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2008.01.26

お寿司屋さんからマグロが消える日

あたしは、去年の9月25日の日記、「赤ちゃんのために」や、12月29日の日記、「もんじゃの好きなもの」をはじめとして、今までに何度も何度も「マグロの危険性」について書いて来たけど、ほとんどの先進国で「危険な食品」として厳しく規制されてるマグロが、ニポンでは何の認識もなく、日常的に食べられてることを危惧して来た。もちろん、これは、国民の命や健康よりも、癒着企業との関係を最優先してる自民党が、長年に渡って、マグロの危険性を国民へ積極的に告知しないように根回しした上に、何の規制も作らずに、国際安全基準値すらも無視して、好きなだけ流通させて来た結果なのだ。

今から35年前の1973年、当時の厚生省は、いろんな食用魚のメチル水銀の量を調査して、マグロとカジキの体内からは、当時の規制値を超える量が検出されたのだ。だけど、そんなことを公表しちゃうと、みんなマグロやカジキを食べなくなっちゃうから、政府は、国民の命や健康よりも、水産業界を守ることを最優先して、この事実をインペイしたのだ。そして、このまま検査を続けてたら、いつかは国民にバレちゃうと思って、厚生省は、「大型回遊魚は検査から除外する」っていうトンデモ規定を作っちゃったのだ。たから、それ以来、ニポン国民は、国際安全基準値を遥かに超えたメチル水銀の残留したマグロをありがたがって食べ続けて来たってワケだ。

その上、お魚の体内のメチル水銀てのは、脂肪の部分に、より多く蓄積されてく。つまり、マグロの場合なら、赤身よりも中トロ、中トロよりも大トロのほうに、たくさん含有されてるってワケで、あたしたちニポン人は、わざわざ高いお金を払って、より危険なものを食べて来たってワケだ。他の国じゃ、30年前とか20年前とかから、政府がキチンと「マグロは危険」て国民に告知してたのに、この国の政府って、ホントにサイテーだと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、オトトイ、23日付の「ニューヨーク・タイムズ」に、「いよいよここまで来たか」って記事が掲載されてたので、今日はそれを紹介しようと思う。それは、「High Mercury Levels Are Found in Tuna Sushi (マグロの寿司から高濃度の水銀が検出された)」っていう、2ページにも渡ったレポートだ。あたしは、もちろん、ぜんぶ読んでみたんだけど、とにかく長いので、重要なポイントだけを書いてこうと思う。

このレポートは、去年の10月に、マンハッタンを中心としたニューヨーク市のお寿司屋さんやニポン食レストラン20店舗で、ニューヨーク・タイムズの記者がマグロの握り寿司を買って回って、それを専門の研究者たちに分析してもらった結果が明記されてる。分析を行なったのは、ロバート・ウッド・ジョンソン医学大学の環境医学教授のマイケル・ゴッチフェルド博士と、ラトガーズ大学の生命科学教授のジョアンナ・バーガー博士だ。で、その結果、20店舗すべてのマグロから、基準を超えるメチル水銀が検出されたのだ。

現在、「E.P.A(アメリカ合衆国環境保護庁)」で定めてる「大人1人あたりのマグロの安全摂取基準」は「1週間にマグロの赤身のお寿司を6貫」なんだけど、これらの店舗のマグロのお寿司だと、この基準を大幅に超えるので、1週間に6貫も食べたら危険だって言ってる。その上、これは20店舗のうちの15店舗の話で、残りの5店舗に関しては、さらに大量のメチル水銀を含んでいたので、あまりにも危険てことになり、食品医薬品局が法的な措置をとって、その5店舗のマグロをすべて排除させたって書いてある。

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この分析をしたゴッチフェルド博士は、ニュージャージー州の水銀特別対策本部の元議長で、水銀中毒になった患者の治療もしてる博士なんだけど、彼が言うには、「マグロを排除しなかった15店舗のお寿司でも、1週間に6貫どころか、3週間に1回でも危険です。誰も食べるべきではありません」て言ってる。で、この20店舗は、すべての店名と、検出されたメチル水銀の量が一覧表になってるから、「きっこのブログ」のほうに貼っておこうと思う。

