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2008.03.18

ECUの共通化とTCSの禁止

昨日のオーストラリアGPから、いよいよ2008年のF1がスタートしたワケだけど、毎年のように、スターティング・グリッドからレースの流れだのツッコミドコロだのを書いてても、興味のある人はすでに観ちゃってるだろうし、興味のない人にはチンプンカンプンだろう。だから、今回は、「今年からF1を観てみようかな」って人のために、「これだけは知っといたほうがいい基本的なポイント」を抑えつつ、開幕戦のオーストラリアGPについても触れてみようと思う‥‥ってなワケで、F1てのは、現在は年間に18戦行われてて、そのトータルの成績で、優勝チームとワールドチャンプが決まる。以下、今年のスケジュールだ。


R 1 オーストラリアGP(3/16)
R 2 マレーシアGP(3/23)
R 3 バーレーンGP(4/6)
R 4 スペインGP(4/27)
R 5 トルコGP(5/11)
R 6 モナコGP(5/25)
R 7 カナダGP(6/8)
R 8 フランスGP(6/22)
R 9 イギリスGP(7/6)
R 10 ドイツGP(7/20)
R 11 ハンガリーGP(8/3)
R 12 ヨーロッパGP(8/24)
R 13 ベルギーGP(9/7)
R 14 イタリアGP(9/14)
R 15 シンガポールGP(9/28)
R 16 ニポンGP(10/12)
R 17 中国GP(10/19)
R 18 ブラジルGP(11/2)


で、バーレーンのコースは砂塵が多くて滑りやすいとか、モナコは市街地を走るから抜きどころがなくてガードレールが怖いとか、 ベルギーのコースは1周7キロもある最長コースで高低差も100メートルもあるとか、経団連の圧力で鈴鹿から富士に変わったニポンのコースは最低最悪だとか、それぞれに特徴がある。だから、初めて観る人は、レースの前に、どんなコースなのかを調べておくと、何倍も楽しむことができるし、各チームの作戦とかも理解できるようになる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、こんなにハードなスケジュールで世界を回るF1だけど、参加するのは11チームで、各チームから2台ずつ、合計22台のマシンで争われる。それで、今回のオーストラリアGPのスターティング・グリッドを書いてみるけど、今回デビューしたルーキーもいるから、いつもは名字だけだけど、今回は名前も書いてみることにした。


1.ルイス・ハミルトン(マクラーレン)
2.ロバート・クビサ(ザウバー)
3.ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)
4.フェリペ・マッサ(フェラーリ)
5.ニック・ハイドフェルド(ザウバー)
6.ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
7.ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)
8.デビッド・クルサード(レッドブル)
9.セバスチャン・ベッテル(トロロッソ)
10.ルーベンス・バリチェロ(ホンダ)
11.フェルナンド・アロンソ(ルノー)
12.ジェンソン・バトン(ホンダ)
13.中嶋一貴(ウィリアムズ)
14.マーク・ウェバー(レッドブル)
15.キミ・ライコネン(フェラーリ)
16.ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア)
17.セバスチャン・ボーデ(トロロッソ)
18.ティモ・グロック(トヨタ)
19.佐藤琢磨(スーパーアグリ)
20.ネルソン・ピケJr(ルノー)
21.アンソニー・デビッドソン(スーパーアグリ)
22.エイドリアン・スーティル(フォースインディア)


で、まずは、「フォースインディアって何?」って思った人もいるかもしんないけど、これは、去年までの「スパイカー」だ。それから、トロロッソのセバスチャン・ベッテルは、去年19才の時に、アメリカGPで、ザウバーに乗って7位に入賞して、F1の最年少入賞記録を更新したドイツ人ドライバーだ。去年のハンガリーGPから、トロロッソで走ってる。でも、トロロッソのもう1人のドライバー、セバスチャン・ボーデは、今回のオーストラリアGPがF1デビューで、偶然に2人とも「セバスチャン」なので、「セバスチャンズ」っ呼ばれてる‥‥かもしれない(笑) 細かいことを言うと、セバスチャン・ボーデはフランス人なので、そのまま「セバスチャン」でいいと思うんだけど、セバスチャン・ベッテルのほうはドイツ人だから、マイケル・シューマッハがミハエル・シューマッハになるように、ドイツ語の読み方をすると、リトル違って来るんだと思う。

