リンガラ・ポップでリハビリ天国
このところの冷え込みで、足の痛みが倍増して来たんだけど、もう靭帯は治ってるハズだから、あんまり足を過保護にするよりも、スパルタ教育したほうがいいと思った。右の足首を動かす時に、引きつったみたいな感じになって、ピキーン!って痛みが走るのも、ずっと靭帯が縮んでたからで、この痛みに耐えながら動かし続けないと、きっと、元通りにならないと思った。だから、あたしは、痛みが倍増してる今こそ、足首を鍛えなきゃって思って、昨日、事故から9ヶ月ぶりに、ハイヒールのパンプスを履いてみた。そしたら、ものすごくウキウキした気分になれた。
ケガをするまでは、外出する時の99%はハイヒールだったから、外では身長170cmの目線の感覚が当たり前になってたんだけど、サスガに9ヶ月もペタンコ靴を履いてたら、160cmの目線が普通になっちゃった。だから、今日、ホントに久しぶりに170cmの目線になったら、いつも見る景色が新鮮で、キラキラ輝いて見えたのだ。だけど、数時間で足の痛みが活動限界になって、特に、しゃがむ姿勢が痛くて耐えられなくて、ハイヒールと足とのシンクロ率が低下しちゃったから、途中で、持ってったペタンコ靴に履き替えた。やっぱ、ジョジョに奇妙に慣らしてかないと‥‥ってワケで、いろんな高さのパンプスを持ってれば、5cm、7cm、10cmってステップアップしてくとこなんだけど、あたしのパンプスは、ぜんぶ10cm前後のヒールだから、この作戦はムリなのだ。
だから、あたしは、ヒールの高さをステップアップしてく作戦じゃなくて、履いてる時間のほうを2時間、4時間、6時間ってステップアップしてく作戦を決行してみることにした。これは、昔の忍者が、庭にマリファナの種を蒔いて、芽が出たら、毎日その上を跳び越えて、ジャンプ力をつける修行をしたのとおんなじ方式だ。マリファナは1年草で成長が早いから、春に蒔くと秋には2m以上になる。だから、最初っから2mもジャンプするのはムリだけど、毎日、ちょっとずつ成長してくマリファナの上を跳び越え続けてれば、半年後には2mの高さまで跳べるようになる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、どんな修行や訓練をしようとも、生身の人間が何の道具も使わずに、2mの高さまで跳べるようになるなんてことはアリエナイザーだから、このお話は、「マリファナはニポン古来から全国に自生してる歴史ある植物である」ってことと、「マリファナの成長は早い」ってことを伝えるための作り話っぽい感じがする。だけど、こんなに楽しいお話を作り話にしちゃうのはもったいない。それで、あたしは、このお話が事実だったと仮定して、アリエナイザーなお話をアリエールなお話に改良してみた。
まず、このお話が事実だったと仮定して、ホントに忍者がマリファナの上を跳び越える修行をしてたとする。そして、1mくらいまでは、そのまま跳び越えられてたし、1m50cmくらいまでは、走り高跳びの要領で、助走して、ベリーロールみたいな感じで跳び越すことができた。だけど、そこから先は、どんなにがんばっても、どうしてもムリだった。それなのに、カンジンのマリファナのほうは、どんどん成長してく。それで、「あ~あ、もうやってらんねえや!」って思った忍者は、目の前の大きく成長したマリファナの先端の、トウモロコシほどもある巨大なバッズ(花)をイマイマしく睨みつけながら、「コレさえなきゃ跳び越えられるのに‥‥」って思って、カッとしてバッズを折って取っちゃった。
そしたら、手にネバネバした花粉がついて、匂いを嗅いでみたら、甘くていい香りがする。それで、「もしかしたら、コレって美味しいのかもしれないぞ」って思って、試しに食べてみることにした。そして、生で食べるのは抵抗があったから、とりあえず、熱湯にくぐらせて「お浸し」にして、お醤油を垂らして食べてみた。そしたら、熱したことによって、主成分のTHC(テトラヒドロカンナビノール)がTHCA(テトラヒドロカンナビノールアシッド)へと変化したから、この忍者は、ものすごく幸せで平和的な気分になっちゃった。それから、意識がフワフワと空を飛び始めて、2m以上もジャンプできたような気になっちゃったのだ。そして、みんなで海辺に行きましたとさ。めでたし、めでたし(笑)
