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2008.02.06

自分で作ったギョーザなら安全?

中国の殺人ギョーザ事件は、波紋が広がりすぎちゃって、もはや、ツェペリやリサリサ先生の修行を受けても対抗できないほどになっちゃったけど、岩の上のカエルにパンチを打ち出して、カエルを殺さずに岩だけを破壊するほどの波紋を体得してれば、何とかなるかもしんない。でも、あたしの場合は、あたしも、あたしのスタンドも、小さいきっこたちも、みんな「プチ・ベジタリアン」だから、殺人ギョーザなんか恐れるに足りない‥‥っていうか、基本、外食しないから、変なもん入れられた気持ち悪い食べ物は口にしないから安心してる。

 

今回の殺人ギョーザ事件は、食べたら死ぬ恐れがあるから大騒ぎしてるけど、あたし的には、「死ぬ」とか「死なない」とかの「究極の選択」になんないと大騒ぎしない世の中が不思議でたまんない。あたしにとっては、殺虫剤や農薬が入れられてるギョーザも、ツバや鼻クソが入れられてるギョーザも、ドブネズミの肉や生ゴミが入れられてるギョーザも、どれも絶対に食べたくないからだ。

 

で、覚えてる人もいると思うけど、今から4年前の2004年6月、韓国の加工食品会社で、ギョーザの具に「生ゴミ」を混ぜてたっていう事件があった。大腸菌がウヨウヨしてる廃井戸の水に、本来は廃棄するハズの腐った野菜クズなどを浸して、それをギョーザの具に混ぜてたのだ。そして、この具は、韓国内の25社の食品加工会社がギョーザへと加工してたんだけど、この問題が発覚した時、韓国中の大ブーイングに対して、この会社の社長は、次のように平然とノタマッた。

 

 

「生ゴミを使った具材は日本やアメリカなどへの輸出用なので国内には流通していません」

 

 

ちなみに、韓国からニポンに輸入されてる冷凍ギョーザは、1年間に約900トンで、約400万食ぶんにあたる。そして、これらは、今回の中国ギョーザと同じく、一見、国産品と見分けがつかないようなニポン語のパッケージに入れられて、ニポンの企業名で、全国のスーパーで売られてるし、子供たちの給食やチェーン展開してる中華料理屋などでも使われてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしで中華?(笑)

 

 

‥‥そんなワケで、この韓国のトンデモ社長は、自分の家族や親戚には、「うちのメーカーの食品は絶対に食べるな」って言ってたのだ。つまり、「何かの間違えで混入した」とかじゃなくて、ミートホープの田中社長とおんなじで、完全な犯罪行為だったってワケだ。で、このトンデモ社長は、逮捕を目前にして自殺したんだけど、あたしは、これほど酷いことをしておいて、「死ねば済むのか?」って思ったし、それ以上に、ニポンの政府の食品に関するデタラメさに愕然とした。だって、この時、ニポンの政府は、この「生ゴミギョーザ」を輸入、販売してたニポンの企業名をいっさい明らかにしなかったからだ。

 

相手側が、ハッキリと、「生ゴミを使った具材は日本やアメリカなどへの輸出用」って明言した上、それらの商品は、ニポン語のパッケージに入れられてたワケで、完全にニポンの企業が作らせてたものなんだから、キチンと公表して、謝罪や対応をさせるべきなのに、この国の政府は、国民の健康被害よりも、企業の立場や株価を守ることを優先したってワケだ。そして、こうした政府のズサンなやり方が、今回の中国の殺人ギョーザ事件を生むことにもつながったのだ。今回だって、最初に「おかしい」と感じた人が、何ヶ月も前に保健所にギョーザを持ち込んだのに、門前払いされたんだから、この時に行政サイドが適切な対応をしてれば、こんなに被害が広がる前に何とかなったハズだ。

 

ま、何か問題が起こるたびの、厚生労働省の他人事みたいな対応を見てればジンジャエールだと思うけど、韓国ですら輸入をストップした危険極まりないアメリカ産の狂牛肉を未だに平然と流通させてるキチガイ沙汰にしろ、世界中のほとんどの先進国が厳しく警告してるマグロなんかを検査もしないで流通させてる大バカ行為にしろ、ニポンの政府が国民の健康や命なんて何とも思ってないことは一目瞭然なんだから、もう、この国で生活してくためには、自分の命は自分で守るしかないってことだ。それで、あたしは、以前はタマに買ったりしてたスーパーの安いギョーザとかも、4年前からは絶対に買わないことにした。普段でも、12個入りで150円くらいで、安売りの時には100円になるから、貧乏人の味方だと思って利用してたんだけど、いくら命には関わらなくても、生ゴミなんかが入ったもんなんか食べさせられたら、シャレにもなんないからだ。

 

