって、「これじゃ、まだ、空気の読めない葛城ミサトのほうがマシじゃん!」って思ったりもした。
で、これまたパチンコから入った「機動新撰組 萌えよ剣」は、原作がゲームだってことすら知らなくて、あたしとしては、原作は「あたしの観たことがない高橋留美子のアニメ」だと思ってた。それで、こっちは、「エヴァンゲリオン」と違って、アニメにもゲームにも夢中になっちゃって、今や「萌剣カルトQ」にも全問正解できるほどの熱心なファンになっちゃった。挙句の果てには、あまりにも土方歳絵ちゃんが好きすぎて、知り合いのアクセサリー職人に、歳絵ちゃんとおんなじピアスまで作ってもらったほどだ。
そして、ナニゴトもパチンコから入るあたしが、次に第一種接近遭遇しちゃったのは、ここでやっと昨日の日記からの続きになるけど、「サクラ大戦」だった。これも、「機動新撰組 萌えよ剣」とおんなじで、あたしは、名前も何もまったく知らなかったから、原作は「あたしの観たことがない誰かのアニメ」だと思って打ち始めた。「機動新撰組 萌えよ剣」の場合は、特徴のある絵から、すぐに高橋留美子って分かったけど、こっちの「サクラ大戦」のほうは、どこにでもあるような特徴のない絵だったから、作者を推測することもできなかった。だけど、すぐに停留玉ランプが満タンになって、コマメに止め打ちしなきゃなんないほど良く回ったので、等価のお店にしちゃ出血サービスじゃん‥‥なんて思いつつ、時々、フッと意識が遠のきそうになりながら、とにかく打ち続けた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、ハッキリ言って、とてもパチンコどころじゃない状態で打ってたから、細かい部分は記憶が曖昧だけど、何でがんばって打ち続けることができたのかって言うと、メンバーの1人の神崎すみれちゃんていう女の子が、あたしの好きなタイプだったからだ。それで、原作のアニメはまったく観てなくて、あくまでもパチンコから得た情報だけで説明すると、ルーレットの数字は漢字で、「一」が神崎すみれ、「二」がマリア・タチバナ、「三」がアイリス、「四」が桐島カンナ、「五」が李紅蘭(り・こうらん)、「六」が大神一郎、「七」が真宮寺さくらってなってる。
そして、唯一の男性の大神一郎ってのが隊長で、残りの女の子6人がメンバーで、ふだんは帝国歌劇団の花組の団員としてミュージカルをやってて、敵が現れた時だけ「帝国華撃団」ていう名前になって、釜飯の容器みたいなブカッコーなロボットを操縦して、敵と戦う。敵は、変なバアサンとか、宮本武蔵みたいなのとか、オイランみたいなのとか、巨大なアリみたいな化け物とか、ナントカ伯爵みたいなのとか、いろいろと出て来るけど、あたしには誰が何なんだかぜんぜん分かんない。
ま、そんな感じなんだけど、あたしの好きな神崎すみれちゃんは、泣きボクロはあるし、鎖骨のラインはサイコーだし、「萌剣」のつばめ組の早乙女美姫みたいに「オーッホッホッホッホッ!」って高笑いするし、言葉づかいが上品だし、使ってる武器が歳絵ちゃんとおんなじでナギナタだし、立ち居振る舞いが美しいし、どこを取ってもあたしの好きなタイプだった。だけど、他のメンバーがどれも最悪で、マリア・タチバナってのは、どう見てもIKKOさんにしか見えなくて、一度「IKKOさんに似てるな」って思っちゃったら、それからは何度見てもIKKOさんにしか見えなくなった。
他は、ロリコン野郎のために作ったキャラみたいなアイリス、ドラゴンボールの悟空を女にしたみたいな桐島カンナ、「萌剣」の新聞記者の女と「ときめきメモリアル3」のピンクの髪のウザイ女を合体させたみたいな李紅蘭、ヤサ男で頼りなくてとても隊長とは思えない大神一郎‥‥って感じで、神崎すみれちゃん以外だと、唯一、マシなのが、名前からしてたぶん主役なんだと思う真宮寺さくらなんだけど、これも、「ときめきメモリアル3」の合気道部の橘えみにソックリだ。そう言えば、あたしの好きな神崎すみれちゃんも、どことなく「ときめきメモリアル3」の神条芹華と雰囲気が似てるし、名前も、苗字に「神」の字が入ってるとこと、名前がお花の名前だってとこまでおんなじだ。
それから、「ときめきメモリアル3」には、インチキ関西弁をしゃべる緑色の髪の女が出て来たけど、この「サクラ大戦」の李紅蘭も、中国人なのにインチキ関西弁をしゃべる。とにかく、パチンコだけから判断すると、この「サクラ大戦」てのは、「萌剣」と「ときめきメモリアル3」を合体させて作ったみたいな感じがした。ストーリーは「萌剣」、キャラクターは「ときめきメモリアル3」ってことだ。だって、「萌剣」が明治時代なのに対して、「サクラ大戦」は大正時代ってとこと、「萌剣」の主役が女の子3人なのに対して、「サクラ大戦」は女の子6人てとこが違うくらいで、あとは、それぞれのメンバーが使う武器とか、甲冑(かっちゅう)とか、敵とか、あまりにも共通点が多すぎるからだ。