‥‥そんなワケで、マリファナと言えばレゲエ、レゲエと言えばダンスってワケで、あたしは、ジョジョに奇妙にハイヒールを履く時間を長くしてくだけじゃなくて、ダンスを踊って足を鍛えようと思った。今までも、お風呂の中と、寝る前のベッドの上で、マッサージだけは続けてたんだけど、いつまで経っても変化がないから、荒療治に出ることにしたのだ。
で、あたしの好きなダンスと言えば、初期から中期にかけてのMAXのヒットメドレーなんだけど、このころのMAXのダンスって、基本がパラパラの発展型だから、足の動きはそれほどなくて、おんなじ動きの繰り返しが多い。だから、足を鍛えるのには向いてない。それで、あたしの好きな他のダンスで、あたしが踊れるので、足に負担が掛かりそうなのを考えてみたら、スクース・ダンスに行き当たった。スクース・ダンスってのは、アフリカのコンゴ(昔のザイール)のポップミュージック、「スクース」に合わせて踊るダンスで、あたしの大好きなダンスの1つだ。
「スクース」ってのは、キューバの「ルンバ」がコンゴ風味に味つけされた音楽なんだけど、でも、これがまた分かりにくい‥‥っていうか、説明しにくくて、この「スクース」って呼び名は、白人が勝手につけたものなのだ。そして、ニポンでは、リンガラ語で歌われてることから「リンガラ・ポップ」って呼んでるし、本家のルンバと区別するために、「ザイールのルンバ」って意味で「ザイーレアン・ルンバ」とか、「アフリカン・ルンバ」とかって呼んでる人たちもいる。だけど、現地の人たちにとっては、これこそがルンバだと思ってるから、普通に「ルンバ」って呼んでる。でも、この音楽のトップスターの1人、パパ・ウェンバは、自分のやってる音楽ジャンルのことを「ルンバ・ロック」って名づけてる。そして、最初の「スクース」にしても、「スークース」って言う人もいる。
おんなじ音楽なのに、こんなにいろんな呼び方があって、すごくメンドクサイ。で、あたし的には、できる限り現地での呼び名を大切にしたいんだけど、現地とおんなじに「ルンバ」って言っちゃうと、ニポンでは、キューバのルンバのことだと思われちゃう。だから、あたしは、その時によって、「リンガラ・ポップ」と「スクース」を使い分けてる。音楽自体を指す場合には「リンガラ・ポップ」、ダンスを指す場合にだけ「スクース」を使ってる。これは、このダンスのことを「スクース・ダンス」って呼ぶのが一般的になっちゃったからだ。
‥‥そんなワケで、ものすごくハショッて説明すると、リンガラ・ポップのトップスターの1人のパパ・ウェンバは、「ザイコ・ランガ・ランガ」っていうサイコーのバンドのボーカリストの1人だった。そして、国内にいろんな動乱がありつつ、それに合わせてこの音楽も進化してくんだけど、この「ザイコ・ランガ・ランガ」が作り上げたのが、3つのパートから構成されたリンガラ・ポップだった。それが、美しいコーラスによる「ルンバ」のパートと、ソロ・ボーカルとコーラスの掛け合いによってだんだん激しくなってく「サカデ」のパートと、みんなで踊りまくる「セベン」のパートだ。つまり、最初は美しい音楽で楽しませて、だんだんに盛り上げて行き、最後のダンスへと突入するってスタイルだ。そして、他のいろんなバンドが、みんな、このスタイルをマネするようになって、これがリンガラ・ポップの基本形になったってワケだ。
あたしは、アフリカの音楽だと、何よりも一番好きなのが、「マハラティーニ・アンド・マホテラクイーンズ」っていうグループで、これは、南アフリカの「ムバカンガ」、別名「ズールー・ジャイブ」っていうジャンルの音楽だ。残念ながら、マハラティーニおじさんはもう亡くなっちゃったけど、来日した時の渋谷のライブで、生のマハラティーニおじさんの歌で踊りまくれたことが、あたしの大切な思い出になってる。そして、2番目に好きなのが、このリンガラ・ポップなんだけど、あたしは、パパ・ウェンバはそんなに好きじゃない。こんなこと書くと、どっかからクレームが来そうな気がするけど、パパ・ウェンバって、「オレ様は大スターだ」的な態度が鼻につくし、ワザとリンガラ語以外の言語で歌って「オレ様は他のヤツラとは別格だ」的なスタイルをとってるとこが気に入らない。それよりも、あたしが好きなのは、カンダ・ボンゴ・マンだ。
