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2007.12.20

ニポンもついに銃社会?

今月の6日、東京の小金井市を流れる野川で、首にゴムチューブのような輪っかが巻きついたカモが見つかった。それで、そのままじゃエサを食べられなくて死んじゃうってことで、東京都の職員たちが助けようとしてるんだけど、なかなか捕まえることができなくて、もう、2週間が過ぎてる。昔の「矢ガモ」みたく、このカモにも「輪ガモ」って名前がつけられて、網を持って走り回る職員たちの姿が、朝のワイドショーとかで流されてる。

この「野川」ってのは、あたしの地元まで流れて来て、多摩川に合流してる小川なので、あたしには昔からナジミがある。そんなこともあって、ワリと注目して続報を見てるんだけど、たった1羽のカモを助けるために、必死に走り回る職員たちと、それを見守る付近の住民たち。そして、疲れきった職員が「今回もダメでした」って言って、ガッカリした顔の住民たちが映り、スタジオでは、ここぞとばかりに良識的なことをノタマうコメンテーターたちがマトメるってパターンが続いてる。きっと、お茶の間でこの放送を見てる視聴者の中にも、「早く捕獲が成功して、苦しそうな首の輪っかを外してあげられますように」って思ってる人たちがたくさんいるだろう。もちろん、あたしもそう思って見てる。だけど、コレって、あの「崖っぷち犬」の時とおんなじパターンだ。

あたしは、あの「崖っぷち犬」の時に、「年間に何万匹もの犬を保健所で殺してるニポン人が、たった1匹の犬を助ける様子をライブで見て一喜一憂するのって、なんだか変」って思ってた。そして、助け出された「崖っぷち犬」の里親募集に対して、多くの人たちが殺到して、抽選までしてるのを見て、「この瞬間にもたくさんの犬たちが保健所で殺されてるんだから、犬を飼える余裕があるんなら、保健所に行って1匹でも助けてあげればいいのに」って思ってた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、今回の「輪ガモ」だけど、たった1羽のカモを助けるために、必死になってる都の職員や住民たち、そして、その放送を見て「何とか助けてあげたい」って思う人たち、あたしは、みんな、正常な感覚だと思う。だけど、「崖っぷち犬」の時とおんなじ‥‥っていうか、それ以上にあたしが理解に苦しむのが、「今はカモ猟のシーズン中」だってことだ。毎年、11月15日に解禁されるカモ猟は、この日から3ヶ月間が「狩猟のシーズン」てワケで、動物を撃ち殺すことを生き甲斐にしてる全国のハンターたちが、ワレ先にとカモを射殺しに出かけてく。

1人のハンターが1シーズンに撃ち殺すカモの数は、平均して数十羽だって言われてるから、全国規模で見れば、少なくとも、毎年、数千羽から数万羽のカモが撃ち殺されてることになる。こんな背景があるのに、そのことにはいっさい触れずに、たった1羽のカモを助けるために職員がドタバタと走りまわってる映像を流して、視聴者に「人間の心の温かさ」を伝えるなんて、あたしは、なんだかなぁ~って思っちゃう。数千羽も数万羽ものカモを「趣味」で射殺することを国が許可してんのに、たった1羽のカモの救出劇を放送するのって、なんか、「偽善」って感じがしちゃう。今年を象徴する漢字は「偽」って字だそうだけど、もう、国民の感覚がマヒして来ちゃったのカモね(笑)

あたしは、子供のころから、人間による動物虐待に関して、どうしても許せないものが2つある。それは、「動物実験」と「趣味の狩猟」だ。この2つの他に、大人になってから「毛皮」っていう動物虐待がプラスされて、今は3つになったけど、子供のころから思ってたのは、「動物実験」と「趣味の狩猟」の2つだった。まあ、動物実験に関して言えば、中には人間の命を救うための薬の開発など、仕方ない実験もあるんだと思うから、何から何まですべてを否定することはできないと思う。だけど、化粧品を開発するための動物実験や、テレビを開発するための動物実験、果ては、人間を殺す兵器のための動物実験など、こんなことをやってる人たちって、とてもマトモな神経とは思えない。