でも、もしかしたら、この「サクラ大戦」のほうが先に作られて、「萌剣」と「ときめきメモリアル3」のほうが「サクラ大戦」をパクッたのかもしんない。ま、そんなこたーどうでもいいんだけど、とにかく、あたしは、頭が割れそうに痛くて、目も開けてらんないほど痛くて、体中の関節がメキメキと音を立てるくらい痛いのに、「何とか今日中にお金を作るぞ!」って気合いだけで、ハンドルを握り続けた。そして、6000円ほど突っ込んだ150回転目くらいに、数字の札がビヨヨーンて大きくなって、メンバー全員が整列するんじゃなくて、真宮寺さくらが単体で出動するアニメからスーパーリーチに発展して、どれが敵なんだか味方なんだか分かんないロボットだらけの戦いで、最後にボスっぽいのをやっつけてノーマルがそろった。だけど、ラウンド前の昇格チャンスもダメで、ラウンド中の「いなくなったアイリスを探せ」っていう昇格チャンスもダメで、時短もダメだった。
それで、この1箱がアッサリと飲まれた上に、追加投資を1万円もしたとこで、ようやく、次の大当たりが来た。これもノーマルだったんだけど、ラウンド中の「いなくなったアイリスを探せ」で、隊長がクローゼットを開けたら、中でアイリスが居眠りしてるのを発見して、確変に昇格した。そしたら、ここからが怒涛の連チャンで、ほとんどがノーマル当たりなのに、ラウンド前に昇格するか、ラウンド中に昇格するか、昇格しなくても時短で引き戻した。ラウンド中の「いなくなったアイリスを探せ」は、クローゼットを開けてもアイリスはいなくて、「ダメか‥‥」って思ったら、隊長の上着の裾を可愛い手が引っぱって、それがアイリスだった‥‥っていう二段オチみたいな昇格もあった。
もっとすごいのは、良く分かんないけど、敵の秘密基地みたいな島だか山だかみたいなとこをキャプテン・ハーロックのアルカディア号みたいなので攻撃して破壊すれば昇格‥‥ってのもあって、これはカッコ良かった。乗組員の女の子たちも1人を除いて可愛かったし、ナントカ砲を撃つメガネのジイサンも松本零士のキャラのパクリみたいでそれなりだったし、ラウンド後に乗組員の女の子3人で「確率変動突入よ!」って言ったのも可愛かったし、なかなかワンダホーだった。
他にも、「エヴァンゲリオン」だとウザイ「ミッションモード」が、この「サクラ対戦」は、5分とか3分とかの時間じゃなくて、「10回以内にホニャララでリーチをかけろ」だから、玉も減らないし、すぐに終わってくれる。あとは、せっかく「予告」が出ても、ぜんぜん熱くないのと、ロボットが出て来る複数のスーパーリーチの他は、真宮寺さくらが宮本武蔵みたいな敵と磯で戦うリーチがソコソコなくらいで、それ以外のリーチはまったく当たらない。隊長が巨大なアリだかクモだかみたいな化け物と戦うリーチも、確変中じゃなければぜんぜん当たんないし、数字が桜吹雪で消えてくリーチなんか、通常とは違って、花びらが黄色くなって、画面の上の「サクラ大戦」のロゴがシャンシャン揺れてんのに、それでも当たんなかった。ましてや、それぞれのキャラのリーチなんて、100万回に1回も当たんないと思う。
‥‥そんなワケで、あたしは、16000円も投資しちゃったけど、最終的には15箱積むことができて、23000発ちょいで、等価のお店だったから9万円を超えて、7万5000円は勝つことができた。これで、何とかすべての支払いを済ませることができるので、帰り道はホントに倒れそうなくらいフラフラだったけど、精神的にはホッとすることができた。それで、いくらフラフラだって言っても、この日は、まだ日記を書く元気も残ってたし、金ちゃんラーメンも食べられたから、あたし的には、体調が回復しつつあるって思ってた。ずっと食欲がなくて、飲み物しか受け付けないような日が続いてたのに、久しぶりに金ちゃんラーメンを残さずに食べることができて、夜もグッスリと眠れたし、次の日の朝は、頭痛も目の痛みも軽くなって、まだ熱っぽいのと全身の関節が痛いのは残ってたけど、自分では、ずいぶん良くなったって思った。
だけど、この考えがアサハカだった。3日間の必死のパチンコで、何とか月末の支払いは済んだけど、このまま、何の収入もないまま、すぐに月の頭の支払日が来て、月の半ばの支払日が来て‥‥って思ったら、あたしは、じっとしてらんなくなっちゃったのだ。それで、もう体調も回復して来たっぽいし、稼げる時に稼いどこうって思って、この日も、またまたパチンコに行くことにした。それで、この日は、原チャリで10分の隣り駅のパチンコ屋さんに行ったんだけど、前日の連チャンが忘れられなくて、また「サクラ大戦」を打つことにした。それで、この日は、11000円の投資で260回くらい回したとこで、最初のノーマル当たりを引いたんだけど、そこからずっとサクサクとつながって、一度も途切れずに11連チャンした。