あたしは、カンダおじさんて呼んでるんだけど、大きな体を揺らしながら、1本抜けた前歯で歌う姿は、愛嬌があってすごく可愛い。そして、何よりも、音楽がサイコーなのだ。もちろん、あたしは、来日公演に飛んでったけど、もう、ライブが始まる前から、会場に流れてたカンダおじさんの曲でみんな踊りまくってて、こんなに楽しい雰囲気のライブは初めてだった。だから、ライブが始まった時には、会場中のアイドリングが完了してて、オールスタンディングだったこともあって、全員が踊りまくりの中でスタートした。周りはぜんぜん知らない人たちなのに、踊りながら、誰と目があっても、みんな笑顔で、昔からのお友達みたいな感じで、お互いに楽しんでる気持ちがビンビンと伝わり合った。
で、「日曜はダメよ」のメリナ・メルクーリがギリシャの文化大臣だったように、このカンダおじさんてのは、コンゴの文化大臣なのだ。だけど、メリナ・メルクーリの場合には、「女優をやってて、のちに文化大臣になった」ってことだけど、カンダおじさんの場合には、現職の文化大臣がバンドをやってたのだ。そして、あたしが観に行ったのは、高校生の時、1990年のことなんだけど、1990年のコンゴ(当時はザイール)って、モブツ大統領の独裁政権に対して、あちこちでクーデターが起こってて、内乱が激化してたサナカなのだ。そんな時期に、仮にも現職の大臣が、こんな極東の島国にまでライブをやりに来ちゃうなんて、あまりにもワンダホーすぎる(笑)
‥‥そんなワケで、ニポンではほとんど知名度がなくて、国内盤のCDも、この来日に合わせて急遽作られたものしかなかったようなカンダおじさんだから、最初っから全員が踊りまくってる会場を見て、ちょっと意外に感じたみたいだった。だけど、2曲、3曲と続けてくうちに、誰もが満面の笑顔で気持ち良さそうに踊ってる会場の雰囲気から、自分の音楽が完全に受け入れられてるって分かったみたいで、みんなにダンスを教えてくれた。それが、「クワサ・クワサ」って曲で、これは、リンガラ語で、「探せ、探せ」って意味だ。
草むらに何か大切なものを落としちゃって、両手で草をかき分けて探す感じのダンスで、腰をかがめて平泳ぎみたいに踊る。ちょっと、「どじょうすくい」にも似てる感じだ。で、カンダおじさんは、これを手振り身振りで説明してくれたんだけど、あたしにも分かったくらいだから、会場中の人たちがちゃんと理解したと思う。そして、サイコーのギタリスト、レナートの、ハイコードのカッティングから「クワサ・クワサ」が始まったら、ステージの上も、会場のみんなも、いっせいに平泳ぎを始めたのだ(笑)
リンガラ・ポップで踊るスクース・ダンスって、男性の踊りと女性の踊りが違う。男性の踊りは、ワイルドな中にもシャープなキレがあって、でも、アバウトな部分もある。そして、女性の踊りは、ベリーダンスやレゲエダンスみたく、腰をカクカクと動かすのが基本で、そこに、オーバーな手振りや激しい足の動きが加わる。ようするに、男性はワイルドさ、女性はセクシーさで、それぞれ異性にアピールするんだけど、そこにも民族的なノリがあるから、ニポン人の感じるワイルドさやセクシーさとは、ちょっと違う部分もある。
‥‥そんなワケで、音楽やダンスを文章で説明するのも分かりにくいだろうから、痒いとこに手が届く「きっこの日記」としては、いつものように、最後にYOU TUBEの映像を紹介しとくので、興味のある人は、どんな音楽なのか、どんなダンスなのか、アクセスしてみて欲しい。そして、お姉さんたちのダンスを観て、「きっこは寒い部屋で夜中に1人で白い息を吐きながらこんなダンスを踊ってんのか!」って想像して、飲んでる梅昆布茶を鼻から噴き出してみるのも一興かもしれない。それでも、あたし的には、寒い冬の夜が少しでも暖かくなってくれれば、アフリカの音楽を紹介した甲斐もあると思う今日この頃なのだ♪
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