そして、「趣味の狩猟」に関して言えば、これは、100%が単なる「動物の虐殺」でしかない。街中に食べ物があふれてて、お金さえ払えばどんなものでも食べることができる国に住んでるんだから、「はじめ人間ギャートルズ」じゃあるまいし、「食べるための狩猟」「生きるための狩猟」なんて理屈は通らない。だいたいからして、狩猟を趣味にしてる人たちのやってることを見てると、カモやキジなどを撃ちに行って、お目当ての獲物に巡り合わなかった時には、カラスやムクドリなど、食べもしない鳥たちを撃ち殺しているのだ。これは、自分の「動物を撃ち殺したい」っていう欲求を満たすための殺戮であって、本人たちは「狩猟本能」とかってノタマッてるみたいけど、こんなのタダの野蛮人だ。「セックスしたいから強姦する」ってのと何も変わらない。

‥‥そんなワケで、身近に「趣味の狩猟」をやってる人がいないあたしとしては、本物のライフルや散弾銃なんて恐ろしいモノは見たことも触ったこともないし、こういうのって、別世界の話みたいに思ってた部分もある。だけど、毎日のように報道されてる佐世保の猟銃乱射事件を見てると、とても他人事とは思えなくなって来る。そのうち、自分や知り合いが被害に遭うんじゃないかって思えてきちゃう。そこら中に、猟銃を持った異常者が潜んでるように思えてきちゃう。

今月の9日には、あたしのマンションから車で10分ほどの目黒区の民家で、所有者のお父さんが手入れをしてた猟銃が暴発して、近くにいた2才の男の子が死亡してしまうという痛ましい事故が起こった。銃刀法では、実際に銃を使う時以外には、実弾を装てんしておくことを禁じてるそうで、自宅とかに保管しておく場合には、銃と弾とを別々に保管することが義務づけられてるそうだ。だけど、この人の場合は、実弾が装てんされたままの銃を手入れしてたワケで、完全に銃刀法に違反してる。だけど、この違反に対する罰則は、「20万円以下の罰金」なんていう軽いもので、実際には、「罰金5万円」程度だって言われてる。殺傷力の弱い弾だって、至近距離なら十分に人を殺せるのに、そんな危険な武器の取り扱いに対して、こんなにも罰則が軽いから、年間に20件以上もの事故が起こってるんだと思う。

で、人に向けて猟銃を乱射するような佐世保の犯人から、子供の前で実弾を装てんしたまま銃の手入れをするような人に至るまで、あたしの常識から考えると、とても「こんな人たちに銃など持たせらんない」ってレベルの人たちが普通に猟銃を持ってることが不思議だったので、警察は、いったいどんな基準で猟銃の所持を許可してるのか、リトル調べてみた。それで、まずは、「狩猟免許取得までの手順」てのを見てみた。

そしたら、平成15年に狩猟法が改正されて、それまでは「甲」「乙」「丙」に分けられてた免許の種類が、「網・わな」「第一種」「第二種」っていうのに変更になったってことが書かれてた。だけど、これは、呼び名が変わっただけで、内容は何も変わってない。猟銃を使わずに、網とかワナとかで動物を捕まえるための免許が「網・わな」、散弾銃、ライフル銃、空気銃などの狩猟に必要なのが「第一種」、空気銃だけの狩猟に必要なのが「第二種」ってことだそうだ。で、これらの免許を取得することができない者として、以下の4項目があげられてる。


「狩猟免状の欠格事由」

1、20歳に満たない者 
2、精神障害又は発作による意識障害をもたらし、その他の狩猟を適正に行うことに支障を及ぼすおそれがある病気として環境省令で定めるものにかかっている者
3、麻酔、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
4、自己の行為の是非を判別し、又はその判別に従って行動する能力がなく、又は著しく低い者(前三号に該当する者を除く。)


‥‥そんなワケで、大麻に中毒性がないことは、今や全世界の常識だから、こんなとこにも、この国のオッペケペーな部分が露呈されちゃってるけど、それは今回の話題じゃないので、深いツッコミは入れずに進むとして、この4項目を見れば、ニポン中のほとんどの人が合法的に猟銃を持つことができるってことが分かるだろう。そして、この先を読み進んだあたしは、「狩猟免許試験申し込みに必要な書類」ってとこを読んで、ヒサビサにビックル一気飲みをしちゃうことになったのだ。


「狩猟免許試験申し込みに必要な書類」

1、申請書(銃砲店・都道府県環境課・インターネットよりダウンロードにて入手できます)
2、写真1枚(タテ3.6センチ×ヨコ2.4センチ)
3、受験手数料(1科目 5,000~5,500円程度)
4、診断書
(4に限り、診断書の代わりに銃砲所持許可証を窓口で提示するか、またはコピーを郵送することにより診断書提出が免除されます。)