だけど、多くのニポン人は、あたしには理解できない感覚をしてる。たとえば、「不二家」にしても、「白い恋人」にしても、「吉兆」にしても、「赤福」にしても、営業を再開したトタンに、各店舗には長蛇の列ができたり、アッと言う間に売り切れたりって、あたしから見たら、「アホか?」って思うことがメジロ押しだ。長年、消費者を騙し続けて来た悪徳企業に対して、不買運動を起こしてこそ当たり前なのに、それどころか、被害者である消費者たちが、こぞってバックアップする始末。サスガ、コイズミに調教され続けて来た「国家のマゾ奴隷たち」は、「盗人に追い銭」がお好きみたいだ。

 

‥‥そんなワケで、あたしは、前にも書いたけど、お店の食べ物も信用してない。マクドナルドでも賞味期限の改ざんがあったり、お客に出す料理にツバを入れてるようなレストランもあるんだから、あたしは、自分の知り合いがやってるお店しか信用してない。特に、ギョーザともなれば、中に何が入ってんだか分かんないし、コイズミがゴリ押しした「規制緩和」によって、多くの中小企業は経営不振に陥り、生き残るためには原価を下げるしかなくなったんだから、何が入ってんだか信用できなくなったのは当然だ。

 

去年、ある人から、長谷川純子さんの「はずれ姫」(新潮社)っていう小説をいただいて、すごく面白かったんだけど、この本は、5つの短編からできてる。で、その冒頭の「マキの包むもの」っていう小説が、ギョーザを作るお話なのだ。プチ家出中のギャル、マキが、住み込み可のバイト募集の貼り紙を見て入ったのは、ギョーザ専門の通販のお店だった。そして、そこで働くことになるんだけど、先輩の中国人女性の指導のもと、マキはセッセとギョーザを包む。いろんなことがあるんだけど、このお話の中で、あることにムカついた中国人女性の1人は、練ってたギョーザの具の中に、ツバを吐き、それから、雑巾を絞る。そして、ナニゴトもなかったかのようにギョーザを作り続け、それをパックに詰めて、商品として出荷する。

 

もちろん、これは小説だけど、あたしは、朝から晩までおんなじ作業をイヤイヤやってる人たちの中には、こういう人もいると思ってる。そして、実際に、お客に出すステーキやハンバーグに、店長自らがツバを吐いてから出してた「ペッパーランチ」みたいなレストランだってあるんだから、誰も見てない厨房で、不満だらけで働いてるような人たちの中には、こういう人がいたって当然だろう。ちなみに、今回の中国の殺人ギョーザ事件も、解雇通達された従業員による恨みの犯行なんじゃないかって論調で報道してる番組もあるみたいだけど、その推察の真偽はともかくとして、自分の勤め先に恨みを持つ者が、その会社が困るようなことをするってのは、昔からよくあるパターンだろう。

 

この「マキの包むもの」でも、アベシンゾーのように、無責任にお店を放り出してカケオチしちゃった経営者に対して、残された中国人女性がやり場のない怒りを感じて、それで、ギョーザの具の中にツバを吐き、雑巾を絞った。そんなことをしたって、何にもならないのは分かってるんだろうけど、人間てものは、自分が嫌な思いをした時に、「こんな思いは誰にもさせたくない」ってタイプと、「誰かに嫌な思いをさせないと気がすまない」ってタイプがいる。そして、現実的には、後者のほうが遥かに多い。そして、あたしは、こういう人たちを責めるつもりもないし、だからと言って、擁護するつもりもない。ただ、あたしは、「人の作ったギョーザは信用しない」ってだけのことだ。

 

で、何日か前に、食通でオナジミの中尾彬が、何かのニュース番組に出てて、今回の中国の殺人ギョーザ事件に対して、「ギョーザなんか自分で作ればいいんです」とかってコメントしてた。だけど、コレにしたって、「スーパーとかで売られてるすべての食材が安全だ」っていう前提の上での話であって、スーパーに並んでるお肉のパックの表示や、お野菜の産地表示を信用してる人なんか、今はほとんどいないだろう。特に、ギョーザの場合は「挽肉」なんだから、他のお肉よりも偽装しやすい。去年の6月23日の日記、「マジメな人がバカを見る美しい国」では、たくさん寄せられた「食品偽装」に関する情報の一部を紹介したけど、その中の「スーパーのお肉」に関するメールを再掲する。

 

 