それから、ウィリアムズの中嶋一貴は、古舘伊知郎から「納豆走法」だの「中嶋は今日も雨だった」だのって言われてた中嶋悟の息子で、ネルソン・ピケJrは、その名前からも分かるように、3回もワールドチャンプに輝いたネルソン・ピケの息子だ。オヤジさんと混同しないようにするためなのか、「ネルシーニョ・ピケ」って愛称で呼ぶ人が多いけど、本名はネルソン・ピケだ。

あとは、去年でF1から引退したラルフ・シューマッハのアトガマとして、トヨタのシートをつかんだティモ・グロックだ。グロックのF1デビューは意外と早くて、2004年のカナダGPだった。当時、ジョーダンのサードドライバーだったグロックは、レギュラードライバーのジョルジョ・パンターノが契約上の問題で出場できなくなった代わりに出場して、デビュー戦でいきなり7位に入賞しちゃった。そして、その後、F1以外のレースに出たり、他のチームのテストドライバーなんかをやりつつ、地道に実力をつけて来て、ようやく今年から、トヨタのレギュラーシートに座れるようになったってワケだ。ちなみに、グロックもドイツ人なので、ラルフ・シューマッハの後任としてはピッタリだし、荒いドライビングが原因で他のドライバーたちと争いが絶えなかったラルフと違って、ワリとクールな走りをするので、なかなか期待できそうだ。

‥‥そんなワケで、こんな顔ぶれも加わってスタートした今シーズンのF1だけど、毎年厳しくなってくレギュレーションは、もちろん、今年も健在だ。次々とアホみたいなレギュレーションを導入して、F1をどんどんつまらなくさせてくFIAだけど、今年も山盛りだった。まずは、全チームが、おんなじECU(エンジン・コントロール・ユニット)を使わなくちゃいけなくなった。ECUは、各マシンの頭脳とも呼べる電子制御システムで、それぞれのチームが、技術の粋を尽くして開発して来た。それなのに、今年からは、どのチームもおんなじECUを使わなくちゃならなくなった。だから、公平って言えば公平なんだけど、その反面、F1の開発で生まれた技術を一般車にフィードバックするっていうことができなくなる。

そして、これに連動して、今年からは、TCS(トラクション・コントロール・システム)の使用も禁止された。簡単に言えば、スタートや加速する時にタイヤが空回りしないようにする制御システムなんだけど、これに関しては、1994年から2001年までも禁止されてた。でも、それ以降は、電子制御のTCSが開発されたことから、違反か違反じゃないかを判断することが難しくなって来たため、去年までは事実上の黙認みたいな感じになってた。でも、今回から、すべてのマシンのECUをおんなじものに統一することになったので、ECUによって制御されるTCSは簡単に判別できるようになったため、また禁止になったってワケだ。

つまり、今までは、必要以上にアクセルを踏んでも、無駄な動力が後輪に伝わらないようにコンピューターが制御してくれて、後輪の空回りを防いでくれてた。これが、今年からは、各ドライバーが自分の足でやるワケで、去年までのドライビングだと、クルクルとスピンしちゃう可能性もあるってことだ。そして、それよりも問題なのが、ブレーキングだ。そうとう巧くブレーキングしないと、すぐにタイヤがロックしちゃって、左右にマシンがいたら、接触しちゃう危険もあるハズだ。

それから、2005年からの「エンジンは2レースで1基」ってレギュレーションに追い打ちをかけるような、「ギアボックスは4レースで1基」っていうトンデモレギュレーションも導入された。ギアボックスなんて、ヘタしたらエンジン以上にトラブルが多いとこなのに、それを「4レースで1基」だなんて、あまりにも酷すぎる。これじゃあ、3レース目、4レース目なんて、リタイアの嵐が吹き荒れそうだ。その上、ギアボックスに貼られたFIAの封印を剥がしたら、つまり、ギアボックスを積み替えたら、ペナルティーとして「5グリッドの降格」になる。

もちろん、どのチームも、ギアボックスのトラブルで出走できないよりは、「5グリッドの降格」になっても出走することを選択するだろうから、予選の結果なんか意味がなくなりそうだ。それどころか、4レース目には、全チームの全マシンがギアボックスを積み替えて、全マシンが「5グリッドの降格」になって、結局、最初とグリッドが変わらなかったりして(笑)

