急須クロネコ補完計画
あたしのとこには、毎日、何十通もの読者からのメールがあるので、なかなかお返事をすることができなくて心苦しいんだけど、それでも必ず、すべてキチンと読んでる。それで、届くメールを大別すると、約9割は、あたしの書いたことに対する意見で、賛同もあれば反論もあれば提言もある。そして、残りの1割は、「署名に協力して欲しい」とか「○○について取り上げて欲しい」とかの「依頼」だ。こうしたメールの場合には、ただ読み流すだけじゃなくて、そこに書かれてるサイトを閲覧して、その活動の趣旨を理解してから、その問題に関する他のサイトなども見たり、場合によっては図書館に行って調べたりして、その上で協力すべきかどうかを判断してるから、すごく時間が掛かる。
で、去年の12月の初めに、袴田(はかまだ)さんという読者からメールがあった。これは、「依頼」というか、ある「要望」だったんだけど、あたしはとても賛同できたので、その要望に答えて、お返事を差し上げた。そうしたところ、お礼のメールが来て、「毎年、少ない部数だけ作っているオリジナルの猫のカレンダー」を白夜書房宛に送ってくださったとのこと。それで、去年のクリスマスころに、その猫のカレンダーと、袴田さんはお茶屋さんをやっているそうで、お茶を一緒に送ってくださった。でも、「きっこの日記 R」の後書きに書いてある理由で、あたしの本の版元が辰巳出版に代わったため、「白夜書房→辰巳出版→あたしの担当編集者→あたし」という、白夜書房さんにはご迷惑をおかけしてしまう経路になってしまい、あたしの手元に届いたのは、今年の2月になってからだった。
猫のカレンダーは、「うちの猫・そとの猫」っていうもので、袴田さんのとこの猫たちや、外の猫たちが勢ぞろいしてて、1日1日に別々の猫の写真が並んでる、ようするに、1年間、365枚の猫の写真が並んでた。野良猫の写真が多くて、顔の汚れてる子の写真とか、いかにも野良猫って顔つきの子もいて、野良猫こそが「本当の猫」だと思ってるあたしとしては、すごく嬉しかった。それで、あたしは、もう2月になってたので、後ろ髪を引かれつつ「1月」を切り取って、キッチンの壁にかけた。そして、遅ればせながら、袴田さんにお礼のメールを送り、袴田さんからも「無事に届いて良かったです」というメールが来て、これで、一件コンプリート。そして、みんなで海辺へ行きましたとさ。めでたし、めでたし‥‥って感じの今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、「そして、みんなで海辺へ行きましたとさ」の意味が分かんない人は、1月20日の日記、「日曜はダメよ」を読んでもらうとして、ほとんどの人は分かってると思うから、このまま行くけど、とにかく、袴田さんとのやり取りは、これで無事に終わった。そして、袴田さんのお茶屋さん、「猫のお茶屋さん みのり園」のサイトの中に、カレンダーに登場してる猫たちの名簿があるって言うので、あたしは、どの子が何ていう名前なのかを照らし合わせたりして、1人でニマニマしてた。
それで、あたしは、また淡々と日記を書き続けてたんだけど、そしたら、2月10日くらいに、袴田さんからまたメールが届いた。件名が「日の丸をハート型に!」って書かれていたので、「何だろう?」と思って開封したら、こんなメールだった。
Subject: 日の丸をハート型に!
きっこさん、こんにちは。
2月8日付の「きっこの日記」をよくよく見たら、ランキンタクシーの「信ずるものは・・・」の歌詞が!
