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2008.01.20

ガソリン税に群がるゴキブリたち

不支持率が支持率を上回って、いよいよジ・エンドの日が近づいて来たフクダ内閣だけど、あれほどユルい球ばっか投げて来る自民党のヨレヨレピッチャーに対して、空振りの連発で三者凡退しちゃう民主党って、いったい‥‥なんてことも言ってみつつ、今度は、30年以上も「暫定しっぱなし」のガソリン税の暫定税で争うことになった。ようするに、3月に見直しの時期を迎える暫定税をゼロにして、本来の正当な税率に戻そうっていう民主党と、企業と癒着してる道路族議員や天下りした官僚たちに甘い汁を吸わせ続けるために、何が何でも暫定税を死守して延長したい自民党との戦いってワケだ。

ニポンのガソリン税のデタラメさについては、2005年8月28日の日記、「ガソリン税は理不尽税」や、2007年11月2日の日記、「順序が逆だろ?自民党!」をはじめ、今までに何度も書いて来たから、ここでは繰り返さないけど、こんなふざけた税金を国民から巻き上げるために、大ウソをつき続けてる自民党って、ホントにサイテーだと思う。

このガソリン税ってのは、もともとは、自動車重量税や自動車取得税と一緒に、「道路特定財源」とされてた。ようするに、新しい道路を作ったり、古い道路を整備したりするためだけに使うっていう「目的の決まった税金」だったハズだ。だけど、この「道路特定財源」のうち、ホントに道路の建設や整備に使われてるのは、半分の50%だけで、残りはどうしてるのかっていうと、公務員のゼイタクな宿舎を林立させたり、公務員のレクリエーションに使われたり、温泉旅行代やゴルフコンペの賞品を買ったり、天下りした官僚に高級車を買い与えたりと、こんなことに使われてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、テレビの討論番組で、民主党の議員が「ガソリン税の暫定税をなくしてガソリン代を安くする」って言ったら、自民党の議員は、「じゃあそのぶんの財源はどうするんだ。できもしないことを言うな」って感じのやり取りをしてたんだけど、あたしは、この自民党の議員のセリフを聞いて、飲んでたイチゴ牛乳を噴き出しちゃったよ。だって、年金問題で、できもしないことを公約にした挙句に、「そんな公約なんかしてない」ってヒラキ直って、コッソリとマニフェストを改ざんしちゃった自民党が、よくもこんなセリフを言えるもんだよ。

ま、そんなことは置いといてそして、ガソリンや軽油にかけられてる税金て、もともとは、ガソリンにかかる揮発油税が1リットルあたり24.3円、ガソリンにかかる地方道路税が4.4円、軽油取引税が15円だった。だけど、今から34年も前の第1次オイルショックの時に、その財源不足を補うために、政府は「2年間の暫定措置として増税する」って言って、ガソリンの揮発油税を2倍の48.6円に、ガソリンの地方道路税を5.2円に、軽油取引税を2倍以上の32.1円へと大増税したのだ。

だけど、最初は「2年だけ」って約束だったのにも関わらず、2年経ったら平然と「延長」、その次も「延長」、その次も「延長」‥‥って、この34年の間には、バブルによる好景気だってあったのに、それでもこの「一時的な大増税」を元に戻さずに、搾取し続けて来た。そして、今じゃ、巻き上げすぎちゃって有り余ってるもんだから、「道路のために使う」ってことが決められてる税金なのにも関わらず、公務員のレクリエーションに使われたり、天下りした官僚に高級車を買い与えたりして、それでもまだまだ有り余ってるのが現状だ。

たとえば、2006年度の「道路特定財源」は、総額で5兆7750億円だ。このうちのガソリン税が2兆9573億円、軽油引取税が1兆620億円、自動車重量税が5712億円、自動車取得税が4742億円、自動車重量譲与税が3707億円、地方道路譲与税が3110億円‥‥ってのが大マカな内わけになる。そして、この2006年度は、自民党の道路族議員や国交省の官僚たちが、天下りした身内にジャンジャン好き放題に使わせたのもに関わらず、7000億円も余っちゃったのだ。

ちなみに、これは、この年に限ったことじゃなくて、もともとが必要もないのに巻き上げてる税金なんだから、毎年のように何千億円も余ってる。そして、こんなに美味しいシステムを手放したくない道路族議員たちは、この「道路特定財源」っていう骨組みを死守してたワケだし、自分たちにも甘い汁を分けて欲しいと思ってる森派のコイズミやアベたちは、「オレたちにも分け前をよこせよ」って言い出しちゃって、「道路特定財源の一般財源化」をゴリ押しして来たってワケだ。それは、もちろん、「一般財源」になれば、自分たちも好き放題に使えるからだ。

