PUNK'S NOT DEAD
2~3週間くらい前かな? テレビ東京の深夜‥‥つーか、3時くらいから5時くらいまでだから、「深夜」ってよりも「早朝」って感じの時間帯なんだけど、あたしの観たかった映画、「リンダリンダリンダ」をやった。あたしは、この映画が作られた時に、「女子高生がバンドを組んで学園祭でブルーハーツをやる」っていうフランク・ザッパな内容の情報だけで、メッチャ観たくなった。だけど、皆さん、ご存知のように、あたしは、ヨホドのことがない限り、「お金を払ってまで映画は観ない」って主義だから、関係者から試写会に呼ばれたり、チケットをいただいたりした時しか、映画館には足を運ばない。
で、その一番の理由は、究極の節約生活をしてるあたしにとって、何よりも削らなくちゃなんないのが「娯楽費」だからだけど、その次の理由として、今のニポンは、劇場公開された映画が、早ければ1年後、遅くても2~3年後にはテレビで放送されるっていうワンダホーなシステムになってるからだ。あたしには、作られた流行に乗せられて右往左往するほどのお金も時間もないし、1~2年してブームが去ったころになれば、くだらないものなら淘汰されてるから、ムダな出費をしなくて済む。そして、ホントにいいものなら、何年経っても色あせてないから、タダで楽しむことができる。
特に、音楽や映画の場合は、長い年月を経ることによって、ワインのように熟成されてくもんだと思ってるから、出来立てのボジョレーヌーボーをありがたがって飲んでお祭り騒ぎをするような人種とか、雑誌で紹介された人気ラーメン店の長い行列の最後尾に並ぶような人種とかと正反対の感性で生きてるあたしにとって、この「公開から2~3年後にテレビで放送される映画」ってのが、ちょうどピッタリなのだ。それも、夜の9時からの放送だと、まだブームの残り香がしちゃうけど、深夜ワクなら、公開当時の「一時的お祭り騒ぎ」の「見てるほうが恥かしくなって来る感覚」がすべてがリセットされてるから、周りからの雑音も入って来なくて、純粋に1つの作品として楽しむことができると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、深夜の0時ころに一度眠くなったんだけど、ここで寝たら映画が観られなくなっちゃうから、「機動新撰組 萌えよ剣」のゲームを始めた。このゲームをやってれば、2~3時間なんてすぐだからだ。で、「それなら録画しといてあとから観ればいいじゃん」て言う人がいるかもしんないけど、それは、「きっこの日記」を読んでない人だ。あたしは、前から言ってるように、NHKの高校講座の「地学」や「理科総合」の深夜の再放送しかり、深夜のテレビ番組ってもんは、基本的に、「起きてて観るもの」って決めてる。
普通の人が寝てる時間に、あたしは起きててテレビを観てる。視聴率が、わずか数パーセントの番組なのに、あたしは観てる。今、この面白さを味わってるのは、全国のホンのちょっとの人たちだけで、その中にあたしも含まれてる‥‥って、深夜番組は、この「特別感」が楽しいワケで、言うなれば、「選ばれし者だけのための特別な放送」って感じがして来るのだ。ドラクエ世代のあたしとしては、自分のことを「選ばれし者」って思い込むことによって、なんか、「この番組をシッカリと最後まで観とどけなきゃ!」っていう使命感みたいなのも芽生えて来るし、そうなると、ヤタラとテンションも上がって来るし、これこそが、あたしの深夜番組の楽しみ方なのだ。
つまり、あたしにとっての深夜番組は、リアルタイムで観てこそ楽しめるんであって、録画して昼間に観たりしたら、一気に興ざめしちゃう。やっぱ、ほとんどの人が寝てる時間に、タマタマ起きてた人や、がんばって起きてた人だけが出会える「一期一会の娯楽」ってワケで、ここに、ワビとサビの心がある‥‥のか?(笑)
‥‥そんなワケで、あたしは、深夜の2時半にゲームをやめたんだけど、中ボスとのバトルで目も冴えて来たし、映画を楽しむために、お酒の用意をすることにした。冷蔵庫にチクワがあったから、2cmくらい切って、お醤油とお砂糖とタカノツメで甘辛に煮て、あと、キュウリのキューちゃんを出して、トリスの水割りを作ったら、少しして映画が始まった。「リンダリンダリンダ」は、2005年の夏に公開された映画だから、2年ちょい前ってことで、青臭い青春モノとしては、ちょうど青臭さが抜けてるころで、あたし的には「観ごろ」って感じだった。
で、映画が始まったら、最初のあたりは、まるで高校生たちが16mmで撮ってるみたいなノリで、あたしは、自分の高校時代の思い出が次々に蘇って来て、ものすごく懐かしい感覚にハマッちゃった。その上、あたしは、最初に書いた「女子高生がバンドを組んで学園祭でブルーハーツをやる」っていうこと以外、何の予備知識もなく観始めたもんだから、バンドを組む女の子たちの軽音楽部の顧問の先生が、甲本ヒロトの弟の甲本雅裕だったことにビックル一気飲みしちゃった。
そんなこんなで、ストーリーとしては、軽音楽部の女の子5人が、学園祭でバンドをやるために、ずっと練習して来たんだけど、学園祭の間際になって、ギターの女の子が手を骨折しちゃって、演奏できなくなる。で、バンド内の人間関係とか、紆余曲折がありつつ、韓国からの留学生のソンちゃんて子をボーカルに起用して、数日間でブルーハーツの曲を何曲か必死にコピーして、学園祭のライブへ向かう‥‥っていう、あまりにも良くあるストーリーだ。だけど、あたしは、ものすごく感動したし、最後には、感動したのと酔っぱらったので大泣きしちゃった。