じつはあの曲のアレンジ&プログラミングを担当しているのは、何を隠そうこのわたくしなのです。
おととし耳の障害で音楽の世界から足を洗って、今はお茶屋のダンナをやっているんですが、それまで約20年くらいプロのアレンジャーだったのです。
ランキンタクシーとはインディーズ時代からのつきあいで、「火事だぁ」(1989年12月10日)と「ワイルドで行くぞ」(1991年3月25日)の曲のほとんどをアレンジしています。
そんなにめちゃくちゃ売れたわけではないので、きっこさんがあの曲を知っていたとは驚きました。
あの曲は当時レコード会社から「歌詞の内容を変更してほしい」とかなんとか、CD発売前にいろいろもめたような記憶があります。
もしきっこさんがあの頃ランキンタクシーのライブに行ったことがあれば、僕もメンバーの一員だったので、見ていたかもしれません。
(後略)
‥‥それまでは、「猫好きのお茶屋さん」だと思ってて、マサカ、レゲエと関係があっただなんて予想もしてなかったし、それも、あたしの大好きなランキンタクシーさんのアレンジをしてたなんて、これぞビックル一気飲みってワケだ。それに、あたしは、「ワイルドで行くぞ」は、高校生の時に発売日に買ってる。それまで、ルーツ・ロック・レゲエやラヴァーズしか聴かずに、DJやダンスホールを毛嫌いしてたあたしは、このアルバムを聴いて、どの曲もバラエティーに富んでるのにそれぞれがサイコーで、「これなら分かる!」って思ったのだ。そして、何よりの収穫だったのが、スレンテンのカッコ良さが理解できたことだった。
「スレンテン」ていうのは、文章で説明するのは難しいけど、ダンスホールスタイルのレゲエに多様されてる「お約束のリディム(リズム)」で、ボブ・マーリィに代表されるルーツ・ロック・レゲエでは、絶対に使われないものだ。文字で書くと、「タツツタツツタツツツタツタツツツ」‥‥かな? 「タ」のとこで打って「ツ」のとこはお休み。単調な2ビートのレゲエが続いてって、メロディー的なサビじゃなくて、リディム的なサビとして、このスレンテンが繰り返されて、踊ってる人たちは盛り上がる。だから、ダンスホールの「盛り上げ番長」的なリディムで、中には、最初から最後までスレンテンだけの大バカ(笑)なイケイケスタイルもある。
あたしの説明じゃ、ぜんぜん「スレンテン」が分かんないと思うけど、その場合には、2月27日にリリースされるランキンタクシーさんのニューアルバム、「死ぬまで生きる」の3曲目の「ギミサム・スレンテン」を聴いてもらえれば、パーフェクトに理解できる上に、55才の熱いレゲエ魂で踊りまくれることウケアイだ‥‥なんて告知も織り込みつつ、あたしは、すぐに袴田さんに返信をした。
Subject: こんにちは
袴田さま、こんにちは。
意外ですね!
ランキンタクシーさんの「信ずるものは…」のネタは、2006/10/08 の日記「ミーハー向けのニポンGP」の中でも、使ってるんですよ。
>やっぱ、「君が代」もダサいけど、「日の丸」ってホントにダサいよね~。パパランキンが歌ってるみたいに、「日の丸」の赤い丸をハート型にしちゃえばいいのに‥‥
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20061008
ランキンタクシーさんは、あたしがレゲエにハマってた高校生の時に「ワイルドで行くぞ」が出たので、すぐに買いました。
ランキンタクシーさんのライブも、いろんなとこで何度も観ました。
だから、袴田さんのことも絶対に見てると思います。
(後略)
‥‥そんなワケで、あたしは、袴田さんのお茶屋さんのホームページをチョコチョコと見るようになったんだけど、そこで、南部鉄瓶の黒猫の急須(きゅうす)、「急須クロネコ」を見つけた。黒猫の右手が「招き」になってて、そこからお茶が出るのだ。それに、容量も800ccと大きいし、内部は茶渋がつきにくいホーローになってるし、黒猫マニアのあたしは目が釘付けになった。だけど、サスガ、本物の南部鉄瓶だけあって、7875円(税込)とリトルお高い。
それで、あたしは、どうしても欲しくて欲しくてガマンできなかったので、いつものパターン青ってワケで、パチンコ屋さんへと欽ちゃん走りした。狙いは、もちろん、まだまだ簡単に波が読める「エヴァンゲリオン~使徒、再び~」だ。今回のエヴァンゲリオンは、700の中波と1300の大波があるので、650~700回転が狙い目で、650以上回してやめてる台を見つけたら、とりあえず700まで打つ。で、それで当たらなかったら、それは「1300の大波に入ってる台」だから、すぐにやめて、他の650以上回している台を探すってパターンで打ってる。何となく。