‥‥そんなワケで、ゴッチフェルド博士は、「今回のサンプルはニューヨーク市で集めましたが、これはニューヨーク市だけが特別なのではなく、どの地域で検査しても同じでしょう」って言ってる。そりゃそうだ。おんなじとこで獲ったマグロが、アメリカ全土どころか、ニポンを含めた全世界に流通してんだから、ニューヨーク市のマグロだけが特別なんてことはアリエナイザーだ。そして、マグロってのは世界の海を回遊してんだから、別の場所で獲ったとしても、メチル水銀の量に大きな差はない。で、ここからはリトル重要なとこなので、ほぼ直訳を掲載する。


マグロに含まれているメチル水銀は、人間の成長過程の神経系を破壊する恐れがあるため、2004年には、子供と妊婦に向けて、カンヅメのマグロの消費量を制限するようにと、食品医薬品局と環境保護局が警告した。この時点では、カンヅメのマグロだけを制限していたが、そのあとの検査で、お寿司のマグロのほうが、カンヅメのマグロよりも遥かに大量のメチル水銀を含んでいることが分かった。過去数年の研究によって、こうしたメチル水銀が、成人の心臓疾患や神経系疾患を引き起こす原因になっていると考えられる。毒物学者で、食品医薬品局の危険評価チーム長であるマイケル・ボルガー博士は、「前回の警告から4年も経過したので、新たな制限を出すために、現在、調査と研究を進めているところです」と語った。


で、今回、法的に排除できる基準値、1ppm以上のメチル水銀が検出されたのは、マンハッタンのレストラン、「NOBU NEXT DOOR (ノブ)」、「Sushi Seki (寿司関)」、「Sushi of Gari (ガリの寿司)」、「Blue Ribon Sushi (ブルーリボン寿司)」、「Gourmet Garage (グルメ・ガレージ)」の5店舗なんだけど、もっとも高濃度の1.4ppmが「Blue Ribon Sushi」で、もっとも低濃度の1.0ppmが「NOBU NEXT DOOR」だった。だけど、法的排除を受けなかった残りの15店舗も、0.8ppmだの0.9ppmだのってのが何店舗も並んでるんだから、とても安全とは言えないだろう。そして、「Gourmet Garage」のオーナーのアンディー・アロンズ氏は、「しばらくはマグロを扱わないようにするけど、マグロを扱わないわけには行かないから、できるだけ水銀の少ないマグロを探すつもりだ」って言ってるし、「Blue Ribon Sushi」のオーナーのエリック・ブロンバーグ氏に至っては、「クロマグロが他のマグロよりも高濃度の水銀を持ってることには気づいてたので、小さな子どもを連れた親には、『子供にはマグロは1個か2個しか食べさせないように』と伝えていた」って言ってる。

このブロンバーグ氏が言ってるように、このレポートでは、おんなじマグロでも、キハダマグロやビンナガマグロと比べると、値段の高いクロマグロのほうが、遥かに多量のメチル水銀を含んでるって言ってる。それは、たくさんの魚を食べることによって、それらの魚の体内にあった少量のメチル水銀が、マグロの体内に蓄積されて行くワケだから、一番体の大きなクロマグロは、一番たくさんの魚を食べて成長して来て、そのぶん、一番多くのメチル水銀が蓄積されるからだ。

2007年度のニューヨーク保健省の調査では、他の地域よりもニポン食レストランやお寿司屋さんが多く、マグロを食べる機会も多いニューヨーク市民は、血中の水銀濃度が、アメリカの全国平均値の3倍だったと報告してる。そして、ニューヨーク市民の中でも、もともと白人よりも魚を多く食べる中国系をはじめとしたアジア系の人たちの血中濃度が高く、さらに、その中でも、高額所得者たちが、飛び抜けて高かったそうだ。これは、お金持ちのアジア系の人たちは、マグロの中でも、値段の高いクロマグロ、つまり、もっとも水銀濃度の高いものを好んで食べてるからだと分析されてる。

「E.P.A」で食用魚の水銀について研究してるケイト・マハフェイ博士は、今回のマグロのお寿司の高濃度の報告を受けても、別に驚かなかったと言う。それは、ニューヨークに限らず、アメリカの多くの都市部では、妊娠してる女性や赤ちゃんに母乳を与えている女性、そして、子供には、マグロ、メカジキ、サメ、ハタなどをはじめとした水銀濃度の高い食用魚を食べないようにと警告をして来たのにも関わらず、大量の危険な食用魚が消費され続けてる事実を知ってたからだ。そして、それは、多くの専門家たちが口を揃えて言い続けてるように、政府による警告が、十分に国民に行き届いていないからだと書かれてる。