で、もしかしたら、これからDVDをレンタルして来て観る人もいるかもしんないから、詳しい内容は書かないけど、この映画で鍵を握ってるバンドが、ブルーハーツは当然として、もう1つ、ラモーンズが出て来る。もちろん、本物のラモーンズのワケはなく、夢の中で、ラモーンズのメンバーがライブを観に来たような感じに、客席の暗闇に4人のシルエットが浮かび上がるってシーンだ。それで、あたしは、この一瞬のシーンを見て、「おおっ!ラモーンズだ!」って思った。だって、4人のシルエットの右から2番目の人が、1人だけヤタラと背が高くて、ちゃんと2m近い長身のジョーイ・ラモーンの役をやってんだもん。
ジョーイ・ラモーンは、6年前に、49才の若さでガンで亡くなっちゃったし、ベースのディー・ディー・ラモーンも、5年前にヘロインの食いすぎで、同じく49才の若さで亡くなっちゃったし、今や完全に伝説上のバンドになっちゃったラモーンズなのに、平日の早朝の4時に、ニポンの映画の中で出会えるなんて、たとえシルエットでもあたしは感激しちゃった。何よりも、ピストルズやクラッシュやダムドみたいなベタじゃなくて、ラモーンズだってとこが良かった。
あたし的には、できることなら、ストラングラーズだったらもっと良かったし、ヒュー・コーンウェル役の人とジャン・ジャック・バーネル役の人とが妙なカラミをやってくれてたら言うことナッシングだったんだけど、基本的なコンセプトが「ブルーハーツのコピーバンドをやる女子高生たちの物語」ってことを考えれば、ここはラモーンズが妥当だってことは誰の目にも明白だろう。ストラングラーズじゃ、方向性がダッフンしすぎちゃう。ジョニー・サンダースでも、パティ・スミスでも、リトル違う。やっぱ、ラモーンズだよね、ここは。
そう言えば、あたしは、高校の時に組んでたバンドで、1曲だけラモーンズのコピーをやったことがある。ファーストアルバムに入ってる「Beat on the Brat」って曲で、「Brat」ってのは「ガキ」とか「チビ」とかって意味のスラングなんだけど、ようするに、「ガキをぶん殴れ」ってことだ。それで、このリリックスが強烈で、「ガキをぶん殴れ!ガキをぶん殴れ!野球のバットでぶん殴れ!」って連呼してるだけで、ラモーンズの他の曲とおんなじに、アッと言う間に終わっちゃう。あたしは、この曲をこんなふうに訳して歌ってた。
「小僧にパンチ!小僧にキック!生意気なガキは野球のバットでヒット!エンド・ラン!ホーム・イン!」
あ~懐かしい(笑)
‥‥そんなワケで、今、発売中の「テレビブロス」のCDレビューのコーナーの、チャットモンチーの「生命力」のレビューで、照山紅葉さんが、この「リンダリンダリンダ」のストーリーをそのままパクッたみたいな文章を書いてるけど、これは、パクリじゃなくて、完全に「リンダリンダリンダ」を観た人たちのウケを狙っての作戦だろう。少なくとも、「リンダリンダリンダ」の感動も冷めないままに、このレビューを読んだあたしは、思いっきりウケちゃった。
で、チャットモンチーにはぜんぜん興味ないけど、ガールズバンドや女性ボーカルのバンドが好きなあたしとしては、最近、とてつもなく大好きなバンドがある。ニポンでは、まだあんまりオナジミじゃないかもしんないけど、LAで活動してるニポンのバンド、「Thee Out Mods」だ。紅一点のボーカルのSANAちゃん率いるパンクバンドで、演奏も巧いしカッコイイんだけど、とにかく、SANAちゃんのボーカルと男っぷりがサイコーで、もうたまんない。ボーカルのSANAちゃん、ベースのYOSHIKIくん、ドラムスのKENNYくんが基本メンバーで、ライブの時にはサポートメンバーが入ったりしてるけど、ノリとしては3ピースバンドのスピリッツがビンビンだ。男っぷりのいい美女が大好物なあたしとしては、SANAちゃんはカッコ良すぎて、オシッコ漏らしそうになっちゃうほどだ(笑)
まあ、あたしの個人的な趣味は置いといても、初めて「Thee Out Mods」を聴いた時に、あたしは、久しぶりに本物のロックンロールバンドの音を聴いたって感じで、遥か昔に、初めて、シーナ&ザ・ロケッツを聴いた時とおんなじレベルの感動があった。それで、この「Thee Out Mods」は、アメリカでの活動が評判になって、来月の12月には、ニポンでも逆輸入の形でCDがリリースされることが決まったんだけど、このバンド、絶対にニポンでも評判になると思う。だって、カッコ良すぎるもん。
‥‥そんなワケで、さっそくミクシーに「Thee Out Mods」のコミュを作っちゃったあたしとしては、全面的に「Thee Out Mods」を応援して行きたいと思う。だけど、サスガに、アメリカまで観に行くことはできないから、ニポンでリリースされるCDがヒットして、凱旋ライブでもやってくれることを祈りつつ、ナニゲに、「Thee Out Mods」のオフィシャルサイトをリンクしちゃったりしとく。ちなみに、アクセスすると、ワリとでかい音で曲が流れるから、職場や学校からアクセスしてる人は、そこんとこアテンション・プリーズって感じの今日この頃なのだ♪
「Thee Out Mods オフィシャルサイト」
http://www.myspace.com/theeoutmods2006
※Thee Out Modsの楽曲の試聴やYOU TUBEのライブ動画などを観ることができます。
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