‥‥って、どういうこと? 自分が精神病じゃない、麻薬中毒でもないってことを証明するために、医師による「診断書」を提出するのは当然だろうけど、「診断書の代わりに銃砲所持許可証の提示でもいい」って、どういうこと? これから狩猟免許を受験しようとしてる「無免許」の人なのに、すでに「銃砲所持許可証を持ってる」、つまり、「猟銃を持ってる人たち」がいるってこと? それで、あたしは、今度は、警視庁の「猟銃・空気銃の所持許可手続き」ってとこを見てみた。


「猟銃・空気銃の所持許可手続き」

猟銃(散弾銃、ライフル銃をいう)・空気銃の所持については、銃砲刀剣類所持等取締法により一般的に所持が禁止されていますが、都道府県公安委員会の許可を受けることにより所持することができます。

許可を受けることができるのは、次の用途に供する場合に限られます。 
1、狩猟 
2、有害鳥獣駆除
3、標的射撃 

許可を受けることができない場合(欠格事項)
1、一定の年齢に達していない者(猟銃は20歳、空気銃は18歳)。ただし日本体育協会等から推薦を受けた場合(猟銃は18歳、空気銃は14歳)。
2、精神病者、アルコール、麻薬、大麻、あへん若しくは覚せい剤の中毒者又は心神耗弱者。
3、住居の定まらない者。
4、公共の安全を害するおそれがあると認められる者等。


‥‥つまり、先に、この「銃砲所持許可証」ってのを警察からもらってれば、その時点で診断書が確認されてるワケだから、そのあとの「狩猟免許」を受験する時には、その部分は免除されるってことみたいだ。だけど、コレ、おかしくない? だって、コレって、まだ車の免許を取ってないのに、先に車を買うようなもんじゃん。そして、それとおんなじことが、人を殺すことができる「銃」でもできるなんて、メチャクチャもいいとこじゃん。これから「狩猟免許」を受験する人が、まだ試験に合格するかどうかも分かんないのに、まだ「無免許」の状態なのに、そんな人たちが、人を殺すことができるライフルや実弾を所持していいなんて、おかしくない?

「許可を受けることができる用途目的」の中の3番の「標的射撃」ってのが、たぶん、「クレー射撃」をはじめとしたスポーツ競技の射撃のことなんだと思うけど、この競技をする人の場合だけは、「銃砲所持許可証」だけがあればいいワケで、「狩猟免許」は必要ないってことなんだろう。だけど、空を飛んでる粘土のお皿を撃つのと、命のある生き物を撃ち殺すのとはぜんぜん違うことだし、使用する銃や弾の威力だってぜんぜん違うのに、それをイッショクタにして、誰でも簡単に取得できる「銃砲所持許可証」によって、その所持が許可されちゃうなんて、こんなんじゃ、一般の人たちは恐ろしくて街を歩けないよ。

‥‥そんなワケで、現状の規制でも一般市民は恐ろしい思いをしてんのに、先週の国会で、銃の規制をさらに緩和するための恐ろしい法案が可決されちゃったのだ。テレビや新聞はいっさい報道しないから、全国のほとんどの人たちが初耳だと思うけど、これは、「鳥獣被害特措法」って言って、正しくは「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律案」って言うものだ。強引な税金の引き上げから、アメリカへの上納金に至るまで、国民を騙す時にはオナジミの「特措法」だけど、今回の「鳥獣被害特措法」ってのは、野生動物による農作物への被害を食い止めるために、地元のボランティアなどに散弾銃や弾の所持や携帯を許可するって法案だ。

詳しく説明すると、農家や果樹園などが多い山里の地域には、たいてい、「消防団」てのがある。これは、公務員の「消防署員」とは違って、その地域に住む一般の人たちが、ボランティアでやってる組織だ。つまり、それぞれが自分の仕事を持ってる普通の人たちなんだけど、火事や災害が起こった時に、みんなで協力して地元の人たちを助けるっていう「村の青年団」みたいなもんだ。で、今回の「鳥獣被害特措法」ってのは、この「消防団」の人たちに、散弾銃や実弾の所持や携帯を許可させるってものなのだ。

その目的は、田畑や果樹園などを荒らすクマ、シカ、サルなどを駆除するためで、政府から許可を得ての活動なんだから、禁猟期間なんて関係ない。「消防団」にさえ所属してれば、誰でも、1年365日、実弾を装てんした猟銃をかついで、地元を歩き回ることができるようになったのだ。ちなみに、この、実質的な「銃の規制緩和」である「鳥獣被害特措法」は、反対したのは川田龍平さんただ1人で、あとは、あの共産党までもが賛成して、全会一致で可決されちゃったのだ。