ちなみに、今回のエヴァンゲリオンが「1000以上の大ハマリが多い」って言われてるのは、まだ出たばかりなので、台を休ませずに打ち続けている人が多いからだ。何となく。
650でやめてる台は、700まで50回ほど回せば当たる可能性が大きいけど、1300の大ハマリでやめてる台は、1400まで100回も回さないと正否が判断できないので、投資額が大きくなっちゃう。何となく。
でも、このパターン青で、あたしは6戦6勝の全勝なんだから、平沢勝栄に遠隔操作されるまでは、この打ち方を続けてくつもりだ。何となく。
で、あたしは、630でやめてた台を見つけたので、すぐに打ち始めたんだけど、4000円も使って710まで回したのに、ダメだった。このまま打ち続けてたら、「パチンコなんかしないで、そのお金で急須クロネコを買ったほうが良かった」ってことになっちゃうから、あたしは、すぐに他の台を探したんだけど、空いている台で600以上回している台がなかった。それで、仕方なく、300ちょいでやめてる台で打ち始めたら、これが、たった2回転目で暴走モードに突入! 700が中波、1300が大波がなら、300は綾波だ!(笑)
そして、その暴走モードが「1」の確変で当たってからは、次回予告からのレイとアスカのコンビリーチも出たし、零号機のプロトタイプのリーチも出たし、リツコの研究室のマグカップの「激熱」→アスカのマグマダイバー(ジャイアント・ストローク・エントリー)→ゲンドウと冬月‥‥のパターンも出たし、なかなかミドコロ満載の5連チャンだった。それで、時短後50回で引き戻してからは、ステップ4のシンジのロングからの「逃げちゃ駄目だ」のアップから始まる鉄板の初号機リーチでノーマル当たりして、15ラウンドで警報昇格して、あと1セットで終わり。ちょっとボケちゃったけど、零号機のプロトタイプは写メもバッチリ撮れたし、11500発で、タバコ10個と3万2000円になった。投資が4500円だから、「急須クロネコ」を買っても約2万円の浮きになる。
‥‥そんなワケで、あたしは、夢にまで見た「急須クロネコ」を買う準備も整ったので、夜になって落ち着いたら、さっそくインターネットで注文しようと思ってた。そしたら、3日前に会った地元のお友達の1人から電話があって、「渡したいものがあるから、これから行ってもいい?」ってことだった。それで、そのまま待ってたら、そのお友達が持って来てくれたものは、ナナナナナント! 「急須クロネコ」だったのだ!
実は、「急須クロネコ」があまりにも可愛いもんだから、あたしは、3日前に数人の地元のお友達と会った時に、「みのり園」のサイトを教えて、その話をしてたのだ。それで、その時に、あたしが狂ったように欲しがってたように見えたらしくて、あたしと別れたあとに、そのお友達たちが「出版のお祝いに、きっこに急須クロネコをプレゼントしよう」って話し合ってくれたそうだ。そして、急いで手配して、あたしのとこに届けてくれたのだ。
実物の「急須クロネコ」は、でかい!重い!硬い!黒い!(笑)‥‥ってワケで、もう、大感激! ものすごいインパクト&存在感で、完全に「一生モノ」になると思うし、これはもう我が家の家宝と呼んでも過言じゃない。で、あたしは、「道具は使ってこそ生きる」ってのがポリシーだから、さっそくお茶をいれてみることにして、お湯を沸かして、カレンダーと一緒にいただいた「みのり園」さんの「抹茶入り玄米茶」をいれてみた。800ccだから、大きな湯呑2つにタップリと注いでも余裕マンマンだし、何より、「招き」の手の角度が絶妙で、とっても注ぎやすかった。あたしは、猫の「招き」の手が注ぎ口になってるのは、洋風の陶器のポットを1つ持ってるんだけど、これは実用的に作られてなくて、手を伝ってお茶がボタボタとこぼれちゃうので、今はぜんぜん使ってない。だけど、この「急須クロネコ」の手は、すごくうまく出来てて、一滴もこぼさずに注ぐことができた。
‥‥そんなワケで、「抹茶入り玄米茶」は、お抹茶の濃いグリーンが美しくて、お茶の苦味もシッカリしてる上に、お抹茶の甘さと玄米茶の香ばしさとのバランスが素晴らしかった。それも、ひと目惚れした「急須クロネコ」でいれたから味わいもヒトシオで、あまりにも美味しくて、そのお友達と2人で、3杯ずつも飲んじゃった。そして、「急須クロネコ」の他にも、猫の手拭いや猫の置物など、「みのり園」さんからのプレゼントも一緒にいただいたので、あたしの周りは一気に猫だらけになった。これで、恋する猫たちが、夜中に外で「ア~~ウ~~ア~~ウ~~」って騒ぎ始めたら、あたしもお部屋の中で、ランキンタクシーさんの名曲、「マリファナ音頭」に合わせて、「ア~~ウ~~ア~~ウ~~」って朝まで猫ダンスを踊り狂ってみようかと思う今日この頃なのだ(笑)
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