‥‥そんなワケで、自民党の議員たちが、必死になって守ろうとしてる暫定税が、どんなふうに使われて来たのかってことが、良く分かるやり取りがある。これは、コイズミ内閣時代の2004年に、民主党の浅尾慶一郎議員が提出した質問主意書と、それに対するコイズミの答弁だ。全文を引くと長くなっちゃうから、あたしは要点だけを抜粋するけど、全文を読みたい人のために、最後にリンクを貼っておく。で、これがどんな質問主意書なのかっていうと、「道路特定財源の使途の在り方に関する質問主意書」ってタイトルを見ただけでも一目瞭然だけど、ニポンを滅ぼすために送り込まれて来た第十四使徒のコイズミ、第十五使徒のアベ、第十六使徒のフクダの在り方に関して、ネルフとしてはどのような対応を‥‥って、ダッフンしてるヒマはないから、普通にサクサク行くけど、大前提としては、「道路特定財源は、道路整備のための税金という名目で国民から徴収しているのにも関わらず、正しく使われていない」ってことに対する質問で、要点をマトメると次のようになる。


A、年間で約5800億円を徴収している自動車重量税は、本来の目的である道路整備に使われているのはわずか2000億円であり、残りの3800億円は一般財源として、道路整備とは無関係なことに使われている。本来の目的と違うことに使うのなら、この3800億円は徴収する必要のない税金であり、減税して国民へ返すべきなのではないか。

B、「道路整備特別会計」において、国土交通省の職員8197人ぶんの人件費として約700億円が計上されているが、国土交通省の職員が自ら道路工事をするとは考えられない。また、通常の道路工事は、すべて民間の建設会社等に発注しているはずで、国土交通省の職員への人件費が発生すること自体がおかしい。この8197人もの職員は、どのような仕事に携わったのか。

C、「道路整備特別会計」において、国土交通省の名義の2539台もの自動車税が計上されているが、この中には、工事用の車両ではない乗用車が数多く含まれている。これらの乗用車の台数、車種、購入価格、使用目的等を明確にせよ。

D、「道路整備特別会計」において、これまでに建設された国家公務員宿舎の戸数と、支出した金額を明確にせよ。

E、「道路整備特別会計」の内わけにある「職員厚生経費」は、職員のレクリエーションなどに使われているが、その内容を明確にせよ。また、職員のレクリエーションにかかる費用が、なぜ「道路整備のための税金」から支出されているのか、その理由を説明せよ。

「道路特定財源の使途の在り方に関する質問主意書」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/161/syuh/s161024.htm


‥‥って、こんな感じだ。他にも細かい部分はあるけど、大筋としては、これらの質問がポイントになってる。たとえば、Bの質問を見ると、「道路整備のための税金」の中から、8000人以上もの国交省の役人に人件費が支払われてるんだけど、この質問に書かれてるように、道路工事ってのは、民間の業者に発注してるワケで、国交省の役人なんて関係ない。それなのに、年間700億円もの税金が、テキトーな名目で役人たちのフトコロに入ってるってワケだ。

そして、Cを見ると、2539台もの車があたしたちの税金で買われて、国交省の役人たちが好き勝手に使ってるってことが分かるだろう。一説によると、このうち、道路整備に使われてる車両は1500台ほどで、残りの1000台は、役人たちが自家用に使ってる高級車だそうだ。セドリックやクラウンは当たり前、中には、2年ごとに新型のセルシオを買い換えてる役人もいるってんだから、開いた口がふさがらない。その上、これらの高級車の税金も車検代もガソリン代も、すべてこの「道路特定財源」から、つまり、あたしたちの税金から出てるんだから、ぶん殴りたくなって来る。さらには、DやEの問題もあるんだけど、その前に、この質問に対するコイズミの答弁を紹介しよう。


A、自動車重量税は、(中略)御指摘のとおり、このように道路整備財源に充てられてきたもののうち、道路整備特別会計に繰り入れられず、一般会計に計上されている金額があるが、これは、厳しい財政状況の下、道路整備に密接に関連する事業の財源に充てるなど、納税者の理解を得られる範囲内で使途の多様化を行ったものであり、これにより自動車重量税の趣旨が変わるものではないと考える。

B、(国土交通省の職員8197人は)道路に関する工事の実施の調整に関する業務、道路の管理又は利用に関する業務、道路に関する工事の契約に関する業務、道路の用地取得に関する業務等に従事しており、これらの人員に係る人件費は、(中略)道路整備事業に要する費用に含まれると考える。

C、現在使用されている「工事用車両ではない乗用自動車」の台数は、922台である。これらの車両のうち、平成15年度に取得されたものの台数は、144台であるが、個別の車両の車種及び価格については、これらを調査し、整理した資料がないため、お答えすることは困難である。これらの車両は、道路整備に関する業務を実施する上で必要なものであり、その取得に要した費用は、道路整備事業に要する費用に含まれると考える。

D、道路整備特別会計の支出で平成15年度に建設された宿舎の戸数は9戸であり、その建設に要した費用は約1億5800万円である。また、平成16年9月1日現在、道路整備特別会計で管理されている宿舎の戸数は6679戸であるが、これらの宿舎の建設に要した費用の総額については、把握していない。これらの宿舎は、道路整備に関する業務に従事する職員が居住するためのものであり、その建設に要した費用は、道路整備事業に要する費用に含まれると考える。

