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2008.01.30

猫のカメラマン

3年も前のことで恐縮だけど、あたしは、2005年3月26日の日記、「世界で初めて」で、ニポンの南極観測隊が、ペンギンの背中にビデオカメラをガムテープでくっつけて、そのまま海中を泳がせて、ペンギンがエサのオキアミを追いかけまわす「ペンギン目線」の映像の撮影に成功したってことを取り上げた。それで、あたしは、その時、「ペンギンはムリだけど、猫ならあたしでもできそうだ」って思った。

それで、最初は、猫用のランドセルみたいなのを作って、それに小型のビデオカメラを入れて、猫の背中にしょわせたら‥‥って考えたんだけど、猫って、そこらでゴロゴロと転がったりするから、これはダメだ。そして、犬と違ってデリケートな猫は、自分の体に何かくっつけられるのを極端に嫌がるから、たとえ小さなものでも、体に何かをつけられたら外そうとしちゃうから、物理的にも、動物愛護の精神からも、やっぱ猫はムリかな?って思った。

だけど、猫の首輪にデジカメをぶら下げて、外へ遊びに行かせて、15秒ごとの自動シャッターで、「ネコ目線」の写真を撮って、それをホームページで公開してる人がいた。ドイツのラモーナ・マークシュタインさんていう女性なんだけど、「Friz.Cam」っていうホームページで、青空とか、草むらとか、「ネコ目線」の写真が満載で、とっても楽しい。名カメラマン、キジトラのフリッツ君も可愛くて、ドイツでは、たくさんの雑誌や新聞、テレビでも紹介された人気者だ。それに、ドイツ語が読めなくても、英語に切り替えられるようになってるから、あたしでも読むことができた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、このラモーナさんのホームページを見て、何にビックル一気飲みしたかっていうと、それは、フリッツ君の使ってるカメラだ。あたしは、ラモーナさんが、普通のデジカメを自分で猫の首輪につけてるのかと思ったのに、そうじゃなくて、猫用のカメラとしてキットで発売されてるシステムを使ってるって書いてあったのだ。それで、リンクしてあった「Mr.Lee Catcam」ってサイトを見てみたら、このキットを利用して、おんなじような写真を撮って楽しんでる人たちが何人も紹介されてたのだ。

中には、猫以外にも、犬の首にカメラをつけてる人もいたし、ロボット猫の首につけてる人もいた。そして、このサイトでは、カメラから電波を飛ばして、自宅のテレビでリアルタイムに映像を観るシステムも紹介してた。つまり、あたしは、たまたまラモーナさんのホームページを見て驚いたんだけど、猫にカメラをつけて写真を撮るのって、世界的には、ワリと一般的な遊びだったってワケだ。

それから、あたしの一番の心配、「猫にカメラなんかつけてかわいそうじゃないか?」ってことなんだけど、体のどこかに固定するワケじゃなくて、首輪にぶら下げるだけなので、ドイツのテレビ番組で取り上げられた時の映像を見る限りは、フリッツ君自身は、ぜんぜんジャマだとは感じてないみたいだった。そして、ラモーナさんのホームページの質問コーナーにも、「フリッツは、まるでカメラなど下げていないかのように、普通に歩き回り、他の猫とたわむれたり、ネズミを捕ったり、木に登ったりしています」って書かれてた。それから、フリッツ君にカメラをつけるのは、1週間に2回ほどで、1回の時間は1時間半くらいって書かれてた。

もちろん、首輪さえも嫌がる野良猫には、こんなカメラをつけたらかわいそうだけど、普段から首輪をつけてる飼い猫なら、猫にもよると思うけど、ほとんど負担にならない子もいるんだと思う。だから、猫も飼ってないし、海外から猫用カメラを取り寄せるお金もないあたしには、今はムリだけど、将来的には、十分に可能なことだと思った。それに、何もわざわざこの「Catcam」を取り寄せなくても、猫の負担にならないような大きさのデジカメに、定期的にシャッターを切るリレーシステムを組むだけでいいんだから、がんばれば自分でも作れそうだ。

だから、あたしの場合は、カメラのことよりも、猫のほうが重要になって来る。今の子たちは、みんな、自由で気ままな野良猫たちだから、カメラなんかつけたらかわいそうだし、やっぱ、この計画のために、撮影専門の猫を飼うしかない。そうなって来ると、あたしの好みで選びたいから、白黒のブチで、丸顔で、男の子で、シッポが太めで、肉球はピンクで‥‥って、空想して楽しんでるだけだから何とでも言えるけど、自分の子供と思って一緒に暮らしてた猫をネコ白血病で失ったあたしとしては、もう10年以上も経つけど、未だに猫を飼う気持ちにはなれない。あんなに悲しい思いは、もう二度としたくないからだ。

‥‥そんなワケで、あたしが一緒に暮らしてた猫も、フリッツ君とおんなじキジトラだった。女の子だったけど、東京に大雪が降った日に、道路沿いの雪の中で、泥まみれになって死にそうになってる子猫を見つけた。それで、あたしは、その子を連れて帰り、必死に看病して、命をとりとめることができた。そして、それから一緒に暮らすことになったんだけど、生まれた時からネコ白血病に母子感染してたみたいで、成猫になってから発病して、最後の最後までがんばってくれたんだけど、ダメだった。あたしは、2週間、お仕事を休んで泣き続けた。