ハーバード公衆衛生大学院の環境衛生の助教授、フィリップ・グランジャン博士は、「水銀の摂取量を抑えるためには、食物連鎖の中で、できるだけ小さな魚を食べるべきです。魚の体内の水銀濃度は、食物連鎖によって蓄積されて行くのですから」と言って、食物連鎖の頂点にいるマグロの危険性を訴えている。そして、ゴッチフェルド博士は、「私は、お寿司は日常の食べ物ではなく、ほんのタマに食べるものだと考えています。そして、お寿司を食べるにしても、お寿司にはいろいろな種類のネタがあるのですから、マグロ以外を選択すべきでしょう」って考えを述べてる。

「High Mercury Levels Are Found in Tuna Sushi」(ニューヨーク・タイムズより)
http://www.nytimes.com/2008/01/23/dining/23sushi.html?_r=1&scp=2&sq=tuna&st=nyt&oref=slogin


‥‥そんなワケで、ここまでが、今回の「ニューヨーク・タイムズ」のレポートの大マカな内容だ。あたしの場合は、マグロが危険だなんて知ったのは、ここ数年のことだから、今は絶対に口にしないようにしてるけど、30年近くも食べて来たことになる。だけど、あたしは、子供のころなんて、お寿司なんて1年に1回か2回くらいだったし、お寿司って言えば必ず桶に入った1人前のやつだったから、マグロは赤身が1貫と、鉄火巻きが3個だった。そして、お寿司の他にマグロを食べることなんて皆無だったし、もともとマグロはそんなに好きじゃないから、大人になってからも、自分から進んで食べることはなかった。だから、30年近くも食べて来たって言っても、トータルの量は大したことないと思う。

そして、マグロの他に水銀の多いカジキ、キンメダイ、クロムツ、ハタも、みんな高級魚だから、あたしはほとんど食べたことがない。さらには、その他のサメやクジラやイルカに至っては、クジラだけは2~3回くらい食べたことがあるけど、サメやイルカは1回も食べたことがない。あたしが好きなのは、アジ、サンマ、イワシ、サバ、サヨリ、カマスって感じで、小さなお魚ばっかだ。あたしが好きなお魚の中で、一番大きいのでも、30cmくらいのホッケだから、ぜんぜん問題ない。

だから、ハッキリ言って、マグロが水銀まみれでも、あたしには関係ないことなのだ。ただ、あたしが1つだけ心配なのは、今までに何度も書いて来たように、水産業界を守るための政府のインペイ工作によって、妊娠してる女性や赤ちゃんに母乳を与えてる女性が正しい知識を得られずに、取り返しのつかないことになっちゃう危険があるってことだ。何しろ、ニポンの政府は、最初に書いたように、他のお魚の水銀検査は定期的に実施してんのに、一番危険なマグロだけは「特例」ってことにして、まったく検査せずに、好きなだけ国民に食べさせてんだから、これはもう、アメリカ産の狂牛肉を平然と輸入してんのに匹敵するくらい、国民の命や健康を何とも思ってないってことなのだ。だから、こんな、企業のことしか考えてない政府なんかはほっといて、もう、自分の命は自分で守るしかないのだ。

‥‥そんなワケで、コイズミが断行した規制緩和によって、この国の食文化はメチャクチャにされた。産地偽装や賞味期限の偽装が日常的になっちゃったのも、ニポン人の主食であるお米までもがインチキ米だらけになっちゃったのも、すべては規制緩和による競争社会がもたらした産物だ。そして、政府が調査データを改ざんしたりインペイしたりしてまで、猛毒のダイオキシンや異常プリオンを含んだアメリカ産の狂牛肉や、ほとんどの先進国で絶対に食べないようにと警告してる危険なマグロを全国に流通させてる始末。そして、そんなもんをありがたがって食べてる国民がいるんだから、あたしとしては、もう、「死にたいヤツは勝手にどうぞ」の世界になっちゃった。だけど、いくらアカの他人のこととは言え、大人が勝手に死ぬのは自由だけど、これから生まれて来る赤ちゃんや、お母さんのオッパイを吸ってる赤ちゃんが、取り返しのつかないことになるのだけは胸が痛む。だから、前にも紹介したけど、妊娠中の女性と授乳中の女性だけは、下記のサイトを見て欲しいと思う今日この頃なのだ。


「お母さんになる人へ」
http://www.lbv.jp/ninpu.htm


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