他にも、マシンの全幅が20センチ縮小されたり、細かい改悪がたくさんあるんだけど、何よりも大きいのが、「スペアカーの廃止」だ。ギアボックスも交換できない上に、スペアカーまで廃止になっちゃったってことは、今まで以上に無難な走りをしなきゃなんないってことで、ますますレースの迫力がなくなることウケアイだ。

以前、タイヤ交換が禁止されて、予選から決勝までをおんなじタイヤで走らなきゃなんなくなった時なんか、みんなタイヤが減らないように気を使って走ってたから、レース自体もつまらなくなった上に、F1のミドコロの1つでもあるピットワークもつまらなくなった。そして、ピットワークによるチームの作戦も取りにくくなった上に、タイヤがバーストしてリタイアしてくマシンが相次いだ。それで、今は、タイヤ交換が復活したけど、こんなに毎年のようにレギュレーションを変更されたら、参加してるチームもやってらんないだろうけど、観てるほうのファンもついて行けなくなっちゃう。

‥‥そんなワケで、各チームが今まで改良を加えて来たECUが使えなくなった上に、TCSの禁止で、ドライバーはアクセルワークに気を使うようになり、さらには、ギアボックスにまで気を使うことになった。これらの状況から簡単に推測できることは、「予選の結果があまり意味をなさなくなる」ってことと、「完走できるマシンが減る」ってことだ。そして、今回のオーストラリアGPは、こんな結果だった。


1位 ハミルトン(マクラーレン)
2位 ハイドフェルド(ザウバー)
3位 ロズベルグ(ウィリアムズ)
4位 アロンソ(ルノー)
5位 コバライネン(マクラーレン)
6位 中嶋(ウィリアムズ)
7位 ボーデ(トロロッソ)
8位 ライコネン(フェラーリ)


ちなみに、ホントは6位にバリチェロ(ホンダ)が入賞したんだけど、最後のピットで、まだ赤信号のうちにコースに出ちゃったので、失格になっちゃった。それで、中嶋以下の3台が繰り上がったんだけど、中嶋の場合は、最後の最後に、前を走るマシンが次々とリタイアしてったタナボタ入賞だったから、バリチェロの失格はさらなるタナボタってワケで、盆と正月が一緒にやって来たような気分だろう。

だけど、中嶋は、セーフティーカーが入ってる時に、クビサと接触してクビサをリタイアさせちゃったんだけど、それが中嶋のほうに非があるって判断されて、次のマレーシアGPで「10グリッド降格」のペナルティーを受けることになった。それでも、6位に入賞していながら、信号無視で失格になっちゃったバリチェロと比べれば、いくら次のレースでペナルティーを受けるとしたって、今回の入賞やポイントは剥奪されなかったんだから、やっぱり、クリスマスとお誕生日が一緒にやって来たような気分だろう。

で、そんなことは置いといて、何よりもビックル一気飲みなのが、この入賞した8台のマシンと、失格になったバリチェロの計9台の他は、すべてリタイアだったってことだ。厳密に言えば、8位に入賞したライコネンだって、実際には、エンジントラブルで、残り5周でストップしたし、7位に入賞したボーデだって、残り2周でストップしちゃった。だから、この2台は、結果的に完走扱いになったってだけで、ホントに完走できたのは、7台だけなのだ。

オーストラリアGPが行われているメルボルンの「アルバートパーク・サーキット」は、公道をコースに利用してるから路面状況はよくないけど、フラットでそんなに走りにくいコースじゃない。それなのに、22台のうち7台しか完走できなかったなんて、あまりにも酷すぎる。もちろん、避けられなかったアクシデントもあるだろうけど、突然ストップしちゃった数々のマシンの中には、去年までのレギュレーションだったら完走できてたマシンも少なくないハズだ。

‥‥そんなワケで、まだ開幕戦だし、路面の悪いオーストラリアGPだから何とも言えないけど、次のマレーシアGPは、ちゃんとしたサーキットだから、今回からの「TCSの禁止」による影響をキチンと判断することができると思う。だから、あたしは、特に、コーナーへのツッコミ時のブレーキング競争とかに注目しようと思ってんだけど、次回からは、いつものフジテレビの「カンジンのとこをほとんどカットしちゃう鬼の編集」が炸裂しそうな予感がマンマンだから、果たして、こんなマニアックな部分まで観ることができるだろうか?‥‥なんて思ってる今日この頃なのだ。


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