今、あたしが好きだって言ってる「白黒のブチ」とか「丸顔」とか「男の子」とかっていうのは、ぜんぶ、その子の特徴とは反対だ。わざとじゃなくて、ホントにそう思って言ってるんだけど、ふと気づいたら、その子の特徴とは違う猫ばかりを「好き」って言ってる自分に気づいた。だから、心のどこかで、その子と共通点のある猫を「好き」って言うことに、浮気するような、その子を裏切るような、無意識の抵抗を感じてるんだと思う。

ま、そんなことは置いといて、水中の「ペンギン目線」のカメラ、陸上の「ネコ目線」のカメラとくれば、次は、空中の「トリ目線」のカメラだろう。だけど、サスガに、これは難しいと思う。普通にペットとして鳥を飼ってる場合は、ほとんどは鳥カゴから出さないし、外に出したら帰って来ない。それに、どんなに訓練したとしても、ブンチョウとかセキセイインコとかにつけられるほど小さなカメラはないだろう。だから、現実的に考えると、伝書バトとかレースバト、あとは、鷹匠のタカくらいしか思いつかない。あたし的には、渡り鳥にカメラをつけて、海を渡って行くとことかの写真が撮れたらワンダホーだと思うんだけど、渡り鳥が戻って来るのは半年も先だから、どう考えても、カメラが壊れてるか失くしてるかしそうな気がする。だから、失くしてもいいような「写るんです」みたいなカメラならいいけど、何万円もするデジカメなんか、とてもじゃないけど使えない。

それに、あたしの場合は、猫でもすぐにはムリなのに、鳥だなんてムリに決まってる。だけど、今日は、あれこれと妄想して楽しんでるだけだから、あたしの中のもう1人のあたしは、すでに近所の公園に行って、ベンチに座って、パン屑を撒いて、ハトを集め始めちゃった。そして、集まったハトの中から、一番リコウそうな顔のハトを捕まえて、長い時間をかけて訓練して、トリ用に開発した小型カメラを首のとこに装着して、大空へと放った。そしたら、2時間後にちゃんと戻って来て、カメラの中のメモリーチップをパソコンで再生してみたら、上空から撮影した多摩川や街など、航空写真みたいなのがたくさん写ってた‥‥って、ここまで書いて、あたしは、重要なことに気づいた。

それは、カメラのレンズの向きだ。猫のカメラのレンズが「前向き」なのに対して、鳥のカメラのレンズは「下向き」じゃないと意味がないってことになる。だけど、それを考える上で、さらに重要なのが、ハトが飛んでる時の首の向きだ。それで、あたしは、ハトが飛んでる写真を探して確認してみたんだけど、ハトは首をまっすぐにして飛んでた。よく考えてみたら、ハトに限らず、どんな鳥でも、飛ぶ時は首をまっすぐにしてるよね。だから、ハトの首にカメラをつければ、飛んでる時には空中から地上に向けて撮影することができるし、どこかに着陸すれば、首を立てるんだから、猫のカメラみたく、「トリ目線」の前方の写真が撮れるってワケだ。

そう考えると、あんがい簡単にできそうな気がして来た。ようするに、ハトの首につけても問題ないくらいの小型カメラがあればいいワケで、秋葉原に行けば売ってそうな気がする。だから、こっちも、猫の場合とおんなじで、カメラのことよりも、ハトを手なずけることのほうが遥かにヤッカイってことになる。「そんなら、ラジコンの飛行機とかヘリコプターとかに小型カメラをつければいいじゃん」なんて言う人がいそうだけど、それじゃあ意味がない。それなら、猫のほうだって、ラジコンの自動車とかにカメラをつければいいワケで、そんなことして自分で操縦したら、あたしがこの遊びに興味を持った最大の理由である「何が写ってんだか分かんないドキドキ感」が味わえなくなっちゃう。

2時間ほどのお散歩から帰って来た猫の首のカメラを外して、それをテレビにつないで、「いったい何が写ってるんだろう?」って、ドキドキしながら再生する。どこを飛び回ってたんだか分かんないハトが戻って来て、「いったいどんな風景が写ってるんだろう?」って、ワクワクしながら再生する。これが楽しいワケで、できることなら、猫とハトとを同時に出動させて、両方の写真を同時に見てみたい。

‥‥そんなワケで、あたしが期待してるのは、同時に出動させた猫とハトとが、どこかの公園でハチ合わせしちゃって、猫のカメラには「首にカメラをつけたハトの写真」が、ハトのカメラには「首にカメラをつけた猫の写真」が写ってるってパターンだ。こんなことにでもなったら、あまりにも楽しくて、あたしはもちろんのこと、小さいきっこたちも全員で小躍りしちゃうよ。で、あたしの周りで小躍りしてる小さいきっこたちを見たら、みんな首に小型カメラをつけてて、あたしのことを写してたりして‥‥って、こんなオチじゃ許されないと思うから、念のために、最後に、可愛い名カメラマン、フリッツ君を紹介してるYOU TUBEの映像をリンクしとこうと思う今日この頃なのだ♪


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