他の犯罪とおんなじで、たった数例だけで全体を見ることはできないけど、消防署員や消防団員による放火事件て、今までにずいぶん報告されてる。たとえば、つい先日の12月7日にも、愛知県の岡崎市で、地元の消防団に所属してた29才の会社員が、森林に放火して逮捕されたばっかだ。ちなみに、この犯人は、自分が火災の第一発見者になって注目を浴びたかったって理由で、約1年前から、50件もの放火を繰り返してたそうだ。そして、今度の「銃の規制緩和」によって、こうした犯罪者にも、猟銃の所持が認可されるようになったってワケだ。

‥‥そんなワケで、農村の鳥獣被害問題に関しては、富山県を活動地盤としてる民主党の衆議院議員、村井宗明さんが、ずっと前から精力的に取り組んで来てる。「とにかくカタッパシから害獣を殺せばいい」っていう自民党のアメリカ式の法案に対して、村井宗明さんは、害獣を駆除するだけじゃなく、森林や里山の生態系の維持や再生が必要だって訴え続けて来た。それは、森や山の動物たちが人里へ下りて来て農作物に被害を与えるのは、人間が動物たちの棲家を奪って来たからであって、「殺せば済む」って問題じゃないからだ。

村井宗明さんは、自身のホームページの12月6日の記事、「鳥獣被害特措法について記者会見」の中で、与党案の問題点として、「特定の鳥獣のみを駆除して生態系のバランスを崩してしまうと、その鳥獣が捕食してきた別の鳥獣が増えてしまう」ってことをあげてる。そして、ただ単に「害獣駆除」だけを推進するんじゃなくて、それぞれの地域の生態系をキチンと調査して、鳥獣の生息環境の再生や保全を徹底して、生態系を保つために「鳥獣保護法」も改正すべきだって言ってる。つまり、まずは動物たちが人里に下りて来ないように、動物たちの棲む森や山を再生することが大事だって言ってるのだ。そして、人間と動物との棲み分けが保たれるようになれば、ムダな殺生をしなくても済むようになるし、生態系のバランスも保たれるようになるってことだ。

だけど、これほど「的確」で「最善」で「当たり前」な対案なのにも関わらず、ほとんどの法案が通らずに焦りまくってる与党に押し切られるような形で、「所詮は動物のこと」ってワケで、「猟銃の所持を緩和させてカタッパシから撃ち殺せ」っていう自民党案が可決されちゃったのだ。ようするに、民主党の議員が作った民主党としての対案なのに、結局は「地方の一議員の考え」として、与党はともかくとして、おんなじ民主党の議員たちまでもが、ナイガシロにしちゃったってワケだ。そして、その結果、公務員でも何でもない一般人たちが、「害獣駆除」ってタテマエさえあれば、猟銃や実弾を携帯してそこらをウロウロできるようになっちゃったのだ。

自分の政党の公約すら「覚えてない」とトボケちゃうフクダちゃんは、小沢一郎の「自立と共生」って言葉をパクッて、そのまんま自分のスローガンとして連呼してたけど、この「共生」って言葉の理念から行けば、あたしは、村井宗明さんが訴えて来た「森林や里山の維持や再生」こそが、「共生」の基本じゃないかって思う。自分たちにとって不利益なもの、自分たちにとってジャマなものを「害獣」「害鳥」と呼び、カタッパシから殺してくっていう自民党の考え方は、敵対する者たちをすべて「テロリスト」って呼んで殺しまくってるアメリカとおんなじ「独裁者の思想」であって、これは「共生」とは相反するものだ。

‥‥そんなワケで、第二次世界大戦の時には、このニポンも、アメリカから「テロリスト」って呼ばれてたワケだし、ブッシュは、ついこないだも、「ニポンによる真珠湾攻撃」のことを「テロ国家によるテロ行為」って言ったんだよね。そして、ニポンに原爆を落としたことは、「悪質なテロ国家に対する正義の制裁」って言ったんだよね。それなのに、こんなアメリカなんかに対して、莫大な上納金を支払い続けるために、国会を延長してまでインド洋での給油活動を再開しようだなんて、自民党って、いったいどこの国の政党なんだろう?って思っちゃう。そして、公務員でもない一般市民に猟銃を持ち歩かせる特措法まで作っちゃうなんて、ちょっと古いけど「欧米か!」って言いたくなっちゃう今日この頃なのだ。


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