E、「職員厚生経費」は、道路整備に関する業務に従事する職員の健康診断、レクリエーションの会場借料等に要する経費であり、道路整備事業に要する費用に含まれると考える。

「コイズミの回答」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/161/touh/t161024.htm


‥‥そんなワケで、いつもの通り、誰かが作った原稿を棒読みしただけのコイズミだけど、この無責任でデタラメな答弁内容を見れば、何ひとつマトモに考えてないことが分かるだろう。たとえば、Aの答弁を見ると、本来は道路整備のためにどうしても必要だからって徴収してる自動車重量税に関して、その3分の2も「他のこと」に使ってるクセに、「厳しい財政状況の下、道路整備に密接に関連する事業の財源に充てるなど、納税者の理解を得られる範囲内で使途の多様化を行ったものであり、これにより自動車重量税の趣旨が変わるものではないと考える」って抜かしてる。

だけど、BからEまでを見れば分かるように、国交省の役人に高級車をあてがったり、職員たちの住宅からレクリエーションに至るまで、まるで社保庁とソックリのムダ遣いを連発しときながら、それでさえも平然と「道路整備事業に要する費用に含まれると考える」って断言するんなら、Aの「道路整備に密接に関連する事業」をどうして「一般財源」にしてんだよ。職員のゴルフコンペの賞品を「道路整備費」として計上するくらいなら、「道路整備に密接に関連する事業」こそ「道路整備費」として計上すべきじゃん。ようするに、役人たちが好き勝手に使ってる経費だって「道路整備費」になってる現状を見れば、この重量税のうちの3800億円は、「道路整備に密接に関連する事業」どころか、ゴルフコンペの賞品以上に「道路整備とは関係ないこと」に使われてるってことじゃん。

それなのに、「道路整備に密接に関連する事業」だなんて大ウソをついた挙句に、「納税者の理解を得られる範囲内で使途の多様化」とまで言うんなら、何と何と何に使ってんだか、具体的に言ってみろよ。そして、ホントに納税者が理解するかどうか、全国民に聞いてみろよ。「道路整備費」として計上されてるものだって、とても納税者の理解なんか得られないようなものばっかなのに、それ以外にも何千億円も好き勝手に使いまくってて、何言ってんの?って感じだよ。

‥‥そんなワケで、Dの職員の宿舎にしたって、あたしたちは「道路を作るために」「道路を整備するために」って言って税金を巻き上げられてんのに、何で公務員の住む高級マンションを建てなきゃなんないの? だって、道路を作ったり整備したりしてんのは、民間の業者でしょ? だから、その民間の業者の人たちが住むための宿舎を建てるんなら、まだ分かるけど、何にもしてない国交省の職員たちのために、何でガソリン税で高級マンションを建てなきゃなんないの?

それも、都心の一等地にある高級マンションで、3LDKの部屋が、家賃3万円だってんだからぶっ飛んじゃうよね。おんなじ地域の一般のマンションなら、最低でも25万円から30万円はするのに、10分の1の家賃で住むことができる上に、その差額も、あたしたちが巻き上げられてるガソリン税から補填されてんだよ。そして、コイズミの答弁のDを見れば分かるように、平成16年の時点でも、6679戸もの宿舎が作られてる上に、その後も作られ続けてるワケで、これらの建設費や維持費だけじゃなくて、家賃の差額も、ガソリン税をはじめとした「道路特定財源」から支払われ続けてるのだ。

だから、UFOが大好きな町村ちゃんが、パネルまで用意して、必死に「暫定税」の必要性を訴えたりしてるのなんて、マンガみたいな茶番だし、自民党の道路族議員がテレビに出て、「暫定税の廃止」を訴える民主党の議員に食ってかかって、「財源はどうするんだ」なんて言ってるけど、バカ丸出しもいいとこだ。だって、「暫定税」を廃止したって、他に財源なんか確保しなくても、国交省の役人たちや、関連企業に天下りした官僚たちの「特別扱い」をやめるだけでオツリが来るからだ。

‥‥そんなワケで、新しい道路をどんどん作り、古い道路をカタッパシから整備しても、それでも半分も使い切ることができなくて、残りは、国交省の役人たちにゼイタクさせるために湯水のごとく使いまくり、それでも余っちゃうから、ぜんぜん関係ないことにも何千億円も使い続け、それでも毎年7000億円から8000億円も余ってるのが、この「道路特定財源」なのだ。そして、民主党が訴えてる「暫定税の廃止」をしたって、「道路特定財源」の本来の目的である「道路の整備」に関しては、ぜんぜん余裕で足りちゃうのだ。じゃあ、何で自民党が必死に反論してるのかっていうと、ここまで書いて来たように、自分たちが甘い汁を吸って来たぶんが減っちゃうからなのだ。だから、全国の有権者の皆さん、納税者の皆さん、これからも高いガソリン代を払い続けて、自民党の道路族議員や国交省の役人たちに美味しい思いをさせたいと思う奇特な人は、ぜひ、次の選挙で、自民党やナンミョー党に投票して欲しいと思う今日この頃なのだ。


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