それで、この日は、大当たりラウンド中に、何度も、数秒か数十秒か意識が飛んでて、ハッと気づいて、「あっそうだ! 今、パチンコ打ってるんだ!」ってなった。だから、ホントなら、ここで自分の異変に気がつかなくちゃおかしかったんだけど、あたしは、「体調は回復してるんだから、もうちょっとすれば元気になる」って思って、この次の日、つまり、9月27日も別のお店に打ちに行った。もう、収入がないことに対する恐怖に精神を支配されちゃってて、頭がボーッとした状態なのに、無意識のままパチンコ屋さんに向かう‥‥って感じだったんだと思う。それで、この日も「サクラ大戦」を打ち始めて、5000円くらいで初当たりを引いて、7箱くらい出してたんだと思うけど、これは、あとから分かったことだ。
正直に言うと、この日のパチンコのことは、「サクラ大戦」を打ってたってことと、たしか「ナントカ激熱」っていう大きな文字の予告がカットインしたことだけが記憶にあるだけで、あとは何も覚えてない。あたしは、パチンコを打ちながら気を失ったみたいで、ハンドルを握ったまま、台に前のめりになってるあたしを見た隣りの人が、店員さんを呼んでくれたそうだ。それで、あたしは、最初はお店の事務所に運ばれて、まったく意識が戻る気配がなかったから、すぐに救急車を呼んで、そのまま運ばれてったそうだ。ちなみに、あとからそのお店にお礼を言いに行ったら、5000円残ってるパッキーと10500発の出玉をキープしといてくれた。だから、あたしは、「5000円くらいで初当たりを引いて、7箱くらい出してたんだと思う」って推測したんだけど、もしも死んでたら、こんなこと言ってらんないよね。パチンコのハンドルを握ったまま、真っ白に燃え尽きた女‥‥って、あたしゃ「パチンコ放浪記」かっ!(笑)
で、救急車で病院に運ばれたあたしは、血圧とナントカ値が異常に低くなってたそうで、昏睡状態みたくなってたそうで、あくまでも「どんな状態になってもすぐに対応できるようにしとくため」ってことらしいけど、生命維持装置がいろいろと完備されてるICUに入れられた。だけど、あたしが意識を失ってたのは、1時間弱くらいで、病院に着いてナンダカンダしてるうちに、すぐに意識は戻った。あとから聞いたら、点滴に血圧を上げる薬だか何だかを注射したみたいなんだけど、あたしとしては、酸素マスクみたいなのもつけられてるし、手首には何かを測定するコードみたいなのもつけられてるし、いろんな機械もあるし、意識がボーッとしてたから、テッキリ、「UFOにさらわれて宇宙人に実験されてる夢を見てるあたし」なんだと思った。
実は、あたしは、子供のころから、何度もUFOを目撃してる。一番すごかったのは、小学4年生の時なんだけど、巨大なハマキ型の母船から、ちっちゃいUFOが何機も出て来て、あちこちを飛び回ってから、また母船の中に戻って、その母船が眩しいくらいのオレンジ色の光を出して、グニャグニャと曲がり始めてから、パッと消えるまで、だいたい30分くらいだったと思うけど、それを5~6人のクラスメートとみんなでハッキリと見たことがある。だから、あたしは、子供のころから、「UFOにさらわれて宇宙人に実験されて体内に金属チップを埋め込まれる夢」を数え切れないほど見てて、今でも見る。それで、ICUで意識が戻ったあたしは、その光景があまりにもその夢の中の状況に似てたもんだから、サスガに「ホントにUFOにさらわれた」とは思わなかったけど、「自分はまだ寝てて、UFOにさらわれた夢を見てる」って思っちゃったのだ。
‥‥そんなワケで、あたしは、「栄養失調と過労で体力が落ちてた上に風邪をこじらせた」っていうトホホな状態だったんだけど、あんまりシャレになんないほどダメージが大きくて、お医者さんからは、「最低でも1週間は入院」て言われた。だけど、あたしにそんな余裕があるワケないので、「自宅でおとなしく寝てるから」って言って、1日で帰って来たってワケだ。そして、倒れた前日に、必死で打った11連チャンぶんのお金は、キレイサッパリ、たった1泊のICU代で消えてなくなっちゃったのだ。こんなことなら、イッソのこと、宇宙人にさらわれて記憶でも消されたほうがマシだったかもしんないけど、まあ、「命あっての物種」のことを大人になるまで「命あってのものだね?」って思い込んでたあたしとしては、ホントに、「命あってのものだよね?」なんて思っちゃった今日この頃なのだ。
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