お名前:MN
E-mail:xxxxx@xxxxx.ne.jp
コメント:きっこ様、はじめまして。今日の日記を拝見して、私にも同様の経験があるので情報提供させていただきます。私は全国展開している大手スーパーマーケット●●●●の●●区にある店舗で二年前まで働いていました。私はそこの精肉部で四年近く働いていたのですがとても酷い状況でした。消費期限の過ぎたパックにシールを貼り替えて並べることは日常茶飯事でしたし、それでも売れ残った肉(消費期限が二回過ぎた肉)はミンチにしてパック詰めします。その時には古くなった肉だけでなく、新しい肉をスライサーにかける時に落とすクズ肉や脂肪も加えます。そうすると新鮮な色に見えるのです。ミートホープさん程は酷くありませんが、本来なら廃棄する物をお客様に売っているのですから似たようなものです。それでも売れ残ったミンチ(消費期限が三回過ぎた肉)は惣菜部に回して弁当の材料に使われます。輸入牛肉の中でサシ(脂肪の入り方)の良い物は国産和牛として販売していました。輸入ブロイラーを国産の地鶏として販売した事もありました。産地偽装は肉を見て主任が指示を出していました。はじめはこんな事をやっているのは自分の店だけなのかと思っていましたが、研修の時に他店舗の精肉部の人と話したら、そちらではもっと酷い状況だと聞かされました。このような不正は部署が勝手にやっているのではなくて、上からの指示によってやらされている事です。大手の●●●●でもこのような状況なのですから、他のスーパーや小売店も似たようなものだと思い、それから私は肉が食べられなくなりました。特にミンチを使った物は何が入っているのか解らないので全く口にできなくなりました。(後略)

 

 

‥‥そんなワケで、いくら自分でギョーザを作ったって、その材料がこんなのだったら、死ぬようなことはないにしろ、気持ち悪くてたまんない。そして、キチンと管理してマットウな商売をしてるお肉屋さんだって、挽肉の中には「ヘタリ牛」の肉が混じってる。ニポンでは、アメリカのヘタリ牛は輸入が規制されてるけど、ニポンで生まれたヘタリ牛に関しては、簡単な検査だけして、そのほとんどが挽肉用として出荷されてるのだ。いくら狂牛病に感染する恐れだけはないからって、自力で歩くこともできない牛の肉を消費者に何も告げずに「国産牛」として全国に流通させてるなんて、この国の行政は、とてもマトモな神経とは思えない。

 

お野菜にしたって、中国産の長ネギに宮崎県産のテープを貼って出荷してた業者だの、中国産のサトイモを輸入して、それにわざわざ千葉県の土をつけて「千葉産」として出荷してた業者だの、数え上げたらキリがない。これも、前に書いたけど、一般の新聞では報じられないだけで、毎日のように摘発されてる。それは、こうした産地偽装に対して、発覚しても口頭での注意だけで、何の罰則もないから、どこの業者もやりたい放題だからなのだ。

 

たとえば、高知県に本社があって、「四万十産」として青海苔を販売してれば、誰だって本物だと思うだろう。だけど、現実には、四万十産の青海苔なんて、現地の人でもメッタに食べられないほど少ししか獲れない。そして、「四万十産」として全国に流通してる青海苔の9割以上は、韓国から輸入したものを産地偽装してる。これも、通販のインチキウナギとおんなじシステムなのだ。

 

たとえば、東京にある讃岐うどんのお店ならともかく、四国の香川県まで旅行に行って、現地の讃岐うどんのお店に入れば、誰だって国産のうどんだと思うのが人情だ。だけど、現実には、香川県まで行ったって、ほとんどが外国産の小麦粉を作られたうどんしか食べることができない。そして、香川県のお土産屋さんで、「100%国産」て表示してある讃岐うどんを買って来ても、実際には、輸入した小麦粉を7割以上も混ぜてる偽装表示のうどんだ。これも、通販のインチキ讃岐うどんとおんなじシステムなのだ。

 

ま、四国の場合は、警察が身内を守るために証拠をデッチあげて市民に濡れ衣を着せちゃうような偽装天国なんだから、今さらツッコミを入れることもないんだけど、こんなデタラメな世の中で、「ギョーザは自分で作れば安心だ」なんて言うのは、あまりにもテンホーだと思う。そして、テレビや雑誌で紹介されたお店だから安心だなんて思うのは、それに輪をかけたテンホーだと思う。あの老舗の「吉兆」でさえも、原価を抑えるために日常的に産地偽装をやってたってのに、そこらのラーメン屋さんが、値段の高い国産品の材料だけでギョーザを作ってるとは思えないからだ。

 

‥‥そんなワケで、あたしは、殺虫剤や農薬が意図的に入れられた食品なんかは論外だけど、命に別状はなくても、ツバだの雑巾の絞り汁だの生ゴミだのを入れられたものなんか絶対に食べたくないから、これからも、出来合いの加工食品なんかは当然として、できる限り外食もしないつもりだ。とにかく、自分たちと癒着してる企業や天下りたちのために、意地でもガソリンの暫定税率を死守しようとモクロんでるような売国政党が政権与党の座にしがみついてるうちは、とてもじゃないけど、何も信じらんない。だから、あたしは、人間として当たり前の「マトモなものを食べる」っていう権利くらいは、自分の判断で主張したいと思ってる今日この頃なのだ。

 

 

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